これからの選ばれるビジネス!

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目からウロコのおすすめ本

02/19
2018

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『LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略』リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット著

今回は1年で25万部も売れたというこの本をご紹介したい。
邦題では『LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略』とあるが、
海外で発売されている原題は“The 100-Year Life”だ。
(いやぁ~かっこいい!!)

海外の本を訳したということで、
序文には日本人の読者に向けたメッセージがある。
一部抜粋してご紹介したい。

「日本は世界でも幸せな国だ。他のどの国よりも平均寿命が長い。
2050年までに日本の100歳以上人口は100万人を突破する見込みだ。」

2050年は今から32年後、
ちょうど団塊の世代が100歳を超えていくってこと。
そこで400ページを超すこの本が
私たちに投げかけてくれるのは、
この長寿化をどう生きるかということだ。

使える時間が増えることを、
「恩恵」と見るか「厄災」と見るか。
その問いは、章立てを読むだけでも十分に伝わってくる。

例えば第2章。
「過去の資金計画ー教育・仕事・引退というモデルの崩壊」とある。
この3つのステージを基本としていた時代はもう長く続かないということだ。

また、第3章には「雇用の未来」とある。
これまで私がビジ達でお伝えしてきたように、
技術革新が進む中で、人間の仕事は変化せざるを得ないだろう。

他にも、「見えない資産」「新しいシナリオ」「新しいステージ」と、人生が長くなることで考えるべき項目が続いていく。

生きる時間が長くなったとき、
その分の資産はどのようにまかなえば良いのだろうか。
そして、教育・仕事・引退という3ステージを
引き伸ばすだけで、せっかく得た時間を「恩恵」へ変えることはできるのだろうか。


この本の中でもいくらか語られていることだが…、
お金や物件などの有形の資産ではなく、
自分自身のスキルや経験など“無形の資産”に、
私たち経営者はもっと注目していくべきではないだろうか。

私がこの本の中でー番着目したのは
「見えない資産」のところ。
この“無形の資産”こそが、その後の生き方に大きく作用するということなのだ。

果たして、その“無形の資産”はどのように身につけ、
展開していけば良いのだろうか…。
という次の話については、また改めてビジ達でお伝えするとしよう。
(中島流Myアセットマネジメント、ついに公開か…?!)

まずは、この『LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略』ぜひ手にとって読んでみてほしい。

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さあ一緒に、これからの人生戦略を考えよう!

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目からウロコのおすすめ本

02/05
2018

book.1

『脳がクリアになるマインドフルネス仕事術』川野泰周・著

つい先ほどまで、『脳がクリアになるマインドフルネス仕事術』の著者、
川野泰周さんにインタビューをしていた!!

医学的な根拠に基づき、
なぜマインドフルネスが経営者やビジネスマンに意味を成すのかを教えてくれた。
というのも、川野さんは臨済宗建長寺派の
林香寺住職でありながら、精神科医としての顔もあるからだ。

禅宗のお寺に生まれた川野さんは、17歳のときにお父様を亡くされた。
そこで急遽、檀家の法事の供養をお手伝いすることもあった。
いろいろな家族を見てきた中で、川野さんはあることに気がついた。

それは、
親族の中にはすぐに気持ちを切り替え、「いい方だったね」と笑顔で語る人もいたが、
3回忌でも深く悲しむ人もいるということ。

人それぞれの感情の差の理由を知りたくて、
慶應義塾大学の医学部に進んだという。
そして精神科医として臨床経験を積んだ後、
建長寺で3年半の修行を体験し、今に至っているという。

私自身、正直なところ、
今まではマインドフルネスや禅に対して理解しきれていない部分があった。
しかし、川野さんの話を聞く中で、
なぜ今の時代に大切だと言われるのか、
深く納得したので、ぜひ皆さんに紹介したい。

本の中では「呼吸瞑想」というのが紹介されている。
これは姿勢を正し、2、3回の深呼吸をし、
新たな空気を身体に入れた後は、
いつもの自然な呼吸をすれば良い。
そこからは呼吸に集中して、
自分の状態を10分程度観察するのだ。


禅では「何も考えないことを考える」と言うが、
この呼吸瞑想はまさに、頭の中の雑念を俯瞰し、
自分をマインドフルな状態にしていくってこと。

あのアップルの創業者のスティーブ・ジョブスも、
「禅は自分にとって必要なもの」と言っていたという。
多くのビジネスリーダーたちが、
禅であり、マインドフルネスに注目する理由として
川野さんは“心幹を持つ”行為だからだと表現している。


私たち経営者には、毎日あらゆる情報が届く。
他社の動向やさまざまなトラブルの情報も、
そして時には家族や知人の言葉でさえも心に迷いを生む。
そんな時に、然るべき選択をするためには、
自分を信じて突き進んでいくための一本のブレない軸が必要だ。
それを支えるのが“心幹”なのだろう。

さまざまなマインドフルネスに関する書籍があるが、
ぜひ、この本から入ってもらいたい。


(私はもう、歩きながら呼吸瞑想をあれこれ試しています)

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ぜひ手にとってみてほしい!

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インタビューもお楽しみに…

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目からウロコのおすすめ本

01/15
2018

book

『ハーバード日本史教室』 佐藤智恵・著

世界最高の学び舎と呼ばれるハーバード大学。
そんなハーバードで、日本史を一般教養として
学んでいることをご存知だろうか。

先日、あるFMのラジオ番組に
『ハーバード日本史教室』の著者
佐藤智恵氏が出演し、
「なぜ世界最高の知性が日本を学ぶのか?」
という話題が展開されていた。

たとえば、ハーバードのテストでは、
「日本の歴史の転換点ともいえる
 1600年(関ヶ原の戦の年)
 1868年(明治維新が始まった年)
 1945年(日本の敗戦の年)
 のなかで、貴方が思う日本の政治・社会・文化の変革に
 影響を与えたもっとも重要な年を選び、その理由を述べよ」
という問題が出題されている。

それだけでなく、選ばなかった2つに関しても
その意味合いを含め50分間字数制限なしで
論述をしなければならないのだ
(私たちにとってもかなり難しい問題である…)。

佐藤氏の著書によると、ハーバードは
これほどまでに日本史を重視しており、
ほかにも“武士道”、“忠臣蔵”、
“メイド・イン・ジャパン”など歴史上における
さまざまな文化や価値観を学んでいるという。

このように、日本は地球規模で見ても注目に値する
思想や価値観を持っているからこそ、
学ぶ対象となっているのだ。
つまり日本を知らずして、新しい未来や世界のその先は
見えてこないだろう! というのが、
時代の先を考える人の発想なのではないか。

私がビジ達で度々語っている
“パラダイムシフト75”のように
今、世の中は過渡期に差しかかっている。
ビジネスにおいても、これまでと違う価値観で
動いていくことは間違いないだろう。

これからくる新しい時代に適応するためには
日本的な経営の在り方を再構築する必要がある。
中島流では、この新日本的経営を
“日本的経営道”と呼んでいる。
ここは自信を持って日本的経営のいいところを
研究し、活かそうではないか。

みなさんもこの本を手に取って、なぜハーバードが
日本に興味を持っているのか紐解いてみると、
次の時代に引き継がなければいけないものが
見えてくるかもしれない。

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目からウロコのおすすめ本

11/06
2017

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世界を救うパンの缶詰

このタイトルを聞いただけで、
ビジ達を読んでいる方ならピン! とくるかもしれないが…
あの、パン・アキモトの“パンの缶詰物語”が
ついに児童書になったのだ!
(パチパチパチ~!)

この本では、パンの缶詰がどのように生まれ、
世界にどう貢献しているのか…ということが
しっかりと語られている。

パンの缶詰が生まれたきっかけは、阪神淡路大震災。
被災地支援のためにトラック1台分のパンを届けたものの、
その扱いに手間取っているうちに日が経ち、
約半分しか被災地の人々に食べて貰うことができなかったという。

そこで頭を捻り、日持ちに左右されず
被災地でもおいしく安心して食べられるパンとして
開発されたのが、このパンの缶詰だ。
(うんうん、ストーリー性があるねぇ~)

しかし、しかしだ、おいしいパンの缶詰ができたのに、
これがなかなか思うように売れない。
(あるある、こんなことって…)

そこで「もっとパンの缶詰を知ってもらおう!」
その一心で、栃木県那須塩原市の
市役所に缶詰を寄付することを決め、
さらに市役所への贈呈式までも企画したという。
この社会性ある発信が注目され、
多くのメディアに取り上げられることになったのだ!

これはまさに、秋元社長が言うところの“社会性のふりかけ”である。
“社会性のふりかけ”をかけることで、
メディアに注目され、多くの人たちに発信されることになったのだ。

このように直接的に商品を売り込むことよりも、
商品の持つ社会的可能性に照準を当て訴求する、
パン・アキモトの“先義後利”のビジネス姿勢が、
より多くのメディアに取り上げられることになったということ。

特にパン・アキモトなれば、そのビジネスモデル
“救缶鳥プロジェクト”はまさにそれ。

これは、家庭や学校、自治体などで備蓄されたパンの缶詰を
賞味期限を1年残して回収し、
世界の飢餓地域に持っていく画期的プロジェクトだ。

いや~、改めてここまでの道のりをたどってみても
その物語性は大いにある。
このように、今となっては、世界でも活躍しているパンの缶詰 !
まさに“プレミアムな先義後利”の商品といえるだろう。

さて、私が着々と進めている“MEMUROワインヴァレー構想 ”。
地域づくりや街づくり、農業改革を目的としているこの構想だが…
ここでも“プレミアム感ある先義後利”の展開はできないだろうか!?
これが、これからの私の課題といえるだろう。

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タイトルは『世界を救うパンの缶詰』

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パンづくりの工程も紹介されている

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目からウロコのおすすめ本

07/24
2017

book

『どんなマイナスもプラスにできる 未来教室』石坂典子・著

ある日、私のデスクの上に
見慣れない黄色い表紙の本が置いてあった。
なになに、タイトルは“未来教室”??
そしてオビにはあの石坂典子社長の顔写真が…
(へぇ~、もう次なる新刊を出したんだぁ~!)

今度は一体どんな内容なのか!? と早速読んでみた。
すると、会社を立て直すまでのプロセスではなく、
“マイナスをいかにプラスへ変えていくか”という
社長になってからの石坂氏の考え方を描いた、
今までと一線を画す内容だったのだ!

印象的なのは
「産業廃棄物処理を社会に必要な仕事にする」という石坂氏の想いだ。
会社を継ぐとき、石坂氏は
「どうしたら地域の人々に求められる会社になるか」を考えた。
そして、産業廃棄物処理という仕事を、
ゴミを資源に再生し、環境を守る仕事だと捉えなおした。

そして、こんなゴミ問題の捉え方も…。
一見元気な人でも、その人の排泄物を見れば病気かどうかがわかる。
社会も人と同じで、社会の排泄物であるゴミを見れば、
いまどんな問題が起こり、
未来にどんな深刻な課題となって現れるがわかるのだという。
つまり石坂氏は、ゴミを見ながら未来を想像しているのだ。

たとえば、プラスチックのゴミは適切な処理をしないと
自然に帰らず海へたまりつづけ、
それを魚が食べて深刻な被害になろうとしている。
このような状況になっているのも、
つくる側の人間が、廃棄後の未来、後処理まで考えない
社会の構造に問題があるのだと石坂氏は指摘する。

石坂産業がいま目指しているのは、
リサイクル率100パーセントのサステナブルな資源再生。
そのために、石坂氏は「つくる側」であるメーカーと
協力関係を築こうとしているとのことだが、
このように具体的かつ実効的に石坂氏が動けるのは、
なりたい未来像をしっかり描けているからこそ。

「まずは、実現したい未来を思い描いてください。…
…未来を描いて、行動を選択することで、現実がぐぐっと動く。
そのとき、想像もしなかったパワーが
自分のなかにあることを発見するでしょう。」

これはこの本のプロローグのことばだが、
そんな石坂氏だからこそ、難関を突破していくのだろう。
そしてこの度就任していただいた
「里山と生きる協会」会長としても、
素晴らしいリーダーシップを発揮してくれるに違いない!
“石坂社長、期待してま~す!”

book

鮮やかな表紙の石坂氏の新刊

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