これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

HOME

ビジネスの達人

選ばれるビジネス

06/21
2021

biji

“PRONTO”が34年目の大転換!

皆さん“PRONTO”を利用したことがあるだろうか。
先日、銀座のコリドー街を歩いていたら、今までとは違う
新しい“PRONTO”に出会った。
まずロゴが違う、店内の雰囲気が違う。
そして、店の人のユニフォームが違う。
表には美味しそうなスイーツの看板もあり、
今までよりおしゃれな空間になっていたわけだ。

“PRONTO”は大都市中心に約320店舗展開されている。
サントリーとUCC(上島コーヒー)が
資本を出しあい、同じ店で、昼と夜のサービが異なるので
当時は“二毛作ビジネス”と言われた。
17時までは喫茶タイム。
その後はカウンターにお酒が並ぶバータイムとなるので、
“二毛作”と名付けられたというわけ。
今年で、34年目ということで、なんと33年間も変わらない形態で
営業していたことにも驚くのだが・・・。

実は私が経営者の勉強会“アルファクラブ”を起ち上げたのが1993年。
定例セミナーの二次会で、知り合いのビルオーナーが経営していた
“PRONTO”を利用していたこともあり、
なじみが深く懐かしく感じる。
あれからかなり時は経ったのだが、
“PRONTO”は変わらなかったのだ。

その“PRONTO”がついに大転換を図ったということ。
大転換の理由は、コロナ禍により、
「誰のための、何屋なのか」を再考したという。

それは、前回の緊急事態宣言が解除されても、
お客様は戻ってこなかったことにもよる。
もしかすると、コロナが収束してもお客様は戻らない可能性もある。
であれば、しっかり改革しようということで
今回の“34年目にしての大転換”に至ったという。

そして、今までの二毛作ビジネスは変わらずに、
新業態“キッサカバ”、(喫茶酒場)とポジショニングし
かなりイメージチェンジした。
昼間のカフェスペースでは、
若い女性に人気のスイーツを豊富に提供し、
仕事場としての機能も・・・。
夜になるといかにも“酒場”っぽい雰囲気の演出に。
今回の改革で、昼夜の違いをはっきりさせたのだ。

さて、この新しい“PRONTO”からの学びだが、
コロナ禍で“人々の動き”、“働き方”、“時間の使い方”、
“飲食店の選び方”も変わってきた。
ということで、変わった先の常態が
“ニューノーマル”として定着することは
避けられないだろう。
もう以前には戻らないのだ。

そして、今、新しい時代の“すで起き・未来”が
あれこれ見えてきている。
すなわち、“ちょっとだけデジタル化”
すればいいということではなく、
“ニューノーマル”に適した革新をしていかねばならない。
新しい時代に合わせたビジネスのあり方が求められるのだ。
私たちのビジネスのこれからについて34年目の大転換をした
“PRONTO”を見て感じた次第。
あ~残念ながら緊急事態宣言中は、“キッサカバ・PRONTO”の
暖簾を見ることはなかった!!

biji

“PRONTO”を利用したことがあるだろうか

biji2

新しい“PRONTO”に出会った

biji3

ロゴが違う、店内の雰囲気が違う

ページTOPへ
選ばれるビジネス

06/07
2021

biji

“お菓子ドンキ・お酒ドンキ”は買う意味を演出!

“驚安の殿堂ドンキ・ホーテ”が新業態の
“お菓子ドンキ・お酒ドンキ”を先月、
東京駅八重洲地下街にオープンさせた。
「専門性がなく、いろいろなモノが混在し
複雑な売り場を展開しているところ」がドンキの特徴で
それが若者達にウケた・・・と思っていたのだが、
ついに専門店を出すという。

早速行ってみてわかったのは、“お菓子ドンキ”と“お酒ドンキ”は
通路をはさんで向かい合わせになっていた。
この2店舗を“品揃え” “陳列の仕方” “見せ方” “仕かけ”
と4つのポイントで紹介する。

1.品揃え
“お菓子ドンキ”なのに、カップ麺や昆虫食があり、
“おかしのまちおか”とは品揃えが違った。
“お酒ドンキ”にはオリジナリティ高いお酒も多い。
2.陳列の仕方 
両店舗とも通路が狭く、天井までうずたかく陳列する
“ドンキらしさ”が。
お客様は狭い通路をも楽しみながら商品を物色する
従来のドンキの流れを演出。
3.見せ方
ポップは派手でドンキらしい。
商品のこだわりやストーリー、オリジナル性についての
ショーカードがいっぱい。
お菓子には年間累計販売数を比較できる商品もあり、
販売数が多い実績を見て改めて手に取ってしまう人もいるという。
4.仕かけ
3500円の“ウィスキーガチャ”まで。
うまくあたると金額以上のウィスキーをゲットできるとか。
ガチャ世代は、思わず廻してしまうのだろう!
評判もよくすぐ売り切れるという。

“品揃え” “陳列の仕方” “見せ方” “仕かけ”と
とこれまでのドンキのノウハウが活かされている。

さて、私は、“昭和のビジネス”、“令和のビジネス”の話を
これまでもしてきたが、店舗での販売方法にも“令和流”がある。
それがタイトルにある、“買う意味”を演出するということだ。
“昭和のビジネス”では必要だからお店に買いに来てもらっていた。
例えば、旅をして手土産を買うのもある意味、
“必要だから買う”に近い。

今回紹介している、“お菓子ドンキ・お酒ドンキ”は
“令和の時代”のお店の販売方法と言えるだろう。
“ニーズ”ではなく、“ウォンツ”に照準を合わせ
“買う意味”を店舗が演出しているのだ。
買う側は、お店の中でワクワクし、
楽しみながらショッピングをすることに。
この辺がドンキのうまいところなわけだが・・・。
とはいえ、これで必ずうまくいくかといえばそれは??
ちなみに、カルデイコーヒーファームも同様に
“買う意味”の演出をしているお店だ。
お客様に楽しく買ってもらうような
“買う意味”の演出をしていくお店が
“令和の時代”のお店ということ!
そんな目線で街に出て行くと、その店の今後が見えるかも・・・?!

biji

新業態の “お菓子ドンキ・お酒ドンキ”

biji2

東京駅八重洲地下街にオープン

biji3

早速行ってみた

ページTOPへ
選ばれるビジネス

05/17
2021

biji

“ユニクロPARK”によるブランディング!

先日“ユニクロPARK”を体験してきた。
横浜の港が見える場所にある
“三井アウトレットパーク横浜ベイサイド”にある
3階建ての独立棟だ。
三角形の建屋は1階がユニクロ、2階がGU、
3階がユニクロとGUの合同のフロアで屋上が遊び場。
いや屋上はもちろんだが、三角形建屋の一辺すべてのカベが
遊び場なのだ。(写真を見てもらえば・・・)
そこには、滑り台、クライミングウォール、
トランポリン、ジャングルジムなどの遊ぶためのスペース
があり建物まるごと公園という造り。

私は祝日に行ったこともあり、大勢の子どもからその親たち
みんなが楽しんで遊んでいた。
売り上げは分からないが、これを見てる分には大繁盛状態。

さてこの“ユニクロPARK”は、建築家の藤本壮介氏が
建物の基本構想とデザイン監修をし、そして皆さんご存知の
“佐藤可士和氏”がトータルプロデューサー。
佐藤氏は2006年からユニクロの世界戦略にかかわり、
ニューヨークのソーホ地区はじめ、ロンドン、パリ、
銀座、NY五番街と旗艦店全てのクリエイティブディレクターを
務めている。

お店の売り場は1階から3階まであるのだが、
このお店の本来のコンセプトは
“PLAYプレイ”で、“わざわざ行きたくなる店”を
目指して創られている。
佐藤可士和氏は、ビジ達でも紹介した“ふじようちえん”を
プロデュースしている。
そこも“園舎自体が遊具”というコンセプトで創り、
多くの園児が楽しく通っている。
今回はユニクロの売り場をベースにしながら
建屋を遊具になぞられたというわけ。

既存のユニクロ店にない試みとして、
1階の入り口脇にはフラワーコーナーを設けてある。
一束390円、3束で990円と値段も安い。
UTの売り場も好きな写真やイラストを使い、自分でカスタマイズ
できるTシャツ やトートバックをつくれるコーナーもある。
様々なワークショップが開催され、ナーシングルームもあるという。
来る人にとっても使いやすく、居やすい場所作りをしている。

売り場に地域性、社会性を加味したデザインは、
しっかりユニクロのブランンディングにつながっているということ。
すなわち、半パブリックな店づくりをすることで、
地域の人たちにも受け入れられている。

佐藤可士和氏は、今や時代に受け入れられる“ブランド請負人”なのである。
ユニクロに携わって15年経った中での“ユニクロPARK”。
佐藤可士和氏プロデュースのもと、
確かにユニクロは世界でも認められるブランドに成長している。
この海の見える横浜の地での“ユニクロPARK”が、
そのブランドをより好印象にしてくれるのだろう。

biji

“ユニクロPARK”を体験してきた

biji2

“三井アウトレットパーク横浜ベイサイド”にある

biji3

私が行ったときは大盛況だった

ページTOPへ
選ばれるビジネス

04/19
2021

biji

“東京ガールズコレクション”に参戦! ワークマンがリブランディングに挑む!

“ガイアの夜明け”にてワークマンの東京ガールズコレクション
(TGC)の参加を知った。
あの“作業着のワークマン”がそのイメージとはかけ離れている
TGCに参加したと聞き驚いた。
ランウェイを歩いたのは、ニッカポッカを履いた土屋アンナ。
実際このニッカポッカを土屋アンナは、
「これ、かなりカッコいい」と発言。

このビジ達でも紹介しているワークマンは、
60歳で三井物産を定年退職した今の土屋専務が先頭に立ち
データドリブンを実践し、効率を考えた事業を展開している。
“ガイアの夜明け”でも土屋専務のことや、
抜擢された女性リーダーの“チャレンジ精神”に触れていた。

この番組を観て、早速ソラマチの“ワークマン女子”へ!
取材のつもりが、反発ソールのスニーカーと
速乾性のTシャツとランニング用の半ズボンを購入してしまった。
これだけ買って3千円台なのだ。
機能性高くそれでいて安いのでつい買ってしまった。

ご存知のように、ワークマンは作業着のブランドで有名だが、そこを敢えて
“ワークマン女子”として“アウトドア&スポーツ”すなわち
“アスレジャー”領域に進出。
アウトドア領域では、スノーピークやモンベルはどちらかというと価格は高め。
スポーツでもナイキ、アディダス、デサント、ミズノも
どちらかというと高めなのだ。。
ワークマンは戦略として、競合のいない領域での展開を優先し、
機能性が高くしかも廉価の領域に挑んでいる。
もともと建築土木等の作業の人たちが対象で、
雨に強く、滑らないなど安全性や機能性を備え、
それでいて安いのがウリ。
それらを活かして“アスレジャー”領域へシフトしたということ。

すなわち、機能性と安く提供できるノウハウを活かしながら、
若い人達やスポーツ、アウトドア愛好者、女性にも
選ばれるようファション性、デザイン性を高めたのだ。
そしてついにTGCに進出したということ。
まさにこれが、ワークマンの“リブランディング”
というのが中島的発想。
もはや、吉幾三のイメージはないのだ。
(吉幾三のCMご存知ですよね?)

2020年のインターブランドジャパンにおける
日本発のブランドを対象とした“ブランド価値ランキング”でも
ワークマンは78位に躍進。前年比57%増で成長率は
史上歴代2位となったという。
このことからも昨年からかなり躍進していることがわかる。

ワークマンは、その“存在理由”があり、この“リブランディング”も
成功していくことだろう。
そしてこれから10年で“#ワークマン女子”は
400店舗の展開を目指すという。
店舗に行ってみると分かるが、安いこともあり、
つい買いたくなるんだよねぇ~。
これからのワークマンの躍進に注目!!

biji

ワークマンの女性向けブランド”ワークマン女子”

biji2

早速ソラマチの店舗に行ってきた

biji3

これからのワークマンの躍進に注目!

ページTOPへ
選ばれるビジネス

03/22
2021

biji

東川町の酒造り、『三千(みち)櫻(ざくら)』への挑戦

1年ぶりに帯広へ行ってきた
飛行機の中で久々に機内誌“スカイワード”を開くと、
北海道東川町の記事が目に飛び込んできた。
見出しには、「三千櫻酒造144年目の挑戦!
岐阜、中津川から北海道東川へ」とあった。

岐阜県、中津川の“三千櫻酒蔵”が公設民営の酒蔵として
北海道の中央部に位置する東川町に移転したのだ。
実は、私は“ガイアの夜明け”を観て、既にこの“三千櫻酒蔵”の
引っ越しを知っていたわけだが・・・。
昨今の温暖化で、中津川での酒造りが次第に難しくなりつつある
と考えていた、“三千櫻酒蔵”。
そんなおり、北海道の“酒米”に大きな可能性を見いだし
この先100年継続する「旨い酒」を造るには
“今、動くしかない!”と考え移転を決断したという。
この移動距離は1550キロ!

北海道でも東川町は“米どころ東川”として注目されていて、
“酒米作り”にも挑戦し、既存の“酒蔵”を
誘致したいという展開だったのだ。
そこで全国でも珍しい、“公設民営の酒蔵”の公募をして
“三千櫻酒蔵”の誕生となった。
そして、2020年秋の酒米の収穫により、大雪山系の水と
東川の米から生まれた『三千櫻』が仕上がっているという。

東川町は、“写真の町・東川町”宣言をしている。
“写真甲子園”を毎年開催し、それが映画にもなり話題となった。

少し前には、東川町産の“お米”をロシア向けに輸出するために、
ロシアで身近な食材、イクラ・ハム・チーズなどを混ぜ合わせた
ユニークなまんまるの新しい“おにぎり”を提案。
これはロシアでは炊飯器がなく、お米の状態では
買ってもらえないことから考えついたアイデアという。
とにかく東川町は“まちづくり”をテーマに度々
新たなチャレンジをしているのだ。

実は、私も東川町とは関係が深く、2度ほど訪れたことがある。
東川町を訪ね、松岡町長にお会いした時に、お米とお水を頂いたことも・・・。
北海道、大雪山の麓にある小さな町(旭川市に隣接)で、
そこからの美味しい伏流水で造った東川のお米を
全国から来た人にもアピールしたい意思があってのこと。

松岡町長には、“里山と生きる協会”の年1回のイベント
にもゲスト出演して頂いたこともある。

“写真”も“おにぎり”も“三千櫻”も、松岡町長がリーダーとなり、
しかけるまちづくり戦略なのだ。

私は北海道芽室町で2015年から“ワイナリー構想”として
まちづくりをしかけているので
いろいろと勉強になることも多い。
さて、私のワインづくりも、東川町と中津川の連携に似て
今後は東京のワイナリーと連携をして次なるステージに
入ろうと考えている。(フッフッフッ・・・)

これからは“町レベル”でもその先を見据えて、
しっかりチャレンジして行かないと、
その存在は危うくなる時代。
いかにストーリーを創りアプローチするかが大切なのだ。
こんな、東川町の“しかけ”を今回は、
『三千櫻』の紹介とともに、
“選ばれるビジネス”として発信させてもらった。

biji

1年ぶりに帯広へ

ページTOPへ

BACKNUMBER

ページTOPへ