これからの選ばれるビジネス!

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04/08
2019

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“承継”への経営計画発表会

約20年間に渡り参加させていただいている、
大里綜合管理株式会社の経営計画発表会。
その内容は、今までとは少し…いや!
だいぶ違っていたように思う。
発表する人たちの世代は若くなり、
これからの意気込みを自分たちの言葉で語ってくれたのだ。

また、経営計画書の“はじめに”には
野老真理子社長の以下のような力強い宣言があった。

「45期は社長として最後の1年になります。
入社して35年、社長歴25年の集大成として
この1年を、後に続く人たちの見本や手本に
なるよう、また迷いや悩みなく思いっきり
活躍できるよう、そのためのこの経営計画書
実践の先頭に立つことを約束します。」

野老氏が社長に就任して25年。
30名前後の小さな会社でありながら、
日本中から注目を集めている大里綜合管理。
地域での貢献活動などを続け、“カンブリア宮殿”にも
野老社長が登場するなど、メディアにも取り上げられている。
そんな中、ついに1年後ご子息へ社長の座を引き渡すという。
まさに、“承継”に向けた経営企画発表会だったのだ。

そこで私は、この発表会の挨拶で
嘉納治五郎先生の「技より入って、道に進め」
という言葉を贈らせていただいた。
世間で言うところの収益につなげる「技」だけでなく、
大里なればこその地域での存在理由
すなわち「道」に進めということ。

大里は、野老社長の経営理念から、
常に“技”だけでなく歩む“道”を大切にしてきたのだ。
千葉にある小さな会社「大里綜合管理」が注目され、
日本中に知られるようになった理由は
そこにあるのではないか。

会社は長い存在理由を目指すことが
地域にも関係者にも喜ばれるわけで
そのためにも「道」を進まなくてはならない。

そしてこのところは経営者仲間から“承継”に
関係する話をよく耳にする。
これは、私のお付き合いする経営者が
そんな年頃ということもあるが、
時代背景もあってのことだろう。

私とラジオのパーソナリティをしているメインの
山尾社長や、「庭のホテル東京」の木下社長も、
M&Aにより自社の経営を未来へつないでいこうと
着々と計画を進めている。

このように、次の世代を意識して自分たちの
「存在理由」を再確認して発信していくことは
極めて重要である。
経営を未来へ“承継”していくためにも、
先のことを見据えた展開をしていこう!

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大里綜合管理株式会社の経営計画発表会

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ついに次代への継承へ

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に“技”だけでなく歩む“道”を大切にしよう!

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02/18
2019

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チームラボのアーティスティックシナジー

デジタルアート集団「チームラボ」。
私も名前は知っていたのだが、なるほどこれはすごい!
と思ったのはつい最近、豊洲にオープンした
“没入型作品群”「チームラボ プラネッツ」を訪れたからだ。

視覚・聴覚を働かせる展示は多いものだが、
ここに触覚・嗅覚も加わって
空間を体験できるのがここのポイント。
素足になって脛のあたりまで水に浸ったりするのだが、
その時は視覚の方でも触覚や私の動きと
リンクするようなデジタルアートが展開されていて・・・
いやはや、アートを説明するのは難しい。
とにかく体験していただきたい。

3,200円の入場料、初めは高い?!と思ったが、
それだけの満足度は得られる体験だった。

このプラネッツを作り出した「チームラボ」は、
ウルトラテクノロジスト(!)集団と名乗る会社組織だ。
注目すべきはその内訳で、
プログラマー・エンジニア・数学者・建築家・絵師・
Webデザイナー・グラフィックデザイナー・
CGアニメーター・編集者と、実に多彩な能力を持った人達ばかり。

この、さまざまな分野の知識とスキルが集約されていることが
チームラボの活躍の秘密だろう。

代表を務める猪子寿之氏は41歳で、
「多くの産業・もしくは企業は、生み出す製品やサービス、
そして存在自体が『人がアート的だと感じるようなもの』
でないと生き残れない社会になっていく」と仰っているのだが、
これこそチームラボを貫く指針。

最先端のデジタルアート集団という印象が強いが、
その一方でWEBサイトを作ったり、
企業ブランディングを行ったりもしていて、
純粋なアート活動は実はその一部なのだ。

現在、およそ500人ものスタッフがいて、
多くのウルトラテクノロジストたちが
チームラボで活躍しているが、
ばらばらの得意分野を持つ彼らをまとめているのは、
代表である猪子氏の「少年ジャンプ的価値観」だという。

えっ、と驚かれるかもしれないが、
猪子さんは週刊少年ジャンプばかり読んでいる少年だったらしい。
週刊で発行されるジャンプを待ちわび、
何度も繰り返して読んだ猪子少年は、
当然のように「少年ジャンプ的価値観」を持つ大人になった。

少年ジャンプの主人公たちは必ず仲間を作るのだが、
それはお互いの長所を活かし・短所を補うため。
そしてそのチームで次々と新しいものにチャレンジしていく…
(ONE PIECEって感じ!?)
というジャンプ的なストーリーを踏襲したのがチームラボなのだ。

長所が異なる人達が集い、常にチャレンジすることで、
アーティスティックなシナジーが生まれ、
新しい価値観を創造してくこと。これによって、
既存の何にも似ていないアートが生まれて、
多くの人を感動させるのだ。

もちろん、この活動には収益が伴っている。
新しい価値観の創造により、新しいビジネスが生まれ、
その背景にはジャンプ的価値観があって…。

う~ん、オラわくわくしてきたぞ!(これもジャンプ!)
未来のアート、そしてビジネスモデルを創造する集団として、
私はこれからもチームラボと猪子氏に注目していきたいのだ。

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“没入型作品群”「チームラボ プラネッツ」

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「チームラボ」は、 ウルトラテクノロジスト集団

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私も大いに楽しんできた!

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02/04
2019

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Amazon’s ルール

web通販サービス「Amazon」には・・・というよりは、
創業者の1人であるジェフ・ベゾス氏には、
いくつかの揺るがないルールがあるらしい。
その中で最も大切なものは「Customer Rule!」。

お客様第一主義!とでも訳せばいいだろうか。
すべてはお客様が決めるのだ、
という姿勢のもとに、全てが決定されるという。

他にも、社名候補にまでなった
「relentless=冷酷な、情け容赦ない」とか、
「Good intention doesn’t work/Only mechanism works
=『善意』は働かない。働くのは『仕組み』だ」などなど、
彼一流のルールがいくつもあるのだ。

Amazon立ち上げ前は金融業界の
ネットワークシステム構築をしていた、
という出身が影響しているのかもしれないが、仕組みづくりと
ルールの徹底にかける情熱が伝わってくるではないか。

数多くのフレーズの中で、私が着目したのは「OLP14か条」。
Our Leadership Principles=
私たちのリーダーシップのための理念、というもので、
リーダーだけでなく全社員が首かけストラップで
ぶら下げているというのだ。

以下にざっと紹介すると、
1.顧客へのこだわり
2.オーナーシップ
3.想像と単純化
4.多くの場合正しい(←正しくないときもある?!)
5.学び、そして興味を持つ
6.ベストな人材を確保し育てる
7.常に高い目標を掲げる
8.広い視野で考える
9.とにかく行動する
10.質素倹約
11.人々から信頼を得る
12.より深く考える
13.意見を持ち、議論を交わし、納得したら力を注ぐ
14.結果を出す
・・・という14の項目だ。


とりわけ、“2.オーナーシップ!”
平社員にまでオーナーシップを持て、
ということは、経営者のように全体の利益のために動け、ということ。
私の仕事じゃないからできませんとは言わせないのだ。

“9.とにかく行動”などは私の日頃のモットーでもあり、
はたまた“10.質素倹約”などは、まるで石田梅岩!
(まさか石田梅岩的価値観が行動指針に出てくるとは…)
創業の頃はドアに足をつけ、机代わりにしていた
というベゾス氏ならではの言葉だ。

いまや地球規模でサービスを展開する
Amazonだが、そこにはまずmechanism(仕組み)があり、
その中に従業員一人ひとりにまで浸透する理念がある。
だからこそ成長し続ける企業なのでは・・・。

そう思い、私たち中小企業の現状を振り返ると、
仕組みが不十分かも、
ルールは徹底されていないかも、と反省しきり。
私たちがAmazon’s Ruleに学ばなければならない部分も、
また沢山あるように思うのだ。

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amazonがすごい理由って…!?

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12/03
2018

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龍朋には4000人もの常連客が…

先日、ラーメンを食べに行った。
私がだいたい月に1度
(いや2度か)足を運ぶ、
神楽坂の『龍朋』という中華店だ。

神楽坂のメインストリートからは
少し外れたところにあり、
立地としては良いとは言い難い。
しかし、いつ行ってもほぼ満席で、
繁盛店といえるだろう。

私は30年以上通っているが、
昔よりずっと繁盛しているのではないか。

そしてラーメンを待っていると、
来る人来る人「炒飯!」「炒飯大盛り!」…。
そういえば、少し前にテレビで
「炒飯の美味しい店」として
紹介されていた記憶が。
お店の人に聞くと、
7~8割の人が炒飯を頼むのだそうだ。
(そ、そんなに…)

さて、この龍朋には果たしてどのくらいの
常連客がいるのだろうと考えてみた。

席数はだいたい30弱くらい。
昼と夜にそれぞれ5回転ずつ、
その他の時間もそれなりに入るとすると、
だいたい1日に12~13回転くらいだろうか。
(とにかく回転が早いお店なのだ)
30(席)×13(回転)×25(日)とすると、
月になんと1万人近い人が訪れるのだ!

その全員が週一のペースで来店する
常連だとすると、4分の1だからその数は約2500人。
週一よりもさすがに平均のペースは
落ちるだろうから、
4000人程が常連客なのではないだろうか
(本来は緻密な計算をもとに
この数字を出しているのだが、
ここでダラダラ書いても仕方ないので
割愛させてもらう)。

う~ん、4000人の常連客はすごい!
だが、何がすごいかというと、
おそらく常連一人ひとりを
ホールのスタッフが認知しているということだ。

私が訪れると、「今日は何にする?」なんて
声をかけてくれる。
長年通っているとはいえ、
頻度としてはそんなに多くはない私にだ。
きっと、4000人のほとんどを
認知しているのではないだろうか。

私の考える繁盛店の条件として最たるものが、
機械的にお客さんを「捌く」のではない
接客をするということである。
その点、龍朋では
「常連であることの認知」対応を
してくれるのだ。
その対応が、また足を運びたいという
気持ちにもさせてくれるということ。

龍朋は“庶民のための繁盛店”である。
そのことをお店側が知り、
そう在るべくブランディングをしている。

それが30余年繁盛店として継続できる、
そして4000人に愛される理由なのだ。

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味のある店構えだ

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もちろんラーメンもおいしい!

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多くの人に愛され続けている

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11/26
2018

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石垣島でミドリムシ体験

私は、いくつかの経営者の会議体に属しているのだが、
そのひとつのリトリートと言う形で
石垣島を訪れた。

石垣島といえば、株式会社ユーグレナの
「ミドリムシ製造プール」があるではないか!
これは一度見てみたいと思っていたので、
渡りに船とばかりに行ってきた。
(羽田からは飛行機だけど…)

ちなみに、みなさんご存知かと思うが、
株式会社ユーグレナとは
今やSDGs(エスディージーズ)に
取り組んでいるという会社だ。

SDGs=Sustainable Development Goals
つまり、地球が持続していくための開発
という意味である。

ユーグレナは、ミドリムシを活用した
バイオテクノロジーを駆使して
このSDGsに取り組んでいるのだ。

さて、ミドリムシが培養されている
現場を実際に訪れてみると、
やはり話に聞いていただけとは違う。
顕微鏡で、約0.05mmの
ミドリムシを見ていると
「この微生物が、食料問題や
燃料問題解決のキーになるのか」
という驚きや畏敬の念すら湧いてくる。

それに、この製造プールだけではない。
石垣島には
「ユーグレナ石垣港離島ターミナル」や
「ユーグレナモール」「ユーグレナガーデン」
といった“ユーグレナ”の名前を冠した
施設が多くあるのだ。
地域と密着し、互いに相乗効果を高めている
という発見もひとつの成果だった。

この株式会社ユーグレナだが、
2005年に設立して以来、
2012年にはマザーズ上場、
2013年には第三者割当増資により
100億円以上の資金の調達に
成功している。

着々と伸びているという
捉え方も間違ってはいない。
だが、私が感じるのは
「ユーグレナは支援したくなる会社」
だということだ。

“人と地球を健康にする”という
企業スローガンを掲げ、
SDGsに取り組むという姿勢。
そして、ミドリムシを活用することで
生まれる大きな可能性に
ワクワクさせられるのだ。

食料問題の解決や化粧品への活用、
さらに2020年はジェット機を飛ばす
バイオ燃料としての活用の実用化を目指している。
次から次へと、思い描いていたような
近未来が現実になっていくのだ。

それは、ユーグレナの出雲社長が
“動中の工夫”の人だからということもある。

学生時代にバングラデシュの貧困を
目の当たりにし、
『ドラゴンボール』の仙豆のような
食べ物が必要だと思い立った。
それがミドリムシの活用につながり、
食料として、さらにはバイオ燃料にまで発展させた。

そんなチャレンジを繰り返してきた
人だからこそ、これからあるであろう
ハードルも乗り越えてくれるはずと
期待せずにはいられない。

石垣島を訪れたことで、
以前よりユーグレナのファンになった。
これからも、私たちをきっと
ワクワクさせてくれることだろう。

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「ミドリムシ製造プール」を訪れた

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以前よりユーグレナのファンになった

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ユーグレナの出雲社長

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