これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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05/11
2015

moba (2)

「未来Pad」が教えてくれた“存在価値”

大勢の人を目前に、
熱く講演をする人の姿が映し出された。
思わず「え?」と声が出てしまった。

カラダの線はいまと変わらないようだが、
画面に映るその人物の顔のシワを眺める。

白髪でヒゲも白いようだが、
これはまさか自分…?

一方で「未来Pad」を覗き込む、
いまの自分の姿は、黒い髪をなびかせ、
鼻の下にたくわえたヒゲも黒々としている。

実はこの話…30年前の私が「未来Pad」を通じて、
いまの私の姿を見たら、
きっとこんな感じだろうと仮想した話!

未来をもし見ることができたなら…?
見たいようで、見たくないかもしれない。

実際に30年前の自分といえば、
デザインを中心とした広告制作会社を創業して
3年が経った頃だろうか。

独立してから、
あまり時間が経っていなかったあの頃。

30年後に会社がこのようになり、
私も公演やセミナーの仕事もしている姿は、
想像できなかっただろう。

よ~く思い出して振り返ってみると、
当時は目指している
明確なヴィジョンってなかったような…
(全くなかったわけではないが…)。

なかったというより、
とても漠然としていた。

名誉や地位、会社の規模でもなく、
追い求めていたことといえば、
いい会社で在りたい、いい仕事をしたい!
ということ。

つまり、存在価値のある会社になろうという
気持ちが大前提だったのだ。

「未来Pad」のエピソードを通じて
30年前の自分に思いを馳せることで、
過去の自分がなにを目指して
ガムシャラに走っていたのか
思い出すことが出来た。

目指す途中にはもちろん、
予想だにしないトラブルや失敗は多くあった。

順調に前進ばかりして、
現在まで到達できたわけではない。
“三歩進んで、二歩下がる”の繰り返し。

それほど大きな仕掛けもせず、
ビジネスモデルもなく、
ペースは遅めだったかもしれない。
しかし、常に自分たちの実力を蓄えようと、
可能性を信じながら
仕事に取り組むことを徹底してきたのだ。

この仮想の「未来Pad」の話を通して、
改めて頭に浮かんだのは、
二宮尊徳が残した言葉の「積小為大」。

時間はかかったとしても、
まずは小さなことから積み重ね!

地位や名誉ではなく、
これから多くの企業が求めなくてはならないのは
“存在価値”だと思うのだ。

確かに時間がかかると思うが、
時間をかけて存在理由を宿らせれば、
その企業は崩れにくいはずだ。

自分たちの本当の価値を求めて、
小さなことからコツコツと!

そうすれば長く続けられ、
多くの人から支持されることになるはずだ。

実際に「未来Pad」のような
未来を見る道具が今後登場するかはわからないが、
先にある自分たちの素晴らしい姿を想定して
日々“積小為大”だ!

key (1)

ヒゲも髪も黒々としていた、あの頃

key (2)

もし自分の未来が覗けるとしたら…?

key (4)

30年後の自分を見たら、ビックリするだろうなぁ

key (3)

こんな未来が訪れる日も近い!?

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04/27
2015

key (4)

“凡事徹底”の極意

些細なことでも徹底的に行うことを
“凡事徹底”と言う。
例えば、掃除は誰にでもできる行為だが、
これを何十年も続けるのは難しい…。
この言葉と言えばもちろん、
イエローハットの創業者でもある鍵山秀三郎相談役のものだ。

東京 掃除に学ぶ会は月に一度、
朝に新宿の歌舞伎町や渋谷の道玄坂などの
清掃活動を行っている。
先日も5時50分から渋谷を掃除したのだが、
鍵山相談役は渋谷駅の南口にある水路掃除にこだわるのだ。

南口といえばモヤイ像があるが、
あの大きい鼻にはこの臭いが気になるだろうと
心配しているのかもしれない!?
毎日何万人も利用する南口は、ホコリや土、
そしてゴミが水路を埋めている。
それゆえに水路のフタを取って、徹底的に掃除するのだ!

そういえば、中国には「10年、偉大なり。20年、畏るべし。
30年、歴史なる。50年、神の如し。」という格言がある。
昨年、鍵山相談役は掃除道50周年のイベントを行ったわけだから、
既に神様の領域ということだ…。

私の発想した選ばれるための“選ばルール7”も、
最後の項目は“徹底の二乗”としている。
“手間をかける”、“本物にこだわる”、
“とことん追求する”などは、もちろん経営において大切だが…。
いかにこれらを徹底するか、それが重要なのだ。
つまり最終的には“徹底の二乗”が鍵となる!

鍵山相談役の“凡事徹底”は、
その“幅と奥行”にあると思うのだ。
先日の例で言うならば…
水路のフタを持ち上げてまで掃除する、
細かいこだわりが奥行である。
または掃除道具を綺麗に洗う、
徹底した姿勢のことだ。
次回も気持ちよく掃除を始められるよう、当たり前に整理整頓しておく。
そういう行為が、徹底に繋がっていく。

こういったことを何年継続できるかによって、
徹底の度合いも大きく異なっていくだろう。
鍵山相談役の著書には“凡事徹底”という
タイトルのものもあるが、
平凡なことを非凡なまでに続けることで身につくものがある。

鍵山相談役が50年もの間、
掃除を徹底的に継続してきたことで、
掃除の会は全国130箇所まで拡大した。
そしてその活動は日本に留まらず、
海外のいくつもの国で始まっている。
今やあらゆるところで定期的に集まり、
街頭清掃やトイレ掃除を行っている。

すなわち、一人の“凡事徹底”が50年続いたことで、
世界に“新しい当たり前”の輪を広げたのだ!
いかに凡事徹底がスゴイエネルギーを秘めているか…。
掃除の会を通して、凡事徹底の偉大さを改めて感じた。

そういえば、掃除道具を持って南口に向かう
鍵山相談役の顔には、
笑みがあったようにも見えた…。

key (1)

清掃に励む皆さま

key (2)

モヤイも喜んでいる!

key (3)

すごい量!

key (4)

さ~て水路の掃除だ

key (5)

タバコの吸殻が目立つ

key (6)

水路掃除に熱心な鍵山相談役

key (7)

皆でやれば早いぞ!

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04/06
2015

key (1)

“アゲインストが決断”

ゴルフをやる方なら聞き覚えがあるだろう、
「アゲインスト」という単語。
実は、「~に逆らって」「~に反抗して」という意味の
英語の前置詞なのだ。

そこから向かい風の時に「アゲインスト」というように
なったらしい…な~んて豆知識はともかくとして、
最近私は“アゲインストが決断”なのだと実感している。

きっかけは、先日もご紹介したアウトドアの総合ブランド、
モンベルグループの創業者である
辰野勇会長にインタビューさせていただいたこと。

辰野会長は、「本当の決断とは、将来を見据えて
敢えて困難な道を選ぶことなんです」と語っていた。

なるほど、モンベルの歩みを知ってみれば、
下請けからの脱却、直営店の出店など、
多くの企業がチャレンジできない「決断」ばかり。

“選ばルール7”で私が挙げている「大胆で潔い」発想が、
今日のモンベルを作り上げたのだと深く納得した。

また、それを踏まえてこのところ注目の
企業を振り返ってみれば、まさに皆さん
“アゲインスト”な取り組みをしているではないか!

たとえば、産廃処理会社の石坂産業では、
石坂典子社長の「産廃業を称賛される業界にしたい」という
強い想いから、数々の“アゲインスト”な取り組みを行ってきた。
作業場を建屋で覆ったこと、
見学者を迎え入れたこと、
リサイクル率を徹底的に高めたこと…。
どれもが業界の常識を打ち破ることばかりだ。

また、不動産管理を行う大里綜合管理では、
「地域の課題を少しでも解決できる会社」という理念のもと、
数々の“お金にならない仕事”に取り組んでいる。
これも、常識に真っ向から逆らう
“アゲインスト”な取り組みと言えるだろう。

ここで挙げたのはほんの一部の企業だが、
世の中の選ばれる企業は常により困難な方を自ら選び、
努力し続けているのだ。

私の最近の口癖は、「上流に向かって泳ぐ」。
上流から下流に向かって泳ぐ
(というよりは流される?)のは簡単なこと。
それだけに、多くの人たちが安易に楽な方を選んでしまう。

しかし、上流に向かって泳ぐ=困難な方を選ぶなら、
大変だが、競争者=競合は少ない。
短期的には困難であるように見えても、
諦めずにチャレンジするならば、
アゲインストであればあるほど勝率は高まるのだ。

アゲインストな取り組みの成果が出るには時間がかかる。
経営者にはロングレンジの視点が必要になるというのは、
そういうことだ。

時には流れに逆らい、ロングレンジの視点から
会社の将来を見つめるということ。

つまり、“アゲインストこそが決断”なのだ!
辰野会長のお話から、改めてそう感じたのだった。

key (1)

辰野会長から学ぶ「決断」

key (3)

常識に捉われない取り組みはまさに“アゲインスト”!

key (4)

世から認められる企業には共通項がある

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03/31
2015

0330

「人間万事塞翁が馬」の革新

このところビジ達でもたびたび紹介している
「人間(じんかん)万事塞翁が馬」。
その諺にあるように、
幸、不幸が予想のしようがないのは、
ビジネスにおいても同じだろう。

それでも目の前の困難に
立ち向かわなければならないのが
ビジネスの常だ。

振り返れば、今までお会いした経営者の方々は、
多くの実績を残した経営者ほど、
多くの困難に遭遇してきたといえるかもしれない。

そして、それを機に“革新”ともいえる
大きな決断をして成功につなげているのだ。

例えば、東北に本社を置き、
震災に遭いながらも昨年上場を果たした
株式会社ホットマン(伊藤信幸社長)。

ここは、イエローハットを中心に、
ガリバーやTSUTAYAなどの
様々なブランド店舗を運営する
メガフランチャイジー企業だ。

以前はカー用品店を営み、
東北を中心に数十店舗まで店舗拡大を行っていたという。
しかし、事業について道路交通法の観点から
いろいろと修正(行政処分?)を求められ、
それをきっかけに店舗数を半分に削減。

結果、多くの退職者が
他企業に流れていくことになってしまったという。

そこで決断したのが、
イエローハットの傘下(フランチャイジー)になることだった。
これにより、イエローハットの創業者であり
「日本を美しくする会」の相談役でもある
鍵山秀三郎氏と「掃除」に出会い、
自身を見つめ直すきっかけになったという。

この道路交通法の問題や大震災などの大きな困難がなければ、
メガフランチャイジーとしての現在も、
上場を目指すこともなかったかもしれないのだ
(そして、鍵山相談役との出会いによる掃除哲学の学びも…)。

また、自然酒づくりにこだわっている
酒造として注目されている寺田本家。

ここでは効率的な酒づくりではなく、
本来の“発酵”を大切にした、
“自然”に寄り添う酒づくりをモットーとしており、
酒造業界が低迷している中、
右肩上がりの業績を記録しているという。

ここの23代目当主であった寺田啓佐氏は、
病気になったことをきっかけに、
自身の生き方や酒造自体の在り方を見つめなおしたという。

それまでの利益を求めた効率的な酒づくりをやめ、
食材が持つ本来の力を活かした酒づくりへとシフトチェンジしたのだ。
そして、それらが結果として他の酒造にはない、
「選ばれる酒造の要素」にもなっているのだ。

このように、様々な困難は、一見不幸に見えても、
それをきっかけに、“change”と言える大きな決断を行い、
“革新”を図ることで、成功に結びつけられるのだ。

冒頭でも話したとおり、ビジネスにおいて
さまざまな困難は必ず遭遇するものであり、
いろいろな対応が求められる。

だが、それらにいかに対応し“革新”へと昇華させるかが、
これからのビジネスにおいて選ばれる大きな要素になるだろう。

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ホットマン:伊藤社長

key (1)

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03/16
2015

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変化の時代のポートフォリオ

このところ、弊社クオーターバックの説明会や
面接にやってくる人たちの多くは、
自分の作品集である「ポートフォリオ」を抱えてくる。
みんなちょっと緊張しつつ、
真面目な顔をしているのがいいよねェ~。

本来、「ポートフォリオ」とは
書類を運ぶ平らなケースのことを指すらしい。
そこから派生して、作品集の意味になったそうだ。

ここで私が発信したい「ポートフォリオ」は、
投資の世界の「金融資産の組み合わせ」という意味の方。
すなわち分散投資のことだ。

つまり、今回は企業も
「事業のポートフォリオ」をしないと…という話。
弊社を事例とすれば、クオーターバックという会社では、
かなり手広くいろんなことをやっている。
様々な広告づくりから、情報誌も、WEBも、
イベントも、動画も…さらにはコンサルティングまで!

まだまだ挙げればきりがないけれど、
結果的に事業品目は多く、この分散されている状態を
ポートフォリオされているということ。

制作会社の中には、WEBならWEB、
情報誌なら情報誌に特化しているところも少なくない。
または、デザインだけとか企画だけとか…。
そう考えると、弊社はいろんなプランニングと制作のできる
数少ないタイプの会社なのかもしれない。

少し前に注目されたのだが、
「企業は幅広い事業領域を絞り込むほうがよい」ということで
「選択と集中」という言葉をあちこちで耳にした時期がある。
すなわち、持てる技術と人材、
お金をある分野に集中したほうが競争力がつくというのだ。

そうすることで得意分野に関するノウハウが深まり、
顧客は○○ならこの会社!と選んでくれるということ。
つまり、コンサルの視点からすれば実に正統な生き残り手段だったのだ。

じゃあどうしてそうしなかったのか?
そんな疑問が聞こえてきそうだが、理由は簡単。
ちょっと言いづらいけど…飽きちゃうからなのだ。
スタッフには毎日、楽しく変化に満ちた仕事をしてもらいたいし…。
(エエエエ~~ッ???)
いやいや、スタッフの働きがいのことだけではない!
実は、ウチの会社の「企画主体」という
セールスポイントにも大いに貢献しているのだ。

幅広く様々なコミュニケーションのためのツールや
ノウハウを持っていることで、お客様からの
「こんな○○を作りたいんだけど」という相談に対して
「だったら××のほうがいいのでは?」という提案が可能になる。
お客様の目的に応じた、
より投資効果の高い提案ができるということなのだ。
色々な角度からの視点を持っていれば、
企画提案においては大きな強みになる。

だから、業種業態を問わず色々な企業のお手伝いができる。

つまりは変化に強いということ。
時代の変化によって、ツールのどれかが時代遅れになっていっても、
色々な引き出しを持っていれば生き残ることができるし、
厳しい事業があったとしても、
元気のいい事業の仕事をお手伝いすれば
バランスがとれるということになる。
つまり、分散投資型の“ポートフォリオ”を
実践している会社は変化に強い!

スタッフの働きがい・企業の継続・お客様への貢献。
様々な角度から考えて、
“変化の時代のポートフォリオ”が最重要なのだ。

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弊社スタッフ全員参加のV&Tプレゼンテーション

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常にさまざまな方向にアンテナを張るのだ!

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これからも分散投資型“ポートフォリオ”を実践!

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