これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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02/23
2015

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人間力と“人シナジー”

素晴らしいビジネスプランだが、
起業家の人間性がイマイチ…。
あるいは、
ビジネスプランのクオリティはイマイチだが、
起業家の人間性は素晴らしい!
あなたが投資家だったとしたら、どちらに投資する?

こんな難しい二択に、ある答えを導いてくれたのが、
とある企業の社長だ。

私がナビゲーターを務める昼餉フォーラムは今回で9回目。
NBC(東京ニュービジネス協議会)のゲストイベントとして、
毎度多くの方に関心を持っていただいているのだが、
今回はなんと30人を超える方にご参加いただいた。

先ほどの問に答えをくれたのが今回のゲストスピーカー、
2012年に上場を果たした保険会社
『ライフネット生命保険株式会社』の代表取締役社長である
岩瀬大輔氏だった。

この方は東京大学を経て
ハーバード・ビジネス・スクールを卒業、
2006年にライフネット生命を立ち上げ、
6年後には上場を果たした…という、
すばらしい経歴の持ち主!
(ヒエ~!!)

しかし、魅力はそれだけではないのだ。
何よりもお話の内容や語り口が人を惹きつける!
特に印象に残ったのが、こんなお話。

岩瀬氏が、ある金融機関で働いていたときに、
とある投資家が声をかけてくれたという。
“君が起業するなら投資するよ”と。

その人は今まで多くのベンチャー企業に投資してきた、
いわば“見・投資”の達人。
その達人は、たくさんの起業家の成功・失敗を見てきて
一つの持論を得たという。

それは、「どんなにビジネスプランが良くても、
人間性に疑問を感じる人のビジネスは成功しない。
逆に、多少ビジネスプランに甘いところがあっても、
人間性の素晴らしい人は試行錯誤しつつも成功に導く」ということ。

その持論に沿って岩瀬氏に投資し、
今日の大成功というリターンを得たのだ。

う~ん、まさにまさに!
私も常々感じていたことではあるが、
それが証明されたような嬉しさだ。
人間性の素晴らしい人のビジネスプランには、
多くの人が「力になりたい!」と思うもの。

そして本人の人間力と、
周囲の人の協力がシナジーを生み出し、
ビジネスが良い方向へ向かっていく。
いわば、人間力が相乗効果となる
“人(ヒト)シナジー”を創っていくのだ。

ン?“人シナジー”っていい言葉じゃないか?
そもそも、仕事とは決して1人ではできないものだ。
人間力のある人に惹かれ、協力したい! と思うと
相乗効果がうまれ、良い仕事ができる。
同じベクトルの価値観を持って、
シナジーを創り出せる人に出会うことが大切だということ。

ビジネスプランが少々甘くても、
高い人間性を持った人なら必ず修正するだろうし、
協力者がもっと良いアイデアを出してくれるかもしれない。
ビジネスプランはいくらでも修正できるが、
人間性はそう簡単に修正できないものだ。

ある意味では、ビジネスプラン以上に
ビジネスを成功させるために必要なのが
“人間力”と“人シナジー”。
人間力を磨くことこそ、ビジネス成功への近道なのだ!

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岩瀬氏と記念の一枚!

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02/02
2015

7lule

「新・選ばルール7」発進!

“選ばルール7”とは、私がもう10年以上前に発想した、
選ばれるビジネスのための7つのルールのこと。
時代の変化にとらわれず、
いつでも通じるルールとして、顕在化している。

しかし、このところ“選ばルール7”を
見直す必要性を感じているのだ。

インターネットの普及にともなって、
昔よりコミュニケーションはかなり手軽になった。

そんな背景から、
現代は多くの人々の価値観が変わりつつある。
ということで、“選ばルール7”の内容も
新しくリニューアルをすることに。

これが新しくなった“選ばルール7”だ!

1.手間をかける
2.本物にこだわる
3.とことん追求する
4.人にやさしい
5.“里山”を活かす
6.大胆で潔い
7.徹底の二乗

新たなルールとして加わったのは、
「4.人にやさしい」と
「5.“里山”を活かす」の2つ。

これまでは効率や便利さを求めて、
まるで人を道具かのように扱い、
目先の利益を追求する“経済効率”が主流だった。
しかしこれからの時代に必要なものは、
本来ある自然な流れや個性を活かす
“ヒューマン効率”だと確信している。

「人にやさしい」ことは、
これからのビジネスの重要なポイントなのだ。

そして「“里山”を活かす」!
人類の歴史を振り返ってみても、
里山は私たちの発展に欠かせないもの
(なんといっても、自然に生かされているのだから)。

無機質な効率やシステムを意識してきたビジネスの流れを、
もっとぬくもりのある本来の流れに変えていかなければならない。
だからこそもう一度、“里山”の発想を私たちの生活に取り入れてみる。

それこそ、人を中心とした本来のビジネスではないだろうか
(やっぱりこれからのビジネスに“里山”は、はずせない!)。

ビジネスだけではなく、
日々の生活も同様であり、
「人を次の世代につなぐ」ことが何よりも大切だ。

本来の価値観に立ち返り、
人にやさしいビジネスと社会を目指して、
“新・選ばルール7”発進だ!

7lule

“新・選ばルール7”!

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01/26
2015

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顕在化する“選ばルール7”

とあるビジネス月刊誌に原稿を依頼され、
構想を練っていた私。
テーマはずばり、
“これから選ばれるビジネスとは?!”。

このところ注目のユニークな企業を紹介しながら、
その共通点を探っていったのだが、
考えれば考えるほど、たどり着くのは
“選ばルール7”なのだ。

え?ご存知ない?
いやいや、このビジ達でも何度もご紹介したはず。

1.本物にこだわる
2.手間をかける
3.とことん追求する
4.必要以上のコミュニケーションを図る
5.大胆で潔い
6.積小為大の発想
7.徹底の二乗

これが、もう10年以上前に私が発想した、
選ばれるビジネスのための7つのルール
=“選ばルール7”だ。

10年前、といえばビジネスの世界では
結構な時間のように思えるかもしれないが、
このところビジ達で紹介している企業のほとんどが
“選ばルール7”に合致している。

これはつまり、10年経っても(むしろますます??)
“選ばルール7”の発想が
顕在化しているということなのだ!

例を挙げれば切りがないが、
例えば95%以上のリサイクル率を誇る、
産廃物処理会社『石坂産業』。
作業工場にもお邪魔したが、
従業員の礼儀正しさ、
工場内の清潔さには感心するばかり。

さらには様々な地域貢献にも取り組む企業であり、
その徹底ぶりはまさに
“選ばれるビジネス”の最右翼と言えるだろう。

玉村豊男氏がオーナーを務める
『ヴィラデスト ガーデンファーム アンド ワイナリー』も同様だ。
徹底した有機農法、効率を追わない生産方法に、
“里山ビジネス”という理念を持った経営方針。

他にも、『寺田本家』『庭のホテル東京』『中里スプリング』…。
皆、効率と利益だけを追い求めず、
徹底したサービスや独自の理念からの実践、
お客様とのコミュニケーションなどによって
選ばれている企業ばかりだ。

インターネットの発達により、
「4.必要以上のコミュニケーションを図る」という項目だけは、
企業によってはあまり意識しなくとも、
ユニークな取り組みがあれば十分に発信することが
できるかもしれない。

しかし、他の6つは今でも、
普遍的法則として機能しているのだ。

全国どこへいっても、
ほどほどのサービス・ほどほどの商品で
効率を追求した経営を行うチェーン店ばかり。
人件費をきちんとかけ、
良い人間性をもった人材を育てよう!という理念もない。

しかし、そうしたチェーン店の台頭により、
昔からあった商店街などの地域経済は疲弊している。

そんな今だからこそ、“選ばルール7”を改めて見直すとき!
日本のビジネスの改善と活性化のヒントが、ここにあるのだ。

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中里スプリングのユニークな製品

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酒造所・寺田本家にて!

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石坂産業の作業工場

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石坂産業では地域の野菜販売も!

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玉村豊男氏とのツーショット

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01/13
2015

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儲かるかどうかでなく“存在理由”があるかどうか!

なぜ、和菓子の「虎屋」は400年以上も継続しているのか。
なぜ、石川酒造は18代に渡り継続しているのか。
また、なぜ石田梅岩が死後三百年近く経た今も語られているのか。

その答えは、彼らの“存在理由”にある!

このビジ達でもご紹介し、ラジオ『BUSINESS LAB.』にも
ご登場いただいたCandy Miyuki(キャンディミユキ)氏。
米国フロリダのディズニーワールドで
17年間もCandy artist(飴細工師)として活躍した彼女だが、
2001年の9.11後、景気の悪化によって
一度解雇されたことがあるという。

しかし、彼女の素晴らしいパフォーマンスの
ファンによって署名運動が起こり、
すぐに復帰することになる。

復帰するまでの間は、
アトランタにある病気の子どもたちのための施設で、
無償のアメ細工パフォーマンスを披露していた。
つまり、仕事も保障もない中でのボランティアということ。

お金が発生しない状況でも、
全力でアメ細工パフォーマンスをすれば、
子ども達の笑顔が見られる。
そのことによって、改めてキャンディ氏は
“私が天から与えられた使命はこれだ!”と実感したという。
自分の“存在理由”を、
改めて確認する機会になったというのだ。

冒頭で述べた石田梅岩にしても、
44歳にして突然勤めていた商店を辞め、
私塾(のちの“石門心学”)を開いた。
はじめは訪れる人も少なかったが、
そのうちに彼の思想に共感する人が増えてくる。

その結果、59歳で亡くなるまで、多くの支援者が現れ、
塾も京都のみならず大阪にまで広がり、
充実した生涯を送ることができたという。

つまり石田梅岩の“心学”という“存在理由”が、
多くの人を動かしたのだ。
今日まで、長く石田梅岩が語り継がれているのも
そのためだろう。

虎屋が400年以上継続し、
今も多くの人に支持されるのも、
石川酒造が18代に渡って継続することができたのも、
それぞれに“存在理由”があったから。
地域に必要とされ、社会に貢献したからこそ、
長い間支持されてきたのだ。

ついつい、短期的な儲けや効率を
追い求めてしまいがちな現代社会。
しかし今必要なのは、人もビジネスも“存在理由”!
一見遠回りに見えたとしても、
「儲け」ではなく“存在理由”を追求することで、
継続的に支持されていくのだ。

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Candy Miyuki氏とパチリ!

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老舗・石川酒造のご当主!

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儲けだけがビジネスではない!

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虎屋継続の秘密も“存在理由”にあり!

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12/22
2014

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中島流ワークライフ“アンバランス”

フッフッフ…。何度読んでも本当に面白い!
先日、神楽坂の書店で手に取った『青春少年マガジン』。

これは私が青春時代に大注目していた漫画
『1・2の三四郎』の著者である、
小林まこと氏が描いた自伝的マンガだ。

いや~若さゆえの試行錯誤、
そしてマンガ家ならではの
体験談は今読んでも実に面白い。

衝撃的なエピソードといえば、
小林氏が最も忙しかった20代前半の睡眠時間が、
週に8時間だったこと!
デビューしたばかりの頃は、
マンガを描きながらおにぎりを食べる毎日。
風呂に行く時間さえ、惜しんでいたという。

それでも週に8時間しか眠れないというのだから、
当時の忙しさが容易に想像できる…。

余談だが、実は私も、
30代中頃は一番忙しかった。

毎日のようにプレゼンがあり、
寝る時間も惜しんで仕事をしていた。
そのときの睡眠時間は1週間で14時間…。
それでもかなりキツかった。さて、話は戻って…。

小林氏のその仕事ぶりは実を結び、
『1・2の三四郎』は大ヒット
(これが腹を抱えるほどおもしろい)。
『What’s Micheal?』は主人公の猫・マイケルがCMに出たり、
イメージキャラクターになったりと、
海外でも出版されるほどの人気作品になった。

それもこれも、小林氏が
日々の仕事に全力投球を続けてきたからこそ!
自分の限界をブレイクスルーした結果が、
多くの人に期待され、支持され続ける
“マンガ家・小林まこと”に結びついたと言えるだろう。

近年、「ワークライフバランス」という言葉を
よく耳にするようになった。ワークライフバランスとは、
いかに仕事と私生活のバランスをとるかということだ。

しかし、ほどほどの仕事をしていては、
人が期待するレベルにまで達するのは難しいのだ。

目の前の仕事に全力投球することで、
スキルも上がり、成長につながる。
特に伸び代がある若いうちは、バランスなんて考えず、
夢中に仕事をしてみてほしい。

まずは「ワークライフ“アンバランス”」くらいが
丁度いいのかも!? バランスを考えるのは、
ある程度スキルや経験を
積み重ねてからでも遅くはないだろう。

…な~んてことを思っていたら、
書店で『ワークライフ“アンバランス”の仕事力』という
まさにピッタリの本を発見してしまった。
なんとこの本の著者は女性。
この本の中では、真剣に取り組むことで、
仕事にはやりがいが生まれると語られている。

たとえ “アンバランス”でも、
全力で仕事をする時期があってもいいだろう。

それこそがスキルや人間性を成長させ、
人から期待される“選ばれるビジネス”を
作り上げていくことになるのだから。

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何度読んでも面白い傑作『青春少年マガジン』

key (2)

神楽坂にある新しい本屋「かもめブックス」

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