これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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はなまるア・ラ・カルト

05/13
2013

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白くまブランディング

きめ細かくふわふわの氷にまろやかな甘さの練乳、
そしてトッピングされたフルーツや寒天…う~ん、絶品!

今や全国のコンビニエンスストアに並ぶ氷菓
“白くま”(本家の白くまとは大分味は違うが…)だが、
もともとは鹿児島の夏の風物詩だったのだ。

先日の鹿児島出張で、白くまの本家という
「天文館むじゃき」に寄ってみた。

人々でにぎわう商店街を進むと、「やっと逢えたね」という
プラカードを掲げた白熊の張りぼてを店頭に発見!
一目で分かるインパクトだ。

白くまが誕生したのは今から60数年前。
名前の由来は諸説あるようだが、
トッピングされたチェリーやアンゼリカ、
干しぶどうの配置が白熊の顔のように見えたからだそう。

全国展開を果たし、今や北海道のコンビニエンスストアでも
売られているという白くまが、人々に愛され続ける理由を、
マーケティングの視点から中島流に分析してみた。

まずはネーミング。
「白熊」という、すでに認知されイメージができあがっている
名称を活用したことは、その躍進に一役買っているだろう。

すでに馴染みのあるフレーズを使うことで、
動物の持っているイメージと商品がオーバーラップする。
すると人々の記憶に残りやすく口コミにもなりやすい。

さらに、その動物をモチーフにすることで
店頭のデザインもしやすいのだ。

実際に私は、店頭にある白熊の張りぼてを遠くから見ただけで
「この店だ」と確信することができた。
まさにネーミングの“妙”と言える。

もう1つは、なんと言っても商品そのものが
美味しく魅力的だということ
(全国で大量に販売されている商品は別として…)。

氷にシロップをかけただけのかき氷とは違い、
秘伝の自家製ミルクや色とりどりのフルーツで
彩られた白くまはオリジナリティーにあふれている。

さらに、チョコレート白熊や抹茶白熊、
食べ歩きのできるハンディタイプまであり
バリエーションも豊富だ。

鹿児島で誕生し、今や氷菓の定番として全国の
コンビニエンスストアで売られるまでに成長したその秘密は、
「ネーミングの“妙”」と「確かな美味しさ」だろう。

商品自体の魅力を高めることはもちろん、
いかに口コミになるブランディングをしていくか
ということがマーケティングのポイントなのだ!

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店頭にはド迫力の白熊のはく製

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ハンディタイプの白くまをGET!

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白熊と“白くま”の競演

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この氷にも秘密が…!?

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満腹で天文館商店街を後に…

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はなまるア・ラ・カルト

04/15
2013

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“踏み絵的採用”のオススメ

4月入社の新入社員も少しずつ馴染んできた頃だろうか。
晴れて会社の一員となったからには、
同じベクトルで前に進んでもらいたい
(まぁ、なかなかそううまくもいかないのが現実の厳しいところ…)。

江戸時代から続く老舗くず餅店・船橋屋の
経営理念は、“くず餅ひと筋真っ直ぐに”。
創業以来、作り方も理念も徹底して変えていないという。

さて、そんな船橋屋の会社説明会には
年間トータル数千人の学生が訪れるそうだ。
しかし実際に入社できるのは5~6人程度。

精鋭を決めるには、船橋屋の理念や家訓を
しっかり理解してくれて、なおかつ価値観を
共有できる人材かどうかを見極めなくてはならない。

そのために、会社説明会では必ず
「皆さん、船橋屋のくず餅は食べてきましたか?」と尋ねるそうだ。
確かに、本当に情熱があるのなら誰かに言われなくても能動的に
船橋屋について知ろうとするはず。

つまり、価値観を共有し同じ方向を目指して
共に歩んでいけるような人材を選ぶには、企業風土や価値観に対する
共感度を確認できる機会(イベント)が必要となる。
これを中島流に言うと“踏み絵的採用”というわけ。

その昔、踏み絵によって
キリスト教徒であることを見分けていたように、
採用の際にしっかりと踏み絵のような
確認をしておかないと、のちのち困ることに繋がるのだ。

弊社クオーターバックでも価値観を共有する大切さを実感している。
クリエイティブな会社なのでその方向性と質、
そして全員が日々成長を目指してもらわないと
会社の成長も継続も難しい。

有名な大学を卒業しているから優秀な人材というわけではないからねぇ~。
これからの時代、組織の一員として
共に歩んでいけるような人材を選ぶためには、
船橋屋のような(?)“踏み絵的採用”が必要だ。

そのためには企業も
“何を目指しどう社会に貢献できているか”を
もっと明確に発信していかないとね!

そうそう、採用される側も
「入社できるならどこでもいい」という気持ちじゃだめ。
継続して勤めていくためには、
やはり自分とベクトルの合う企業を選ばなくては!


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船橋屋の会社説明会

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果たして誰が選ばれるのか!?

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1人1人が誇りを持った会社に

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はなまるア・ラ・カルト

04/01
2013

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“減装(へらそう)ショッピング” 減らそうゴミの山

“24トン!”

神戸で活動するNPO法人「ごみじゃぱん」が、
ヤマザキパンの容器包装を極限までシンプルにすることで
削減したゴミの量である。

(あまりピンとこないかもしれないが、パンの袋のみで
“24トン”というと、とてつもない量を想像できるのでは?)

同団体は、これらの功績が認められ、
昨年“減装ショッピング”の活動が内閣総理大臣賞を受賞。
現在は、活動を「広く伝えるため」のものに集約し、
より多くの人に減装運動を呼びかけているようだ。

こんな取組みが注目を集めている中、“掃除に学ぶ会”で活動を続けている
私も、日頃からゴミに対して数々のムダを感じていた。

資源の無駄使いから始まり、商品加工の手間、
路上などに捨てられたゴミの清掃・焼却・処理の手間、などなど…。
ゴミと一口に言ってみても、そこには2重3重のムダがあるわけだ。

私自身も、なるべくゴミを出さないようにと
エコバックを持って買い物に行ったりしているわけだが、
それでも結構なゴミが出てしまう…。

いつからこんな時代になったのか。

私が小学生の頃、つまり50年ほど前は、ペットボトルや缶の飲料など
出回っていなかった。お菓子を買うにも量り売りで、
パッケージすら無かったわけだ(あってもせいぜい薄い紙製のもの)。

つまり、こんなにもゴミが出るようになったのは
ここ40~50年の間でのこと。世の中の便利化と効率化が進んだが故に、
容器や包装が必要になったのだ。

また、より商品を売るための企業競争によって、
包装が過剰になったことも理由の1つだろう。

では、私たちは今このような問題に直面し、
ゴミを減らすために何をすべきだろうか。
先ほど紹介した“減装ショッピング”のように
企業に働きかけることも1つの正解だろう。

しかし、私が考えるゴミを減らすための実践は、誰もが簡単にできること。
「ゴミが増えるような過剰包装の商品は購入しない」というように、
私たちが“選ぶ”意識を持つということだ。

「便利だから利用する」という考え方で本当にいいのだろうか、と
一度立ち止まり、リスクをしっかりと見極めた上で
判断することが大切なのだ。

今回取り上げた過剰包装に限らず、急激に変化する時代だからこそ、
皆さんも“本当に必要なものだけを選ぶ”、
そんな意識をもって生活してみてはいかがだろうか。

私がそうだったように、もしかしたら街のゴミを拾ってみると
色々と気づくことがあるかもしれない。

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ゴミの山になってしまう・・・

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はなまるア・ラ・カルト

03/25
2013

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“日本を美しくする会” 発足20年

私、中島も深い関わりをもつ“日本を美しくする会”は、1993年に発足。
日本全国125ヶ所に“掃除に学ぶ会”を設け、様々な掃除活動を展開している。
その活動範囲は国境を越え海外へ。そして、今年ついに20年目を迎えた。
(ちなみに私は関わって8~9年程度だが…)

発足前から、50年以上徹底した掃除を実践してきた相談役の鍵山秀三郎氏。
会の20年という節目を迎え、今何を思うのか。

私は、“今後の掃除が担う役割”というテーマで質問を投げかけてみた。
すると鍵山氏は、これまでの経験から見出した4つの可能性を語ってくれた。


1.荒れた学校の風紀を整える
 先生方を中心に徹底して掃除に取り組むことで、
 環境的にも人間的にも荒れていた校内に秩序が生まれる。

2.障がいを持った方への好影響
 障がいを持った方が掃除に取り組むことで、その症状は軽減され(?)、
 健常者に近いやりとりができるようになる。

3.対立から調和へ
 海外での掃除経験を経て、徹底した掃除への取り組みによる
 好影響は世界共通であることを実感。
 国際問題などあちこちで起こっている対立を克服し、
 調和を生み出す可能性があるという。

4.スポーツにおいて強いチームをつくる
 ある大学のサッカー部では、徹底した掃除を取り入れたことで
 一人ひとりが成長し、結果として好成績を収めることができた。


鍵山氏は、これまでは“社会の認知を得るための20年”であり、
水面下で試行錯誤を繰り返すことで、
ようやくこのような具体的可能性が見えてきたと言う。

そして今後は、そんな“可能性の意識”を持って
掃除に取り組むことが大切だ、と。
これからが本番!というわけだ。

私はこのようなお話を伺い、掃除をすることで養える
“見えないものを見る力”の大切さを改めて感じている。

今までの世の中の傾向としては、金銭的・物質的、
すなわち即物的なものを優先する時代がしばらく続いたわけだが、
それら目に見えるものに着目していると、
目に見えないものをあまり評価しなくなってくる。

大切なものを見る力が徐々になくなってしまうのだ。
これは現代人の欠点であると言えるだろう。

徹底した掃除は、そんな現代人の欠点を改善し、
人の気持ちや、なかなか見えない世の中の問題に気づく心、
そして謙虚な人柄を育ててくれる。

そんな意味でも理に適った行動であると思うのだ。

もちろん私は、今後も能動的に掃除に関わっていくが、
皆さんも是非、徹底した掃除を実践し、
その効果を感じてみてはいかがだろうか。


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寒さに耐えながら集合場所へ

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掃除の可能性を追求

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人柄の良さがお顔に表れる鍵山相談役

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もっと日本を美しくするために

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はなまるア・ラ・カルト

03/11
2013

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なぜトイレ掃除なのか

磨けば磨くほど場は清まり、磨けば磨くほど人の心は豊かになる。
そんなトイレ掃除の実践は、生活においても、
またビジネスにおいても、多くの相乗効果を生む。

先日私は「岩国 掃除に学ぶ会」で
佐古利南(さこ・としなみ)氏のお話を聴いた。

教職に就いていた佐古氏は定年退職後、
日本を美しくする会の岩国地区で代表世話人を務め、
多くの学校で精力的に掃除に取り組んできた。

そんなトイレ掃除の報告の中でも、特に印象的だったのが
広島の公立高校の話だ。

その学校は当時、1年間に160人あまりの生徒が
中途退学していたという事実が…。

校内にはゴミが散乱、壁には落書き、
ドアは破壊され、グランドの草は生えっ放し。
生徒は隠れてタバコを吸う。
まさに風紀が乱れきった学校だったという。

そんな学校の一筋の光となったのが、掃除の力だった。

「場を清める」ことが、そこで生活する人にとって
何らかの好影響を与えると考えた当時の教頭先生が、
日本を美しくする会の協力を得て徹底的な環境整備に踏み出したのだ。

トイレ掃除、グラウンドの除草、ドアの修繕など。
徹底的な環境整備に取り組んだことで、さて、どういった効果が得られたのか。

結果(2~3年後?)、何かを達成することなど到底不可能だった生徒たちが、
体育祭を7年ぶりに催すことができ、集団演技まで成功させたのだ
(体育祭ができたくらいで…なんて思うかもしれないが、
この学校にとって、これほどの進歩はなかったという)。

場が清まったことで人の心も清まり、それによって得た成果だった。

この考え方は、まさにビジネスにも応用することができるだろう。

普通、ビジネスにおいて何かトラブルが起こった際は、
まずそのトラブルに対応し、次は起こらないようにと改善を図る。
しかし「なぜトラブルが起きたのか」について、
どれだけ根本に立ち返って考えられているだろうか。

起こった問題そのものと向き合うだけの
対症療法を繰り返したところで、根本を改善しなければ同じこと。
人を育てる環境を整えていくことこそが、
結果としてトラブルの解決につながると思うのだ。

さらに言うと、仕事環境や仕事を進める上での段取りを、
日常の“当たり前”としてルール化し徹底するといった
“前始末”を行うことが、トラブルの回避、また良い仕事につながる。

後始末ではなく“前始末”を徹底しながら、
根本であるの人や環境を改善する。
ビジネスも“場づくり”が大切だということだ。

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相談役からのありがたき訓え

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掃除の大切さを語る佐古利南氏

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多くの体験談に会場は釘づけ

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