これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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先取りビジネストレンド

02/12
2013

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和のテイスト時代の到来

先日、情報誌の取材で
建築家兼照明デザイナーである方の
お話を聞いた時のこと。

戦後の日本には、海外の価値観や
技術が多く取り入れられ、
建築もまた洋の建築に大きな影響を受けてきた。

海外の建築はレンガ造や石造が中心で、
壁を主体とする「面」的な構成。
日本はそれとは対照的に、
木造建築が主流の柱や梁(木の枠組み)の
「線」的な構成である。

これまで海外の文化を積極的に
取り入れてきた日本だったが、
建築においても今この日本本来の建築であり、
“和”の文化が海外から注目を集めているそうだ。

戦後、約60年。洋の文化をひと通り体験してきた
日本がたどり着いた先にあったもの…
それが日本本来の“和”スタイルなのだ。

そこで私が思い出したのは、
10数年前に私が考えた概念
“三ツ子の魂、百までライフスタイル”。
物心がつくまでの間に見たり体験したものが、
後の人生における価値観に大きく影響するというものだ。

それを強く実感したのが、
団塊の世代や私たちの世代と、
ガンダム世代(1970年代後半)の
人たちの価値観の違いだ。

例えば古着。
団塊の世代や私たちの世代は、
小さいころは物不足だったため、
上の者のおさがりを着ることが多くあった。
その経験から、その世代の人たちは
今の時代に好き好んで古着を選ぶ人は少ない。
しかし、ガンダム世代と呼ばれる人たちには
古着を好んで選ぶ人たちが多くいる。

これも“三ツ子の魂、
百までライフスタイル”の事例だ。
すなわち、団塊の世代や私たちは
日々の生活の中で、“和”をしっかり体験してきていたのだ。

それに比べ、若い世代は、
本来の“和”をしっかり体験して
きてなかったということ。
だから、“和”との触れ合いに新鮮味を覚えたり、
和風の一軒家の居酒屋が流行ったりするのだろう。

こういったように、
日本の若者や海外からも注目を集めている、
日本ならではの“和”テイスト。

これまで私たちは海外の文化を必死に取り入れようとしてきたが、一度立ち止まって“日本”に目を向けるべき時なのではないだろうか。
いま選ばれるカギとなるのは、
和の価値観や考え方を大切にした“和テイスト”かもしれない。

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美しい日本の建築物

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これぞ、“日本”! といったつくり

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先取りビジネストレンド

01/15
2013

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時速75kmの“北斗星”の楽しみ方

1214.9km……。
この果てしない道のりを、
あえて時間をかけて旅をした。

先日北海道から帰京する際、「北斗星」を活用した。
もちろん北の空に浮かぶ七つの星ではない。
かの有名な寝台特急の話だ。

月が照らす雪景色の中に佇む閑散とした駅舎。
霞む街の明かり。その北国らしい趣。

そんな景色を堪能しながら、フレンチを嗜む。
食後は席に戻り、現地で買った
赤ワインとおつまみに舌鼓を打つ。
(そのへん、抜かりなく用意する私はさすがだなぁ)

気が付けば白銀の世界から顔を出す日の光。
後半は雪から野へと変わっていく景色をも楽しんだ。

北斗星は1日1便のみの運行で、
札幌・上野間の1214.9㎞を
約16時間かけて走行する。
(今回は17時間かかったが……)

16時間を1200kmで割ると、
時速約70~80kmの速さということになる。
時速約300kmの新幹線の1/4程度の
スピードにもかかわらず、
席によっては飛行機よりも高い。

効率的な交通手段が多々ある中、
わざわざお金と時間をかけて……と
お思いの方もいるかもしれない。
しかし、この一見非効率とも思える行為は、
“時間を楽しむ”という発想1つで
価値あるプロセスへと昇華されるのだ。

スピードや安さ、便利さを最優先する時代から
“プロセスを楽しむ時代”へ
少しずつ変わってきている昨今。

今回のような“移動時間”も、 ただの“手段”と
考えると無駄な時間で終わってしまうが、
そのプロセスの楽しみ方を模索することで
かけがえのない“生きた時間”となる。

このような発想の転換における“価値創造”が、
新しい時代では求められるのではないだろうか。

もちろんスピードや安さ、便利さが価値基準となる
場面はこれからもあるだろう。
しかし、これまでのようにすべてがそこに
集約されることはないと見ている。

ますますデジタル化が進み、効率化が
加速しているが、その一方で、あえてゆっくり
プロセスを楽しむことによって心の豊かさを育む、
“生きた時間”を楽しむ需要が
急激に高まっているからだ。
そんな時代の変化を裏付けるように、
北斗星も今かなりの人気を博している。

北斗星で過ごしたひとときは、これからの生き方、
そしてビジネスの在り方を改めて考えさせられる
貴重な体験だった。

(北斗星に持ち込むワインは1本がいい!
持ち込み過ぎは、北斗星の旅の良さを
打ち消す可能性が……)

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雪の中 威風堂々 北斗星

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いよいよ乗車

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上野までの道のりは長い

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テンション上がって途中駅でパシャリ

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雪はやんだが、さめやらぬ興奮

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12/25
2012

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IT化の先に何がある

ノートパソコンやスマートフォン、
そしてタブレット…ITの進化により、
今のビジネスは会社で机に向かって仕事をして、
皆で集まって会議をして、といったカタチには留まらなくなった。

今回『BUSINESS LAB.』のゲストとして
ご登場いただいた
ダンクソフトの星野晃一郎社長は、
ITビジネスの最先端を走る人物(若くないけど…)。

IT化についてお話を伺う中で、まず驚いたのが、
なんとダンクソフトには総務および経理の担当者がいないということ。

その理由は、経理が行う数字の入力や、総務の書類作りも、皆でルールに則ってデータ入力すれば、それで必要書類は仕上がるからだ。

そうなれば総務や経理の作業もかなり圧縮され、
専門の人員は不要になるということ
(どうしてものところは、税理士事務所にお願いしている)。

弊社クオーターバックでは仕事の性質上、
さすがに総務をなくすことはできない。
それでも、ダンクソフトに依頼したIT化によって、
様々な効果が生まれていることは間違いない。

しかし、一方でこんな疑問も浮かんでくる。
「デジタル化によって失うものがあるのでは?」。

メールやチャットなどを使えば、
実際に顔を合わせなくても仕事は
できるかもしれない。

だが、フェイスtoフェイスによって生まれる出会いや、
新たな展開を得られなくなる。

これらの相乗効果を失ってしまっては
IT化も良し悪しということに…?
こんな疑問も湧いてくるのだが、
実はバランスと意識によって、
その大切なところは十分補えるという。

確かに、オンライン化によって仕事は効率化される。
だからこそ、オフラインの世界をより
重要視することで、そのマイナス点を
カバーできるのだ。

ここで思い出すのは、以前ラジオにも
登場いただいた、
星野リゾートの星野佳路(よしはる)社長。
星野グループは北海道から沖縄まで、
日本中に運営施設が存在し、
そこで意思疎通を図るために、
テレビ会議を利用している。

テレビ会議では、まず会議の目的を
達成することはできている。
しかし、会議での空気感を感じたり、
社員と星野社長とが
コミュニケーションをとる、というプラスαの部分は、
フェイスtoフェイスでしか実現できない。

だからこそ、オフラインの場を
あえてつくり大切にしている、ということだった。

今の時代のビジネスにおいて、
IT化は避けて通れない。
しかし、オンラインとオフライン、
それぞれのメリットを把握した上で
バランスよく使い分けることが重要だろう。

といったところで、IT化の実際と
具体的なメリットを知りたい方は、
ラジオ『BUSINESS LAB.』をチェック!
12月30日から星野晃一郎社長が登場します、
お楽しみに~!

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ダンクソフトの星野晃一郎氏が登場

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オフィスIT化の最先端に迫る!

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12/17
2012

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ザッカーバーグの時間集約のメソッド

「なぜいつも同じグレーのTシャツを
着ているんですか?」

こんな質問が、ある記者からfacebookの
マーク・ザッカーバーグに
投げかけられた。ザッカーバーグは非常に多忙な彼らしい答えを
語ったのだが…果たして、答えは?

実はこれ、『ソモサン・セッパ』という番組で出されていたクイズの一つ。
この番組は知識を競うものではなく、
“機転”や“論理的思考力”が
求められる、少しトンチの効いたクイズが出る。
そのため、少し頭を柔らかくして考えなければ答えは導き出せないのだ。

さて、少し間をおいたところで、
ザッカーバーグがどう答えたか、
皆さんはわかったかな?

その答えとは、「朝決めることを1つでも減らすため」。

つまり、非常に多忙なザッカーバーグには
注力すべき仕事がたくさんある。
同じ服を着る(同じタイプの服だけど…)、
服を選ぶ時間を省くことで、
さらに仕事に集中できるようにしているということ。
ザッカーバーグなりの時間集約メソッドと
言えるだろう。

実は私も、ファションについては
彼と似たようなことをしており、
私の場合はそれぞれ色の傾向を絞り込んでいる。
服を選ぶ時間を省き、仕事に集中するため。

時間は限りあるものなのだから、
いつだって“優先順位”を付けることが大切なのだ。

これは、以前このビジ達でお話しした
“引き算のビジネス”にも通ずる考え方。
あれもしたい、これもしたい…
という総花的な対応をやめ、
本当にするべき事に時間を集約する。

絞り込むことで行動は濃密になるし(質も上がる)、
時間を無駄にしなくてすむ。
日本とアメリカという違いはあるが、
ザッカーバーグにもこの引き算のビジネスが
あてはまるはずだ。

と、ザッカーバーグの集約術を学んだところで、
『ソモサン・セッパ』からもう1つクイズを出題!

「ジャックはついにあいつを殺した。しかも一撃で。
……しかし、なぜかあいつの体からは、紛れもない
ジャックの血が流れてきた…。さて、このあいつとは一体だれのこと?」

頭を柔らかくしてよーく考えて欲しい…
わかったかな?

答えは「蚊」。
夏の夜中に血を吸われて、
そういかその蚊を退治した経験がある人は
すぐに答えに辿りつけただろう。
(私はこの経験を何度もしているので、答えはすぐに解った!)

こうしたクイズからでも、頭を柔らかくする
練習はできる。
柔軟な発想力は、これからの時代に
必要になってくるはずだ。
今回はザッカーバーグの集約術に注目したが、
この『ソモサン・セッパ』という番組にも学ぶべきことが
ありそうなので、ちょっと注目!

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先取りビジネストレンド

11/26
2012

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ヒット商品の“育ての親”「Mart」

「節約なんかつまらない!
もっと生活を遊んじゃおう!」

そんなキャッチフレーズが踊る、
女性向け雑誌『Mart』。
“節約”をテーマにした女性誌が多い中、
なんとも目を引くキャッチフレーズだ。(やっぱり売れるものはあるのだ!)

『Mart』は、大都市近郊に住む30~40代の
ミセスを対象にした雑誌。
雑誌不況と言われる中で着実に部数を伸ばし、
いまや22万部という人気ぶり。

なぜ、私がこの雑誌に注目したかって?
それは、先日のセミナーで
小阪裕司博士(こんな呼び方、
普段はしないのだが…)が、
「食べるラー油」をヒットさせた雑誌として紹介していたからなのだ。

いまや、『Mart』はヒット商品を発信する雑誌として、
メーカーからの注目も集めているという。

『Mart』に注目が集まる理由を分析すると、大きく2つ。
「なぜ人気雑誌になれたのか?」「なぜヒット商品が生まれるのか?」だ。

「なぜ人気なのか」ということを考えてみる時、
キーになるのが、「生活を豊かにする」というそのコンセプト。

ある時、『Mart』でル・クルーゼという
カラフルな鍋を紹介したところ、
読者たちに見事にヒットした。その理由は、なんと
“ル・クルーゼをキッチンに飾るとおしゃれに見える”からだとか。
(小坂博士談)

読者のミセスたちは、金銭的に余裕がある層。
だから商品に求めるのは、
安価な値段やスペックよりも
心を豊かにする「付加価値」だ。

『Mart』は、ル・クルーゼの持つ価値を、
ふさわしいターゲットに見事にマッチさせたのだ。

そして、2つ目。『Mart』がヒット商品を発信できるのは、
紙面に「読者会員」を登場させているから。

『Mart』は、読者モデルならぬ
「読者会員」が料理をしたり、
商品を紹介したりする企画が多い。
同じ生活者である彼女たちが
登場することで読者は親近感を覚え、
ついつい『Mart』のリピーターになってしまう。

その読者会員が商品をオススメすると、ファンである読者が購入。
そして口コミにのり、たちまちヒット商品が出来上がるという流れ。
商品の生みの親はメーカーだが、
『Mart』は“育ての親”というわけだ。

今の時代、商品を並べて売るだけではダメ。
そこには、感情を揺さぶる何か、
心を豊かにする価値が必要になる。
商品に新たな価値を作り出すことが、
多くの人を引き付けることに繋がるのだ。

心の豊かさという観点から商品に
新たな価値をつくり、
「読者会員」を通して、生活者に発信する。

まさに、『Mart』が創り出している世界は、
これからのビジネスの未来となることを実践していると言えるだろう。

私も、ミセスになった気で、
このボリュームある『Mart』のページをめくってみよう。

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女性誌の棚で『Mart』を発見!

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「もっと生活あそんじゃおう!」

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親しみやすい構成がヒットの鍵

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