これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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ファインスピリッツキーワード

08/29
2016

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朱に交わればシンクロニシティ

弊社で毎月開催されている「石門心学・実践講座」で、
世話人をやってもらっているプラスソフトの竹花氏。
ある日、私に合った本とのことで1冊の本をいただいた。
それが渡邉格(いたる)著
『田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」』という本。

読んでみると、拙著『儲けないがいい』と
価値観が重なっているように思える内容だったのだ!
それに加え、あの無農薬自然栽培「奇跡のリンゴ」の木村秋則氏や
天然醸造の酒蔵、寺田本家の寺田優(まさる)氏など
今まで私が出会ってきた注目の方々までも登場しているのだ。

とここで、寺田氏と交流を持つきっかけについて思い至った。
それは5年前、沖縄の講演会に呼ばれた時のこと。

当時発売したばかりの拙著『儲けないがいい』の
価値観と共鳴する本として、セミナー関係者から
寺田本家の先代・寺田啓佐(けいすけ)氏の
『発酵道』をプレゼントしていただいたのだ
(これが感動の本だった)。

その1、2年後、池袋のBAR
「たまにはTSUKIでも眺めましょ」(なんと週休3日!)の
オーナーであり『減速して生きる―ダウンシフターズ』の著者でもある
高坂勝氏主催のバスツアーに参加した際の行き先が、
奇遇にも寺田本家だったのだ!

“シンクロニシティ”という「意味ある偶然の一致」を指す言葉がある。
まさにこれがシンクロニシティと思ったわけだが、
今回たまたまいただいた本で全ての出会いがつながったことは、
意味ある偶然ではなく
“意味ある必然”の出会いだったのではないだろうか。

つまり、今まで様々な場でビジネス・経営観を発信してきたことが、
私の価値観に共鳴した人たちから、
価値観の似た人たち(書籍含め)を新たに紹介してもらい…と、
人との出会いが次々とつながっていったということ。

「朱に交われば赤くなる」ということわざに、
中島流として、先の“シンクロニシティ”を掛け合わせ、
“朱に交わればシンクロニシティ”と名付けたい。

価値観を明確化し発信すると、
価値観の近い人が周りに増え、そこでビジネスの機会も生まれる。
そして、その人からも影響を受けて価値観が発達し、
また別の人との出会いが生まれてゆく
(これを、以前のビジ達では
「シンクロニシティービジネス効果」と語ったのだが…)。

そして次はこの“朱に交わればシンクロニシティ”の概念を発信し、
新たな必然の出会いにつなげていきたいものだ!

そんなこともあり、次回の10月27日(木)開催
αクラブ定例セミナーは、「寺田本家」の視察セミナーとする予定。
この機会に是非、自然酒づくりを体験しよう!
詳しくは…コチラ

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寺田啓佐氏『発酵道』

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寺田本家24代目当主 寺田優氏

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「たまにはTSUKIでも眺めましょ」オーナー高坂勝氏

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無農薬自然栽培「奇跡のリンゴ」の木村秋則氏

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渡邉格氏著『田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」』

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07/25
2016

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Think Global,Act Local の実践

「Think Global, Act Local」
地球的規模で考えて、
地域(身近なところ)で行動せよ。


このキーワードはビジ達でも
何度もご紹介しているが、
先日21回目が終了した海外研修ツアーは
まさにそれの実践を目的としたものだ。

海外に出向くと、日本国内では気付けないことに
たくさん出会える。
(近年だけでも)一昨年にはスコットランドのエジンバラ、
昨年はイタリアのトスカーナ、
そして今年はフランスのパリ・ボルドー…、
これらの国々であり、都市で
私たちは本当にたくさんのことを学んで帰ってきた。

スコットランドのエジンバラにある農場
「クレイジンズファーム」では、
そこでとれた農産物や農畜産加工物を販売するほか、
カフェまで併設して経営していた。
近隣の農家の協力関係を持つことで、
ワンストップでいろいろな食材を
購入できるスタイルは、
Memuroワインヴァレー構想に大いに参考になった。

昨年のイタリアのトスカーナでは、
キャンティ・クラシコを生産するワイナリーを訪問した。
すると、そこにはアグリツーリズム(農場民泊)で
来たひとのために食事処や宿泊施設が
しっかり整えられていたのだ。
また、5年前のミラノ郊外の農業共同体への訪問では、
10数名の地元の農業関係者でワイナリーも持ち、
運営されるコミューン的経営を見せてもらった。

もちろん、今年のフランス・ボルドーでも
ぶどうづくりに対する取り組みや姿勢に
とてもプライドを感じることができた。
やはり変に援助されることなく、
さまざまな試行錯誤の末にそこに至った世界の
「食」や「農業」は日本以上に地に足着いた
イメージがあるのだ。

ここで世界の食料自給率を確認してみよう。

カナダ258%
フランス 129%
アメリカ 127%
ドイツ 92%
イギリス72%
イタリア 61%
…そして日本はというと、たった39%だ。

どの国も日本以上に「食」をとても大切にしていて、
その屋台骨である「農業」を過保護にすることなく、
しっかりと経営させている。
これらは、海外へ行き、その国の現状を
しっかり視察させてもらい、
その視点から日本を見ているからこそ解かること。
地球規模で見ないとわからないことなのだ。

すなわち1995年から21年間続けてきた
海外研修ツアーはまさに
その「Think Global, Act Local」
の実践のためのツアーだったということ。

さて、今年もフランスのパリ・ボルドーでの研修は
無事に終了した。
ワイナリー構想が動き始めたこともあり、
学んできたことは存分に日本の現場で
活用して行きたいものだ。

さて、来年の22回目はどの国で勉強してこようかなぁ~。
なぜかだいぶ農業に引っ張られているけど…。
経済だけでなく、時代は「食」であり、
農業にその注目が移っていっているということだろう。

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スコットランドのクレイジンズファーム

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そこで採れた野菜を販売している

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加工品を売っているコーナーもある

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黒い雄鳥マークのキャンティ・クラシコ

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昨年はトスカーナのワイナリーを訪問した

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07/11
2016

mawatteru

それ、回ってる!?

「それ、回ってる!?」なんていう
タイトルだけど、実は今回は、
“タテの発想”についてのお話なのだ。

ビジ達で何度も登場するこの“タテの発想”とは、
隣(ヨコ)の庭を気にするより、
自分の行くその先(タテ)を考えなさい、
ということ。

「回ってる」ってことは、
予定通り次なるところに進んでいるか、
循環しているかってことなのだ。

たとえばお金について考えてみよう。
これは回ってこそ役に立つもの。
長期にストックしてはダメなのだ。
誰に、何に、お金を使うのか。
より意味のあるところに、意味のある使い方をすることが
「回ってる」お金の使い方と言えるのだろう。

お金に限った話ではなく、
私が展開しているMemuroワインヴァレー構想もそうだ。
この構想を現地でプレゼンし、発信することで、
賛同者が現れ、農家や関係者が動く。
そして、ひいては町の人々の気持ちにも作用していく。
つまり伝播していくということ。
皆がこの構想で何らかの役割を担っていて、
次の展開へ向かって進んでいる。
これはまさに“回っている”ということ。

ポイントはヨコじゃなくて
タテに回ってるってところなんだよねぇ。
ヨコにいくら回っても前には進まない。
タテに回るからこそ前進(成長)出来るのだから。

次なるステージに向かっているか。
次なる世代に受け継がれているか。

うーむ、そう考えた時に、
私たちの会社の経営においても、
「回ってる」という発想はやっぱり大事なのだろう。

今春、1年目の新入社員が入った会社も多いだろう。
すると今まで新入社員だった人たちは2年目となり、
押し上げられるように次なる役割が出来る。
これもタテに回っていくということなんだけれど…。

つまり、そういうふうに組織がきちんと
循環しているかどうかが大事ってこと。
立場がかわり、役割がかわり、
次のステージで、次なる役割を演じられる組織こそ、
活きた組織となり、“タテの経営”へとつながるのだ。

去年の自分より、今年の自分は確実に成長している。
そして、今年の自分より来年の自分はまた成長していく。
これも回ってるってこと。
同じように回っているようで、
実はスパイラルとなっていて、
更なるステージで回っていく。

すなわち go around !(回って行く!)ということ。

人間関係だって回って行くべきだろうし、
事業だって回って行かないと成長しないし…、
私たちのあらゆるものが回って行くことが本来であり、
摂理だということなのだ。

この「回って行く」という考え方、
どんなことにでも当てはまりそうな気が…。
さて、ここでみなさんにも聞いてみよう。

それ、回ってる!?

mawatteru

大事なのは回って行くこと!

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「タテの経営」のすすめ

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06/27
2016

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因果応報の仕事道

スーパーマーケットで買い物をしていた時のこと。
会計をすると、提示された額は1,788円。
日頃主婦業をしている私は小銭で2,088円を出すことで、
財布の小銭入れをスッキリさせた。
(けっこう気持ちいい瞬間)

しかし、
その足で買い忘れたバゲットを求めパン屋に向かうと、
レジで提示された額は302円。
先ほどスーパーの会計で小銭を使い果たしてしまった私は、
泣く泣く1,000円札を出し、
698円という11個のコインをいただき、
小銭入れは再び中身がいっぱいの状態に逆戻りして
しまった。

そこでふと思ったことがある。
小銭入れが空っぽになったり、
いっぱいになったりを繰り返すように、お金は循環していく。
どの場所で、何を選び買うかで、
そのお金は誰の手に回っていくかが決まっていくのだと。

さらに言えば私たちも、
どんな仕事をして、誰とパートナーを組み、
どのような効果をクライアントにもたらすかを通じて、
お金の循環を起こしている。
この仕事の循環に取り入れるべきことこそ
“因果応報の意識”だと思うのだ。

つまり「良い行いをすれば自分に良い報いが返ってくる」
という意識だ。この意識を持ちながら、
社会や地域、そして会社を循環させていくことに関わるべきだと。

私は誰かとパートナーを組む際に、
面白いチャレンジをしている人や、
社会性のある活動をしている人など、
自分が応援したいと思う人を選ぶ。
例えばビジ達でおなじみの「Mr.セイ~ジ」の制作は、
プレジャー企画に在籍している似顔絵師に依頼した。

プレジャー企画は、
45人のクラウンと35人の似顔絵師を抱える集団。
そして、道化師の格好で病院の患者を癒す
ホスピタルクラウン活動を通じて、社会に貢献しているのだ。
結果出来上がった私の分身は、
その出来栄えの良さから「Mr.セイ~ジ」と命名された。
これを通じてたくさんの方々が同じように、
ぬいぐるみ制作をプレジャー企画に依頼するようになった。

このように応援したい企業と
パートナーを組むことを通じて、
パートナー側にも多くのお客様と利益を生んだ。
そしてその収益は、社会性ある次なる展開に
活用されていくのだ。

小銭と同様、お金は回り、仕事は回る。
良い行いが良い報いを生む“因果応報の意識”を
この循環に加えれば、
同様に、仕事でも良い循環が生まれるということ。

これぞ“因果応報の仕事道”と言えるのではないだろうか。

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「プレジャー企画」代表取締役の大棟氏

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我ながら、よく似ている「Mr.セイ~ジ」

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06/06
2016

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大和民族的“先義後利”

ビジネスシーンが国際化したいま、日本のビジネス界も
短期的・利益優先型の欧米的価値観で動いていると
言っていいだろう。
だが、われわれが本来持つ大和民族的価値観は
欧米のそれと大きく異なるのではないかと、近頃強く感じる。

TPP交渉がすすみ、ビジネスの場で欧米的価値観と
ぶつかりあう機会が増えるであろう今だからこそ、
大和民族的価値観を改めて認識するべきだ。
では、大和民族的価値観とは何か? それは…。

縄文時代を含めると、日本の歴史は1万5千年と非常に長い。
さらに、日本人は島国で農耕民族として発展を遂げ、
季節で変化する自然の摂理を受け入れてきた素地があることから、
長期的な視点でものごとをとらえることができる傾向にある。

対するアメリカは今年の2016年で独立から240年と歴史が非常に浅く、
ルーツであるヨーロッパは他国と地続きの狩猟民族。
獲物を効率的に狩ることが狩猟民族の本質で、
自分の獲物を確保できない時は人から奪う必要もある
ということで短期的なものごとの見方をすることが多いと言える。

加えてアメリカは多国籍・多民族国家で
最大公約数的意見を見出すのが非常に難しく、
自由を掲げての合理主義を選ばざるを得ないのだろう。

アメリカではこうした背景から、結果として
自分を優先しがちで、短期的、利益優先型の価値観で
ビジネスが動くことがほとんどだ。

アメリカのビジネスシーンでは、
“Think global, act local
(世界的な視野を持ち、地に足を着けて動く)”
という言葉をよく耳にする。

これも大切な視点ではあるが、中島流としては
“Think longrange, act tomorrow
(長期的な視野をもち、明日からの歩みを決める)”
という言葉をいま、提唱したい。

アメリカからは、まず発信されないフレーズだろう。

虎屋、石川酒造、千疋屋総本店そして金剛組など
数百年の歴史を持つ企業が日本に数多くあるのは、
その先の子孫の代を考えて経営しているからこそなのかもしれない。

千疋屋総本店を経営する大島家の家訓は
「勿奢(おごることなかれ)、勿焦(あせることなかれ)、
勿欲張(よくばることなかれ)」。
まさに、短期的な利益を追求することよりも、
長く続けることを優先するという大和民族型の経営観が見て取れる。

私がそんな大和民族的価値観の中で最も重視するのは
拙著「儲けないがいい」にも登場する“先義後利”だ。
社会や地域の未来を見据え、
義を優先する経営にこそ続ける意味があるというのは、
非常に大和民族的で、得がたい貴重な価値観だと思っているからだ。

美徳ともいえる大和民族的価値観を失わないために。
そして、日本人らしさを見失わないためにも、
“先義後利”の考えを貫いていきたいものだ!

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拙著「儲けないがいい」

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長期的な視野を持とう!

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