これからの選ばれるビジネス!

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10/15
2018

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Amazon流“自前主義”の脅威

“Amazonの脅威”シリーズ第3弾と
なるわけだが…。
とにかくその考え方のスケールが
ちょっと違う。

ところで、Amazonがここまで大きくなった
理由とはなんだろう。
無論、サービスの着想による部分が大きいが、
今回着目したいのが“自前主義”という点だ。

実はAmazonは、そのシステムの多くを
自社で保有している。
その最たるものが、世界一のシェアを誇る
AWS(アマゾンウェブサービス)である。

これはもちろんAmazonが展開する
クラウドサービスなのだが、
なんと世界中に53カ所もの
データセンターを保有している。
さらには12カ所を追加予定だというから、
その規模の大きさは容易に想像できるだろう。

このデータセンターを維持するためには、
とてつもない電力が必要とされる。
そう、コストの半分以上を電力が
占めているというのだ。

そこでAmazonが着手したのは、
自社で発電所を保有するということだ。
インディアナ州やノースカロライナ州に
風力発電所を。
さらにバージニア州には、太陽光発電所の
建設が予定されている
(もちろん、再生エネルギーに
こだわっての展開)。

確かに電力会社に依存していると、
トラブルが発生した際に影響が大きい。
先の北海道胆振東部地震や大型台風の影響で、
思わぬ被害を受けた方もいるのではないだろうか。

Amazonの発電事業は、こういったリスクを
カバーしてしまうのだ。
しかし “自前主義”は、これだけではない。

先ほど触れたAWSだが、元々は自分たちの
小売業を円滑化するためのインフラ構築
という意味合いでスタートした。
それが今では、世界のクラウドインフラで
35%超のシェアを確立しているのだ。

これは断トツのナンバーワンであり、
まさにクラウド界の王者といえる。

それを象徴するエピソードがある。
CIAが使用するクラウドを選定する際、
めでたくAmazonに決定した。
ところが競合であったIBMが、
「なぜAmazonなのか!」と
政府に再度検討を求めたのだ。

そして裁判所から出された結論がこうだ。
「AWSの方が技術的に優れており、
競合の結果は接戦とは言い難いほど歴然だ」

この結果、AWSはCIAのお墨付きを
得たような形になり、さらに他企業からの
引き合いが多くなるということになった。

Amazonを世界有数のテクノロジー企業へと押し上げる“自前主義”。
自社の保有するシステムやサービスを、
ビジネスへと昇華させる姿勢は
ぜひ参考にしたいものだ
(いや、マネできないレベルだけどね〜)。

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Amazonがここまで大きくなった理由とは

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10/01
2018

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スタバ流ブランディングの流儀

みなさん、行きつけのカフェはあるだろうか。
もちろん味や店内の居心地など、
好みは人それぞれなので
一概に「このお店がいい!」とは言えない。

だが、出店している店舗数で見てみると、
スターバックスが圧倒的だ。
国内のスタバは1,300店舗以上。
2位のドトールは約1,100店舗だが、
他のコーヒーチェーンは軒並み800店舗にも
届かないのである。

全世界でみると、その数は実に27,339店舗。
いかに支持されているかがわかるだろう。

その人気を象徴する出来事として、
鳥取県にスタバが初出店した際の
盛り上がりは記憶に新しい。

かくいう私も、銀座のスタバ1号店が
オープンした際は並んでまで入店した。
さらにその翌年には、シアトルで
「本場のスタバ体験」をしたほどである。


さて、スタバが日本中のみならず世界で
愛されている理由とはなんだろうか。
そこで注目したいのが、
“スタバ流ブランディング”である。

1971年に開業したスタバだが、
1987年に現CEOの
ハワード・シュルツ氏が買収し、
明らかに他のコーヒーチェーンとは
一線を画したブランディングをしている。

多少値段が高くても、飲む価値がある
こだわり抜いた「味」。
徹底した雰囲気づくりで、訪れる人たちに
非日常を提供する「空間」。
ロゴをあしらい洗練されたツールを
販売したりすることで、お客様に特別感を
味わってもらう「ステータス」。

この3つに加え、最も重要視すべきは
「人」だろう。
ブランドとは、働いている人たちも
自社のブランド力を理解しているからこそ、
それにふさわしい接客ができる。

そのために、スタバではアルバイトも含めた
スタッフ全員が4ヶ月に一度
店長と面談をするのだという。
会社と働く人の意思疎通を徹底することにより、
双方に信頼関係が生まれ、
はじめて質の高い応対が可能になる。
それが、「味」「空間」「ステータス」という
他のこだわりと相乗効果を生み出すのだ。

ビジネスに携わる私たちも、
もっともっと“ブランド”を意識していく必要がある。
だがうわべだけではなく、
企業を形成する「人」をブランディング
してこそはじめて成功といえるのだ。
それをぜひ、“スタバ流ブランディングの流儀”
から学んでほしい。

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他のカフェと外観も差別化をしている

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洗練された空間が非日常を演出する

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09/03
2018

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後継者問題のソリューションへ M&Aビジネス

M&A。企業間の合併や買収を指すことばだが
皆さまご存じのように色々なM&Aがある。
イメージとしてまず思い浮かぶのは
国際競争力をつけるため、
国内市場競争力強化のaため、
企業再生のため…大手企業による華々しいM&Aだろう。

だが、私がいま注目しているのは
後継者問題を解決するための中小企業のM&A。

1960年~70年代に創立された会社の多くは
いまつぎつぎと後継者問題に直面している。

業界の先行きが不安だとか、
息子・娘が継いでくれないなど、様々な理由で
なんと中小企業の約6割が後継者問題で悩んでいるという。

そんな現状の解決策としてM&Aが、
いま静かに注目されているのだ!

そんな中で先日、
中小企業を主な対象にM&Aビジネスを展開する
“M&Aキャピタルパートナーズ”の中村悟社長に
お話を伺う機会があったのだが…。

驚くべきことに、中村氏はもともと10年間
大手ハウスメーカーである積水ハウスに務めていた。
そして、その時に関わった施主の事業継承問題で
“M&Aビジネス”を知ったのだという。

そして、会社が持つ資源を次世代に引き継ぎ、
さらには社会的意義のある事業に生まれ変わらせる
ことができるM&Aの可能性と社会性に
大きく刺激を受け、M&Aの会社を立ち上げることを
決心したのだという。

だが長年ハウスメーカーに勤めてきた
中村氏にとって、M&Aは当然専門外。
ノウハウも人脈もほとんどなく、
大変な苦労の末に、
中小企業に寄り添ったM&Aビジネスを
根気強く展開し、ついには一部上場企業へと
会社を成長させたのだという!
(まだ45歳だったはず。スゴ~イ!)

創業経営者たちにとって、自分の会社は
ここまでやってきた人生の歩みそのもの。
当然自負も愛着もあるし、そこで働く社員の
生活も守っていかなければいけない。

そんな経営者たちの思いに寄り添い、
敬意を持ってM&Aを進めていく中村氏の姿勢が
事業をここまで大きくしたに違いない。

これからの時代、
社会的にも、中小企業にとっても、
M&Aはとても意義あるソリューションに
なることは間違い無いだろう!

そしてなんと、月刊CDビジネストゥデイ10月号では
その中村悟社長が登場する!
お楽しみに…!
http://bt.q-b.co.jp/business_today/

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“M&Aキャピタルパートナーズ”の中村悟社長

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月刊CDビジネストゥデイ10月号をお楽しみに!

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08/06
2018

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“前後のリーダーシップ”が選ばれる

「さよなら、おっさん。」
これからの時代の流れをあらわす刺激的なキーワードとして
最近のビジ達でご紹介させていただいたキャッチコピーなわけだが…。
先日、まさにこのコピーを実感する機会があった。

それが、通販事業で躍進を続ける
株式会社ココシスグループの四半期決算イベント。
会長である岡部氏に誘われて福岡博多まで行ってきたのだ。

イベントには約250人が参加していたとのことなのだが
そのうち150人ほど(?)が社員、
残りはなんと全国から駆けつけたゲストだというのだから
この企業への注目度合いが分かるというものだ。

さてこのイベント、まずは各グループ会社ごとに
舞台上で四半期決算を報告するわけだが、
そのうちの何社かは今年入社したばかりの
スタッフがプレゼンしたのだ。
(え~もうさせちゃうんだ…)
まず、損益計算書を読むことを教えられるとのことで
入社四か月にして見事に四半期の決算内容についての
プレゼンを行っていた。

さらに驚いたのが、年齢層の若さ。
各会社ごとにほとんどのスタッフが舞台上で
ひとこと話をするわけだが、とにかく30代前後の若い人ばかり。
最大のさくらフォレスト株式会社の
社長の年齢が30代後半(40歳前後か!?)。
社員の平均年齢は20代後半だというのだからとにかく若い!

そう、日本の硬直化を招く日本型タテ社会の立役者である
“おっさん”がいない会社なのだ。

ココシスグループはさまざまな型破りの経営で知られている。
役員は選挙で選ばれるし、報酬の額も自分たちで話し合って決める…など、
これまでの常識とは違う…すなわち“おっさん社会”から抜け出し、
これからの日本が歩むべき会社のあり方を
シミュレーションし、右肩上がりで躍進する企業なのだ。

社員誰もがチャレンジ精神を持ち、
自らが会社の経営に関わっているという意識、責任感を持っていれば、
若いスタッフであっても会社の運営は十分成り立つということ。
先に、このビジ達でも発信した、
年齢や経験による物差しではなく、
リーダーとしての資質で選ぶ
“前後(ヨコ)のリーダーシップ”を持つ人材こそ、
これからの時代に必要になってくるに違いない。
これからのリーダーシップは“上下”ではなく“前後”なのだ。

株式会社ココシスの決算イベントは、
まさに「さよなら、おっさん社会」を
ありありと感じさせるイベントだった!

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株式会社ココシスグループの四半期決算イベント

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30代前後の若い人ばかり

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イベントには約250人が参加!

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07/17
2018

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“無形の資産”が評価される

先日、東京NBCのサマーカレッジが行われた。
今回のテーマは「いい会社」。
改めて自分たちの会社を振り返り、
これからの時代どのような会社づくりが
評価されるのかを考えたのだ。

そこで、ゲストとしてお呼びしたのが
鎌倉投信のファンドマネージャー新井和宏氏。
資産運用の担当役員をされており、
『持続可能な資本主義』という本の著者でもある。
(「いい会社」に投資し実績もつくってきている
ということで、最適な人選だったのでは...!?)

新井氏がとくに力を入れて語っていたのが
数値化できない“見えざる資産”について。

“見える資産”とは、現金や預金、
不動産など形のあるものを指す。
反対に“見えざる資産”とは、社風や企業文化、
社内外の信頼関係や、経営者の資質などである。
新井流では、この“見えざる資産”を持っているかどうかが、
「いい会社」といえる条件なのだ!

あれっ...!?
この新井流の考え方は、ビジ達で紹介した
中島流の“無形の資産”とかなり近いものがあるのでは?

知識やノウハウ、人的ネットワークなど
年齢とともに“無形の資産”をどのように
マネジメントしていくのか、というのが中島流。
この“無形の資産”と“見えざる資産”は同義語。
すなわち、これらをどのように蓄えていくのかが
人としてまた「いい会社」として
評価を得ることにつながっていくということなのだ。

ここでふと思い出したのが、
北海道の有名な菓子メーカーである六花亭。
以前六花亭の小田社長を訪ねた際、
日刊の社内報を見せていただいたことがある。
(本来社外の人に見せることはないようなのだが、
 特別に見せていただいた)

月刊でも、週刊でもなく“日刊”というのが信じがたいが、
社員の顔写真入りで、社内のさまざまな情報が
紹介されているのだ。
この細やかな展開が、社員のモチベーションを上げるのに
一役買っていることは間違いないだろう。
六花亭はこの社内報だけに限らず、
“なればこそ”の展開をたくさんしている。

このような取り組みによって、社風・企業文化は
当然六花亭ならではのものになっていく。
これぞまさに、中島流でいうところの“無形の資産”であり、
六花亭ならではの「いい会社」への取り組みなのだ。

社風や企業文化など、これからは“無形の資産”こそが
評価されていく時代。
“無形の資産”を蓄えていくことで、
これからの社会に必要とされる「いい会社」であり
強い会社になっていくということだ。

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鎌倉投信のファンドマネージャー新井和宏氏

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北海道の菓子メーカー 六花亭

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人気のお菓子がズラリ!

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