これからの選ばれるビジネス!

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選ばれるビジネス

12/07
2020

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丸善・丸の内本店週間ベストランキング1位 『地球の歩き方―東京』

本を買いに東京駅前の丸の内オアゾにある丸善・丸の内本店に
行くようになった。
これまでは、新宿・紀伊國屋書店で買っていたのだが・・・。

さてその丸善・丸の内本店の今週の週間ベストランキング1位
が『地球の歩き方―東京』だった。
『地球の歩き方』は世界中の都市をテーマにした
旅行ガイドブックで、海外旅行に行く時に参考になる本。

旅行で、
・絶対に行くべき場所
・美味しいお店
・体験する場所
このようなスポットを紹介している本で、
私も、海外ツアーを25年しているのでかなりお世話になっている本だ。

その『地球の歩き方』が40周年記念で初めて“国内版”として
“東京”をテーマに発行したところ、
丸善・丸の内本店の週間ベストランキングの1位になったのだ。

コロナ禍で海外に行けないから、東京に目を向けたとか
都内を見直そうとか、機を見て散策する予定としてのことか、
とにかく今売れている。
9月の発売で、1ヶ月の間に重版6刷!というから
すごい売れ行きだ。
(このコロナ禍だから出版したというわけではないようだが・・・)

丸善・丸の内本店ではノンフィクション部門、
文庫部門、新刊部門それぞれでランキング表示がある。
そしてこの本屋さんの特徴は、“面陳列”なのだ。
それも“棚面陳列”。
通常の本屋さんは本棚の手前に平積みをした本を並べ、
本棚には、“棚差し”、すなわち本の背表紙を見せて陳列している。
“面陳列”とは、表紙の面を見せて棚に並べてある陳列方法。
私は、“縦平積み”と言っているが、この陳列方法が私にとって
とてもいい。

新宿・紀伊國屋書店からこの丸善に変えた理由はこの
陳列方法にあるのだ。
本のランキング、それぞれのカテゴリーの全てが
面陳列で並んでいるので非常に見やすく選びやすい。
結果、思わず買ってしまう・・・。

本屋さんに行く目的は、
・目的の本を買いに行く
・世の中の話題、トレンド、動向、傾向を探りに行く
(本だけでなく雑誌の表紙、雑誌のモデルや
雑誌のテーマを探りに)
・ヒント、アイデアを探しに行く

これらを目的に本屋さんへ行くので目に飛び込んでくる
陳列の仕方は重要だ。
アマゾンで本を買うのとは違う“本購入の楽しみ方”
がこの本屋さんにはある。
丸善・丸の内本店はオンラインとの差別化を
明確にしている本屋さんなのだ。
三省堂、紀伊國屋、東京ブックセンター
蔦屋書店とあるが、そういう意味で最近私が通っているのが
“棚面陳列”している“丸善・丸の内本店ということ。

思わず『地球の歩き方―東京』を買った理由も
“棚面陳列”で面白いと感じたから。
選びやすく、また行きたくなる、“縦平積み陳列”
の丸善・丸の内本店。
次回はどんな本が私の目に飛び込んでくるか楽しみだ。

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選びやすく、また行きたくなる、“縦平積み陳列”

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次回はどんな本が私の目に飛び込んでくるか

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10/19
2020

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小阪裕司流選ばれる“ヒューマンドリブン”

“Business Today” 動画版の第2回のゲストとして
“オラクルひと・しくみ研究所”の小阪裕司氏をお招きした。
20年以上前からの知り合いだが、久しぶりの対談となった。
小阪氏は日経MJのコラム連載を14年、500回以上続けた。
私はその前からお付き合いがあり、そのコラムも
度々読ませてもらっていたわけだ。
このコラムの連載は終了してしまったのだが、
最近、同じく日経MJにほぼ1ページにわたり
コロナ禍でのビジネス展開、その中にあっても
人間関係の重要性について小阪氏が語っていたのだ。

小阪氏は、他のマーケティングを語るコンサルタントとは
ひと味違う視点での語りに特徴がある。
「デジタル化もオンライン化もあくまで手段でしかない。
その時代やタイミングによってどれかを選ぶことは必要。
とはいえ、売る側も受け手側も人間であることには
変わりがないので、人と人とのいとなみという意味では
その価値観は変わらない」という。

小阪氏の主宰する“ワクワク系マーケティング実践会”は
1500人もの会員がいる。
この1500人がその考え方に則り実践し、
面白い事例をたくさん持ち寄っているのだ。

例えば、コロナ禍でも、お店とお客様の間で
深みのあるコミュニュケーションをしていたところは
大きな打撃を受けなかった。
場合によっては売上が上がったところもあるという。

コロナ禍での事例ではないが、年間3775個しか
売れていなかった“イカメンチカツ”が
数年かけてあれこれ改善したことにより、
なんと7万個も売れるようになったこと。

また“雪かきスコップ”の事例だが、
“笑って雪かきできました”
とチラシに大きくコピーを入れただけで
結果的に50倍売れたことなど・・・。

すなわち、どんなにDX(デジタルトランソフォーメーション)
CX(コーポレートトランスフォーメーション)など
と言われようがこれはあくまで手段。
最終的に受け取る側は人間なのだから、
常に人間的感性やその行動を踏まえたアプローチを心がければ
実はものは売れるということなのだ。

人は人に期待しているのだから、人間関係が大事。
DMを送るのも、SNSでつながるのも
結局は人間同士のつながりに終始すると
小阪氏は語った。

人間が発想し、
人間が情報を受けて、
人間が判断をして、
人間が行動をする。
人間の感性と行動へのアプローチが
小阪流のマーケティングということ。

これを中島流では“ヒューマンドリブン”とした。
すなわち、“ヒューマンドリブン”とは
人間的感性や行動を起点とした発想、展開のことだ。

手段はいろいろと変化はするが、
この“ヒューマンドリブン”をしっかりビジネスに活かして
いこうではないか!!

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“オラクルひと・しくみ研究所”の小阪裕司氏

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“Business Today” 動画版の第2回のゲスト!

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10/05
2020

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“ワークマンプラス”のデータドリブン戦略!?

「行こうみんなでワークマン♪」
ワークマンと言えば、吉幾三が歌っていた歌が印象深い。
そのワークマンが、“ワークマンプラス”という
新業態の店舗展開を2018年9月に始めて以降、
各店舗は好調で女性客も増え繁盛店になっているという。
(吉幾三のイメージとはいつの間にか変わっていた・・・)
その1号店が立川市ららぽーと立川立飛にあるというので
行ってきた。

ワークマンプラスは、オープンから
約2倍の売れ行きだったという。
作業服が主力商品だった店が、まさしく
“一夜にしてアウトドアショップへと変貌”したのだ。
何が変わったのかというと、1700点ばかりあったアイテムから
一般受けする320アイテムだけをピックアップして展示。
ディスプレイにはマネキンも使いポップも多用し
洗練されたイメージを演出。
スタイリッシュに見えるように照明、外観も工夫している。
同じショッピングモール内にある他店、
例えばZARAやH&Mにもひけを取らないような
店全体のデザインにも気を使っているのだ。

2020年3月末時点でワークマンプラスが全国175店舗。
すなわち1年半たらずでワークマン860店舗のうちの
約20%がワークマンプラスに転換したわけだ。
本屋に行くと、“ワークマンはなぜ2倍売れたのか”
という本が並んでいたので手に取ってみたわけだが・・・。
すると・・・まさに先週も紹介した
“データドリブン”の手法だったのだ。

そしてなんとワークマンではエクセル関数を使い
需要の変動を読み解いていた。
そしてワークマン流のアルゴリズムも創っているという。
POS分析システムを導入しているが、それをエクセルに
ダウンロードしてさまざまなデータも
解析して需要予測しているというわけ。

すなわち、
・ターゲット(作業服を着ている層とそれ意外)
・世代
・店の立地(場所)(路面店かショッピングモール内か)
・サイズ分布(S・M・L・LLの数の揃え方)
・性別による商品構成
・シーズン
これらを対象に、需要予測、商品開発、商品提供に活かす会議を
週1回の“アルゴリズム検証会議”でしているという。
(アルゴリズムとは問題解決のための手法、ルール、数値のこと)
地域による品揃え、シーズンによる品揃えなど、客層を踏まえ、
アルゴリズムにより各店舗に最適な商品を
配置しているということ。

値段が安く、機能性も高くデザインもまあまあ
レベルの商品なので、ついつい私もたくさん買ってしまった。
“データドリブン”により、ワークマンプラスは
もっとその先に上がっていくだろう。
ワークマンが2倍売れた裏には、
このデータドリブン戦略があったのだ!


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「行こうみんなでワークマン♪」

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店内はこんなにおしゃれ

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データドリブンとは!?

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08/17
2020

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成功するイノベーターは左脳と右脳を使う!

「成功するイノベーターは、
左脳と右脳を使う・・・。
彼らは数値を見て、そして人間を見る。」
(Peter. F. Drucker)

先週はアート思考・感性思考・デザイン思考の本を紹介した。
今までのビジネスはMBAを中心とした左脳派の考え方、
課題解決手段が主流であった。
だが、モノがあふれ、飽和状態の今の時代は、
これまでとは違う、右脳を使う人が関わることで、
差別化できるアウトプットができるというわけ。

そんな事例を紹介すると、
立川にある“ふじ幼稚園”は
2007年竣工、大人気で待機園児がいるという。
ここはアートディレクターの佐藤可士和氏がプロデュースした。
園長は、先代のけやきの木に対する「思い」を佐藤氏に伝え、
手塚建築研究所が建物を設計。
ドーナッツ型で1階部分だけの構造。
庭をぐるりと囲むユニークな楕円形の園舎は、
外周約183m、内周約108m。
屋根上が運動場となっていて、そこを子供達がぐるぐる走り回る。
屋根から降りる滑り台は砂場にたどり着く。
真ん中にある3本のけやきの木が屋根を貫き、
園児達は屋根からけやきの枝にぶら下がり遊んでいる。
子供だけでなく大人もワクワクする構造なのだ。
この建物は左脳的な発想からは絶対に生まれてこない。
(私も2~3度訪れ、屋根上を走り回った記憶が・・・)

そして先日も紹介した“くまモン”をもう少し詳しく紹介する。
2011年から運行される九州新幹線が開通しても
残念ながら人々は熊本へは、なかなか降りてくれないと
予測されていた。
そう、熊本はあまり人気がなかったのだ。
そんなおり、「くまもとサプライズ」キャンペーンで
アドバイザーを天草市出身の脚本家小山薫堂氏に依頼した。
そして、小山氏が友人のアートディレクター水野学氏に
ロゴデザインを依頼したのだが、水野氏はロゴだけでなく、
キャラクターの展開も提案したのだ。
それが“くまモン“となったということ。
(ちなみに、水野氏が描いたくまモンの絵は数千点だったという)
先週も紹介したように“佐田の海”関の化粧回しにも
“くまモン”の顔が大きく描かれている。
今や熊本だけではなく九州の他県でも“くまモン”は大人気で、
あらゆる土産物にそのキャラクターが描かれていて、
熊本のイメージアップにつながっている。
これも左脳思考中心の組織からは生まれてこない。

さて私ごとだが、私はクリエイティブ業界にて、
40年以上にわたって、ものづくり、機会づくりをしてきた。
結果的に“経営デザイナー”としてお役に立てているのは、
今までの日本のコンサルティング業界は左脳派発想が
中心だったところへ、私が右脳的発想で経営をサポート
しているからだと考える。
とうことで、私の次なる役割も見えてきた。

これからは“数値”も大事だが“数値”以上に
“人の行動”を観察し、“人の心理的属性”に
新しい“意味”を見つけていくということ。
“左脳と右脳の両方を使うイノベーターとなる!!”
宣言でした!

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“左脳と右脳の両方を使うイノベーターとなる!!”

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07/13
2020

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カスタマーエクスペリエンスがブランドをつくる

先日、私は“アマゾン”からこのようなメールを受け取った。

「このたびは、ご注文の不具合について
ご迷惑をおかけしておりますことをお詫びいたします。
お問い合わせいただいたと同時に出品者に連絡いたしましたが、
いまだに返信が来ません。つきましては、お客様の利益を
お守りするために、こちらより出品者の替わりに
返金対応させていただきます。
お手元の商品につきまして、お手数ですが
御破棄いただいて、よろしくお願いいたします。
6月1日付けでクレジットカードに○○○円を
返金いたしております。」

私がアマゾンにて注文をしてモノが届いたのが5月27日、
私は、スマホやiPadでも使えると思って購入したものだが
届いてみる、とその両方で使えない商品だと判明した。
(アダプターが合わないわけだ)
商品説明に書いてあったらしいのだが、最後の方に小さ目にだった。
私が返品しようと連絡したのが5月30日。
つまり、わずか2日間で返金にまで至ったということ!
これぞアマゾンの“カスタマーエクスペリエンス“!!

このところあったもうひとつの体験は“アップル”。
私がiPad proを手に入れたのが2015年。
5年経過すると、アプリはバージョンアップされるので
問題ないのだが、バッテリーの劣化が起きてくる。
私はこのiPadでの仕事が多いため、バッテリーの持ち時間は深刻だ。
そこで新宿のアップルストアに出向き相談した。
すぐさま対応してくれ、私のiPad pro をチェックし、
確かにバッテリーが劣化していると診断された。

するとだ!アップルでは基本的にバッテリー交換は
していないという。
そして、同じ型の新品iPad pro と交換してくれたのだ。
費用はバッテリー交換分だけでいいという。
解決までに半日を覚悟していたのだが、なんと1時間も
かからずに新しいiPad Proを手に入れることができた。
その応対含め、かなり気持ちいい交換劇だったのだ。(すばらしい!)
ただし、その後、新しいiPadへの移行に半日かかったので
予定していた時間は同じなのだが・・・。

今回のこの2社の、カスタマーエクスペリエンス、
ユーザーエクスペリエンスへのこだわりには
正直驚いた。
アマゾンの“顧客の経験価値を高める”という価値観。
アップルの“製品やサービスが良いだけではなく、
価値があると思ってもらえることこそが重要“という理念。
これらを2週間の間に実体験したわけだ。

両社とも“顧客の体験価値”を重視した展開であり、
結果的にその体験がその後の期待につながり、
ブランディングに貢献するということ。
すなわち、カスタマーエクスペリエンス、
ユーザーエクスペリエンスを重要視する
“アメリカの会社ならではのブランディングがここにあり!“なのだ。
地球規模でビジネスを展開しているからこその
ブランディングと言っていいだろう。

日本企業では対面での“おもてなし”を重視する。
ただ、このコロナ禍により、
リアルの接点が次第に少なくなってきているいま、
この“ユーザー体験”を重視したアプローチは重要になって来ていると
言えるだろう。
やはり、「体・験・価・値」の時代になったのだと思う。

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アップルの顧客対応はすばらしい!

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