これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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ファインスピリッツキーワード

12/24
2013

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「即今・当処・自己 “そっこん・とうしょ・じこ”」

即今…「いつやるの?」「今でしょ!」
当処…「どこでやるの?」「ここでしょ!」
自己…「誰がやるの?」「自分でしょ!」
「即今・当処・自己」は、
大まかに言うとこんな意味の禅語だ
(ちょっと大まかすぎる!?)。

禅語とは、禅宗の心を説いた言葉のこと。
私がこのところ禅語に興味を抱いているのは、
友人である島津清彦氏の著書
『仕事に活きる禅の言葉』に出会ったからだ!

その本の中では、NBAのシカゴ・ブルズや
ロサンゼルス・レイヤーズを率いて、
監督として歴代最多の優勝回数を誇る、
名将フィル・ジャクソン氏が
取り上げられていた。

「勝ち負けにこだわるのをやめて、
一瞬一瞬のできごとに集中させれば、
物事は得てしてうまく運ぶものだ」

一瞬の判断を求められる
勝負事の世界において、
この境地に至るのは
さすがに難しいことだろう。

彼の采配のベースにはこの一言に
代表されるような禅の心があり、
それを活かしたチームづくりを
意識していたというのだ。

数ある禅語の中で私が惹かれたのがもう一つ。
「日日是好日(にちにちこれこうじつ)」

毎日を過ごしていれば
当然いいことも悪いこともある。
しかし、自分がいる環境に逆らわずに、
その中でできることに
真っ直ぐに対峙していけば、
どんな日でも新鮮でいい日だということ。

そしてつい先日、親しくしている経営者が
創業40周年のイベントで、
今後会社が進むべき道として
二宮尊徳の言葉を語っていた。

「この秋は雨か嵐かしらねども、
今日のつとめに田の草を取るなり」

秋になると雨や嵐などいろいろな不安はあるが、
それよりも今できる草むしりをとにかくやっていく。
過去や未来を気にするあまり
今をおろそかにしてはいけない、という意味だ。

私は日々の生活において
自分なりのルールを決めている。

たとえば、どんなに時間がない時も、
たった10分だけでも
いつもの通り掃除をしている。

日常の一つひとつをきちんとこなしていれば、
いつも平常心でいることができ、
予想外のことが起きても
余裕をもって対処できるのだ
(どんなに急いでいても洗面所や台所を
綺麗にしてから出かけるのも、
それなのかも…)。

今回挙げた3つの言葉も
大枠の意味は近いところにある。

目の前のことを大切にしていけば、
必ず明日は拓けていく。
きっとそれはビジネスにおいても同じなのだろう。

いつの時代も、物事の真理は
同じところにあるんだなぁ…としみじみ!?

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島津清彦氏・著 『仕事に活きる禅の言葉』

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12/16
2013

key

人間性是一切的根本

「人間性是一切的根本」。
漢字で8文字のこの言葉は、
「すべての根本は人間性で決まる」
という意味の台湾の諺だ。

これを教えてくれたのは、
先日、弊社を訪れた台湾出身の学生。
日本の美術学校を経て、就職活動を行っていた。

彼は、拙著「儲けないがいい」を読んで、
感想文を提出してくれた。

その内容には、本の感想とともに、
テーマである「先義後利」について、
故郷での事例を挙げて書かれていた。

そして、その感想文の中に
先ほどの諺が紹介されていたのだ。

この諺は、彼が小さいころから
両親にくり返し教えられてきたという。
これは、台湾においても、
利益を優先するという風潮が
主流となっているからに他ならない。

やはり日本に限らず、
台湾などの海外においても根本の部分で
求められていることは同じということ。
「先義後利」のビジネスを
多くの人たちが優先しない限り、
未来はますます住みにくい社会に
なっていくということだ。

実際に20代の前半まで
台湾の社会に身を置いていた彼が
語ってくれているのだから、
その状況は間違いないだろう。

ちなみに台湾といえば、
私は「掃除に学ぶ会」の関係
だけでも2回ほど行ったことがある。

その時の台湾のリーダーを務めていたのは、
小売流通事業を台湾で展開している
「統一超商股份有限公司」の
徐重仁社長(今は社長を後進に譲り、
掃除に学ぶ会に力を入れている)。

徐社長は、この会をもっと地に
足を着けた活動にしたいと、
日本の会との交流をより
深めようと活動されていた。
その度に私は、台湾の人たちの価値観が
かなりに日本人に近いと感じていたのだ。

一人の若者の感想文や台湾掃除に学ぶ会からも、
世界的に求められつつある方向は少しずつだが
見えてきているようにも思えるのだ。

“人間性是一切的根本”。
うんうん、台湾が本当に身近に思える言葉(諺)だ!

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先義後利は世界にも通じる!

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12/09
2013

noryoku

中島流“脳力ソリューション”

脳の力は、土台となる地頭(OS)と、
これまでに身につけた知識やスキル、
経験値(アプリケーションソフト)で構成されている。

つまり、次なる行動や発言、
ビジネスにおいて成果をあげるために、
理解して意識してほしい発想が
“脳力ソリューション”だ。

もちろん、さまざな本を読んだり
セミナーに足を運んだりして
情報を蓄えることも重要だ。
しかし、それらを有効活用するためには、
情報を処理するOS力をいかに
アップさせるかが大切ということ。

特にビジネスにおいては、
OS力を鍛えないといい仕事もできないし、
成果をあげることもできない。

たとえば企画・編集業界であれば、
あらゆる経験や人から得た情報を活かし、
次の企画に役立てることが求められる。

つまり、吸収した多くの情報を、
OS力によっていかに有機的に
連携し新たなものを創り出せるかが重要だ
(これがなかなかうまくいかないんだなぁ~)。

OS力のレベルが高くないと、
いい結果にはつながらないということ。
では、そのOS力を鍛えるにはどのようにすればよいのだろうか?

私が近頃読んだ本
『日本人が知っておきたい心を鍛える習慣』
(上田比呂志・著)には、
「体力・精神力・能力を鍛錬しなければならない」
「恥をかくことは心の鍛錬に必要」
「過去にすがりつくと新しいものが見えてこない。捨てる勇気も必要」
(あっ、これは私の言葉だった!)など、
思わず納得の言葉がたくさん出てきた。

世間には、結果だけを重視して失敗や
大きなリスクを避けたがる人が多い。
つまり、失敗が怖いがためにチャレンジをしないのだ。

しかし、自ら壁に立ち向かい、
困難を乗り越えるために
どうしたらいいかを自分で考える
「プロセス」こそが糧となる。

失敗なくして成功はない。
失敗してもうまくいっても、
そこには必ず学びがある。
そのプロセスで得る経験や気づきこそが、
OS力を成長させるのだ。

「ここはうまいこと逃げよう」などと考え、
困難を避けて楽な方へ逃げてしまうようでは、
突破するためのスキルや精神力も身につかない。
つまり、OS力もアップできない。

日頃からOS力を鍛錬しておけば、
人間性が磨かれて人生が豊かになり、
多くの人を幸せにする力が得られる。
そして、ビジネスにおいては選ばれる立場になる。
そう、“道”を極めることは、
OS力を鍛えることでもあるのだ!

つまり、結果につなげるための発想と実践が、
中島流“脳力ソリューション”ということなのだ。

noryoku

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OS力こそが決め手となる!

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11/18
2013

key1

F1種より“固定種の日本”へ

「F1」と聞いて皆さんは何を思い浮かぶだろうか?
スピードが魅力の“フォーミュラ1”のこと?
それとも最近このビジ達でもご紹介した、
“福島第一原発”のこと?

いやいや、今回ご紹介する「F1」はそのどちらでもない。

先日、私は埼玉県の関野農園に2度目の訪問をし、
無肥料自然栽培を学んできた。
実は作物を育てるための「種」は、
大きく2種類“F1種”と“固定種”に分けることができるそうだ。

まずF1種とは、人為的な交配によって作られている種のこと。
最初に植えた種はしっかりと作物になりはするものの、
2代目以降は性質も定まらず、
一定のレベルにならないことが特徴だ。
つまり、目先の利益を重視した種なのだ。

一方、固定種とはその土地の風土の中で
長い年月をかけて根差し、伝承されてきた種。
地域に合った育て方をするので、
より生命力のある本来の作物ができるのだ。

当然、地域によって特長があり、
それが脈々と受け継がれていく種ということ。

そんな2種類の種について学んでいると、
私の頭にはかつてのあの言葉が浮かんできた。

『日本人にかえれ』

これは、出光興産が創業100周年を迎えた2011年に、
新聞広告(全15段)に掲載された
創業者・出光佐三氏の言葉だ。

今私たち日本人が生きている社会は、
そのほとんどが西洋の真似事ばかり。
まさに、物があふれている、
経済中心の社会といっていいだろう。
つまり、常に不安の多い、
人の心が安定しない社会なのだ。

私中島流で言うと、この不安定な社会を
「F1種文化」とでも名付けておこうか。

そんな“物があれば満たされる”という西洋からの考え方は、
人間の心の豊かさや精神を忘れ、
いつか行き詰る結果を招くことになる。

だからこそ出光佐三氏は、
このメッセージを私たちに贈ったのだろう。

とはいえ、この現代においても、
変わらず「和」の精神は残っている。
その価値観こそ日本人独自のDNA、民族的特性なのだ。

すなわち人々が愛情と信頼でつながり、
それぞれが周りの人たちのために力を発揮する姿勢。

そして、日本人が古くから大切にしてきた
和の精神・互譲互助の精神、
自分たちの利益ばかりを追求するのではなく、
世のため人のためにことを成す価値観。

そんな安定感があり、生命力(存在感)のある
“固定種の日本”に私たちはシフトしなくてはならない。

固定種としての日本の文化と価値観は、
長く続いた経済優先型のビジネスモデルが過渡期を迎えた今、
私たち日本人のあるべき姿なのだろう。

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埼玉県の関野農園に2度目の訪問

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無肥料自然栽培は奥が深い…

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種には“F1種”と“固定種”があるらしい

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他のものとは全然違うな…

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“固定種の日本”にシフトしなくては!

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10/07
2013

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“高みのビジネスドメイン”

「そんなビジネス、
 大手が参入してきたらダメになってしまうよ」

周りからそんなことを言われながら始めたという、
株式会社アスカネットの遺影写真ビジネスとフォトアルバムビジネス。

専門知識のない葬儀会社のスタッフが
ひと手間かけることで遺影づくりのオーダーに対応できる
システムをつくり上げたのだという。

また、オリジナルフォトアルバムビジネスでは、
その印刷のレベルも製本のクオリティも最高峰を目指す。
他社が高性能の印刷機を導入しても、
負けることのないノウハウをどんどん追求しているのだ。
この追求心が、他の追随を許さないブランディングにも奏功しているという。

そんな話をアスカネットの福田社長から聞いていたら、
ふと弊社クオーターバックのことが頭に浮かんだ。

弊社はいわゆる“普通”の広告関係の制作会社ではない。
ビジネスの基本は “プランニング”。
それもコンサル的プランニングに重点をおき、常にお客さまにとって
最善のプランニングをするということをテーマにして、戦略ツールを提供している。

お客さまにとって投資効果の高い企画を立て、
それを企画書に落とし込む。それをプレゼンテーションし、
実制作する(言葉で語るのは簡単だが、実践は大変だけどねぇ…)。

ただ単にデザイン力や編集力、文章力を上げるだけではなく、
そういった“的を射た”提案をすることによって、
競合他社に負けないクリエイティブ業界の
グレートカンパニーを目指しているのだ。

だからこそ創業から31年。競合が多い中でも
ここまで続けられて(これからも続くが…)きたのだろう。

先に紹介した“アスカネット”も弊社もそこに共通点がある。
他社の手が届かない領域にあえて行くこと。
すなわち、自社のビジネスドメイン(領域)をより競合の少ない
高い位置、すなわち“高み”に置くということだ。
もう一度いうが、大変だけどねぇ~。

より“高み”に持って行くことで、競合他社の追随を受けず、
自分たちのビジネスモデルでイキイキと
展開することができるということなのだ。

これからの時代のビジネスを考えると、
“○○屋さん”とひとくくりにされるようなビジネスでは
勝ち残っていくことは難しいだろう。

同じ業界の中で、他社と足の引っ張り合いをしていては始まらない。
しっかりと今後を見据えて、覚悟の上で
“高み”のビジネスドメインを目指すべきだろう。


key (1)

とことん追求することが必要!

key (2)

競合他社に負けない“高み”を目指して!

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QBも!

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