これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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はなまるア・ラ・カルト

06/09
2014

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ジェントルマンズ・クラブの格式

イギリスと言えば、
数々の格式高い紳士の文化や歴史、
品格が知られているが、
その中でも、それを肌で感じられる場所が
“ジェントルマンズ・クラブ”だろう
(実はその存在をあまり知らなかった私なのだが…)。

その一つに“ナショナルリベラルクラブ”
という130年以上の歴史を持つ
ジェントルマンズ・クラブがある。

通常ならば、
私たちのような海外研修で来る短期渡航者は、
足を踏み入れることができないほど
格式高い場所である。
だが、幸運なことに、今回のガイドの方が
ナショナルリベラルクラブの会員だったこともあり、
訪問することができたのだ。

一歩踏み込んだそこには、
宮殿のような高い天井とイギリスの歴史を感じさせる
装飾や絵画、銅像など、格式の高さを
感じさせるものばかりが鎮座していた。

かつては、貴族階級の政治家や
ノーベル賞受賞者のような
イギリス紳士のVIPが、
密会や議論を繰り広げたり
するような場であった。
さらに、女性の入店が
許されていなかったという。

しかし、時代が変わり、
今では女性はもちろん
中産階級の人たちも、
夕食やパーティーの会場として
利用するようになったという
(もちろん、会員の存在は必要だが…)。

私たちが訪れた時は、70代と思える
紳士6~7人がソファーでお茶を飲みながら
話し合いをしており、
その光景はイギリス紳士を
代表するような様相を呈していた
(思わず、私たちのための
“仕込み”かと思ったほど! ? )。

その後、私たちは老舗の“パブ”
にも行ったのだが、そこにいる紳士たちも、
ナショナルリベラルクラブにいた人たち同様、
うるさい声をあげることなく、
穏やかにコミュニケーションをとっていた
(私が日本でいつも行く喫茶店とはえらい違いだ)。
そして、ある5~6人の紳士グループは
約2時間ほど立ったままで会話を楽しんでいた。

ロンドンでは、ジェントルマンズ・クラブにいる
人もパブにいる人も、自分がどうあるべきか、
またどう振る舞うべきかの
紳士としてのマナーを…
いや、誇りを持ち合わせているということだ。

彼らは、次の時代にもその誇りを
継承していくことが、
自分の存在理由と感じているに違いない。

そうした意識がジェントルマンズ・クラブや
パブの“品格”として表れている
のではないだろうか。
重厚感のある建物や装飾の力にだけ
頼るのではなく、イギリスの格式高い雰囲気は、
そこにいる人たちによっても支えられ、
これからも継承されていくのだろう。

日本人にも“日本の品格”を意識して
次に繋げてもらいたい。
まずは、私自身から品格を…。

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ナショナルリベラルクラブ正面口

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店内に鎮座する格式高い像

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クラブの食事スペース

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クラブのバルコニー

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はなまるア・ラ・カルト

05/26
2014

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“立腰”への意識

ある会合で椅子に深く腰を掛けていたら、
日本を美しくする会の先輩から
「腰骨を立てて背もたれに
寄りかからないように座らないと…」
と言われた。

これまであまり言われたことの
ない指摘を受けたのだ。
すなわち“立腰”の姿勢を
常に意識しなさいということだ。

実はこれを提唱しているのが、
森信三先生という
哲学者でもあり教育者でもある方。
そして鍵山秀三郎さんも傾倒している方なのだ。

「確かに、腰を立てて座ると内蔵に
負担がかからなくて体には良さそうだ… 」
なんて思ったりもしそうなところだが、
それだけではない。

森先生曰く、立腰は“精神が明瞭になる”のだという。
つまり、頭がはっきりして何事にも専念でき、
判断力や実践的知識が年々ついてくるという。

次に“主体性が確立される”。
つまり集中力がつき、
進んで仕事に取り組むことができ、
粘り強くなること。

そして“健康になる”
この3つの効果があると言わっている。
しかも、それは幼少期から
実践すべきことだというのだ。

なぜなら、幼児期にこの心得を培うことが
人格の土台をつくる“優しい心”や“自立心”
そして“日本の心”を
身に付けることにつながるからだという。

確かに、掃除の会の先輩方や鍵山秀相談役の
判断や動きを観ていると、
何をしていても責任感を持ち、
主体性があり、自分が率先して行動する上に
動きも俊敏なのだ。

こうした実例を目の当たりにすると、
人は身体(フィジカル)と精神(メンタル)を
別々に考えがちだが、
その基盤は同じところにある
ということなのだろう。

だから人間形成においては、
日常の“立腰”への意識が
相乗効果をもたらすということだ。

また、立腰はビジネスにも深く繋がっている。
誰が見ていようがいまいが、
腰骨を立てて仕事をする。

それが、引き締まった気持ちを作り、
良い仕事やクリエイティブにつながる。
いや、たぶんつながるはず。

最近は何事も細分化され、
専門分野ごとの見解が多いが、
私はそれぞれが深く関連しながら
存在していると思えてならない。

“立腰”のように己の芯に支柱を立てることが、
すべてに活かされていく。
これこそが人間界らしい相乗効果のある
秩序に思えるのだ。
ビジネスにも“立腰”のような秩序があるはず。
それを見つけなければ…。

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日本を美しくする会の鍵山相談役

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“立腰”を体現する鍵山相談役

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中島も“立腰”を実践

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はなまるア・ラ・カルト

05/19
2014

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“一隅を照らす”意味

「一隅(いちぐう)を照らす、
これ則(すなわ)ち国宝なり」
という言葉をご存知だろうか。

これは、天台宗の開祖である
最澄(さいちょう)の言葉。

「それぞれの立場で
精一杯努力する人はみんな、
何者にも代えがたい大事な国の宝だ」
という意味だ。

また、「一燈照隅 万燈照国
(いっとうしょうぐう ばんとうしょうこう)」
なんて表現もある。

これは、「一隅を照らす光が集まれば、
その光は国全体をも照らすことになる」
ということ。

つまり、自分が今いる場所や立場で
ベストを尽くすことが、
結果的に全体を良くすることに
つながるということだ。
そしてこれは、ビジネスにも
当てはめることができる。

例えば、ビジ達でも
度々ご紹介している大里綜合管理。

「一隅を照らす」を企業理念に掲げ、
地域貢献をテーマに仕事をしている。
その活動は、いまや地域だけでなく
国からも高く評価されている。

また、「BUSINESS LAB.」にも登場いただいた、
北海道・帯広市で事業を展開する十勝バス。
この企業は、地域の人が本当に必要とする
バス事業の在り方を追求することで、
当時、赤字だった経営を
黒字へと変えることに成功したのだ。

これらに共通するのは、
たとえ一部の地域であっても、
その場所の人々に本当に
必要なモノ・コトのために全力を尽くすこと。

それにより、地域にとっての
レーゾンデートル(存在価値)が生まれ、
地域の活性化にも貢献することができる。

これら自社ならではの地域の活性化展開が
多く集まることで、ひいては全国の活性化に…。

まさに、最澄が残した
言葉そのものになっていくのだ。

東京でビジネスを展開していると、
ついついいろんなことに
手を出してしまいたくなる。

しかし、大切なのは、
利益を求めたビジネスより
本当に必要とされるビジネスを見極め、
そのためにスキルやノウハウを集約して
展開していくこと。

それによって、長く選ばれ続ける
企業へと成長できるのだ。

まずは自分のビジネスを見極め、
“一隅を照らす”ことから!


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“一隅を照らす”ビジネスで地域活性化!

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地域の人に求められる存在へ。

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斬新なアイデアで地域貢献!

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存在価値のある企業へ。

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本当に必要なビジネスとは。

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はなまるア・ラ・カルト

05/12
2014

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「釜石の奇跡」もひとづくり

「津波てんでんこ」をご存知だろうか。
これは、「津波が来たら、家族のことを考えず、
すぐにてんでんばらばらに逃げなさい」という
三陸地方に伝わる教えのこと。

この言葉が有名になったきっかけは、
東日本大震災でニュースにも取り上げられた、
岩手県釜石市内の小中学校だ。

これらの学校では、
「津波てんでんこ」の教訓に基づいた
避難訓練を何年も行ってきた。

だからこそ、巨大津波に襲われながらも
生存率99.8%という成果を上げ、
「釜石の奇跡」と呼ばれたのだ。

その避難訓練を指導していたのが
群馬大学教授の片田敏孝氏だという。

片田氏いわく、人を守るのに必要なのは、
高い堤防ではなく、
「津波てんでんこ」の教えを
徹底することだという。

これを中島流に解釈するならば、
人を守るためには「人をつくる」ことが大切だということ。
堤防などの物に頼るだけでなく、
どんなことにもフレキシブルに
対応できる人をつくることが重要なのだ。

それが顕著に現れたのが、
震災で大問題を引き起こした東京電力だろう。

震災当時は危機回避のための
システムをつくっていたというが、
結局は機能せず、
すべてが危機にさらされてしまった。

まさに、システムという“堤防”は
崩れ落ちてしまったのだ。

人を守るのは物ではない。
いつ危機が起きても対応できるよう、
高い意識や習慣を
徹底していくことが大切なのだ。

そういえば、先日アルファセミナーでも語っていただいた、
老舗うなぎ専門店「野田岩」の金本氏は、
次代の職人を徹底教育することを
大切にしていると話していた。

それは、5代目自ら率先垂範すること。
これにより、周りの職人や見習いたちは
質の高い技や先代の志を学び、
受け継いできたのだろう。

この「人をつくる」教育があるからこそ、
創業した江戸時代から現在まで、
人々に選ばれるうなぎづくりを
継続することができたのだろう。

人間の世界では身を守るために、
ビジネスにおいては継続のために、
“人づくり”が求められるのだろう。

この“人づくり”がまた難しいのだが…。

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震災の爪痕を残す現場

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この日に備えたのが「津波てんでんこ」

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日々の積み重ねで奇跡は生み出せた!

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“いつか”のために“いま”から土台づくりを!

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はなまるア・ラ・カルト

04/28
2014

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100km歩きは「肉体と精神の連携~」

今年もそのときがやってきました。
あの100kmウォークだ。
「ぐるっと房総100kmウォーク」と、
いかにもかわいらしい名前となったが、
その内容は変わらず過酷だ。
だって100kmを歩くわけだからねぇ~。

この大会は、主催者の1社である
大里綜合管理株式会社(大網白里)を
出発して、いすみ市から九十九里、東金を経て、
スタート地点の大里綜合管理へぐるっと


戻ってくる100kmのコースを
昼夜問わずに丸一日歩き続けるというもの、
(数年前の銚子をゴールとする100kmとはだいぶ変わったが…)

今年は300名ほどが参加して240名? ほどが完歩した。
「8割近くもの人が完歩できているからそれほど厳しくない」
と思う人がいるかもしれないが…!?

参加者は、たとえ完歩できてもその後に後遺症を残す人も少なくない。
27時間の制限時間ギリギリでゴールした人は、
感激して涙しつつ、ベッドに運ばれることも…。

そんな過酷な大会なのに、
再び参加する人が後を絶たないのはなぜか。
「その理由は…」と、簡単に説明できないところにこの大会の魅力はある。

言葉では説明のつかない経験のことを“暗黙知”
というが、100km歩きの体験はそれに近い。
私も数年前に完歩したのだが、
あえてそこで得た体験を言葉にするなら
「肉体と精神の連携」と、いうことになるだろうか。

100kmを歩いていると、必ずやってくる肉体の疲労や痛み。
そこを「ちくしょう! 負けないぞ! 」と、
気持ちでカバーする。だが、精神的に萎えてしまうときもやってくるのだ。
そんな中で、本当の自分の強さと弱さを身をもって知ることができる。

つまり、本当の意味で自分を知り、
自分に打ち克つことができる人間になれるかが問われる大会なのだ。

しかし、勘違いしてはいけないことが一つある。
それは決して一人の力だけでゴールできたのではなく、
サポーターや、一緒に歩く人たちの存在があってこその
達成ということだ。

完歩経験者であるサポーターは、
各チェックポイントで暖かい食べ物を提供したり、
ケガの処置をしたりと、大会中は寝ずに参加者をフォローし続ける。
参加者は、そうした厚意に助けられ、
寝不足や疲労で弱った心と身体を奮い立たせることができるのだ。

満身創痍の中で、いかにまわりの人のことを考え、
それを実行できるのか。また、感謝できるのか。
その大切さについて身をもって知ることができるのが、
この大会の一番の魅力なのかもしれない。

だから、完歩者は翌年自分の受けたことを
他の人にしてあげたいという気持ちになり、
サポーターになろうと考える。そしてそのサポートを
受けた人がその翌年のサポーターに…。

今後も、こうしたお互いを思いやる人の輪が
100km歩きによって広がっていくに違いない。
ちなみに、我が社からも4名参加し、
全員完歩できた。すばらしい!
この体験は、これからのビジネスにも生き方にも活かせるからね~。

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100kmウォークスタート前参加者の集合写真

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100kmウォークスタート

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笑顔溢れるスタート直後

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チェックポイントでの温かいおしるこ

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感動のゴール

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