これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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選ばれるビジネス

10/06
2014

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“赤福”の道のり

う、うま~~~~~~~~~い!!!

五十鈴川のせせらぎを聞きながら、
座敷で3切れのあんころ餅をほおばる。
さすがに御膝元での赤福餅はおいしい。
そう、三重県は伊勢市にある赤福本店に久々に立ち寄ったのだ。

その昔、弊社では金融機関の月刊情報誌を制作しており、
(1999年からスタートし、11年間継続した!)
発刊1年目に企業インタビューとして
赤福を取材させてもらったのだ。
はるばる伊勢へ赴き、あの時もこうやって
座敷で赤福餅をほおばった記憶が…。

赤福は老舗和菓子ブランドとして知れ渡っているが、
その長い歴史を振り返ってみると
さまざまな紆余曲折があったという。

赤福は創業300年以上
(創業の1707年にはなんと富士山が噴火!)。
たとえば戦中と戦後の約10年間は、
物資不足で小豆やもち米、砂糖が手に入らず、
やむなくのれんを下ろした。
しかし、いつ営業を再開できるか分からなくても、
従業員には給金を払っていたそうだ。

そして、2007年の消費期限および製造日、原材料表示偽装事件は
記憶に新しい方も多いだろう。
また、このところ社長交代でも一悶着あったとか…。

私個人の意見ではあるが、長く続けば企業は
一度や二度は寄り道をしてしまうものだろう
(私も30数年間経営に携わる中で、
 つい目先を追ったビジネスに寄っていったこともある…)。
重要なのは、壁にぶつかっても立ち直り、
本来のその企業らしい商売をしていくことではないだろうか。

たとえ自分たちで蒔いた種で
大変な状況に追いやられたとしても、
赤福は復活を遂げようと努力しているところがいい
(時間は必要だろうが…)。
中には、一度壁にぶつかったら
そのまま傾いてしまう企業もたくさんあるのだから。

こうした老舗企業が紆余曲折を経ながらも
今日まで継続してきたのは、
やはり“先義後利”がキーワードとなるのではないだろうか。

目先の利益よりも、人としてあるべき道を優先する
“先義後利”を徹底することで、
多くのお客さまから長く愛され、
大変な時には周りの人が支えてくれるということ。

おいしそうに赤福餅をほおばる
たくさんのお客さまの姿を見ると、
そんなことを実感するのだ。


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多くの人で賑わう赤福本店

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Mr.セイージもご満悦!

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09/29
2014

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11時40分に満席の店

また一軒、神楽坂で良い店を見つけてしまった。

ランチに1000円の和食膳を出す店なのだが、11時40分には満席!
18、9席の小さな店が、ランチ終了時間までいつもいっぱいだ。
1000円で新鮮な刺身や焼き魚の定食が味わえ、
そこについてくる煮物やポテトサラダ、
茶わん蒸しなどの小鉢料理も実に美味しい。

決して安い!という価格設定ではないけれど、
品数の多さや手間のかかった料理が楽しめること、
そして店内に立ち込める焼き魚のいい匂いなど、
人を引き寄せる魅力にあふれているのだ。

ここで思い出して欲しいのが、“選ばルール7”。

1.本物にこだわる
2.手間をかける
3.とことん追求する
4.大胆で潔い
5.必要以上のコミュニケーション
6.積小為大
7.徹底の二乗

この7つの項目のうち、
“5.必要以上のコミュニケーション”以外は
ほとんど全てを満たしたお店だと言えるだろう。

そのおかげか、短いランチ時間でも
途切れることなくお客さんが回転している。
大体、3~4回転はしているだろうか。

それを見ていて改めて実感したのだが、
繁盛店には不思議と行列ができない。
それは、本当に行きたい人は
お店に時間を合わせて行くからだろう。

11時半だろうが、14時だろうが、
比較的お店の空いている時間に
自分の時間を合わせてやってくる。

だから、行列のできない繁盛店、というわけだ。

何度かビジ達でご紹介した三州屋にも
同じことが言える。

価格設定も同じくらいだし、
途切れることないお客の入り、
そして“選ばルール”を満たしていることも同じ。
神楽坂に数ある料理店の中から選ばれるには、
選ばれるだけの理由が存在するのだ。

ちなみに、私が時々行く中華屋さん(?)で、
夜11時には閉店してしまうにも関わらず、
夜10時30分に満席の店、というのもあるのだけど…
(半数以上の人は、お酒も飲まないにも関わらず!)。

こちらもやはり“選ばルール”を満たす繁盛店。
ビジネスでもお店でも、
必ずそこには選ばれる理由が存在するのだ。

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見よ、この美味しそうな和食御膳!

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店内には焼き魚の香ばしい香りが…

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お店の人の働く姿も気持ちいい!

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09/08
2014

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“魚千ランド”を演出

北海道帯広市にある居酒屋の繁盛店「魚千(うおせん)」。
私も故郷に帰ると度々顔を出しているが、
地元はもちろん本州にもファンが多い。
店で飲食していると、次から次へとお客さまが来店し、
満員で入れずに帰っていく様子もよく目にする。
さて、人気の理由とは一体何だろうか?

じゃがバターを注文すると、
大きな皿に大ぶりのじゃがいもが山盛り!
その上に、粗く切ったバターが豪快にのせられている。
テーブルに運ばれたときには、
湯気が出るほどほくほくのじゃがいもと、
とろ~りと溶け始めたバターが絡み合い、
思わず生唾をゴクリ!

そしてじゃがバターを食べていると、
女将に「少し残しといてね」と声をかけられる。
何かというと、残ったじゃがバターに片栗粉を加えて、
最後に“すいとん”をつくってくれるのだ!
このじゃがバターすいとん汁がま~絶品
(ちなみに、じゃがバター以外にも
 おまけメニューとして焼き魚の後に
 魚の骨や皮でだしをとったラーメンも選べる)。

お客さまのためにあえて大きなじゃがバターを用意し、
すいとんまで食べてもらう。
1つの注文で二度おいしい、
魚千のサービス精神がふんだんに詰まった発想だ。

そして日本酒は千歳鶴や男山など北海道産を推しており
(もちろん北海道産以外の銘柄もある)、
注文すると必ずおちょこを持ってきてくれる。
しかも、お盆にいっぱいのおちょこが運ばれ、
好きなものを選べるのだ。

また、トイレに行くと壁にお客さまが
メッセージを書いた箸袋がたくさん飾られている。
自分たちが過去に書いたものを発見すると、
思わずうれしくなってしまう。

素材は大ぶりで料理ももちろんおいしい。
アレンジメニューや選べるおちょこなど、
サービス精神も旺盛だ! おまけにトイレにも仕掛け。
どこをとっても楽しさや意外性がある。
それはまるでテーマパークのようだ。

経営を学んだうえで店づくりをやっているというよりも、
魚千ならではのサービスやサプライズを念頭に置いている。
そう、まさに“魚千ランド”とでも言うべき演出だ。
訪れたお客さまが楽しめる意外性のある居酒屋だからこそ、
客足は途切れないのだろう。

おいしい飲食店は他にもたくさんある。
でも、そこに何か心温まる
プラスアルファがあるからこそ、
日本中のお客さまから選ばれるのだろう。

あなたも北海道の十勝を訪れる機会ができたら、
ぜひ“魚千ランド”を体験してみては!?

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ここが魚千だ!!

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店内はいつも賑わっている

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今日のおすすめは「私」!?

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ボリューム満点のじゃがバター

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これがうま~~いすいとんに!

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女性限定のりんごシャーベット

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女将とパチリ!

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09/01
2014

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マイファームのソーシャルビジネス性

近頃、世間では農業ブーム(?)のようで、
農業体験希望者数はかなり増えているという。
たとえば、都会で働いていたものの、
癒しを求めて田舎に移り、農業を始める人。
また、退職後の第2の人生として農業を選び、
関わりを持っていく人など。

農業を通して自然と接したいという意識が、
非常に高まっているというのだ。

一方、農林水産省によると、日本の耕作放棄地は
約40万ヘクタールにもわたるそうだ。
後継者がいなかったり、
農業だけでは生計が立てられなかったり…という事情で、
作物のつくられていない耕作放棄地が増えているという。

そんな耕作放棄地を活かした
ビジネスで注目されているのが、
西辻一真氏が社長を務める(なんと32歳の若さ!)
株式会社マイファーム。

まずは、農業体験希望者と
耕作放棄地のマッチング。
耕作放棄地を有効活用し、
農業体験の場を提供しているのだ。
また、農業教育や地域活性化に役立つ
リーダーの育成にも力を入れている。
もちろん、自社農場での生産や流通・販売も!

マイファームの理念は“自産自消”。
これは、「自分でつくり、自分で食べる」という意味だ。
スーパーやコンビニに行けば手に入る野菜も、
自分でつくってみなければわからないことがたくさんある。

マイファームでは、自分で畑を耕し、
種を植え、収獲した野菜を食べるという
プロセスを体験してもらうことで、
多くの人に気づきを与えることを目的としている。

しかし、あくまで農業体験は過程の1つ。
“自産自消”をすることで、人は精神的にも物理的にも、
豊かな暮らしとは何かに気づくことができる。

“自産自消”による気づきが多くの人たちに広がれば、
もっと日本の農業や暮らしの在り方も変わってくるだろう。

ご存じのように私は、
北海道の農業がすぐ傍にある環境で育ったため、
自然との関わりがいかに人に影響をもたらすかが
よ~~くわかるのだ。

環境や社会問題への働きかけを意識した消費活動
“エシカル消費”なる言葉が注目される今の時代。
ビジネスを成長させるためには「ソーシャル性」が
キーワードになってくる!

多くの人々、ひいては社会全体に
いい影響を与えるビジネスを展開することで、
企業として、1人の人間としての成熟につながるのだ。

9/7、9/14のInterFM『BUSINESS LAB.』では、
“自産自消”に秘められた可能性について、
西辻氏にお話を伺う。
ぜひお聴きあれ!

──────────────────────
InterFM『BUSINESS LAB.』
東京76.1MHz・横浜76.5MHz
毎週日曜 朝 6時から好評放送中!
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マイファームの西辻社長と!(お若い!)

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08/04
2014

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石川酒造の“先義後利”を視察

今回のゲストは石川酒造18代目当主の
石川彌八郎(いしかわ・やはちろう)氏!
「日本酒不況を生き抜く、
〝先義後利〞の地域共生ビジネス!」

これは、10月に行われる
第126回αクラブ定例セミナーのこと。

今回は、福生市で地域コミュニティの役割を担う
石川酒造へ足を運んで、施設内を視察する。

そして、歴史ある酒蔵を見るだけでなく、
現当主である石川氏の
“継続のコツ”を聴くことができる。
もちろん、セミナーの後は
銘酒「多満自慢(たまじまん)」を
美味しい料理とともに味わえるのだ。

毎回好評をいただいているこのセミナーは、
今年でなんと22年目を迎える。

そこで、今まで年6回行っていた
セミナーを4回にする代わりに、
内容をパワーアップ。

現地で“本物”に触れることで
「見る」「聞く」だけで終わらない、
「体験」の要素を取り入れ、
より深く学びが得られるようにしたのだ。

ここで、今回の視察の見どころをご紹介。
それはずばり、石川家に受け継がれる
“地域コミュニティの役割”と
“先義後利の精神”が、
酒造ビジネスに体現されているところだ。

400年以上の歴史を持つ名家・石川家は、
代々その土地のコミュニティの役割を担っていた。

そのため、13代目から始めた酒蔵も、
現当主の石川彌八郎氏が
レストランや資料館などを併設することで、
地域コミュニティ酒蔵へと進化させたのだ。

そして、現代でも石川酒造が選ばれ続けているのは、
昔から続く地域の人々からの信頼によるところが大きい。

この長い信頼を得られたのは、他でもない、
歴代当主が守ってきたビジネスへの姿勢だ。

「人が良心的ならざる時、
良心的になることが長い信用確保の
唯一の道だということを教える」

これは、戦後の激動の時代を生きた、
16代目の日記の一文。

一時の欲や不正に走らず、
良心に従った“先義後利”の価値観を
受け継いできたことが、
現在に至る石川酒造への信頼を築いてきたのだろう。

このように、先人たちは
「今だけ、自分だけ」ではなく
「地域のために何ができるか」
という考えを常に持って行動し、
次代のための(仁義ある)決断をしてきた。

これは、石川家にかぎらず、
全てのビジネスにも通じることだろう。

先ほども触れたように、今回のセミナーでは、
石川酒造の想いが込められた銘酒「多満自慢」や
地ビールを味わいながらの懇親会が予定されている。

先人が遺していった歴史の味を堪能しながら、
未来へ受け継ぐビジネスについて
みんなで考えるのもいいかもしれない。

<先着50名限定!特別セミナー>
■□ 第126回 αクラブ定例セミナー □■
<石川酒造 視察&セミナー>
2014年10月2日(木)
開始  15:30
懇親会 19:00
閉会  21:00
視察場所:株式会社石川酒造
講師:石川酒造株式会社 代表取締役社長
 18代目当主 石川 彌八郎氏
詳しくはコチラ

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今回は「体験」要素も!

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地域コミュニティ酒蔵の役割とは…?

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