これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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先取りビジネストレンド

04/20
2015

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注目の“ソリューションビジネス”

最近注目しているもののひとつに
“ソリューションビジネス”というものがある。
これは、現状の問題点を提示し、
それを解決(solution)する施策を
提示するビジネスのこと。

ビジ達でも紹介した
「パラダイムシフト75」にもあるように、
社会の価値観(パラダイム)は
75年の周期で変わっていく。
そして、現代はまさにパラダイムの変わり目だ。

これまでの日本は経済優先型であり、
儲けることを目的としたビジネスが多かった。
しかし、その中で浮かび上がってきた
「環境問題」や「少子高齢化」などの社会問題は、
今後解決しなければならない課題だろう。

つまり、今後求められるビジネスは、
目先の利益を追うものではなく、
それらの問題に対する
“ソリューション(解決型)ビジネス”なのだ。

では、どのような
“ソリューションビジネス”が挙げられるだろうか。

そこで、近年注目されている
ソリューションビジネスを実践している企業をご紹介したい
(もちろん、ビジ達ではおなじみの企業がほとんどだが…)。

・株式会社マイファーム
…日本に多く点在する「耕作放棄地」を活用し、
都心の生活者への農業体験で食の大切さや
農業への理解を広げるビジネスを展開。


・「産直市場グリーンファーム」
…その地域の豊富な里山の幸を活用した
直売所を経営することで、
地域経済の活性化につなげている。
また、それによる地域の人々の仕事を増やし、
雇用創出にも一役買っている。

・認定NPO法人フローレンス
…どうしても仕事をはずせない共働きの家庭において、
急な病児の世話や障がい児保育など、
「育児」という視点で様々な問題の解決を提案している。

・大里綜合管理
…元々は不動産ビジネスを行っているが、
地域貢献を第一に掲げ、学童保育や街頭清掃など、
地域密着型のさまざまな施策に取り組んでいる。

まだまだ紹介したい企業はたくさんある。
もちろん、私が度々お話している“里山ビジネス”も、
ソリューションビジネスだ。
里山の活用による地域活性化は、
地方の疲弊と環境破壊が深刻化している日本において
必要なビジネスだといえるだろう。

とにかく、すでに様々な視点と
アプローチで現状の問題に対する
“解決策”を提案している企業は多い。

これらが近年注目されているのは、
儲けるためのビジネスと違い、
視野がひろく、社会全体を見通しているビジネスとして
大きな価値があるからだろう。

ビジネスの鍵となる“solution”が、
今後どのように展開されるかさらに注目したい。

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儲けるだけの時代は終わった!

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時代は次のステージへ

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産業廃棄物処理から見える仕事道

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時代に求められる里山ビジネス

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地域活性化へつなげる産直市場

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“期待されるビジネス”とは?

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地域貢献を掲げ、選ばれ続ける!

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先取りビジネストレンド

04/13
2015

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「マールブランシュ」のブランドデザイン

「清水寺に行くなら、マールブランシュの
“茶の菓”ってお菓子が美味しいよ」

先日京都にて、
おしゃれなお土産はないかな~と探していたら、
年配のタクシーの運転手が自慢げに教えてくれた。
私が買う京都のお土産も定番モノばかりになって、
買う自分も貰う相手も飽和状態と言っていいだろう。
(たぶん私だけではないと思うが…)

運転手のその自信満々な一言がきっかけで、
そのお店を探してみることに。
これが私と「マールブランシュ」との最初の出会いである。

清水寺の参道を歩いていると、
他の土産屋とはちょっと違う雰囲気のお店を見つけた。
外観に飾り気はないが、
入ってみるとディスプレイされた商品にセンスを感ずる。
なるほど、これがマールブランシュ!
地元の方々がオススメしてくれるのも分かる気がする。

パッケージ、ネーミング、ロゴ、ディスプレイ…。
かわいい表現の中にも京都を意識したデザインが
オシャレなのだ。

マールブランシュは京都のお菓子ブランドで、
茶の菓というラングドシャをはじめ、
パイやサブレ、和風のお菓子も取り揃えた人気店だ。
厳選された素材を用い、匠の技とおもてなしの心で、
60億もの売上を誇るという。
その理由を考えてみると…ムムッ!
中島流の“新・選ばルール7”に合致するところばかりではないか!

マールブランシュのデザインは
従来の京都のイメージとは違った斬新さがあり、
“新・選ばルール7”で言うならば“大胆で潔い”。
これに加え“本物にこだわる”、“手間をかける”、
“とことん追求する”姿勢であることは、
お菓子の味からも、コンセプト、パッケージデザインからも明らかだ。
しかも、京都ならではの素材をしっかり落とし込んだ
ブランドイメージは、“里山を活かす”という項目にも近しい。
まさに“選ばルール7”を実践しているではないか!

一般的にこれからのブランディングは
戦略的に行わなければならないが、
それは広告や形だけのものではない。
選ばルール7で挙げた要素は勿論のこと、
そこにどうやってオリジナリティあるセンスを
入れていくかが大切なのだ。
そういう意味でもマールブランシュは
うまく展開していると言えるだろう。

センスといえば、
面白いなと思った商品が1つあった。
マールブランシュには加加阿(カカオ)365という
チョコレートのお店もあるのだが、
そこの380円のスティックチョコ。
なんとアタリが出ると5000円相当のお菓子詰め合わせがもらえるという。
380円が5000円に!

百貨店に出店するようなブランドに、
こんな商品を置くところを他に聞いたことがない。
こんな若い人にも受けるようなユニークな企画が、
マールブランシュのブランディングに貢献している
ということだろう。

このようなブランドデザインゆえに、
マールブランシュは地元の人に愛され、
誇りにも思われている。
宣伝活動を頼まれているわけでもないタクシー運転手が、
自慢げにオススメする程だから…。
(えっ! もしかしたら、親戚スジ?)

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厳選宇治茶を使用した“茶の菓”

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オシャレな店舗

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ディスプレイがカワイイ!

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パッケージデザインにはセンスが

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お土産にもぴったりだ!

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03/16
2015

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“集客アジ”理論の証明

このところの私の関心事のひとつが、
スーパーマーケットの躍進だ。
都心ではコンビニよりも「マルエツプチ」などの
「ミニスーパーマーケット」の売上が伸びているという。

スーパーマーケットの“売り”は、
なんといっても生鮮食品とお惣菜だろう。
惣菜と生鮮食品こそ、お客様支持率のバロメーターなのだ。

私がこれまで何度かご紹介したスーパーマーケットチェーン
『オオゼキ』では、売上高経常利益率がなんと7%台!
これはこうした業種の中ではかなりの数値なのだが、
驚くべきはその内訳。

なんと、売上高の50%を生鮮食品が占めているところだ!
すなわち、繁盛の理由は、
この生鮮食品とお惣菜売り場にあると言える。

惣菜売り場による繁盛店の代表と言えるスーパーが、
宮城県の秋保(あきう)温泉にある「さいち」というお店だ。
私も何度かお邪魔して、その繁盛ぶりを体験している。
この小さなスーパーマーケットの繁盛の話は、
NHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』でも
取り上げられたのでご存知の方が多いだろう。

こういっては失礼だが、
少々辺鄙な場所にあるのに売上は年間7億円!
そのうち、おはぎと惣菜だけで3億円の売上があるという。
特におはぎは、一日平均で5000個も売れる人気商品だ。

こうして人気のスーパーマーケットを並べてみると、
改めて惣菜や生鮮食品の重要性が分かる。
これはずばり、ナカジマ理論で言うところの“集客アジ”理論!

これは、“美味しいアジフライ”を扱う
お店は、必ず人気店であるということ。
いやいや、この言い方はもしかしたら正しくないかも?
アジのような足の速い魚を美味しい惣菜にするためには、
きちんとした仕込みと、手間をかけた調理が必要になる。

すなわち、技術が必要だから、とか手間がかかるから…と、
ついつい手を抜いてしまう作業を、
人手と時間を割いてしっかり行える店は必ず繁盛する、
ということだろう。

その昔、このビジ達でも
「オオゼキvsマルエツ」な~んて記事を書いたことがある。
マルエツがダイエーグループだった頃のこと。
当時オオゼキのスタッフは、面積比でマルエツの約3倍もいたのだ。
お客様の要望を聞くため、対面販売のため、欠品しないため…。
もちろん一人一人がその役割をしっかり担ってくれているのだ。
お客様に選ばれるためのきめ細かなサービスを実現するには、
それだけの人員が必要だったということ。
オオゼキもやはり、“集客アジ理論”を証明してくれるお店だったのだ。

変化の時代だからこそ、
普遍的法則はよりはっきりと見えてくる。
“集客アジ理論”もまさにそれ。
多くのお店が、この理論を信じて対応してくれることを
願ってやまないのだ!

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宮城県のスーパー「さいち」

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1日5,000個の売り上げを誇るおはぎ!

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おいしいおはぎをいただきます

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美味しいアジフライ“集客アジ理論”

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03/09
2015

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“上美生ワインバレー構想”のゆくえ

構想を思い描いてから早2ヶ月余り。
ついに、北海道の芽室町にて
“上美生ワインバレー構想”をプレゼンしてきた!

これは、私の出身地である
芽室町上美生にぶどう園とワイナリーを設置し、
そこを拠点としてさまざまな情報を発信しながら、
地域活性化につなげようというもの。

“里山ビジネス”を追求・発信している私が
「実践」として掲げる、次なる構想と挑戦だ
(出身地でのプレゼンだけあって、
とにかくワクワクしながらのプレゼンだった!)。

もちろん、私一人が気を吐いても
実現できる計画ではないため、
“里山ビジネス”実践の「第一歩」として現地に赴き、
農家の方々の集会にて
プレゼンをさせていただいたのだ。

その結果は、一同“驚きを隠せない”
といったところだろうか
(目が点になっている様子だった!)。

ただぶどうやワインを作るだけではなく、
地域の長期的な活性化と
ブランディングをもテーマにした構想だったのが
予想外だったのだろうか…
(プレゼン資料を、かなりしっかり
作っていたことも驚きだったのかも…)?

また、役所の関係課の方々や金融機関の支店長、
そして、その地域を支える
“キーマン(重要人物)”の方にもお話させていただいた。

ぶどうやワインを作る農家の方々だけはなく、
地域全体で計画に取り組まなければ、
その実現も難しいし、地域の活性化への相乗効果のためにも
“地域ぐるみ”が重要なのだ。

とにかく、地域の協力スタッフのお陰で、
今回だけでも沢山の方々へ
その構想をプレゼンすることができた
(延與さん、渡辺さん、ありがとうございます)。
すばらしい第一回目のプレゼンだったと言えるだろう。

北海道における地域活性の事例では、
池田町の「十勝ワイン」がある。

このワインは、池田町の里山を活かした商品開発、
技術研修などに町民が力を注ぎ、
国際的にも高い評価を得るまでに成長した。

そのため、“存在価値のあるビジネス”として、
町全体がこの計画に協力しているのだ
(今回も、池田町のワイン城を訪問して、
いろいろと勉強させてもらった)。

地域のためのビジネスは、
地域の人々の協力によって大きな相乗効果を得る。
だからこそ、沢山の人と交流し、
理解を得るこの「第一歩」が重要なのだ。

ということで“上美生ワインバレー構想”は、
第一歩を踏み出したといえるだろう。
実現のためには、まだまだやるべきことは山積みだが、
この大きな挑戦にやりがいを感じている。

このビジネスの今後の成長にぜひ期待していただきたい
(もちろん、また報告させていただきま~す!)。


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故郷の里山を活かしたビジネス!

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ワインバレー構想への期待も高まる

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“地域ぐるみ”で活性化へ

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進行状況は随時報告しま~す!

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03/02
2015

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都心の下克上

コンビニが我が物顔で、席巻している都心。
そこで、密かに下克上が行われようとしている。
それがミニスーパーの存在だ。

そこでは、都心の性質上、
土地を大きく使えない代わりに、
コンビニと同等程度の広さでコンビニには無い
生鮮食品や惣菜などを豊富に取り揃えている。

さらに、売り上げ面で見ると、
大手コンビニ“セブンイレブン”と
ミニスーパー“マルエツ プチ”で大きく違う。

日販(一日の売り上げ)を比較してみると、
なんとマルエツ プチの方が3倍ほども多く売り上げているのだ。

ではなぜ、コンビニと同じ広さのミニスーパーが
そこまでの売り上げを出せるのか?
その理由は、地域の生活者のことを考えた
商品の質と品揃えへのこだわりだろう。

ご存知の方もいらっしゃるだろうが、
中島流「集客アジ理論」というものがある。

それは、アジフライがおいしいスーパーは
繁盛店スーパーになる可能性が大きいというもの。
(もちろん、マルエツ プチのアジフライを
食べてみたのだが、十分合格点!)。

マルエツ プチは、店舗スペースが狭いため、
埼玉県にプロセスセンターという製造拠点を設けており、
そこで作った惣菜類や捌いた生鮮品を
日に2度都心のスーパーに届けているという。

そうした店の商品へのこだわりと追求が、
アジフライのおいしさに繋がっているのだろう。
スーパーに顧客が流入してきている理由は他にもある。

現在、都心の生活用品、食品は、
コンビニ、スーパー、ドラッグストアの三つ巴状態になっている。

そのため、昨年の消費税増税後の価格の優位性をみても、
スーパーが選ばれる理由なっている。

また、地域に密着せず全国どこでも同じ価値観、
自社の流儀で商売をしているだけの
コンビニの利用を生活者が見限り始めたことも要因の1つだろう。

例えば、麻婆豆腐を作るために100グラムだけ
ひき肉が欲しいとなったとき、量に対する品揃えを見ても、
3者の中でそれに一番こたえてくれるのはスーパーだ。

コンビニはどこでも一緒で変わり映えしない
商品展開で地域のことに目を向けていない。

スーパーは反対に、地域生活者のことを考え、
商品展開展開をしている。

こうした生活者の購買の流れが、
コンビニからスーパーへと繋がっていくことで、
生活者の声を取り入れた商売、
相乗効果に繋がるのだろう。

つまり、これからスーパーや地域商店の
下克上が始まるに違いない。

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ミニスーパーの繁盛店!

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コンビニには売っていない生鮮品がいっぱい

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すれ違うのがやっとな通路

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壁のように切り立った商品棚

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