これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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熟ジュクア・ラ・カルト

03/11
2013

juku

ドジョウ算式相乗効果はどこへ行く

人生は、さまざまな出会いや偶然がハモり
思ってもみない方向で形づくられている。
以前、そんな数々の相乗効果により引き起こされる奇跡のことを
“ドジョウ算式相乗効果”と名づけた。

きっかけは、歩道に生きたドジョウが落ちているのを
たまたま発見して小川に逃がしてやった時の話。

一度市場に出回ったドジョウ
(多分ドジョウ鍋になる運命だっただろう)が歩道に落ち、
私に発見されて…と確率を計算していくと、数々の偶然が奇跡的に
重なっていることを実感したのだ(その確率6561分の1)。

さて、近頃この“ドジョウ算式相乗効果”が
脅かされている気がしてならない!

先日英国で実施された調査によると、
インターネット検索の普及によって
祖父母と孫のコミュニケーションが減少しているそうだ。

孫たちはわからないことがある時やヒントが欲しい時、
祖父母に尋ねるのではなくGoogleやWikipedia、Youtubeを開くという。
つまり、スマートフォンやパソコンに向かって
コミュニケーションをとっている状態だ。

先人(祖父母など)との直接的なコミュニケーションにより、
本来の目的以外の情報やアドバイス、
つまり “副産物”も得られるはずなのに…。

確かにインターネット検索は便利だし、
人に聞くよりも自分で調べた方が早い場合もあるだろう。
しかし、何かのついでに得た情報が、
その後の判断や決断への大きなヒントになることはよくある。

直接的なコミュニケーションの機会をおろそかにすると、
目先の目的だけしか果たせず、相乗効果あるビジネスの展開が
なかなかできなくなってしまうだろう。

プラスアルファがそぎ落とされてしまったら、
人生や世の中の流れまでもが変わってしまうと感じるのは私だけ?

ちなみに、弊社でもちょっと気になることが…。
弊社ではシステム管理のIT化を推進中なのだが、
やはり若い人たちの方がITの活用知識を持っている。

そのため、これまでの“当たり前”であった
「部下が質問して上司が教える」という構図が崩れつつあるのだ。
人との直接的なコミュニケーションが希薄になっていく中で、
上司と部下の立場が逆転し上司の権威が失墜してしまう…な~んてことにも!?

インターネットは確かに便利だが、
その代わりに何か大切なものを失おうとしているように思えてならない!

日々の何気ないコミュニケーションが相乗効果を引き起こし、
結果的に人生が豊かになるのではないだろうか。
“ドジョウ算式相乗効果”は、一体どこへ行ってしまった!?

juku

私は6561分の1の奇跡を大事にしたい

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熟ジュクア・ラ・カルト

02/25
2013

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本当の出版業界の危機とは

“儲かる”
“億万長者になる”

先日、新宿の紀伊國屋書店を訪れたときのこと。
ビジネス書のコーナーに
平積みされている本のタイトルは、
どれもそういった、人の欲をくすぐるようなタイトルばかりだった。

出版業界は今、電子書籍の登場によって、
最大の危機に直面している。

かつてデジタルカメラの登場で
経営破たんまで追い込まれたコダックや
危機的状況に追い込まれた富士フイルムのように、
まさに抜き差しならない決断を迫られているときと言ってよいだろう。

そんな状況にも関わらず、
書店で平積みされている本はこのような本ばかりだ。

ソフトバンク・孫正義氏
  『億万長者 富の法則』
ユニクロ・柳井正氏
  『ユニクロ思考術』
日本マクドナルド・原田泳幸氏
  『「世界で勝つ」ための鉄則』
セブン&アイ・ホールディングス・鈴木敏文氏
 『セブン-イレブン・ウェイ日本から世界に広がる「お客さま流」経営』
ローソン・新浪剛史氏
 『個を動かす 新浪剛史氏 ローソン作り直しの10年』
サイゼリヤの創業者・正垣泰彦氏
 『おいしいから売れるのではない 売れているのがおいしい料理だ』
等々。

どの本をみても、大企業の経営者が取り上げられ、
目を引くタイトルが付けられている。
しかし、果たして本当にこれら経営者たちのやり方を
真似することがよいことなのだろうか?

ストレス社会・地域文化の崩壊・格差社会という
現代社会が抱えている問題…。

実はこれらの問題をつくり出しているのが、
まさにいま紹介した本の筆者や題材にされている
大企業の経営者たちなのだ。

それにもかかわらず、出版業界は、
そんな問題には目もくれず、
目先の売り上げだけを考えて、
こんなビジネス本を出版し続けている。

いま、声高に言われている出版業界の危機。
本当の危機は電子書籍の登場ではなく、
目先の売り上げばかりに気を取られ、
本来出版すべきものを見失っていることに
あるのではないだろうか。

ちなみに、私の書籍のタイトルは、
『非効率な会社がうまくいく理由』
『儲けないがいい』
いま紹介した本とは、タイトルも内容もかなり違う。
果たしてどちらが売れるのか…っ!

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大量に平積みされている本たち…

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金、金、金!

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儲かるだけが仕事じゃない!

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彼らの真似は本当によいことなのか?

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みんな頭の中は儲けることばかり

プリント

地元の人たちは吸い尽くされていく

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自分だけが儲かればいいのか?

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熟ジュクア・ラ・カルト

11/12
2012

juku4

「代行業」の横行

もしも、読書を代行してくれるサービスがあったとしたら…。

「この本の主人公はこんな人で、こんな物語です…
一番の読みどころは…そして、最後にはこんな結末が待っているんですよ」

「このビジネス本のコンセプトは○○○で、
ポイントは5つあります。まずひとつ目は…」

こう専門家から教えてもらうだけで、
本を読んだ気になれるし、
ポイントも理解できる。難しい漢字に悩む必要もなく、時間だって必要ない。
とっても楽チン。いいサービスだこと…。

でも、それで本当に良いのだろうか?
話を聞いただけで本を読んだとはいえないし、
学びを得られるはずがない。

読書は文章を通じて表現や漢字も覚え、
登場人物たちのやりとりから、人を理解する力を付けるチャンス。

読書の価値は内容を知るという結果だけではなく、
そのプロセスにおける気づきや、知のさまざまな相乗効果があるところなのだ。

なぜこんな話をしたかといえば、
近ごろ、さまざまな「代行業」が
盛んになってきているからだ。
冠婚葬祭時の家族代行サービスまであるのだとか。

本来、これらの代行業は高齢者や
忙しい単身者など、
“したくてもできない人”のためのもの。
ところが、便利であるがゆえに、
“本当は自分でできるけど、
つい頼ってしまう”利用者もたくさんいるという。

(私に言わせれば、さまざまな安価をウリにした
チェーンの飲食店も代行業と言えるのだけれども)

料理や洗濯、掃除に買い物…
こんな日常の行動すら全てを
人任せにしていたらどうなる?
いつしか“なにもしない” 人になってしまうのでは?

もちろん、本当に代行業を必要としている人もいるので、代行業の全てを否定しているわけではない。

けれど、ただ漫然と頼っている人は、
代行業によって
大切な相乗効果のあるプロセスを、
みすみす捨てていることに気づいて欲しい。

買い物に出かけて人と出会うのも、
掃除をして心を磨けるのも、
自ら行動してこそ得られる相乗効果。
自分で動いてこそ、日々の行動から学び、
その相乗効果を活かすようになれる。

日常の行動一つひとつが学びのチャンス。
だからこそ「自分でやる」
「代行業の誘惑に負けない!」
そんな強い気持ちを持つことが大切なのだ。

だからこそ、私は料理や掃除、
洗濯をしっかり自分でするのだ! はっはっはっ。
(実は独り身という理由もあるけれど…)

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おかずの一品くらい…とつい頼りがち

juku3

手軽・安価というのが人をダメにする

juku4

誘惑に負けない心を!

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