これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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04/21
2025

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令和の“ポートフォリオ戦略”における リスク分散とシナジー

投資における“ポートフォリオ”とは、
さまざまな投資の集合体のことをいい、
リスクを軽減し安定的な収益化を目指す“分散投資”のこと。
私も仕事柄、市場動向の把握のために日本株はもちろん
GAFAM含め複数の企業への投資はしているが、
あくまでポートフォリオ展開である。

今回はこの“ポートフォリオ戦略”に注目。
この、全てが加速し変化の激しい時代においては、
私たちのビジネスはもちろん、人生の設計においても
この“ポートフォリオ”の概念が重要になってくる。
ということで今回は、これからのビジネスにおける
“ポートフォリオ戦略”の重要性について発信したい。

令和のビジネス環境は、急速に変化し続けている。
デジタル化やグローバリゼーション、
さらには不確実な経済状況などさまざまな要因が
企業運営に影響を与えている。
このような状況下で、単一のビジネスモデルや収入源に
依存することはリスクが高く、
“ポートフォリオ戦略”の重要性が増している。

そこでポートフォリオ的考え方を採用することで、
企業はリスクを分散しつつ、
持続的な成長を目指すことが可能となるのだ。

【ポートフォリオ戦略のメリットとして】

1◆リスク分散
多様なビジネスユニットや製品ラインを持つことで、
特定の市場やセクターに起因するリスクを軽減できる。
たとえば、コアビジネスが一時的に不況に見舞われても、
他の事業部が安定した収益を生むことで
全体のパフォーマンスを保つことができる。
→コロナパンデミックのとき、多くの企業が身をもって体験!

2◆イノベーションの促進とシナジー
異なる事業を持つ企業は、異なる業界や市場の知識を融合させ、
斬新なアイデアや製品を生み出す傾向にある。
このシナジーが競争優位性を高め、市場での差別化が図れる。

3◆マーケットシェアの拡大
ポートフォリオを多様化させることで、
異なる市場に参入する機会が増えることに。
新しい市場に進出することで、企業は収益の増加を図ると同時に、
ブランド力の強化にもつながる。

4◆人的資源の最適化
複数のビジネスを展開する企業は、
従業員に対して多様なキャリアの機会を提供することができる。
これにより、優秀な人材を引きつけ、保持することが可能に!

“ポートフォリオ戦略”の成功事例として、“Apple”!?
Appleはそのポートフォリオの多様性により、
市場変動にも柔軟に対応している。
iPhone、Mac、iPadといったハードウェア製品に加えて、
Apple MusicやApple TV+などのサービス事業も展開しており、
これらが互いにシナジーを生み出している。
こうした戦略により、Appleは継続的な成長を実現し、
市場シェアを拡大しているのだ。

GAFAMのほとんどが、この“ポートフォリオ戦略”を
意識的に実践していると言っていいだろう。

↓ ↓ ↓

いまや“ポートフォリオ戦略”は、時代の変化に強く
競争力を保持するための重要な戦略。
多様性をもたらし、リスクを軽減し、持続的な成長を支える
このアプローチは、ますます重要視されるはず。
この考え方は、大手に限らず私たち中小企業も同様で、
既存の分野にこだわらないチャレンジが求められている。
変動するビジネス環境において、 
“ポートフォリオ戦略”は成功の鍵となるのは間違いない。

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ポートフォリオ的考え方がポイント

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04/07
2025

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孔子曰く“七十にして矩をこえず”って!?

ついに70歳を超えたことで、孔子の
「七十にして矩(のり)をこえず」
という言葉を改めて調べていると…

『子の曰く、吾れ 十有五にして学に志す。
三十にして立つ。 四十にして惑わず。
五十にして天命を知る。 六十にして耳順う。
七十にして心の欲するところに従って、 矩を踰えず。』

“七十歳にして、心の欲するところに従って矩を超えない”
その意味は、自分の欲望にも正直でありながら、
自然と倫理観に基づいた行動ができる状態とある。
すなわち、長年の経験と知恵により、
無理なく正しい判断を下し、
徳を表す行いが自然にできるようになるのだと。

え〜、まだ結構無理しないと“自分の欲望”は
抑えられないんだけど…
そして四十どころでなく、七十でも迷ってるし!
まぁ、孔子が約2500年前に発信したわけだから
現代とはかなり年齢の誤差があるということだろう。

ということで、これらの言葉の意味を再確認してみよう!

【改めて、ここで孔子の話を現代訳すると】

人生の各段階における知恵と成長のプロセスに注目し、
生涯にわたる“学びと成熟”のプロセスについて語っている。

◆ “十有五にして学に志す”

十五歳で学問に志すことは、
若年期における基盤づくりとなり、
知識の蓄積は、後の人生において重要な役割を果たす。
若いうちに学び始めることで、知識と理解が深まり、
人生の土台が強固になるという。

◆ “三十にして立つ”

三十歳にして自立することは、
知識を実社会で活かし、自覚と自己責任を持つことになる。
この時点で、自分の意思をはっきりさせ、
世の中でどのように貢献するかを考える時期である。

◆ “四十にして惑わず”

四十歳では、迷いがなくなるという。
有り余る情報や選択肢の中から、
自分自身の価値観や経験を通じて最適な選択が可能となり、
自信を持って行動できる段階に到達する。

◆ “五十にして天命を知る”

五十歳にして天命を知るというのは、
自分の人生の意味や目的を深く理解し、受け入れることを指す。
この年齢には、ある種の達観があり、
力の及ばない自然の摂理や巡り合わせを素直に受け入れながらも、
なお実践的な努力を続けることができる。

◆ “六十にして耳順う”

六十歳にして耳順うというのは、
人の言葉を自然に受け入れ、多様な意見に対する
理解が深まる状態を示している。
他者の言葉に耳を傾け、柔軟に応じられるようになることで、
社会との調和も進むという。

そして、“七十にして矩をこえず”となるわけだ。
この孔子の言葉は、現代との年齢の誤差はあるものの
生涯にわたる成長のプロセスは、現代においても
常に学び続ける意欲と心の成長を促すもの。

それにしても…私は今、やっと四十くらいだろうか?!

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現代の70歳はどうだろうか

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03/03
2025

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“ビジネスの達人”は、これからも 令和ビジネスの“不易流行”を発信!

『“ビジネスの達人”は、常に移り行く時代に
“選ばれるビジネス”実践のための“不易流行”を発信します』
うんうん、これこそが“ビジネスの達人”の役割。

現代のビジネス環境は、目まぐるしい変化に満ちている。
新しい技術の登場や市場の動向、顧客のニーズの変化は、
ビジネスパーソンにとって常に適応を求め続けている。

その中で、“中島セイジ”が提唱する
“ビジネスの達人”のコンセプトは「不易流行」。
この言葉は、変わることのない普遍的な価値(不易)と、
流動的な時代に適応する必要性(流行)を
両立させることの重要性を発信している。
気づけば、この“ビジネスの達人”は、
いつの間にか20年が経ち、もう23年目に入ったという。

大体同時にスタートした月刊CD“ビジネスイノベーション”も
22年目となっている。
こちらは、“船井総研”で社長、会長職を15年間勤めた
小山政彦氏と“注目の経営者”と私による鼎談形式。
こちらも、ゲスト経営者のその経営の“幅と奥行き”を
聴きながらも、やはり“不易流行”をテーマに発信している。


【改めて“不易流行”とは?!】

松尾芭蕉が『奥の細道』の旅の間に体得した概念。
“不易を知らざれば基立ちがたく、
流行を知らざれば風新たならず”と説かれている。

つまり、“不変の真理を知らなければ基礎が確立せず、
変化を知らなければ新たな進展がない”
しかも“その本は一つなり”即ち“両者の根本は一つ”
であるというもの。(ふむふむ…)

→俳諧には“不易”(永遠に変わらぬ本質的な感動)と
“流行”(ときどき新味を求めて移り変わるもの)とがあるが、
“不易”の中に“流行”を取り入れていくことが
“不易”の本質であり、また、そのようにして
“流行”が永遠性を獲得したものが“不易”であるから、
“不易”と“流行”は同一であると考えるのが

俳諧の根幹である…とする考え方。
(ほ~、そこまで考えてないが、言いたいことは何気に解る)


【これをビジネスであり経営に置き換えると…】

“不易”とは、まさに変わらない本質や価値観を意味する。
これは、企業が長期的に生き残るためには、
信頼される理念や使命感を持ち続けることが
大切であることを示している。

信頼される企業は、揺るがない価値観を基に
徹底したビジネスを展開しているということ。
→先に紹介した“二宮尊徳翁”の“積小為大”であり、
“至誠”の価値観。
そして、儒教から学ぶ
『知者は水を楽しみ、仁者は山を楽しむ』がまさにそれ。

一方で“流行”は、常に変化する市場や顧客のニーズを意識し、
それに適応していくことを指している。

ビジネスは、時代の流れに乗って進化し続ける必要があり、
新しい技術、トレンド、市場のスピードに
対応する力が求められる。
→ 「VUCA時代のリーダーシップ
Grab the Flow, Go with the Flow!」
“流れをつかみ、流れに乗れ!”

すなわち、時流をつかみ、時流に乗れ!ということ。
そしてその“時流”をビジネスにどう反映させるか。

↓ ↓ ↓

そのため、“不易流行”の考え方は、
企業が変化する環境の中でも生き残るための指南となる。
特にすべてが加速する令和のビジネスにおいて
成功を目指すなら必須の要素だろう。

→ということで、“ビジネスの達人”は、
“2030年のビジネス”に向け
新たな時代の“不易流行”を発信し続けます。

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23年目突入のビジネスの達人

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02/25
2025

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WBC栗山英樹元監督から学ぶ。「功の成るは成るの日に成るに非ず」

「功の成るは成るの日に成るに非ず
けだし必ず由って起こるところあり」
中国北宋の文人、蘇 洵(そ じゅん)の『管仲論』にある言葉。

この言葉は、私が定期購読する雑誌に
一昨年のWBCの大会で侍ジャパンを世界一に導いた、
栗山英樹元監督の功績を讃えたコラムにあったもの。
確かに、あのメンバーが集まり、あのチームをつくり得たのも
栗山監督のこれまでの人間関係とその人格からのもの。

この言葉は、成功が偶然に訪れることはなく、
日々の努力の積み重ねによって実現するものである
ということを教えてくれている。
令和時代のビジネスの世界においても、この教訓は重要。
この価値観は少なくとも1000年経っても変わらない
まさに“不易”の価値観ということ。
(蘇 洵の活躍は1009年—1066年だという)

私の経験からも、大きな仕事のコンペティションで、
獲得できるタイミングは、
その仕事の企画推進に必要とされる人間関係も含め
要素があるレベル以上に揃っていたときだった。
とにかく、積み重ねあっての獲得であり、
もしかしてタイミングとしての運も必要要素なのかもしれない。
そしてその大きな仕事の獲得でありその実績が
また次なる仕事の獲得にもつながるのだ。

【禍の作るは作るの日にあらず】

ビジネスの世界では、成功に至る過程だけでなく、
失敗や危険から学ぶことも同様に重要。
「禍(わざわい)の作(おこ)るは作るの日に作るにあらず、
また必ず由って兆(きざ)す所あり」という言葉も。
人はある日突然成功するわけではない。
しかるべき種まきがされていてこそ成功に至る。
また、禍も同じで、人に禍が起きるとき、
必ずどこかでその種がまかれている。
注意深さと先見の明が必要であることを教えてくれている。
日常の中で些細なサインを見逃さないことで、
大きな問題を未然に防ぐことができるということ。

ジャニーズの問題であろうが、
このところのフジテレビの問題であろうが、
長きに渡って種はまかれていたのは間違いない。
それをあえて見過ごしてきた結果としての禍ということ。

【成功も失敗も、日々の積み重ねの結果!】

成功と失敗は、瞬間的な出来事ではなく、
長いプロセスの結果であるという教訓は、
私たちのビジネスや人生に深い示唆を与えてくれる。
日々の努力と人間関係の積み重ねが、
最終的な成果を生むことを示している。
すべてが加速する令和時代のビジネス環境においても、
時代に求められる“知識やノウハウ”はもちろん必要だが、
持続可能な人間関係の構築もかなり重要な要素となる。

中島流では…
このビジネスは何を目的に、その存在理由は何なのか…
すなわちパーパスであり“WHY(なぜするのか)”を明確にして
さまざまな日々の活動に反映させないことには、
本来のたどり着きたいところであり、成功には
至らないのではないだろうか?!
その明確なパーパスを持っての活動こそが
「功の成るは成るの日に成るに非ず」
を体現できることになるのではないだろうか?!

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日々の努力の積み重ねが大事

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02/10
2025

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不合理に見える挑戦がもたらす“長期の合理”!!

先日、手にした山口周著の『人生の経営戦略』。
その中でも注目したのは「“長期の合理”が大事」のところ。

【短期の合理より、長期の合理が大事と!】

人生の戦略において“短期の合理より長期の合理が大事”
という考え方は、多くの成功者の経験に
裏付けられているという。

「優れた戦略とは、しばしば“短期的に見ると
不合理に見えるのに、長期的に見ると合理的”であり、
“部分で見ると不合理に見えるのに、全体で見ると
合理的”なわけですが、これは人生の経営戦略
=ライフ・マネジメント・ストラテジーについても
同様に言えることなのです。
たとえば、20代以前の「人生の春」において、
“ああでもない、こうでもない”と腰が座らずに
いろんなことを試しては止めるという人を見ていれば、
誰だって“この子は大丈夫かな?”と思うはずです。
なぜなら、短期的に考えてみれば、
とにかく何かの仕事に打ち込むことが、本人の成長や、
信用の形成という点では合理的だからです」と。

うんうん、学生の頃には新聞配達もし、デパートの掃除も、
上野のネクタイ製造の現場でも働き、居酒屋でのバイト、
ホステス60人もいるクラブでも働いた記憶が。
(身近でリアルな夜のお姉さんたちをウォッチできたのだ)
その後、就職してからも転々とするわけだが…
まさに短期的にみると不合理な日々を過ごしていたわけだ。
これは私の経験だが、優先順位は目先の勉強より
バイトで生活費を稼ぎ、社会を知ることだったかも?!

【高校卒業後、ドイツのデュッセルドルフで“そば打ち”?!】

そんなタイミングで、あるテレビ番組が
北海道の幌加内(ほろかない)高校のこの春卒業の
男子生徒を取材し紹介していた。
この高校では、“そば打ち”が必須科目になっていて
その男子生徒は“そば打ち”の腕前もよく、
卒業後は、ドイツのデュッセルドルフで
“そば打ち”を目的に就職するという。

これまでの常識では、少し学んだ“そば打ち”をテーマに
18歳で海外で働く道を選ぶことは、
周囲からは“不合理”な選択と見なされるに違いない。
しかし、長い視野で考えてみると、
この不合理に見える選択は、
彼にとって、実は“合理”となる可能性が高いということ。
先週このビジ達で紹介した“移動する人はうまくいく”
という考えにも合致している。
“そば打ち”という特技を活かし、
国際的な舞台で認知度を高めることは、
個人のキャリア形成や、独自の社会資本の獲得に繋がる。

そういえば、スティーブ・ジョブズの
“connecting the dots”の話も、このことを発信していた。
ジョブズが大学でのカリグラフィーの学びや
インドでのスピリチュアルな旅を通じて、
自分の経営に活かしたことと同様に、
この高校生の選択も長期的視野で見れば
豊かな人生を切り開く鍵となるはず。

↓ ↓ ↓
私たちの仕事においても、
短期的には非合理に思える選択や挑戦があるかもしれない。
しかし、令和の時代においては変化が激しく、
常に柔軟性が求められている。
会社として新たなチャレンジにより経験やスキルを積むことは
長期的には新たなドメイン開拓であり、
ネットワークの拡大にもつながり、
社員の成長やキャリア形成にもなるのだ。

失敗や試行錯誤を恐れず、どんどんチャレンジしていくことが
予期せぬ成功やチャンスをつかむことにつながるということ。
未来に向けて、自信を持って一歩を踏み出そう。

“短期の合理より長期の合理”を求めよう!

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山口周著の『人生の経営戦略』

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