これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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選ばれるビジネス

10/27
2014

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“とみひろ流”ビジネスの仕掛け

「私は毎日会社周辺を30分ほどですが、掃除しています。
冨田社長はどのくらい掃除しますか?」。

山形掃除に学ぶ会代表世話人であり、
山形の老舗呉服屋「とみひろ」の社長・冨田浩志氏に
尋ねると驚きの答えが返ってきた。

「私は、毎日3時間ほど掃除しています」。

なんと、3時間とは…!
しかも冨田氏は10数年間継続しているというから驚きだ。

掃除時間もさることながら、創業から23代目の冨田氏は、
ビジネスでのチャレンジ精神も素晴らしい。

冨田氏が経営する「とみひろ」は呉服業であり、
業界的には厳しいのだが、その中でも様々なチャレンジをしている。

山形に本店を置く「とみひろグループ」なのだが、
東京をはじめ、埼玉、宮城、そして京都にも支店を出店。

また、より多くの“着物の機会”拡大のために、
今年の夏には、青山のショッピングモールにて浴衣イベントを開催して、
500人を超す浴衣姿のお客さんを動員したという。

さらに、その挑戦はさまざまな関係分野に発展している。


仙台では人生の節目を着物で演出する写真館を運営し、
多くのお客様に喜ばれているという。

また、地元山形では明治時代に建てられた蔵を活用して、
クラシカルウエディングを挙げることができる結婚式場を構えている。

一方で、マーケティングや事業展開にも余念がない。

京都の支店では販売を目的にせず、
旬の着物や全国メーカーの問屋などから直接仕入れをしたりして、
さまざまな情報を収集しその情報を活かして開発もしているという。

数百年続く「とみひろ」だが、こうした数々の仕掛けを見ると、
もはや23代目の冨田氏が第二創業期と言っても過言ではないだろう。

そして、そのチャレンジは日本の中だけにはとどまらない。

なんと今は、ロンドンにもオフィスを置いているのだ。
そこではヨーロッパ各地で開催されている展示会に参加し、
日本の着物文化を発信しているそうだ。

冨田氏は、こうしたすばらしいチャレンジを数々している。

老舗呉服屋「とみひろ」は、次の時代を見据えて、
着物文化の可能性を模索し、次々にビジネスを拡大しているのだろう。

そんな、ビジネスのヒントになる冨田氏の
エピソードはまだまだたくさんある。
InterFMにて11月2日(日)朝6時から放送の
『BUSINESS LAB.』をお楽しみに!

biji

冨田社長と中島、Mrセイージでスリーショット

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10/20
2014

biji

浅葉克己氏の選ばれる理由!?

今年も弊社開催の一大イベント
「QBステイトメント」を開催した。

私たちがクリエイティブな仕事をする上では、
いろんな方にお世話になっている。

デザイナー・カメラマン・イラストレーター…
そんな方々に感謝の気持ちを表す場として、
そしてQBが携わっている仕事を
報告紹介する場として毎年開いているのだ。

今年はそこに、日本を代表する
タイポグラファーであり
アートディレクターの浅葉克己氏を
ゲストスピーカーとしてお招きした。

浅葉氏と言えば
西武や長野オリンピックのポスターなどで
有名なクリエイターだ。

そのため、クリエイティブに関わる方が
集まる場に日本のトップクリエイターである
浅葉氏をお招きしたことの反響は大きかった。

浅葉氏の話の中で特に印象的だったのは、
74歳の今でも、長年に渡って
良いクリエイティブを生み続けられる秘訣だ。

浅葉氏は、15歳でデザインの道へ足を踏み入れたという。
それから60年間、デザインと
タイポグラフィーの仕事をしながらも、
欠かさずに筆文字を書き続けたそうだ。

その結果、理屈ではなく感覚で
“黄金矩形”のような黄金のバランスを
理解することができるようになったという。

さらに浅葉氏の素晴らしいところは、
常にチャレンジし続けること。

世界中の文字を集めにいった例で、中国の奥地に行き、
現地で使われている「トンパ文字」のルーツを探り、
自身の作品へ還元している。

そうした文字や形の良し悪しを判断し、
優れた部分を取り入れられるのも
筆文字書きを60年間継続した賜物なのだ。

チャレンジと継続をし続けるということで
思い浮かぶ言葉がある。
それは「日本を美しくする会」の鍵山相談役の
「大きな努力で小さな成果」という言葉だ。

一見、浅葉氏が発信している作品は
“大きな成果”に見えるが、
本人からするとそうではない。

60年かけてコツコツ続けてきた
「大きな努力と小さな成果」が
積み重なって大きな成果に見えているということなのだ。

この継続とチャレンジ精神が人間性をも育み、
クリエイターとしてそして人間としても進化していくのだ。

今回のイベントでは、
それを浅葉氏が自身の経験を基に提言してくれた貴重な会となった。

biji

アートディレクターの浅葉克己氏

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10/14
2014

biji

“海外からビジネスを考える”ぱど

地域密着型フリーペーパー「ぱど」。
衣食住を中心とした生活情報誌で、
さまざまな地域の家庭や事務所に
無料で配布している
(自宅のポストに投函されているのを
見た人もいるだろう)。

そんな「ぱど」を発行する
株式会社ぱどの創業者であり、
代表取締役会長である
倉橋奏(くらはし・ひろし)氏
とお話しする機会があった。

その話の中で特に興味深かったのは、
起業のきっかけ。

なんと、それは
ロサンゼルスにあったという。
株式会社荏原製作所のエンジニアだった倉橋氏は、
30歳のときにロサンゼルスにある
技術提携先に単身赴任することになった。

現地で驚いたのが、
新聞の利用者がとても少ないということ。
日本では8割もの人が購入しているという新聞が、
当時の職場では2割しか利用者がいなかったのだ。

しかも、現地の所長曰く、
新聞についてくるクーポン券が欲しいので、
クーポン券が付いてくる
水曜日と日曜日の新聞しか買わないという。

つまり、ニュースのためではなく、
クーポン券のために
新聞を買っているというのだ。

この事実を知った倉橋氏は、
日本でもこの現象は必ず訪れると思い、
新聞という媒体が衰退したときの、
企業やお店のPRについて考えたという。

これが、エリア別に情報を刷り分けて配布する
情報誌「ぱど」を発行するきっかけになったそうだ。

このように、海外の社会状況を見ることが
ビジネスヒントになることは多い。

それは、日本との
ビジネス的な意味での“時差”だったり、
異なる価値観に触れることで、
刺激を受けることはもちろん、
何より、日本という存在を
客観視できるからだろう。
つまり、これからの日本に
必要なビジネスが見えてくるのだ。

現在「ぱど」は、
キャリアウーマン向け・高齢者向けなどの
さまざまなターゲットへの情報誌も
多数発行しているという。

当初、企業内起業として始めた
この情報誌ビジネスは、
いまやその配布部数1200万部以上。

ここに行き着くまでに
多くの苦難があったという。
それでも大きく成長できたのは、
倉橋氏の海外で得た気づきと
その後の行動力があってこそ
(倉橋氏はそう簡単に
あきらめる人ではないからねぇ~)。

私も、毎年多くの経営者と
海外の視察研修をしているが、
本当に学ぶことが多い。

今年のイギリス視察でも、
現地で訪れた農園で実践されているビジネスから、
日本の農業に求められる
ビジネスのヒントが見えてきたのだ。

日本を飛び出し、
実際に現場を見てきたからこそ
気づけたものだろう。
だからこそ、
私は海外視察を大切にしている。

倉橋氏のように、
日本国外で発見できる
未来のビジネスはまだまだある。
それらを、いかに自ら行動して発展させるかが、
これからの日本の社会の仕組みにも
大きく影響するだろう。

そんなビジネスヒントになる倉橋氏の
エピソードはまだまだたくさんある。
InterFMにて10月19日・26日(日)朝6時から放送の
『BUSINESS LAB.』をお楽しみに!

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海外で見つけたビジネスヒント!

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10/06
2014

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“赤福”の道のり

う、うま~~~~~~~~~い!!!

五十鈴川のせせらぎを聞きながら、
座敷で3切れのあんころ餅をほおばる。
さすがに御膝元での赤福餅はおいしい。
そう、三重県は伊勢市にある赤福本店に久々に立ち寄ったのだ。

その昔、弊社では金融機関の月刊情報誌を制作しており、
(1999年からスタートし、11年間継続した!)
発刊1年目に企業インタビューとして
赤福を取材させてもらったのだ。
はるばる伊勢へ赴き、あの時もこうやって
座敷で赤福餅をほおばった記憶が…。

赤福は老舗和菓子ブランドとして知れ渡っているが、
その長い歴史を振り返ってみると
さまざまな紆余曲折があったという。

赤福は創業300年以上
(創業の1707年にはなんと富士山が噴火!)。
たとえば戦中と戦後の約10年間は、
物資不足で小豆やもち米、砂糖が手に入らず、
やむなくのれんを下ろした。
しかし、いつ営業を再開できるか分からなくても、
従業員には給金を払っていたそうだ。

そして、2007年の消費期限および製造日、原材料表示偽装事件は
記憶に新しい方も多いだろう。
また、このところ社長交代でも一悶着あったとか…。

私個人の意見ではあるが、長く続けば企業は
一度や二度は寄り道をしてしまうものだろう
(私も30数年間経営に携わる中で、
 つい目先を追ったビジネスに寄っていったこともある…)。
重要なのは、壁にぶつかっても立ち直り、
本来のその企業らしい商売をしていくことではないだろうか。

たとえ自分たちで蒔いた種で
大変な状況に追いやられたとしても、
赤福は復活を遂げようと努力しているところがいい
(時間は必要だろうが…)。
中には、一度壁にぶつかったら
そのまま傾いてしまう企業もたくさんあるのだから。

こうした老舗企業が紆余曲折を経ながらも
今日まで継続してきたのは、
やはり“先義後利”がキーワードとなるのではないだろうか。

目先の利益よりも、人としてあるべき道を優先する
“先義後利”を徹底することで、
多くのお客さまから長く愛され、
大変な時には周りの人が支えてくれるということ。

おいしそうに赤福餅をほおばる
たくさんのお客さまの姿を見ると、
そんなことを実感するのだ。


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多くの人で賑わう赤福本店

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Mr.セイージもご満悦!

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09/29
2014

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11時40分に満席の店

また一軒、神楽坂で良い店を見つけてしまった。

ランチに1000円の和食膳を出す店なのだが、11時40分には満席!
18、9席の小さな店が、ランチ終了時間までいつもいっぱいだ。
1000円で新鮮な刺身や焼き魚の定食が味わえ、
そこについてくる煮物やポテトサラダ、
茶わん蒸しなどの小鉢料理も実に美味しい。

決して安い!という価格設定ではないけれど、
品数の多さや手間のかかった料理が楽しめること、
そして店内に立ち込める焼き魚のいい匂いなど、
人を引き寄せる魅力にあふれているのだ。

ここで思い出して欲しいのが、“選ばルール7”。

1.本物にこだわる
2.手間をかける
3.とことん追求する
4.大胆で潔い
5.必要以上のコミュニケーション
6.積小為大
7.徹底の二乗

この7つの項目のうち、
“5.必要以上のコミュニケーション”以外は
ほとんど全てを満たしたお店だと言えるだろう。

そのおかげか、短いランチ時間でも
途切れることなくお客さんが回転している。
大体、3~4回転はしているだろうか。

それを見ていて改めて実感したのだが、
繁盛店には不思議と行列ができない。
それは、本当に行きたい人は
お店に時間を合わせて行くからだろう。

11時半だろうが、14時だろうが、
比較的お店の空いている時間に
自分の時間を合わせてやってくる。

だから、行列のできない繁盛店、というわけだ。

何度かビジ達でご紹介した三州屋にも
同じことが言える。

価格設定も同じくらいだし、
途切れることないお客の入り、
そして“選ばルール”を満たしていることも同じ。
神楽坂に数ある料理店の中から選ばれるには、
選ばれるだけの理由が存在するのだ。

ちなみに、私が時々行く中華屋さん(?)で、
夜11時には閉店してしまうにも関わらず、
夜10時30分に満席の店、というのもあるのだけど…
(半数以上の人は、お酒も飲まないにも関わらず!)。

こちらもやはり“選ばルール”を満たす繁盛店。
ビジネスでもお店でも、
必ずそこには選ばれる理由が存在するのだ。

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見よ、この美味しそうな和食御膳!

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店内には焼き魚の香ばしい香りが…

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お店の人の働く姿も気持ちいい!

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