これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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選ばれるビジネス

03/03
2014

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新川義弘CEOのポリシー

『飲食店はエンターテインメントの場』。

そう語るのは、都内を中心に
18店舗ものレストランを展開している、
株式会社HUGE(ヒュージ)の
代表取締役CEO新川義弘
(しんかわ・よしひろ)氏。

新川氏といえば、
2002年の日米首脳会談において、
ブッシュ大統領夫妻と小泉首相の
会食のサービスを担当したことで有名だ。

そんな新川氏の“選ばれるビジネス”
を象徴するのが、先ほどのフレーズ
「飲食店はエンターテインメントの場」
という価値観。

すなわち、新川氏にとって飲食店とは、
ただ料理を提供する場所ではない。
最高のエンターテインメント空間、
また普段とは違う非日常空間を
提供する場所ということだ。

例えば、私中島も
何度か利用させてもらっている、
銀座の高級(?)イタリアン
『DAZZLE(ダズル)』。

エレベーターで昇り、
8階のエントランスで
まず目に飛び込んでくるのは、
なんと活気に満ちた
オープンキッチンなのだ。

「降りるフロアを間違えたのかな…」
いや、そうではない。
最初に調理場の活気やシズル感を
見ていただくことも、
新川流の空間演出の
ひとつなのだという。

そして、そこからまたひとつ
上のフロアに昇ると、
そこには吹き抜けの
天井の高さを活かした、
ブリリアントカットの
ワインセラーが姿を現す。

このDAZZLEのシンボルとも言える
巨大ワインセラーは、
お客様の驚きを生むと同時に、
“記憶”に残ることは間違いない。

また聞くところによると、
代官山にある人気店には
1万4千のクリスタルピースが
あしらわれた豪華な
シャンデリアもあるそうだ。

つまり、どのお店も
遊びの空間やユニークなシンボル、
そして上品でありながら
どこか粋な演出がある。

それは、まさにお客さまにとって
“記憶”に残るエンターテインメントなのである。

しかし、新川流のお店づくりは
それだけではない。
新川氏曰く、レストランは
“総合商品”なのだとか。

すなわち適正な価格、料理、
空間演出、そしてサービス。
どれも手を抜いてはいけない
大切な要素だという。

特に「サービス」に関しては、
他の要素よりも高い
プロ意識が感じられる。

営業時間外を使って行われる、
従業員たちによる
接客ロールプレイングの実施が
その証といっていいだろう。

目指すは、お客様がしてほしいと
思っていることを事前に察知し、
お客様が口にする前に
サービスを提供すること。

それこそが新川流サービスの
基本であり、サービスの全てなのだ。

『エンターテインメントの空間×総合商品』。
それそこ新川氏のポリシーであり、
多くのお客様やその地域に
長年選ばれ続けている
存在理由なのだろう。

そんな新川氏がついに
InterFM『BUSINESS LAB.』に登場!
3/9、16は是非とも新川氏の
エンターテインメント性を
感じていただきたい。
――――――――――――――――――――――
InterFM『BUSINESS LAB.』
東京76.1MHz・横浜76.5MHz
毎週日曜 朝 6時から好評放送中!
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新川義弘氏

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“記憶”に残るエンターテインメント!

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02/17
2014

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22歳で“転機の決断”

中古農機具の買取販売を行う、
株式会社旺方トレーディングの
幸田伸一社長。現在34歳。

会社を創業して1年後、
ある転機を迎えたという。

幸田社長は当時22歳。
エジプトから来ていた研究者に帰り際、
「日本の中古農機具を使って、
 ビジネスをしたい。
 ぜひエジプトで農機具を
 販売したいので、売ってほしい。」
と話をもちかけられた。

しかし、支払いは農機具が
売れてからという条件。
まだ創業して1年足らずの若い社長は、
悩みに悩み抜いた!

国内の商社に卸せば
500万円ほどになる数十台のトラクター。
この話に乗ってトラクターを
売ったとすれば、結果が出ずに
大損する可能性もある。

しかし、リスクを恐れて
この話を断っていいのだろうか。
そう考えた幸田社長は、
たとえ失敗しても勉強代だと考え、
その先にあるチャンスに賭けた。

中古農機具をエジプトの研究者に
委ねることを決断したのだ!
中島流に言えば、
“転機の決断”である。

それからはドキドキハラハラの
1ヵ月半が過ぎたというが、
ある日、その研究者から連絡があり、
「すべて売れたのですぐにまた
 農機具を集めてほしい!」
と頼まれたという
(その段階ではまだ、
 お金は振り込まれて
 いなかったというが…)。

幸田社長はこの決断によって、
輸出のノウハウを実地で学んだ。
それを手始めにさまざまな
経験を積み、信頼関係を構築。

そして10数年を経た現在では、
なんと80ヶ国で輸出販売を
展開しているという。

34歳にして、世界を舞台に
ビジネスを展開する
旺方トレーディングを
つくりあげた幸田氏。

22歳のときに下した決断が
その礎となったことは、
言うまでもないだろう。

思い起こせば、イエローハットの
創業者である鍵山秀三郎氏も、
“転機の決断”をした1人。

以前、イエローハットは、
とある大手流通業者と取引をしていた。
その取引先による売上は
60%を超えていたというが、
徐々に厳しい取引を強いられ、
ついには赤伝(強制的な値下げ伝票)
を切られる羽目に。

そこで鍵山相談役は、
その会社との取引停止を決断したのだ。
売上の60%を占める取引先を切ることは、
経営者にとって並大抵の覚悟ではないだろう。

この決断により、
路面店という現在の業態へと
シフトしていくことになったのである。
まさに“転機の決断”となったのだ。

リスクをいとわずに決断できる人には、
必ず新しい風が吹く。

つまり、“転機の決断”をしない限り、
次のステージには
上っていけないということなのだろう。

…アレ!? 僕の転機の決断は
いつだったっけな~…。

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幸田伸一社長

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やはり決断力が鍵!

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02/03
2014

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東北「福幸(ふっこう)」パンプロジェクト

“復興”ではなく、福に幸せと書いて“ふっこう”と読ませる。
これは、大手デパートの高島屋と、ビジ達でもおなじみの
株式会社パン・アキモトが共同で企画したプロジェクトだ
(正しくは『東北「福幸」パンの缶詰プロジェクト』という)。

その中身は、高島屋の通信販売限定で発売された
13缶セットのパンの缶詰。価格は5,985円だ。
通常のパンの缶詰セットとの違いは、
13缶のうち12缶は自宅の備蓄用、
残りの1缶が東北の被災地へ届けられるという点。
備蓄をしながら、被災地復興の支援活動に参加できるのだ
(私も先日、陸前高田に届けに同行してきた!)。

当初社内では、200セット売れればいい方だと言われていたにも関わらず、
なんと4,000セットを超える売り上げを達成した
大ヒット商品になっているそうだ。
数ある支援活動の中でも、成功事例と言えるだろう。

この支援活動の特徴から思い起こすと、
いくつかのボランティアプロジェクトが思い浮かんだ。
まずひとつは、「TABLE FOR TWO」である。
それは、カロリーを抑えた栄養バランスのよいメニューを
社員食堂などで提供。その1食分の金額のうち、
アフリカの給食の1食分の金額にあたる20円が寄付されるというものだ。

もうひとつが、初めから1ピース分足りない
ホールケーキを通常の価格で販売。
その1ピース分の金額がアフリカの子ども達に寄付されるという、
「ラブケーキプロジェクト」もある。

これらの支援プロジェクトの成功例を中島流に考察すると、
どのプロジェクトも“四方良し”だということに気づく。

支援する人は自分のために購入しながら支援もできる。
そして、販売する側もメーカーも
たくさん売れれば当然利益にもつながるし、
それほどの労力も必要としない。
もちろん、支援を受ける人たちは、
多くの人たちの気持ちももらえ、うれしいわけだ。

イエローハットの創業者である鍵山相談役がよくこんな言葉を口にする。
「1人の100歩より100人の1歩」。
つまり、1人のたくさんの努力よりも、
100人の少しの努力のほうが1人の負担は少ないし、
今後に相乗効果が期待できるということ。

まさに先に紹介した3つのプロジェクトは、
これに当てはまるのではないだろうか。

1人ではできることが限られていても、
多くの人が少しずつ力を合わせることで、大きなことを成せる。
さらに、それに関わるみんなに相乗効果がある。
これは、これからの支援活動、ひいてはビジネスなど、
いろいろなところに応用できる考え方ではないだろうか。

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支援する側もされる側もうれしそう!

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子どもも喜んでくれた!

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プロジェクトの様子が新聞にも!

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あなたも始めてみませんか?

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01/20
2014

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モンベルの“好きこそビジネスの上手なれ”

「実は、銀幕デビューしたんですよ」

株式会社モンベルの展示会で、
代表取締役会長 辰野勇(たつのいさむ)氏が
嬉しそうに発した言葉がこれ。

今年6月に公開予定の、家族をテーマにした
映画「春を背負って」に出演したという。
この映画は立山連峰が舞台となっており、
山小屋を中心に人間ドラマが繰り広げられる。

山が舞台の映画とあっては、
登山家としてアイガー北壁登頂の実績のある
辰野氏が嬉しそうに話すのもうなずける。

そんな辰野氏が1975年に設立したモンベルは、
もうすぐ40周年を迎える。

現在こそ「山ガール」といった言葉が
生まれるほど登山への人気が出てきたが、
設立当時はあくまで趣味の世界だった。

そのため、良質な登山用具はあまりなかったそうだ。
そこで辰野氏は自身の経験や知識を活かして、
本当に合理的・機能的に使える
登山用具をつくりたいと思ったという。

ここで辰野氏が大切にしたことは、
「何を作ったら売れるか」ではなく
「自分だったら何が欲しいか」という発想だ。

登山家の自分が便利だと思うこと、
欲しいと思うことは、
他の登山家にも共感してもらえるはず。

そういう思いで作った寝袋は、
多くの人から愛用されており、
現在も定番の人気商品となっているという。

今回のビジ達でも紹介している
株式会社フラットフォー代表の
小森氏と共通するところが多い。

自分が欲しいもの、
あったらいいなあと思うものをつくり続けていたら、
ビジネスになっていたという。

大のビートル愛好家でもある小森氏は、
趣味が高じた仕事だからこそ、
同じ愛好家の心をつかむサービスや
商品を作ることができているのだろう。

まさに“好きこそビジネスの上手なれ”。
始めから戦略的な売り方を考えるのではなく、
まずは「好きだから」「これがやりたいから」で始める。
だからこそ飽きずに続けられるということ。

好きなことを仕事にしているからこそ、
楽しんで仕事ができるし、
良いアイデアが生まれ、
長く人々から求められる。

辰野氏も小森氏もなんとシンプルかつ
根元に迫ったビジネスを
展開していることだろう。

“好きこそビジネスの上手なれ”。
やはりこれこそ“ビジネスの極意”
なのではないだろうか。

そういう私も、好きでこの業界に入り、
好きなプランニングや
コンサルティングをしているのだ。
だから30年以上続けてこれたのかもしれない。

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趣味が高じて映画にも!

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登山好きは必見!?

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今年6月に公開予定!

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01/14
2014

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「里山十帖」のレーゾンデートル

「当館では環境に配慮し、
アメニティは必要最低限で用意しております。
とくにカミソリは難リサイクル商品ですので、
ご自身でお持ちのものをご利用していただくか、
持ち帰って何度か使用していただけたら幸いです」

これは以前ビジ達でも紹介した、
株式会社自遊人が手がける
新潟県南魚沼市の旅館「里山十帖」の
館内案内パンフレットの一文だ
(実はこの正月に1泊体験してきたのだ)。

この旅館は、2012年に「自遊人」の編集者であり
代表の岩佐十良(いわさとおる)氏が、
一軒の宿を引き継ぎ、改装工事を行って
2013年10月にオープンしたものだ。

歴史ある建物の骨組みを活かしたうえで、
デザイナーズ家具や現代アートなどの
モダンな要素を取り入れた空間になっている。

ここで体験できるのは、
徹底された里山十帖のこだわり。

冒頭でも紹介した通り、
いまやほとんどの旅館やホテルに
当たり前にあるアメニティは
必要最低限のもののみ。

私も出張の際は、歯ブラシや歯磨き粉、
カミソリなどは常備しているので問題ないが、
一部の人は驚いてしまうかもしれない。

また、次のような文章も。

「私たちが目指している料理は、
“認定を並べる料理”でもなければ、
“認定を得るための料理”でもありません。
目指しているのは、
力のある食材を感じていただくこと。
そして生産者の想いを
食材から感じていただくこと」

つまり、有機JAS認定などを
得ている野菜だとかではなく、
野菜を作っている人たちの想いを
料理を通じて感じ取ってほしい、ということ。

新潟県の南魚沼産のお米はもちろんのこと、
質にこだわった野菜は
どれをとっても生き生きしている。
私も食を通じて贅沢な時間を過ごすことができた。

さらに気になったのが、この一文。

「当館は「オーガニック」を
重要なテーマのひとつにしています。
そのため、コンビニのお弁当やカップラーメン、
ファストフード等の館内への
お持ち込みはご遠慮いただいております」

必要以上にお客さんにおもねることをせず、
自分たちのこだわりを体験して欲しい
(この価値観へのこだわりの意味を伝えたい!? )
という強い思いを感じた。

ふと、ビジ達で紹介した株式会社フラットフォーの
小森代表の話を思い出した。
好きなモノをつくり、好きな人がそれを買う。

強いこだわりや想いを込めて
作り手が提供するとは、理解ある人にとっては
心地の良い体験になるのだろう
(こんな価値観の人に来てほしいと…)。

これからは“お客さまは神様です”でもなければ、
何でもお客さんに合わせる時代ではない。

自分たちの流儀を貫き通し、
共感できるお客さんに楽しんでもらうことで
生まれるレーゾンデートル(存在意義)。
それこそが、里山十帖の仕事道ということだろう。

これからのビジネスでは、
この“レーゾンデートル”を
しっかり見つけ出すことが重要だ。

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野菜の色から新鮮さが伝わってくる!

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こだわりの一品に舌鼓

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お酒にも一つひとつに思い入れが

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シンプルだけど美味しい

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岩佐氏自らこだわりを紹介!

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