これからの選ばれるビジネス!

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選ばれるビジネス

11/26
2012

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小阪裕司博士が語る“心の豊かさ”

先日開催したαクラブ定例セミナーのゲストに、
情報学博士であり、ワクワク系マーケティング実践会を主宰する、
小阪裕司氏をお迎えした。

今回のセミナーテーマは
『KAIZENビジネスカンファレンス』。
小阪氏には、人の価値観や買い方・選び方の
変化に合わせて、
企業もビジネスを変える必要性があることについて、
3つの事例を交えながら語っていただいた。

事例の1つがが、アメリカやメキシコで売られている
P&Gの衣類用柔軟剤「ダウニー」が
なぜか売れていること。
(P&Gジャパンから発売されている「レノア」があるのに!)

当然、輸入商品となるため、価格は割高。
しかし、その香りを好む人が多く、売り上げは実に好調なのだ。

2つ目は主婦層向けの雑誌『Mart』で取り上げられ、
瞬く間に人気に火がついた「ル・クルーゼ」というフランス製の鍋。

実物は重いので女性にとって使い勝手が
よいとは言えない。
が、オープン棚に飾ってあると
気分が高揚するとして、
主に台所を彩るインテリアの役割を
果たしているそうだ。

3つ目は木の床材の「ライブナチュラル」。
発売から10年も経っているのだが、
月に1万坪程度売れればよいところを、
なんと10万坪も売れているのだそうだ。

それほど売れている理由は「心の豊かさになる床材」という
テーマを基にした、豊かさを感じさせる商品作りと、
そのための付加価値のコミュニケーションだろう。

HPには「自然が創りだしたみずみずしい
木肌や鮮やかな木目、
熟練工の手を加えることで、
美しい意匠を愉しんでいただけます。」と
書かれている。

これらの事例から、いま、人は心の豊かさと充足感を
求めているのだということが分かるだろう。

今回セミナーで小阪氏が語っていたように、
これからはものをつくるだけではなく、
「自ら需要を創造し、お客さまをつくっていく」ことが必要なのだ。

つまり、商品の“ココが好き!”
と言ってくれるファンをつくっていくことが、
選ばれるビジネスにつながっていくということ。

しかし、忘れてはいけない。
そうしたものづくりは、会社の風土や文化、
人づくりまでしていかなくては、
決して実現できないだろう。

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情報学博士の小阪氏

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KAIZENについて話し合った!

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今回は会場を変えて開催!

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2012

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人づくりはいい職人づくりに通ず

いい人材を育てることが、会社を育てる。
だからこそ、人を大切にしよう…これは、ビジ達で
過去に何度も語ってきた考え方だ。

なんと、ある企業では、“育てる”ことが本来の目的と言い切っている。
それが神奈川県で家具工芸を手掛ける秋山木工だ。

この会社が取り入れている丁稚制度は、
丁稚として4年間、職人として4年間働いたあとは、
強制的に秋山木工から出ていって
もらうというルール。

8年間も修行したとなれば、
会社にとって大切な人材なのに、
なぜ外部に放出してしまうのか?

実はこの制度ができた背景には、
16歳で丁稚になった、秋山利輝社長の経歴が関係している。

秋山社長は丁稚として現場に入り、
技術を身につけたら
他の現場に丁稚として入る、ということを3~4社で繰り返してきた。

当然、技術も身につき、ある程度給料がもらえる頃に
また丁稚状態で次に移るわけだから、
それなりの覚悟が必要。
そのお陰で多くの職人の技に触れることができ、
様々な技術を身に付けることが出来たという。

そんな彼が得た結論、それは
「丁稚制度は、良い技術のためではなく、
まず人づくり」。

これは、出会ってきた職人たちが、彼に技術ではなく
“職人の心得”を学ばせてくれたからだろう。
だからこそ、27歳で秋山木工を創業し、
試行錯誤の末に
「良い仕事のために、まずは人間性」という考え方に行き着いたのだ。

すると次第に「この会社の使命は、
良い家具づくりではない。
いい人づくりであり、いい職人作り」という
意識になってくる。

自分たちの商売の目標は良い家具をつくることだが、
その出来は人間性に左右される。
つまり、家具づくりよりも、まずは人づくりということ。

なんという偶然か、それは私の“仕事道”による育み力に当てはまる!

仕事道とは、仕事を通して人間性磨き、
プロの技術とノウハウの向上を目指す。
そして組織の成長と社会貢献を実践していくこと。
これらの礎は“人”であるため、良い人材を育む力が大切になる。

人づくりに必要な資金を得るために稼ぐ必要はあるが、ビジネスの目的は決して儲けることではない。
いい人を育てることが、いい職人を育て、
良い家具をつくることにつながっていく。

秋山木工は、この“育み力”をビジネスに
したような会社なのだ。

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孫ではなく、秋山社長のお子さんたち!

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若いうちから人としての自覚を育てる

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リーダーズセミナーでお邪魔しました。

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育み力を身につけよう

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選ばれるビジネス

11/12
2012

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坂本孝流“立ち飲みの店”

先日、ブックオフの創業者・坂本孝氏が
社長を務める、
バリュークリエイトの経営計画発表会に
参加させていただいた。

坂本孝氏が活躍の舞台を飲食業界に
移してからまだ3年ぐらいだが、
バリュークリエイトが展開する立ち飲みの店
“俺のイタリアン”や“俺のフレンチ”は、行列のできる人気店となっている。

先日、日曜日の夕方6時頃、たまたま通りかかった神楽坂店で何と30人の行列。
(もちろん、美味しくリーズナブルな価格設定だからなのだが…)さらには1店舗目がオープンしてから1年と数ヵ月しか経っていないのに、今では首都圏に約10店舗まで拡大しているというから驚きだ。

今回の経営計画発表会では、そんな店で働く
シェフたちの話も聞くことができた。

実はこのシェフたちの多くは、
星のつくレストランや有名店で
活躍していた経験を持つ人たちばかり。
中には有名店の総料理長を務め、独立を考えていた人もいる。

自店を持つことも夢ではない腕を持ったシェフたちに
“俺のイタリアン”、“俺のフレンチ”の
一員になることを決意させたのは、
坂本氏の熱意であり、バリュークリエイトに感じた将来性や志だという。

入社してみると、いろいろなシェフたちとの出会いもあり、それも楽しく刺激的なのだそうだ。
その言葉通り、この会場に集まったシェフたちは、
だれもがイキイキとし、輝いていたのが
印象的だった。

また、発表会では目標のためのバランス表を見せていただいたのだが、
食材の原価率はなんと65%。その高い原価率をカバーするためには、
3回転以上の回転率で展開する必要がある。
それを可能にするのは、凄腕シェフたちとサービススタッフの努力なのだ。

凄腕シェフが生み出す高品質の料理、高原価率をカバーする高回転率。
そして、高回転率を可能にする、サービススタッフの対応と高い厨房生産性。
これは本場のフランス人やイタリア人にはできない、
日本人ならではの業態の実現と言えるのではないだろうか。

今回の経営計画発表会では、坂本社長が語る経営理念である“物心両面の幸福”を意識した、スタッフたちへの配慮を感じ取ることができた。
それがスタッフたちの意識の高さにつながり、
ひいては坂本流の立ち飲みの店が、多くの人に選ばれることにも
つながっているのではないだろうか。

この発表会では、坂本社長の“仕事道”をしっかり確認できたのだ。
私は個人的にも、坂本流立ち飲み店に期待!
そして応援します。

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こちらが坂本社長

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本当に立ち飲みなのだ!

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高品質のサービスを提供してくれる!

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美味しいワインがこの値段!

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美味しそうだ!

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11/05
2012

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カメラのキタムラの新規事業へのチャレンジ

写真業界といえば、時代の変化(技術革新)によって
大きな影響を受けた業界の1つだろう。
ここ10~15年間のデジカメの普及スピードは目まぐるしい。

すべてデジタルで済んでしまうのだから、
フィルムは売れないし、当然紙焼き(プリント)を する人も少なくなる。
今じゃ富士フイルムが化粧品を
つくっている時代だし、世界的企業のコダックにいたっては破たんしてしまった…。

先日、東京ニュービジネス協議会のイベントで、
全国に約1,000店舗を構えるカメラのキタムラの浜田社長と、
新規事業を立ち上げた清水取締役のお話を聞かせていただいた。

カメラやフィルムを売り、紙焼きをする。
カメラのキタムラでも、それが今までの
主なビジネスモデルだったのだが…。

時代が変わったからには、売り物や売り方も
変えないと企業は継続していけない。
さて、キタムラは打開策としてどんな新事業を立ち上げたのか?

まず、子ども写真館・スタジオマリオの展開。
これは、七五三やお宮参りなど、
子どもの記念写真を撮影するスタジオだ。

店舗に併設されているため、家族で買い物に行くついでに記念写真(もちろん逆もある)…なんてことも可能だ。

そして、中古市場への参入。
店頭で中古カメラの買取や下取をしてくれるので、
古いカメラを売った後に新しいカメラを買うこともできる。

どちらの事業も、今ある店舗を活かした展開なので、
固定費の節減になるし、買い物に来た
お客さまへの相乗効果も発揮できる。

これらの事業展開により、厳しい時代の中でも
売上を下げることなく経営を続けられているという。

昨今の技術革新は目まぐるしい。
写真業界への影響は特に顕著だったが、
時代の変化による大きな波はいろいろな業界に迫ってきている。

これから先、デジタル化や市場の技術革新に
しっかり対応したビジネスづくりが必要なのだ。
経営者は、変化に対応することを念頭に置いて、
発想し決断しなければならない!

乗り遅れることイコール、
選ばれる側にはなれないということなのだから…。

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カメラのキタムラの新事業とは?

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浜田社長と清水取締役

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やっぱり時代に対応していかなきゃね!

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