これからの選ばれるビジネス!

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07/08
2019

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小が大に勝つ、“さいち戦略”




先日、ぱらぱらと捲った雑誌に、「スーパーまるおか」と
コンビニエンスストア「オレンジBOX」の社長対談が掲載されていた。

「スーパーまるおか」といえば、群馬の知る人ぞ知るスーパーマーケット。
ナショナルブランドの商品は一切取り扱わず、
美味しくて体によいものだけを全国から集めているお店だ。
その面積たった145坪!
そして、「オレンジBOX」は、福井県のコンビニエンスストアチェーン。
コンビニらしからぬ充実したお惣菜で県内の人に知られている。
店舗数はわずか12店舗と、
こちらも大手コンビニチェーンと比べれば、本当に小さなコンビニチェーンだ。
ただし、どちらもその小ささを侮るべからず。

スーパーまるおかは巨大なイオンモールの隣にあるのに、
こだわりぬいた品揃えのお陰で年商なんと10億円!
オレンジBOXは店舗内に「ライブキッチン」という
注文を受けてから調理するコーナーを設け、
店内にもイートインスペースを作ることで
平均客単価が全国のコンビニチェーンで2位、平均日販は3位!
小さいながらも独自の戦略で熱く支持されているお店なのだ。

…と、遠回りしたけれど、
そこでタイトルの“さいち戦略”がビビッと閃いたんですねえ。

このビジ達の読者ならもちろんご存知だろう。
「さいち」は仙台市のスーパーマーケットなのだが、
年商7億のうち3億はおはぎとお惣菜による
売り上げという変わったお店だ。
だが、そのおはぎにとことんこだわった結果、
おはぎを中心とした手作り惣菜で知られるようになり、
今では県外からも人が訪れる。

1日平均5000個もおはぎが売れるスーパーマーケットなんて、
ほかのどこにもないはずだ。
大手チェーン店では、こんな風に“選ばれる”お店はまずないだろう。
このように、小さなお店がお客様から選ばれる独自の戦略を立てること。
これを、ナカジマ流に“さいち戦略”と名付けたというわけだ。
(経営者の中では「小が大に勝つ」という戦略で
“ランチェスター戦略”が採用されたことがあったが…)

大が小に勝つのは当たり前、のように思えるが、
パラダイムシフトの時である現在、そうとも言い切れない。
大手は大量購入・大量販売が前提だが、
人口減をむかえる今後はその戦略だけでは、売上減はまぬがれない。

小さくても、なればこその独自の戦略を持って
経営している企業には、かえって勝ち目が生まれるのだ。

独自の戦略とは何か?
手前味噌になるが、思い出していただきたいのが“選ばルール7”!

1.手間をかける
2.本物にこだわる
3.とことん追求する
4.人に優しい
5.里山を生かす(地域性を強める)
6.大胆で潔い
7.徹底の二乗

今回ご紹介した企業はどれも、この7つを満たすものばかり。
ここにこそ、これからの時代を生き抜くビジネスヒントがある!

さいちの佐藤会長!

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5000個も売れるおはぎ!

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お客様から選ばれる独自の戦略が必要だ

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07/01
2019

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世界幸福度ランキング1位 フィンランド

2019年の世界幸福度ランキング、1位の国をご存知だろうか。
なーんて、タイトルでバラしているけれど…正解はフィンランド!

この幸福度ランキングは、いつかブータンが
「世界幸福な国」として有名になったときのものは少しちがう。
GDPや寿命、社会保障、自由度、
教育水準…等々から客観的に算出するものらしい。
以下、2位デンマーク、3位ノルウェーと
TOP3は北欧3国が独占!4位にアイスランド、
5位にオランダ…と続いていく。
ちなみに気になる日本は58位…トホホ?

ただ、フィンランドの人たち自身は首をひねっているという。
「冬が長いし、寒いし、おまけにほとんど日が差さないのに!?」
そういう意味では、立地でかなり
厳しい環境に置かれていることは事実。
それでもフィンランドの人たちは、
そのことも含め明るく前向きに話す。
その秘密は、フィンランドを象徴する「5つのS」にあるような気がする。

5つのSとは、
1,サンタクロース …言うまでもない!

2,サウナ …寒いせいか、とにかくフィンランド人はサウナ好きだ。
2016年には世界初の「空飛ぶサウナ」が始まった。
これはヘルシンキ市内の絶景を見下ろすゴンドラ内で
サウナを楽しむ…というもの。
(閉所恐怖症のナカジマにすれば、想像しただけで恐怖!!)

3,サルミアッキ …真っ黒で、世界一まずいとも言われるお菓子。
ゴムやタイヤの味にたとえられる独特な風味で、
フィンランドでは子供のころから日常的に食べるし、
大人になっても親しむものだという。
お土産に私も買ったけれど…^^;

4,シベリウス…いうまでもないフィンランドの偉大な作曲家。
フィンランドの人たちに深く愛され、
中でも「フィンランディア」という愛国記念劇のために
作曲された曲は、国を代表する1曲として親しまれている。

5,シス(SISU)…これは訳しにくいが、「フィンランド魂」とでも…。
スウェーデンやロシアに支配された時代もあり、
とにかく小国ゆえの悲哀をなめてきたフィンランド。
その中で培われた「辛いときも、あきらめない」
「地道な努力をコツコツと」という精神性だという。
なんとなく、日本の美徳と似ている気がしませんか?
フィンランドに親しみを感じるのは、
そんなところにも理由がありそうだ。

と、まあこれが「5つのS」。
ついつい先端のICTや洗練されたデザイン文化に
目を奪われがちだが、「5つのS」に代表される精神性が、
強いられる環境に対して、
何らかの順応できる策を講じて来たということなのだろう。
これらがフィンランドの幸福度を支えているのかもしれない。

それにしても58位とは寂しい限りである。
こんなに素晴らしい日本なのに、なぜ!?

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う~ん、これは…

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ゴンドラでサウナとは!

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偉大な作曲家シベリウス

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05/27
2019

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渡部佳朗流 “地域創生”の仕事道

このところ、経営者会議の懇親会では、
人形町の“のっけ”という焼肉屋を使わせてもらっている。
特徴はなんといっても「焼肉の街」
北海道の北見ならではの美味しい部位が楽しめること。

実は、北見市の人口一人に対する焼肉屋の数は日本一!
焼肉激戦区だからこそ、素材に対する要求も高いというわけ。
しかし、私がこのお店に通う理由は味だけではない。
なんとこのお店、経営しているのはIT企業なのだ!!

その発起人こそが株式会社Zooops Japanの代表取締役であり、
ミレニアル世代の渡部佳朗さんなのだ。
こちらの会社では現在60人超のシステムエンジニアを抱え、
様々な企業のシステム構築を請け負ったり、
エンジニアの派遣をしたりしている。

ITと焼肉屋という、一見結びつかないものを結び付けたのは、
IT企業ならではの「テレワーク」だったという。
そもそもは、事業展開の一環として北海道・北見地区で
テレワークを推進していたのがそのきっかけだった。

北見市では「東京の会社が来てくれた!」と
大いに歓迎してくれたというが、街を知るにつれ、
渡部氏の中には
「時々のテレワークが本当に町おこしになるのか?
本当の地方創生とは、その地域で新たな
雇用を生むことではないか?」という想いが芽生えたという。

その想いから北見出身の東京在住者、
北見地区の住人の協力も得て、
北見焼肉の店“のっけ”が東京の中心部、
人形町にオープンしたのだ。

外からやってくるものを待つだけではなく、
能動的に動くことで、
北見に対する認知度を高め、より多くの協力者を集わせ、
ひいては北見に雇用を生み出していくことに繋がるのだ。

地方の人達だけが集まって“地方創生”を発信しても
実現は難しいが、東京であれこれ事業を展開する者たちが
地方の人たちと連携して展開することで
“地方創生”はより確かな歩みをしていくことは
間違いないだろう。

先日、渡部氏と話をしていてしみじみ感じたことであるが…
私の“商流革新”の4流「金・物・人・情」のうち
多くの人々を巻き込み、その気にさせるのは“情流”。
それも情報の流れというだけでなく、
心に作用する“情の流れ”こそ、
人々を動かすということだ。

この渡部氏の試みは、きっと新たな“地方創生”
の事例となるに違いない。

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人形町の“のっけ”

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本当の地方創生とは、その地域で新たな 雇用を生むことではないか?

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05/20
2019

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令和リーダーのマネジメント&ディベロップメント

“パラダイムシフトのとき”はビジネスのあらゆる面で
やって来ていると言っていいだろう。
特にリーダーが変わらないことには、
組織もそのシステムも時代に対応できなくなるということ。

というわけで、今回は令和時代のリーダーのあるべき姿について。
これまでのリーダーの多くが「上下のリーダーシップ」だとすれば、
これからは「前後のリーダーシップ」が求められている。

つまりこれは、新しい時代の価値観を持てる
若いリーダーが先頭に立ち、新しいプロジェクトを推進していく姿…
といえばいいだろうか。

当然、リーダー自身もまだ発展途上ということになる。
チームのメンバーには当のリーダーより年上の人も、
もちろん年下の人も入り混じる。
そんな中で求められるのが
「マネジメントとディベロップメント」。

従来、リーダーといえば主に
「マネジメント業の人」と捉えられがちだった。
この場合は事業や企業を管理し、目標を達成することが役割となる。
(これだけだって、十分大変な仕事だけどネ…)
しかし、令和時代のリーダーには、
これに加えて「キャリアディベロップメント」の面が求められる。

共に働く人たちを、どう成長させられるか。
当然、成長してもらわないことには会社も成長しないわけだ。
いまやどうキャリアを積んでいくかに価値を置く人もいるのだ。
とはいえ、実行は難しい。どうすればいいのか?

細かな項目については
図を見ていただくとして、大切な要素はこの8つ。
まずは「マネジメント」だが…
そのテーマは「どう管理し達成するか」。
仕事としては、①組織の目標数値、②組織づくり、
③目標達成へのプロセスづくり、そして④評価が上げられる。

さて、「キャリアディベロップメント」だが…。
そのテーマは「どう成長させるか」。
ということで⑤どう経験させるか(=OJT),
⑥動機づけ、⑦フィードバック、⑧フォローアップ
などが考えられる。
そこで表を見て欲しい。
あっさり項目を上げ表にしてしまっているが、
その一つひとつがかなり重要だ。
そして、その役割を実践していく上での
アプローチのしかたが以下の3つとなるわけ。

・ミーティング…全体会議&部下との個別ミーティング
・ティーチング…持ってる知識や技術を、部下に教え伝えること
・コーチング…適切な問いかけによって、部下の中にある応えを引き出すこと

これらを繰り返していくことで、
若いリーダーも、その部下たちも、ともに成長していく。
“抜群のリーダーシップ”という表現が時々使われるが、
令和ではその意味するところは単に
「できる部下も、できない部下も、まとめて引っ張る」ということではない。

「このリーダーの下でなら、どんなメンバーも素晴らしい成長ができる」
という人でなければ、新時代のリーダーとは言えないのだ。

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これぞ次世代のリーダーの資質!

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04/22
2019

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“メルシー”61年間の繁盛

「うわぁ~、やっぱりここは美味しいナァ」
「美味しいねえ」
そう言いながら、満足げに店を出る大学生らしき若者たち。
それを聞いて、なぜか私まで嬉しくなって…
彼らとすれ違いに入店した私はもう60過ぎだが、
食べ終わったときには同じ気持ちになっていたに違いない。
いつ食べても「変わらず」美味しい!
そこにこの「軽食&ラーメン メルシー」の秘密があるのだ。

学生の街、早稲田には美味しくて・安くて・ボリューム満点の
飲食店がたくさんある。しかしメルシーはなんと61年目の老舗!
こんな店はそう多くない。
そして、私は61年のうち37年間
ここに通っているのがひそかな自慢なのだ。

それというのも、37年前に事務所を立ち上げたのがこの早稲田だから。
当時にしてもあまり小綺麗な店ではなかったが、
学生の行列に惹かれて入店したのを覚えている。

そのころ、家から持ってきた弁当を食べながら
ラーメンを啜った記憶もある。
それを許してくれるお店がメルシーなのだ。
味だけではなく、そんな庶民派の対応が
多くの人たちが選ぶ理由なのかもしれない。

メルシーは吉永小百合さん、弘兼憲史さんといった
早稲田ゆかりの著名人も通ったという、
早稲田人なら必ず知っている名店なのだ。

37年前に私が食べていた名物の「ラーメン」は、
今も変わらぬ煮干しとモミジ(鶏の足先)でとった醤油スープ。
しかし、変わらないのは味だけではない。

初めて私が来店したとき、
ラーメン一杯の値段は200円台だった記憶が…。
当時としても、これは破格に安い。
そして2019年の現在でも400円!
大盛りでもプラス90円だというから
やはりこれは破格に安いというべきだろう。

もともとは、創業者の「学生の街なのだから、
安くて美味しいものを」という心意気で値段が設定されたそうだ。
61年も経てば当然代替わりしているが、
「安くて美味しいものを」という理念は変わらない。

決して綺麗とはいえない外観も、
「味以外のところにお金をかけない」という想いあってのことだろう。

こう振り返ってみると、「安さ」「美味しさ」「出汁のもと」と、
貫く不変の理念がメルシーを61年継続させて来たことが理解できる。
長年愛される秘密、そこには徹底する理念が存在する。

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いつでもおいしいメルシーのラーメン

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価格もリーズナブル!

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