これからの選ばれるビジネス!

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02/26
2018

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続・孫子の代に何を残せるか!?

例の、里山と生きる協会。
そして北海道で展開しているMemuroワインヴァレー構想。
この2つのテーマは、
“孫子の代に何を残せるか”ということ。

里山資本主義の藻谷浩介氏は
里山資本主義に対して、“マネー資本主義”があると語っている。
「マネー資本主義の人たちは巧妙で、 隣から奪わず未来から奪ってくる」
と表現していた
(いや~いいフレーズですねぇ)。

隣から奪えば、当然奪われたことに気が付き、
すぐに問題が表面化してしまう。
しかし、未来から奪う分には、
多くの人々はそのことに気が付かないのが実際。
だから藻谷氏は巧妙に未来から
奪ってきていると表現しているのだ。

先日、木村秋則氏の“自然栽培に学ぶ会”の
イベントに出席し、久々にナマの木村氏のお話を伺った。
そのイベントのパネルディスカッションでは、
全国から自然栽培で野菜や米を生産している農家と、
自然栽培にこだわった流通の方々が登場していた。

この方々のディスカッションテーマは、
“次の世代に何を残せるか”ということ。
このままでは、目先の生産性だけを優先した
F1種ばかりが増え、本来の強い種である
日本古来の在来種が消え失せてしまう。
さらに、自然栽培に注力している理由は
農薬や除草剤を使わない農業にしていかなければ、
体にいいものも出来ないだけでなく、
土地自身が徐々に劣化していってしまう。
これでは、次世代に多くの問題を残して
いくことになると、自然栽培に学ぶ会の
人たちは警鐘を鳴らしているのだ。

また、同じ週に日本を美しくする会の総会があった。
この講演会のゲストとして登場したのが、佐藤しのぶさん。
佐藤さんは、世界的に活躍されているオペラ歌手で、
本場のヨーロッパのオペラで主役をされたこともあるという方。

佐藤さんは世界で歌うことで、色々な国の文化にも触れ合い、
日本の文化との違いや、その大切さにも気付いたという。
そんな中、日本の唱歌や童謡が失われていく実態を知り、
次の世代に
「日本の唱歌・童謡を引き継いでいかなければ…」と
行動し始めたという。

日本を美しくする会自身もそうだが、この1、2週間の間に、
“孫子の代に何を残せるか”ということを
テーマに掲げている方々、またそのための集まりに出会うこととなった。
未来から奪うのではなく、次の世代のために
少しでもいい未来を残していこう!
ということで、“続・孫子の代に何を残せるか!?”

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木村氏の講演会の様子

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02/19
2018

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「心幹」コンシャス

心の幹と書いて、「心幹」。
先日お会いした、精神科医で住職でもある
川野泰周(たいしゅう)先生に教えていただいた言葉だ。

川野先生は、マインドフルネスを語る中で
「多くのビジネスリーダーたちは、
 この“心幹”を育むために禅や、
 マインドフルネスを取り入れている」
というお話をしてくれた。

川野先生の書籍の中にも、
“正しい決断をするための「心幹」を持つ”
という小見出しで、
「自分を信じ、迷わずに突き進んでいく姿勢を
 見せるために、自分の軸足をしっかりと
 持っている必要がある」と語っている。
まさにこの軸足が、「心幹」のことを指しているのだ。

さらに「心幹」を養うために最適なことが、
「自分と向き合い、自分の本質を知り、
 受け入れるマインドフルネスだ」とも語っていた。

意外に思うかもしれないが、
このような川野先生のお話を聞いて、私は「心幹」と
掃除のつながりを密接に感じたのだ!

というのも、掃除を徹底して行っていくと
ビジネスもいつの間にか
軌道に乗っていくということは聞いていたが、
なぜそうなるかということは暗黙知となっていた。

しかし、先月のαクラブセミナーのゲスト講師である、
日本を美しくする会の田中義人顧問に伺った
あるお話が、「心幹」と掃除を繋げる
キッカケとなったのだ!

日本を美しくする会の、5つの心得とは!?
その1、心を磨く
その2、謙虚な人になれる
その3、気付く人になれる
その4、感動心を育む
その5、感謝の心が芽生える
これらを聞いて、私の中に浮かんだのが、
川野先生に教えていただいた「心幹」だったのだ。

掃除を徹底することで「心幹」が鍛えられ、
ブレないバランスのよい判断ができるようになる。
その結果、自然とビジネスもよい方向へ
向かっていくということ。
(暗黙知となっていたことが明らかに…!)

ビジネスを軌道に乗せるためだけでなく、
1人の人間としての成長のためにも、
日々「心幹」を意識して行動していこう!

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じっくりとお話を伺うことができた

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川野先生の著書、ぜひ読んでみてほしい!

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01/22
2018

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ビジ達流“複利力”

突然だが、複利計算と単利計算、という利子計算の方法を
知っているだろうか。

簡単に説明すると、単利とは、最初の元金にのみ利息がつくが、
複利とは、元金によって生じた利子を、次の元金
に組み入れて利子計算をする方法である。
つまり、雪だるま式に元金が増え、
それに伴って利子も増えていくってこと。


例えば、毎月10万円に5%の年利で、
20年間積立をした場合を考えてみる。
複利の場合は、41,663,102円。これが単利だと25,200,000円となる。
何とこの差は大きいことか。

さて、これをビジネスに置き換えてみよう。
私たちは日々、人と出会い、新しい体験をし、
新たな情報を手に入れている。
特に私の仕事は、いろいろな人への取材や、
都市やまちへの視察もあるので、
出会いや情報は毎日増えていく。
これらは本来、複利として自分の糧にしていけるもの。

では、毎日いろいろなものに触れてさえいれば、
それらは複利となって
雪だるま式に増えていくものだろうか?

それは違う。
日々の出会いをちゃんと複利にしていくには、
何らかの整理整頓が必要なのだ。

今月の出会いで得た情報や知見を元に、
自分の中で過去の経験と照らし合わせ、ノウハウ化する。
その整理整頓するプロセスがあるからこそ、
来月の活動に活かせるものである。

つまり、日々の出会いで得たものを、
ノウハウ化、センス・スキル化、人的ネットワーク化、
と整理整頓することで初めて、複利となり、
自らの糧になっていくということ。
この整理整頓する力こそ、
ビジ達流“複利力”と言えるだろう!

もちろん、個人の話だけではなく、
会社にも同じことが言えるだろう。
会社として、得た知見や体験をきちんとノウハウ化する。
新しい出会いを、人的ネットワークとして大切にし、
新たな出会いにつなげていく。
そういった整理整頓を、
意識的に行えるかどうかは重要なポイントだ。

2018年はこの“複利力”をもっと意識していこう!!
すると、あなたも会社も“複利”で成長して行くってことだ。

(でも、トラブルまで雪だるまにはならないでほしいな~…)

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プロセス進化論の応用だ!

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12/04
2017

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「田中家の家族史」による温故知新

「日本を美しくする会」を24年間務め、
退任後顧問となられた田中義人会長(経営者としてはまだ現役)。
実は2年ほど前、岐阜県恵那市に住むこの田中家の
「家族史」の制作をお手伝いしたことがある。

約50ページにわたるこの家族史は
「田中家の無形の財産を次の世代に繋ぎたい」という
田中会長の熱い想いにより作られた。
内容は、田中会長のご両親の生き方を中心に、
ノンフィクションの物語風に構成されていく。
当時の写真はあまり多くないため、
物語の切り替えには、特徴的なシーンをイラストに起こし展開した。

その中で、田中会長はこの事を
孫子の代に伝え残したかったのだろう、と感じる印象的な場面があった。

田中会長の父親(田中春雄氏)が、
新たな商売を模索していた時期の話。

「何か新しい商売はないか。
とはいえ、恵那の人たちに迷惑をかけたり、
人の仕事を奪うような真似はしたくない。
これまでにない初めての仕事じゃなければいけない。」

春雄氏の、地域に貢献できる商売をするんだという
意志が伝わってくる言葉だ。
その後、様々な苦難がありながらも、
今では地域にしっかりと根ざした中堅企業となっている。
ビジネスにおいて、
このような軸となるこだわりを持つことは、
重要ではないだろうか。

今回、改めて「田中家の家族史」を手に取り、
気づいたことがある。
それは、家族の歴史を振り返ることは
まさに“温故知新”なのだ、ということ。

家族史の冒頭には、
田中会長がご両親と地域に対する想いを語った
こんな言葉がある。

「恵那の地をこよなく愛し、
地域の人たちに喜ばれることを励みとし、
仕事や社会活動に心血を注いだ春雄と政榮。
私は、その足跡をたどったこの家族史を通じて、
ふたりが示してくれた
『徳を継承し、不徳を戒めていく』という
素晴らしい生き方の財産を次の世代へと伝えたい。」

時代背景だけでなく、
先代の生き方や価値観、仕事に対する信念を知る。
そして、なぜ今自分たちがここに至るのかを考える。
そうすることで自ずと、
これからの自分たちが大切にするべきことも見えてくるのだ。

これぞまさに“温故知新”、古きを訪ねて新しきを知るってこと。
今一度、自分自身のルーツを振り返り、
先代、先々代が何にこだわって生きたのかを知ってみるのも良いだろう。


私の場合は家族史じゃなくて、
自分1人の中島史でもいいかなぁ~…。
ここまででは、それほどの物語性はないような…。
そう、ここからのMemuroワインヴァレー構想を
成功に導いてこそ、物語はクライマックスへ…ふっふっふ。

(あれっ、ところで誰が読むんだろう)

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これが田中家家族史

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田中家3代の集合写真だ

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誠実な人柄がよく表れている文章である!

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世間がどうであれ、不正はしない

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2017

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2600年に及ぶ“タテの発想”とは!?

先日、宮崎県の高千穂町へ行ってきた。
なんとこの町は、あの『古事記』上巻の
日本神話において、“天孫降臨”の地と
されている場所なんだとか。
すなわち、神が住む天上界から人が住む地上に、
天孫が降りてきたところということなのである
(歴史を感じますねぇ~)。

高千穂神社の宮司・後藤さんの話にも出てきたが、
例の天照大神(アマテラスオオミカミ)が
一度姿を隠した「天岩戸」もこの地にあるそうだ。

そして、これらの日本の神話を物語として楽しめるのが、
町をあげて展開する“高千穂神楽”なのだ。
私たちは、その貴重な神楽を
夕食の場で体験させてもらった。

実は、天照大神の時から4代ほど進むと
天皇家の初代“神武天皇”に
たどり着くという話も耳にした。
神武天皇即位から現在までは、
なんと2600年もの時が経っているということ。

ここで私は気が付いた。
『古事記』など、今も言い伝えられているいくつかの神話。
これらが私たちに伝えてくれているものは、
見えないものに対する“畏敬の念”ということでは…。
この“畏敬の念”こそが、今を生きる私たちが
忘れてはいけないものではないだろうか。

私たちは、つい目に見えるものであり、
数値に頼ってしまい、
俗っぽいものに足をとられてしまうのだ。
しかし、そうしている間にも
大切なものを見失おうとしているかもしれない。

いま多くの人たちが追い求めているものは、
あくまでこの200年くらいで出てきたもの。
その昔から求められてきたものではないのだ。
では、長きに渡って求められてきたものは…。

今私たちが勉強会を開いて
その価値を学ぼうとしている“石門心学”さえ、
たった300年前の話なのだ。
そこからこれからの時代を捉えようとしていたはずが、
今回高千穂町に行ったことで、
その奥行きは2600年になってしまったのである!

そこで、「Think long range , Act Tomorrow」。
過去も未来もロングレンジで考え、明日からを行動する。
今まで捉えようとしていた300年前ではなく、
明日からの行動は2600年前からを
振り返って考え、その先を
見据えるべきなのではないだろうか…!?

これぞまさに、“タテの発想”!

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天岩戸の踊り

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静謐な高千穂神社の境内

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高千穂神社の後藤宮司

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