これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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12/12
2016

hikiyose

その覚悟が“引き寄せの法則”を招く


「これじゃ、全く勝負にならないじゃないか…」
と、実際言ったかはわからないが、
米国のファスナー製品を手にした吉田氏は、
その差に愕然としたという。

これは前回のビジ達でご紹介した、
YKKの創業者・吉田忠雄氏を主人公とする歴史小説
『善の循環』の中のエピソードだ。

太平洋戦争に敗戦後、機械化により大量生産された
米国のファスナーを知った吉田氏は、
自分たちがつくる日本製のファスナーとの質の差に
自信を打ち砕かれた…が、彼はそこで諦めなかった。

彼は米国の高速ファスナー製造マシン輸入を試みたのだ。
同業者と共同購入し、皆で研究しようと呼びかけるが、
多くの関係者から反対され、計画は頓挫…と思いきや!
ならば個人で輸入しようと決断したのである。
(この決断がスゴイ!)

輸入の枠確保に向けた、外務省との複雑なやりとり。
そして、資金の調達などいくつかの壁を乗り越え、
2年半の歳月をかけ、ついにマシンの輸入にこぎつける。
こうしてファスナー世界シェアNo.1の
YKKの礎をつくったというわけだが…。

どんな障害があろうとも、マシンを手に入れなければ!
と決断、実行したこのエピソードからは、
吉田氏の経営者としての覚悟と決断が伺える。

私が今まで紹介してきた記憶に残る経営者たちも皆、
社会性も伴った目的を持ち、大胆で潔い決断をしている。
そんな決断は、必ずや人を引き寄せるのだろう。

そう、ここであの“引き寄せの法則”が働いているのだ。
(そんなタイトルの本があったはず…)

以前ビジ達でご紹介した、
故郷の庄内を料理で盛り上げようと決断した奥田シェフや、
自動車関連商品を扱う業界の悪習を変えようと決断した鍵山相談役。

まさにこの方々は、社会性のある志を持ち、
リスクの大きな、大胆で潔い決断をしてきたのだ。
やっぱり先ほどの“引き寄せの法則”が働いているのが
はっきりと見えてきた。

これら、覚悟ある大胆で潔い決断は、
1.人を引き寄せる
2.チャンスを引き寄せる
3.アイデアを引き寄せる
4.資金を引き寄せる
5.そして、相乗効果を引き寄せる
ということ。
以上5つが、中島流“引き寄せの法則”なのだ!

冒頭の吉田忠雄氏も大胆で潔い決断を下したからこそ、
これらの“引き寄せ”効果が生じ、
本来ならば厳しく困難な目標を達成させたに違いない。
まさに、その覚悟が“引き寄せの法則”を招いたのである!

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山岡荘八氏の著書『善の循環』

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これが中島流“引き寄せの法則”だ!

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11/28
2016

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“前倒しGRIT”の流儀

私は、かなりの前倒し派。アポイントメントをとる際に
相手方から2つの選択肢を提示されたら、
当然のように手前の日時を選ぶ。スケジュールづくりでも、
重要な打ち合わせや意味の大きいイベントを優先的に手前に入れるのだ。

そして、毎年開催している海外研修ツアー。
もう20年以上、一度も休まず続けているのだが…。
たとえばSARSや最近では諸外国でのテロなど、
海外研修には行きにくい状況でもあえて行くことを選び続けてきた。
これも、“前倒し発想”の一環だ。

また、このツアーに友人を誘うと、
「次の機会に」と時折返されるが、そんな時私はいつも
「今年行けば、研修から帰ってきたその日から、
得たノウハウや経験が使えて、自分の行動も変わるんですよ!」と言っている。
つまり、前倒しして経験しておけば、
その情報、その体験がすぐに次へ活かせるということだ。

先日の北海道出張での級友との出会いが
東京での新たな出会いにつながったのも、
その時に時間をつくって顔を合わせたからこそ
次に発展したということ。
昨日誰と出会い、何を学び、体験したかで今日の行動は変わるのだ。

このところ繰り返し話しているGRIT(やり抜く力)は
ビジネスにおいてかなり重要だが、
それに前倒しが加わると、さらに大きな効果を生むということ。
いや、“前倒し発想”もGRITのひとつのチカラなのかもしれないが…。

そしてここで中島流“Siphon Grit(サイフォングリット)の原理”の話。
(待ってました!)
これは先日の“GRIT SCALE(グリットスケール)”から発想したのだが…。
サイフォンのようにいくつも連なった砂時計を想像してほしい。
(詳しい構造は欄外の図を参照…)

私たちは日々、出会いや行動、体験、挑戦、身体づくりなど
さまざまな投資を繰り返して、このステージをクリアし、
次なるステージに上がろうとしている。
これが、なかなかうまくクリアできないために
あの手この手で奮闘しているわけだが…
だったら、そのための体験や学習はできるだけ早いうちに
(つまり前倒し)しておいたほうがより早くクリアできるということ。

中島流としては、次のステージに行くための要素を下記の10個としている。
①知識、②ノウハウ、③スキル、④センス、⑤人脈、⑥お金、
⑦(健康で元気な)カラダ、⑧顔つき、⑨人間性、⑩キャパシティ
以上の“Grit Factor(グリットファクター)”をしっかり意識することで、
去年と今年では当然量・質ともに違ってきているはず。

すなわち、去年よりは今年のレベルは
上がっていなければならないわけで、
だから、ステージをクリアできる可能性はより大きくなるということ。

これが、前倒しに意味があるという裏づけであり、
この前倒し発想を、中島流で“前倒しGRIT”とネーミングしてみたのだ。
ビジネスにおいても、そして人生においても。
“前倒し”こそが新たなチャレンジを呼び、
GRITを高める力となるのだ!


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昨年のイタリアでの海外研修ツアーも

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一昨年のイギリスでの海外研修ツアーも

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帰ったその日から得たノウハウや経験が使えて、自分の行動が変わるのだ

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中島流“Siphon Grit(サイフォングリット)の原理”

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11/07
2016

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“現場主義”という仕事道の極意


「事件は会議室で起きてるんじゃない!
現場で起きてるんだ!」

上層部が「本庁の捜査員が行くまで待て」と
指示を出したときに、彼はこう叫んだ。

モッズコートを来た刑事が主人公のドラマのこのセリフ、
みなさんも覚えていることだろう。
実はこれ、とても大切なことを言っているのだ。

先月の第135回αクラブ定例セミナーで、
千葉県にある自然酒蔵元「寺田本家」を視察させていただいた。
24代目にあたる現当主の寺田優氏の案内で、
滅多に入ることができないところまで酒蔵を見学させてもらったのだが…、そのときにハプニングが起きたのだ。

私たち(30人ほど)が麹室へ案内され、寺田氏の話を聴いていると
4~5人の蔵人(くろうど・くらびと)が入室してきて、
種麹が全体に行き渡るように
手で撹拌するという大事な作業を始めた。

これはデリケートな米麹づくりの中の、
温度と湿度を調節しながら行う作業なので、
このタイミングで扉を開けて外に出ることはできない。
麹室の室温は35℃ほどあり、
作業が終わるまでの10分ほどの間、
冬物のコートを着ている私たちは顔を赤くし、額からは汗を流していた。
(まさに現場ならではのハプニングだ)

寺田本家では、酒づくりにおいて
麹菌をつかっているのではなく、
菌のチカラをつかわせてもらっている、
菌たちが私たちに協力してくれているのだと
考えているという。
だから蔵人たちがやっていたのは、麹菌の成長を手助けし、
微生物に気持ちよく働いてもらうための大事な作業だったということ。
直に手で触れるからこそ、いまの麹の状態もしっかりと
感じることができるという。
お陰様で私たちは、作業の真剣な空気感も味わえ、
現場ならではこその体験ができたのだ。

さて、現在のαクラブ定例セミナーは年4回開催しているのだが…、
今年2月には「里山資本主義」を提唱する藻谷浩介氏を招き、
現場を大切にする藻谷氏の、その後の考え方の進化を
皆さんにお届けした。

さらに6月の埼玉のサイボクハム視察セミナー、
7月の北海道十勝での奥田シェフを迎えての地域イベント、
そして今回の10月の寺田本家視察セミナー…。

こうして見ると、私がいかに現場を大切にしているか
皆さんにも伝わるのではないだろうか。
これらはすべて“現場主義”を実践したセミナーなのだ。
そう、私は“現場”をかなり重視しているということ。
大切な気づきも、問題解決の糸口もすべて現場にあるのだ。

中島流の“仕事道”では、「人間性の向上」「プロとしての成長」
「組織の成長」「社会貢献」の4つの実践を掲げている。
実はそれを実践していくためには現場での気づきがとても重要となる。
つまり“現場主義”こそが
“仕事道”を展開していくための極意なのだ。

今後も、沢山中身の詰まった現場体験と気づきの場を
皆さんに提供できるようにセミナーを企画していかなければ…。
2017年も、定例セミナーにどうぞご期待ください!

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第135回αクラブ定例セミナーでは自然酒蔵元「寺田本家」を訪問した。

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24代目当主・寺田優氏

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麹室ではこの後ハプニングが…!!

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酒づくりの歌を披露してくださった

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蔵人たちの真剣な空気感が味わえるのも現場ならでは

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滅多に入れないところまで案内していただいた

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“現場主義”こそ仕事道の極意なのだ

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みんなで集合写真♪ これからのαクラブにもご期待ください!

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09/20
2016

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百万分の1を選ぶ“ヒューマン臨界点”

核関連の話題でよく耳にする「臨界(点)」とは、
「物質がある状態から別の状態に変化する境目」
という意味の言葉だが、
なぜ今、この言葉を出したのかというと…。

リオ五輪で活躍した、
日本人メダリストたちのインタビューを
聞いているとき頭に浮かんだ言葉が“臨界点”だったのだ。

たとえば、シンクロナイズドスイミングの乾選手らは、
1日のうち寝食・トイレ以外のすべて、
12~13時間を練習にあてていたとか。

彼女らは「厳しい練習があったからこそ
世界と戦える技が身についたんです」といっていた。
(井村コーチの怖さもあったようだが…)

度を超した練習量といえるが、
これほど徹底していると、メダルに至らなかったチームとは
違う領域に至る瞬間(すなわちボーダー)が、
どこかにあったのでは…と思うのだ。

そういえば、レスリングのメダリスト吉田選手らも、
バドミントンの高橋・松友選手ペアも
「わたしたち日本人選手はどの国の選手たちよりも練習した」
といっていたっけ…。

40代のイチロー選手に対しても、メジャーリーグで
彼と同僚の選手たちは、日本人も外国人も関係なく、
彼が練習を怠らずきっちりとやっていることを、
口をそろえて称賛していた。

100人中の頂点、つまり百分の1の人材となるには、
常人が感心するような練習量が必要で、
その百分の1の人たちが100人いる場所で1番になったら、
その人は一万分の1の人材だ。
(とにかく、多くの時間を投資しているのは確か)

この一万分の1の人材が、アスリートと呼ばれたり、
プロの世界で活躍する人たちなのだろう。
だがこのレベルでは、イチロー選手やメダリストにはなれない。

一万分の1の人材が100人集う場所で頂点を争う選手たちが、
メダリストやイチロー選手ら、百万分の1の人材なのだ。
この百万分の1の人材は、人間の限界を超えた極限の鍛錬をする。
彼らは“ヒューマン臨界点”
を超えた人材と考えていいのではないか。

当然、生得の資質の差もあるが、
この領域ではいかに徹底した鍛錬をし精神力も伴った
“ヒューマン臨界点”まで到達するかである。

人が真似出来ない域までやるのが重要なのはビジネスも同じ。
日本を美しくする会の相談役・鍵山秀三郎氏は
「10年、偉大なり。20年、畏るべし。
30年、歴史になる。50年、神の如し」
をモットーに、50年以上掃除を続けてきた。

「奇跡のリンゴ」をつくりだした木村秋則氏も、
常人が諦める領域を超え自然栽培を追求し、
悟りを開いたわけで…。
彼らはまさに“ヒューマン臨界点”を突破しているのだ。

これは例の成功者たちの共通点、
「成功していない人たちの嫌がることを実行に移す習慣を
身につけている」と通じている。

「彼らにとっては、必ずしも好きでそれを行っているわけではないが、
嫌だという感情をその目的意識の強さに服従させている」
という点とも通ずるところがある。

すなわち、“ヒューマン臨界点”を突破することが、
成功者となるカギ。
私もメダリストたちのように“ヒューマン臨界点”を突破し、
誰もが認める“ビジネスの達人”となりたいものだ。
(まぁ~難しいだろうが…)

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選手たちの活躍を伝える新聞

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メダリストたちのように“ヒューマン臨界点”を突破することが成功者となるカギなのだ!

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柔道の大野将平選手

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09/12
2016

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未来のために“Fine Choice”の実践!

このコーナーのタイトルにある、
“ファインスピリッツ”という言葉。
太平洋戦争からここまでの約75年は、
経済偏重の少し濁った精神の時代だったが、
次の75年は澄んだ精神、“ファインスピリッツ”の時代であり、
今はまさにその時代への過渡期である。

…ということで、
そのカギとなる言葉“ファイン”に着目してきたわけだが…。

ところで、最近「Cool Choice(クールチョイス)」
という言葉が注目されていることは知っているだろうか。
これは、温室効果ガスの排出量を26%削減するという目標を掲げた、
政府主導のエコ運動だという。
自家用車ではなく公共の移動手段を使おう…など、
環境によいチョイスをしていこうというものだ。

うんうん、環境に良いチョイスは大事だよね~
と考えていたところで、
“Fine Choice(ファインチョイス)”なる言葉が頭に浮かんだのである。

中島流の新ワード “Fine Choice”とは、
「ファインスピリッツ」時代への過渡期の今だからこそ、
私たちの未来であり、子孫にとっていい社会をつくるための
選択をしていこうという考えのこと。

わかりやすくいえば、どの店で買うか、
どの会社の商品を選ぶかということだ。
これは、生活者である私たちの権利であり、責任でもある。
このことはビジ達で繰り返し発信してきたことだ。

たとえば、私が「吉田カバン」を購入し、使い続けているのは、
創業者の吉田吉蔵氏が、日本の職人を途絶えさせないため、
国内生産にこだわった、という理念ある決断に共感したから。

「奇跡のりんご」の木村秋則氏の自然栽培を応援しているのは、
私たちの身体によい食を追求してくれているから。

そして、「&里山生活」で
十勝の作物を都会の皆様にお届けしているのは、
本当に美味しく、安心で豊かな食を追求している
農家の方々の想いを味わってほしいから。

αクラブの視察セミナーで「サイボクハム」に行くのは、
戦後の厳しい食糧事情のなかで、
美味しく安全な畜産の研究開発を追求してきたから。

「石坂産業」に行くのは、産業廃棄物の95%以上の再利用を実現し、
地域貢献にも寄与しているから。
「寺田本家」に行くのは、
私たちの身体を思って天然醸造にこだわってくれているから。

こういう会社を応援したい、この事業を続けて欲しい、
未来に残ってほしいと思うからこそ選ぶのだ。

これが“Fine Choice”。
安いから、便利だから、都合がいいから選ぶのではなく、
その考え方や理念に触れ、この店、この会社が
今後も存在してほしいかどうかで選ぶということだ。

私たち自身が、次の世代に本当に残したいものを
選ばなければいけない時代が今まさに来ている。
これは、私たちの権利であり、責任でもあるのだ。
これから先の未来のためにも、“Fine Choice”を実践していこう!

新パラダイム

次の75年は澄んだ精神、“ファインスピリッツ”の時代

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使い続けている「吉田カバン」の鞄

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「奇跡のりんご」の木村秋則氏

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未来のために“Fine Choice”の実践!

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