08/08
2022
辻村深月の『ツナグ』で“石田梅岩”に会いたい!?
“石門心学・実践講座”はこの8月でお陰様で112回目を迎える。
毎月開催しているのでもう10年目ということ。
(素晴らしい!)
その学び方は、“石門心学”であり石田梅岩を研究し学ぶだけでなく、
その価値観をどう日々のビジネスや日常に実践するか⁈
というところがポイント。
ご存知だと思うが、江戸時代の中期に活躍したのが石田梅岩。
もうすぐ300年経とうとしているわけだが、
実は石田梅岩の教えを学ぶ“石門心学”の流れが
未だに日本中に多く残っているという。
(参加メンバーの中に、全国各地の石門心学に関わる勉強会を
調査研究してる人がいるのだ→清水さんありがとうございます)
300年経っても陳腐化しない価値観であり考え方を
あの江戸時代にすでに梅岩は発信していたということだ。
→“石門心学・実践講座”に興味のある方はこちらから
https://bt.q-b.co.jp/wp-content/themes/qb/pdf/sekimon2022.pdf
さてそこで…
辻村深月氏の小説『ツナグ 』はご存じだろうか。
“死んだ人間と、生きている人間を会わせる窓口”これが“使者=ツナグ”だという。
2011年に吉川英治文学新人賞も受賞し、
2012年には映画化もされ、主演は松坂桃李で、樹木希林も登場していた。
なぜか映画館でしっかり観た記憶が…
人と人の物語がいくつか盛り込まれているオムニバス構成だが、
これを観て結構感動涙した記憶がある。
その続編ともいえる小説『ツナグ 想い人の心得』が出版され、手にしているわけだが
今回は一作目とは少し趣の違う“歴史上の人物に会える”といった
とても興味深いテーマの物語が折り込まれている。
登場人物は元学校の校長先生でもあった80代のおじさん。
地元の英雄として伝わる、戦国時代の上川岳満(かみかわがくまん)
という人物(架空の人物)に惚れ込み、徹底的に調べるが、
どうしても腑に落ちないところが…。
そして、ツナグを知るところとなり、
この謎を本人から直接聞きけるチャンスをもらえることに…。
ここからは『ツナグ 想い人の心得』を読んで欲しい。
さて、この物語を読み始めた途端に、私は“石田梅岩”を思い出した。
私たち“石門心学・実践講座”で学ぶ人たちは、
経営者が多いこともあり、石田梅岩がこの時代に生きていたら
どう考え、どう対処するだろう⁈ がたびたび出てくる常套句。
ということもあり、もし“ツナグ”があるのなら
梅岩本人に聞いてみたいことは山ほどあるのだ。
1.梅岩先生にとっての“悟り”とは?
→“性理”とはどのような考え方?
→悟ったことで何がどう変わったのか
2.なぜ江戸中期にあって『都鄙問答』『倹約斉家論』の冊子印刷に行き着いたのか?
3.ある時期以外は、女性に対して興味を持たなくなったと言われていますが、
何か原因があったのか…真意の程は?
4.梅岩先生の活躍の頃から約300年経ち、
これほど社会構造も変わり近代化したのに
未だに“石門心学”であり、梅岩先生から多くの影響を受け、
学ぶ人たちがいることについて。
etc.聞きたいことは山ほどある。
辻村深月先生、物語の中でもいいので“石田梅岩”を
登場させてもらえませんか⁈
どんな石田梅岩になるかとっても楽しみ!