これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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ビジネスの達人

はなまるア・ラ・カルト

01/21
2013

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山登りも、ビジネスも一緒

近頃、世間は空前の登山ブーム
(ちょっと前から「山ガール」なんて言葉も
登場したよねぇ)。
そのブームを支えているのは、
日本を代表するアウトドア用品メーカー・モンベルだ。

新年1発目である第118回αクラブ定例セミナーには、
モンベル代表取締役会長でありプロの登山家である
辰野勇(たつの いさむ)氏をゲスト講師としてお呼びした!

山一筋の青春を送った辰野氏は、
21歳でアイガー北壁を完登する。
喜びを噛みしめる間もなく、
一緒に登った友人と彼が言った言葉は、
「次はあれやな」。

すでに辰野氏の目は、頂上から見える
マッターホルンに向いていたのだ。
常にチャレンジを続け、より高いステージへと
立ち向かうその登山家精神には恐れ入る。

プロの登山家でありプロの経営者
(なんせ、グループ会社含め
500億を超す売上があるらしいからね~!)
でもある辰野氏曰く、「ビジネスも山登りも同じ」。

辰野氏のお話の中でもとりわけ印象的だったのが、
6人の若者を写した1枚の写真だ。
そこには辰野氏と現社長の姿があったが、
なんと残りの4人は全員、
山で亡くなっているという…。

少しでも準備が足りなかったり、
瞬時の決断を誤ると、
登山では命を落とすことになる。
ビジネスも、まったくその通りだ。

モンベルを経営する上で、アウトドア業界では
前例のない決断を迫られる場面も
たくさんあったという。
決断を誤れば、会社は破たんしてしまう。

「私は実は臆病者なんです。
だからいろいろと考え準備をするんです。
あと50mで頂上というところで登頂を諦め
下山したこともあります」と辰野氏は語る。

ビジネスも山登りも、結局軸は同じ。
辰野氏が山登りとビジネス両方で
実践しているのは、
目先の目標だけを見て、ただ前進するのではなく、
マクロの視点を持ち状況を見極めて
冷静に判断するということ。

目的を達成するために、時には大きな
リスクを選ぶ勇気も求められるのだ。

経営者であり登山家でもある辰野氏ならではの
エピソードがたくさん盛り込まれたセミナーは、
すごく勉強になりながらも楽しめる、
非常に充実した内容だった
(おかげさまで、来場者の方々からは大好評!)。

今年もαクラブ定例セミナーでは、
ビジネス論から独自のエピソードまで
有益なお話を語ってくださるゲスト講師の方々を
お招きするので、ぜひご期待ください!

そうそう、2月10日、17日の
InterFM『BUSINESS LAB.』にも
辰野勇会長が登場! お楽しみに!

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辰野勇会長

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登山の厳しさを物語る象徴的な写真だ

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興味深いお話がたくさん聞けた

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ラジオもよろしくね~!

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はなまるア・ラ・カルト

01/15
2013

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競走馬から学ぶ“人材登用論”

もう昨年の話となってしまったが、
有馬記念をしっかり勝利した
ゴールドシップがGΙ3勝目!
おかげでその日は、一緒に行った仲間たちと
美味しいお酒を飲ませていただいた。

かれこれ私の競馬歴も30年を超える。
その間に競馬を盛り上げる、
数多くのスターホースに出会ってきた。

1983年 ミスターシービー(クラシック3冠)
1984年 シンボリルドルフ(クラシック3冠)
1990年 オグリキャップ
1994年 ナリタブライアン(クラシック3冠)
2005年 ディープインパクト(クラシック3冠)
2011年 オルフェーヴル(クラシック3冠)
2012年 ゴールドシップ
(もっとスターホースと呼ばれる馬はいたのだが…)

実はこれらのスターホースが引退するたびに、
今後の競馬はどうなってしまうのか、と
先行きに対して不安を感じていた。
ところが、数年すると次なるスターホースが必ずや
(少し間が空く時はあるけれど)
出現してくるのだ。

これはビジネスでも同じことが言える。
次のスターホースが現れることを信じて、育み、
そして決断ができるかどうか。

ところが、実際は出てこようとしている
スターホース的人材をうまくデビューさせられて
いないことが多いのではないだろうか。
(私もその1人なのだが…)

競走馬の成長に比べれば
スローペースかもしれないが、
どんな会社でもスターホースとなりえる人材が
必ずいるはずなのだ。
それを見抜いて活かすことができれば、
会社はもっと活性化し、継続させることが
できるはず。

弊社クオーターバックを振り返っても、
私やマネージャーとなる人間が
重石となって、可能性ある人材を
潰してきてしまった ような気がする。

これからは上に立つものが、スタッフを見据え、
いかに長所を活かし、人材の活性化を
図っていくかだろう。

会社スタッフの中には、必ずやスターホースと
なる人材が隠れているはず。
それを信じて人材登用をしていけば、
すなわち成長のための土壌作りも
重要になってくるということ。
それによって、会社は活性化していくだろう。

ところで、ゴールドシップの父は あのステイゴールド。
クラシック3冠のオルフェーブルの父でもある。

日本ではGIを勝つことができず、
スターホースにはなれなかったステイゴールドが、
なぜ種牡馬としてこんなにすばらしい
優駿をたて続けに輩出しているのか?

スターホースとなれなかった私としては、
次はこのテーマを確定しよう!
乞う、ご期待。

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ビッグスクリーンに映し出される雄姿!

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ゴールドシップに託した!

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さて、今日はどの馬にしようか…

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この素晴らしい走り!

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はなまるア・ラ・カルト

01/07
2013

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職人心得30ヶ条

「できる職人よりも、“できた”職人を目指すんだ。」
秋山社長が口癖のように繰り返す。
この言葉の意味は、
すべて「職人心得30ヶ条」に詰まっていた。

「職人心得30ヶ条」を数年前に秋山社長から伺い、
当時も「素晴らしい!」と感心していたのだが、
実は一つ一つの内容や表現について、
読み解いたことはなかった。
(素晴らしいと思いつつも、私としたことが…)

そして今回改めて確認してみて、
その素晴らしさの正体に気付いたのだ。

全部は紹介できないが、その「職人心得30ヶ条」の
中からいくつかあげてみよう。

1. 挨拶のできた人から現場に行かせてもらえます。
2. 連絡・報告・相談のできる人から
  現場に行かせてもらえます。
3. 明るい人から、現場に行かせてもらえます。
4. まわりをイライラさせない人から
  現場に行かせてもらえます。
5. 人の言うことを正確に聞ける人から
  現場に行かせてもらえます。
6. 愛想よくできる人から現場に行かせてもらえます。
7. 責任を持てる人から現場に行かせてもらえます。
8. 返事をきっちりできる人から
  現場に行かせてもらえます。
9. 思いやりがある人から現場に行かせてもらえます。
10. お節介な人から現場に行かせてもらえます。

ということで、30ヶ条のうち、
頭から10項目をあげさせてもらったが、
お気付きの通り、業種・業態に関係のない
日常的で当たり前な項目ばかり。

秋山木工は注文家具の会社なので、
大工の心得のような技術的な心得かと思いきや、
そうではない。

30ヶ条の中で専門的な項目といえば、
「道具を上手に使える人から…」
「道具の整備がいつもされている人から…」と、
注文家具の会社にとって重要である
“道具”に関して述べた2項目のみ。

つまり、ほとんどがどの業種・業態でも通用する
心得となっているのだ。

この心得を毎朝丁稚たち全員で反芻し、
その意味合いについても
一人ひとりにコメントを求めることで、
30ヶ条を深く理解させている。

こうしたことから、秋山社長が目指しているものは、
“職人づくり”よりもまず“人づくり”
であることが伺える。

そしてもう一つ、
この「職人心得30ヶ条」が人づくりの
心得であると感じさせるのが、
最後に必ず「~人から現場に行かせてもらえます。」が付くという点。

丁稚たちは、現場に行って初めて
本来学びたい職人の技術を覚えることができる。

「現場に行かせてもらえます」の意味とは、
心得を実践できてようやく職人として
スタートラインに立てることを示し、
現場に立つまでに養う“人づくり”の大切さを
強調しているのだろう。

私が提唱する“仕事道”も、
まさに「職人心得30ヶ条」のような
“人づくり”の実践だ。

“仕事道”とは、
「人間性の向上」「プロフェッショナルとしての成長」
「組織としての成長」「社会貢献」といった4つの
要素を軸にし、仕事において、経済的価値観より
人間的価値観を優先する概念。
(人の成長は会社の成長、
ひいては社会の成長なのだ)

“人づくり”を徹底することが結果的に
“仕事道”につながるということを、
改めてこの「職人心得30ヶ条」から学ばせてもらった。

冒頭の秋山社長の言葉にある「できた職人」とは
人間的にできた人、
すなわち人としての完成度を表している。

業種・業態を選ばない「職人心得30ヶ条」。
仕事をするにあたって、すべての業界で
実践項目にしたい、しなければならない心得だ。

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「立派な職人目指します!」

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意気込んで1から覚え始めたものの…

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20項目あたりで最初の方を忘れ始める。負けるな未来の巨匠たち。

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はなまるア・ラ・カルト

12/25
2012

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メルシーの徹底

早稲田のラーメン店というと
ほぼ必ず名前の挙がる老舗店・メルシー。

先日たまたま早稲田付近に用事があり、
久しぶりにメルシーで昼食をとることにした。
(クオーターバック創業時はご近所だったから
よく行ってたんだよね~)

安売りのチェーン店ではないのに、
なんとラーメン1杯400円!

あれから30年経った今も変わらないメニューと
飾り気のない店内だが、
それでも行列ができていたりする。

値段は少しずつ上がっているものの、
今の時代、繁盛店のラーメンは
400円じゃ食べられないだろう。

実は、チェーン店でもないメルシーが
いまだに400円という低価格で
ラーメンを提供しているのは、
そこにしっかりとした店の理念があるからなのだ。

早稲田は東京きっての学生街。
彼らのお小遣いで払える値段であれば、
近隣の学生たちが小腹の空いた時の
おやつとして ラーメンを食べられる。

ふと気付いた。
これは、メルシーの“できるけど、しない。”
ではないかと。

あれだけ繁盛しているのだから、
チェーン展開や値段を上げての
ラーメン作りも当然できただろう。

けれどそれを“あえて”しないのは、
メルシーを訪れるお客さまたちが
「美味しいものをほどほどの値段で食べること」を
求めているからなのだ。

というより、“ここの学生たちに満足させる”が
存在理由だからだろう。

そういえばメルシーは、飯田橋、神楽坂近辺の
繁盛店である龍朋や三州屋と似ている。

この3つの店舗は、
“飾り気はなくとも人々に長い間
愛され続けている繁盛店”というのは
もちろん、“できるけど、しない”を
徹底しているという意味でも共通している。

中華料理店・龍朋は、下町風の内装で
お世辞にもきれいとは言えないが、
逆にその気取らない雰囲気が心地よい。
仲間を連れて訪れたり、ふとした時に
行きたくなるような安心感があるのだ。

大衆割烹の店・三州屋は、
15坪程度の店内が昼夜を問わず
にぎわうほどの繁盛店。
ご主人自ら選んだ美味しい魚を
お手頃価格で食べられる。

店の規模を大きくして小ぶりな魚を使えば
もっとたくさんの人に
料理を提供でき儲かるだろうが、決してやらない。
それを目的とした店ではないからだ。

低価格で美味しい料理を提供していれば
多くの人たちに喜ばれ、
十分サスティナブルな経営を続けていけるのだから、
余計なメニューは増やさない! 店も増やさない!
必要以上に高く売ることもしない!
華美な装飾はしない!

そして、わざわざ美人なお姉さんを雇うこともしない!
(昔から顔なじみの女性がずっと働いている)

お客さまが何を求めて来てくれているのかを
理解した上で“できるけど、しない”を
徹底していけば、おのずと信頼が得られ
継続していけるってこと!
ここにもサスティナブルのための大きなヒントが…。

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大繁盛!

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安~い!!

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きれいな装飾ではないけれど   愛され続けているのだ。

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はなまるア・ラ・カルト

12/17
2012

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これからの、ダンドリと前始末

(あっ! またパンツ忘れた…!)

私が通うフィットネスクラブで、人知れずこんなことをつぶやくのは
これで何度目だろうか…。だって、Tシャツやトレーニングパンツ、アンダーシャツにソックス…他にも色々、どれを忘れても大変なわけで…。

最近、前にも増して“ダンドリ”と“前始末”の大切さを感じている。
先ほどのフィットネスクラブの例もそう。
私の目的はトレーニングをして身体を鍛えることであって、忘れ物をせずに行くことではない。

(準備にできるだけ気を使わなくてもいいように、
  “ダンドリアプリ”が欲しいな~)

こんなこともありながら、実は最近私が着目しているのは、ただの「ダンドリ」や「前始末」ではなく、
ロングレンジの“ダンドリ”や“前始末”。

以前、ビジ達で紹介した宮大工の人たちは、
いかに“ダンドリ”が大切なのかを語っていた。

例えば、次の仕事のことを考えて道具の手入れをしっかりしておく。
また、次なる職人を育てるため、
徒弟制度を設けている。
さらに、寺院の建立や修復作業がない時にも食いつなぐことができるよう、畑を持っているなど、どれもこれもがロングレンジの段取りなのだ。

また、石田梅岩もこんなことを語っている。
「実(まこと)に子孫を愛せば、 道を学びて栄うることを致すべし」。

これは、「孫の代のことを愛し考えるならば、
道理をしっかり学ぶことが必要だ」ということ。
これもロングレンジで“前始末”するべきということだろう。

中島流にいうと、ロングレンジでこの先を考えるならば、エネルギー問題も“前始末”が必要。

この震災で、これほどの原発被害が出るのであれば、やっぱり“前始末”なのだ。
今こそ「エネルギーは原発に頼らない!」、そんな勇気ある決断が重要。
楽や効率を優先すると、いつか大きなリスクとなってやってくる。

美しい地球を孫の代、いや、その先まで残すためには、目先のことばかりを考えず、ロングレンジに物事を考えた“ダンドリ”と“前始末”だ。

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前始末を実践!

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ダンドリアプリが欲しい!

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宮大工さんを見習いたい!

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