これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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選ばれるビジネス

11/17
2014

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繁盛店は常連客づくり

繁盛店というものは、
「常連客」がつくり上げている
といってもいいだろう。

たとえどんなに美味しい料理を出す店でも、
毎日通う人はまずいない。
ということは、一定の頻度で来店する
「常連客」をいかに多く持ってるかが
ポイントになってくる。

私の場合、
毎月のウィークディ(22日間)で利用しているお店は、
和食、ラーメン、カレー、中華など約7店舗が中心。
だいたい、1店舗につき、
1ヶ月に平均2、3回は通う計算となる
(残りの昼食は、出先だったり、
イレギュラーなもの)。

もちろん、これらの店には共通して、
選ぶべき条件がある。

1)その店ならではの特徴を持ち、差別化している。
(どの店よりも大きいムツ焼き定食、
個人の好みに調節してくれるタイカレーなど)

2)料理の味は常に85~90点以上である。
(美味しいことは必須条件だ)

3)店全体の質が維持されている。
 (料理、店内環境、サービスなども重要だ)

4)コストパフォーマンスがいい。
(美味さとコストのバランスが大切)

5)常連客を認知し、何らかのアクションをしている。
(一瞥であろうと、常連客と何かしら
コミュニケーションすることで関係が深まる)

これらの条件を徹底してクリアしているからこそ、
「また来たい」という気持ちが生まれ、
店に通うようになるのだ。
これは、私以外の常連客にも同じことが言えるだろう。

さて、ここで注目したいのが、
繁盛店における常連客の人数。

どのくらいの常連客がいれば、
昼食時に3回転、4回転する
繁盛店になるだろう。

試しに、私の行きつけの
和食店を例に計算してみた。

店内 約30席 × ランチタイム3、4回転
= 90~120人 を 約100人 とする。

毎月22日間を対象とすると、来店客数は

約2200人/月 必要になる。

ここで、常連客の来店数を 2.5回/月 とすると…

なんと約900人 (正確には880人)の常連客がいないと
3回転以上しないのだ。

つまり、900人の常連客が必要ということは、
900人以上に選ばれ続ける
店でなければならないということ。

だからこそ必要なのが、先に紹介した、
繁盛店に共通する5つの条件だ。

これらを徹底して行い、
常に常連客からの信頼を得ることこそ、
繁盛店を継続するための必須条件といえるだろう。

これは、飲食店に限らず、
ビジネスにおいても
同じことがいえるかもしれない。

何事も徹底して行うことが、
一時的ではない、
長期的なファン(常連客)をつくることに
つながるのだろう。

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ついつい通ってしまうお店。

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常連が多い店は回転数も多い。

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ラーメン屋は回転数が命。

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安くて美味しいは必須条件!

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美味しいだけでは常連は持てない。

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どの店よりも大きいムツ焼き定食

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11/10
2014

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3時間で10万円売るパン屋さん

「ずっと行きたかったのに、街からとても遠くて、
行きそびれていたパン屋さん。ついに行ってきました!」

「芽室インターを降りて市街地へ。
さらに山のほうに向かって16キロ。
変わったパンがたくさんあるパン屋さんに辿り着きました!」

食べログ上で、このようなコメントが
書かれている田舎の小さなパン屋さんがある。

北海道芽室町、市街地から離れた上美生(かみびせい)
にある「カントリーブラン」だ。

冒頭のように、
遠方からわざわざ来店するお客さまも多いそう。
その人気ぶりは目を見張るものがあり、
札幌の百貨店のイベントに出展した際には、
なんと、たった3時間で
10万円分のパンを売り上げたという(驚きだ!)。
さらには、飛行機の機内誌などでも紹介され、
多くの注目を集めている。

そんなカントリーブランのご主人である、
延與幸嗣(えんよ・こうじ)氏は、
芽室町の隣町・清水町の出身だ
(ちなみに私は日高山脈の麓で生まれ育った)。

かつて東京でエンジニアをしていたが、
「おいしいパンを作ること」を志し、
大手パン製造会社で25年以上の経験を積んだ。

満を持してオープンしたカントリーブランは、9年目を迎える。
延與氏は、先日行われた北海道帯広での
講演会に参加してくださり、
その際にご自身の仕事について
興味深い話を聞かせていただいた。

その中で伝わってきたのは、
延與氏のパンへの強い情熱だ。
パンを作る上で、
最もこだわったというのが“おいしい水”。

というのも、水は材料の小麦や酵母にとって
重要な役割を担っており、
水の出来がパンの味を大きく左右するという。

延與氏は、良質な水を求めて北海道内を8ヶ月探し回った。
そして、ようやく辿り着いたのが、
消毒のための塩素をほとんど必要としないほど、
清らかでほのかに甘い、
上美生の“おいしい水”だったのだ。

こだわりは水だけでなく、材料にも及ぶ。
カントリーブランのパンの材料は、小麦や卵に至るまで、
ほとんどが道産の農家から直接購入しているという。

そして、この徹底したこだわりが、
おいしいパンとともに評判を呼び、
わずか3分で10万円の売り上げに
つながっているということだ。

マーケティング的には、
芽室町という市街地から
16キロ離れた土地(上美生)で商売することは難しい。

しかし、その志からくる情熱と追求心が
交通の便の悪さをも払拭し、
その土地に人を集わせてしまうのだ。

延與氏の「本当においしいパンを作ろう」
という志とパンに対する追求心は、
これからのビジネスを考える上で
学ぶことが多いだろう。

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パンへの情熱を秘めた延與氏

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一味も二味も違うパンがずらり!

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市街地から遠くとも…

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多くの人から選ばれ続けている!

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10/27
2014

biji

“とみひろ流”ビジネスの仕掛け

「私は毎日会社周辺を30分ほどですが、掃除しています。
冨田社長はどのくらい掃除しますか?」。

山形掃除に学ぶ会代表世話人であり、
山形の老舗呉服屋「とみひろ」の社長・冨田浩志氏に
尋ねると驚きの答えが返ってきた。

「私は、毎日3時間ほど掃除しています」。

なんと、3時間とは…!
しかも冨田氏は10数年間継続しているというから驚きだ。

掃除時間もさることながら、創業から23代目の冨田氏は、
ビジネスでのチャレンジ精神も素晴らしい。

冨田氏が経営する「とみひろ」は呉服業であり、
業界的には厳しいのだが、その中でも様々なチャレンジをしている。

山形に本店を置く「とみひろグループ」なのだが、
東京をはじめ、埼玉、宮城、そして京都にも支店を出店。

また、より多くの“着物の機会”拡大のために、
今年の夏には、青山のショッピングモールにて浴衣イベントを開催して、
500人を超す浴衣姿のお客さんを動員したという。

さらに、その挑戦はさまざまな関係分野に発展している。


仙台では人生の節目を着物で演出する写真館を運営し、
多くのお客様に喜ばれているという。

また、地元山形では明治時代に建てられた蔵を活用して、
クラシカルウエディングを挙げることができる結婚式場を構えている。

一方で、マーケティングや事業展開にも余念がない。

京都の支店では販売を目的にせず、
旬の着物や全国メーカーの問屋などから直接仕入れをしたりして、
さまざまな情報を収集しその情報を活かして開発もしているという。

数百年続く「とみひろ」だが、こうした数々の仕掛けを見ると、
もはや23代目の冨田氏が第二創業期と言っても過言ではないだろう。

そして、そのチャレンジは日本の中だけにはとどまらない。

なんと今は、ロンドンにもオフィスを置いているのだ。
そこではヨーロッパ各地で開催されている展示会に参加し、
日本の着物文化を発信しているそうだ。

冨田氏は、こうしたすばらしいチャレンジを数々している。

老舗呉服屋「とみひろ」は、次の時代を見据えて、
着物文化の可能性を模索し、次々にビジネスを拡大しているのだろう。

そんな、ビジネスのヒントになる冨田氏の
エピソードはまだまだたくさんある。
InterFMにて11月2日(日)朝6時から放送の
『BUSINESS LAB.』をお楽しみに!

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冨田社長と中島、Mrセイージでスリーショット

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10/20
2014

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浅葉克己氏の選ばれる理由!?

今年も弊社開催の一大イベント
「QBステイトメント」を開催した。

私たちがクリエイティブな仕事をする上では、
いろんな方にお世話になっている。

デザイナー・カメラマン・イラストレーター…
そんな方々に感謝の気持ちを表す場として、
そしてQBが携わっている仕事を
報告紹介する場として毎年開いているのだ。

今年はそこに、日本を代表する
タイポグラファーであり
アートディレクターの浅葉克己氏を
ゲストスピーカーとしてお招きした。

浅葉氏と言えば
西武や長野オリンピックのポスターなどで
有名なクリエイターだ。

そのため、クリエイティブに関わる方が
集まる場に日本のトップクリエイターである
浅葉氏をお招きしたことの反響は大きかった。

浅葉氏の話の中で特に印象的だったのは、
74歳の今でも、長年に渡って
良いクリエイティブを生み続けられる秘訣だ。

浅葉氏は、15歳でデザインの道へ足を踏み入れたという。
それから60年間、デザインと
タイポグラフィーの仕事をしながらも、
欠かさずに筆文字を書き続けたそうだ。

その結果、理屈ではなく感覚で
“黄金矩形”のような黄金のバランスを
理解することができるようになったという。

さらに浅葉氏の素晴らしいところは、
常にチャレンジし続けること。

世界中の文字を集めにいった例で、中国の奥地に行き、
現地で使われている「トンパ文字」のルーツを探り、
自身の作品へ還元している。

そうした文字や形の良し悪しを判断し、
優れた部分を取り入れられるのも
筆文字書きを60年間継続した賜物なのだ。

チャレンジと継続をし続けるということで
思い浮かぶ言葉がある。
それは「日本を美しくする会」の鍵山相談役の
「大きな努力で小さな成果」という言葉だ。

一見、浅葉氏が発信している作品は
“大きな成果”に見えるが、
本人からするとそうではない。

60年かけてコツコツ続けてきた
「大きな努力と小さな成果」が
積み重なって大きな成果に見えているということなのだ。

この継続とチャレンジ精神が人間性をも育み、
クリエイターとしてそして人間としても進化していくのだ。

今回のイベントでは、
それを浅葉氏が自身の経験を基に提言してくれた貴重な会となった。

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アートディレクターの浅葉克己氏

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10/14
2014

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“海外からビジネスを考える”ぱど

地域密着型フリーペーパー「ぱど」。
衣食住を中心とした生活情報誌で、
さまざまな地域の家庭や事務所に
無料で配布している
(自宅のポストに投函されているのを
見た人もいるだろう)。

そんな「ぱど」を発行する
株式会社ぱどの創業者であり、
代表取締役会長である
倉橋奏(くらはし・ひろし)氏
とお話しする機会があった。

その話の中で特に興味深かったのは、
起業のきっかけ。

なんと、それは
ロサンゼルスにあったという。
株式会社荏原製作所のエンジニアだった倉橋氏は、
30歳のときにロサンゼルスにある
技術提携先に単身赴任することになった。

現地で驚いたのが、
新聞の利用者がとても少ないということ。
日本では8割もの人が購入しているという新聞が、
当時の職場では2割しか利用者がいなかったのだ。

しかも、現地の所長曰く、
新聞についてくるクーポン券が欲しいので、
クーポン券が付いてくる
水曜日と日曜日の新聞しか買わないという。

つまり、ニュースのためではなく、
クーポン券のために
新聞を買っているというのだ。

この事実を知った倉橋氏は、
日本でもこの現象は必ず訪れると思い、
新聞という媒体が衰退したときの、
企業やお店のPRについて考えたという。

これが、エリア別に情報を刷り分けて配布する
情報誌「ぱど」を発行するきっかけになったそうだ。

このように、海外の社会状況を見ることが
ビジネスヒントになることは多い。

それは、日本との
ビジネス的な意味での“時差”だったり、
異なる価値観に触れることで、
刺激を受けることはもちろん、
何より、日本という存在を
客観視できるからだろう。
つまり、これからの日本に
必要なビジネスが見えてくるのだ。

現在「ぱど」は、
キャリアウーマン向け・高齢者向けなどの
さまざまなターゲットへの情報誌も
多数発行しているという。

当初、企業内起業として始めた
この情報誌ビジネスは、
いまやその配布部数1200万部以上。

ここに行き着くまでに
多くの苦難があったという。
それでも大きく成長できたのは、
倉橋氏の海外で得た気づきと
その後の行動力があってこそ
(倉橋氏はそう簡単に
あきらめる人ではないからねぇ~)。

私も、毎年多くの経営者と
海外の視察研修をしているが、
本当に学ぶことが多い。

今年のイギリス視察でも、
現地で訪れた農園で実践されているビジネスから、
日本の農業に求められる
ビジネスのヒントが見えてきたのだ。

日本を飛び出し、
実際に現場を見てきたからこそ
気づけたものだろう。
だからこそ、
私は海外視察を大切にしている。

倉橋氏のように、
日本国外で発見できる
未来のビジネスはまだまだある。
それらを、いかに自ら行動して発展させるかが、
これからの日本の社会の仕組みにも
大きく影響するだろう。

そんなビジネスヒントになる倉橋氏の
エピソードはまだまだたくさんある。
InterFMにて10月19日・26日(日)朝6時から放送の
『BUSINESS LAB.』をお楽しみに!

biji

海外で見つけたビジネスヒント!

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