これからの選ばれるビジネス!

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選ばれる仕事道

04/13
2015

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できるリーダーは、ロングレンジの仕事道!

あるテレビ番組で、
東京ヤクルトスワローズに所属する
石川雅規(まさのり)投手が、
「球威にあまり自信が持てなくて…
だからインコースを攻めました」と語っていた。

インコースを攻めるとは、
例えば打者が少しのけ反ってしまうくらいの
胸下を狙う球を投げること。

これからの先のシーズンを考えると、
自分がインコースを攻める球を持っていることを、
相手打者にイメージ付けておきたい。

だからこそ、シーズンが始まったばかりの今、
“敢えて”インコースを狙うのだそうだ。

この話からまず感じたのは、
物事をロングレンジに捉え、
“敢えて”といった状況を選んでいるということ
(野球選手は、毎回の勝利ばかりを求めて
プレーしていると思って…)。

ビジネスの現場では、
この“敢えて”という場面が非常に多い。

先週のビジ達でご紹介した
“アゲインストが決断”の話では、
モンベルの辰野勇会長が
「将来を見据えて、敢えて困難な道を選ぶ」
という長期的な視点の大切さを説いている。

いまの世の中、
多くの人の価値観にありがちなのは、
自分の都合や欲求だけで選んでしまう
“今だけ、自分だけ、お金だけ”。

そんな人が多い状況だからこそ、
いまこそ先のことを考えた行動をしなければ、
将来の自分のためにはならない。

私が毎週続けているラジオ番組。
かれこれ4年も続けているが、
おかげさまでかなり忙しいスケジュールにはなった
(毎週毎週、時間をかけて番組を制作しているので)。

だが、“敢えて”続けていることで、
得られたことはたくさんある。

例えば、新たな出会いであったり、
さまざまな経営者の話から得た発見といったもの。

“困難”を取り込む選択は、
その先の自分のためになっているのだ。

だからこそ、
常にロングレンジで物事を考えることの
重要性に気付かされる!

世界規模で考え、
足元から行動せよという意味の
「Think Global , Act Local」
という言葉がある。

しかし、それ以上に大切だと思うのは
「Think long range , Act Tomorrow」
なのかもしれない(中島オリジナルフレーズ!)。

常に物事をロングレンジで考える。
この思考こそ、“仕事道”を実践するための
重要なポイントであることは、間違いないだろう!

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先のことを見据えた行動を心がける!

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長期的視点の重要性

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選ばれる仕事道

04/06
2015

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大里流の“育む仕事道”

私がさまざまなメディアを通して発信している“仕事道”。
仕事とは、単にお金を稼ぐものではなく、
組織を成長させるものであり、
個人のスキルや人間性の成長を促すものでもある。

そんな“仕事道”を体現している会社の1つが、
ビジ達でもたびたび紹介している
大里綜合管理(以下、大里)である。

大里では、「地域貢献」を経営理念の1つに挙げており、
地域の人々や様々な企業・集団と
積極的に情報交換をすることで、
地域全体の活性化を目指しているのだ。

先日、そんな大里の
「経営計画発表会」に出席させていただいた。

この発表会は、社員や仕事関係者はもちろん、
社外の経営者などを招き、
来期の経営計画や各リーダーのビジョンを発表する場で、
今年で18回目を迎えるという
(社外の参加者では私が皆勤賞だと!)。

いつも通りのスタッフによるウェルカム合唱なども交え
“大里らしい”おもてなしの発表会となった。

“大里らしい”中でも、
今回私が注目したのは「大里スピリット賞」。

この賞は、会社への貢献度だけではなく、
その個人の努力や頑張りを評価するもので、
スタッフ全員がコメントつきで投票して決める賞だ。

今回受賞したのは、
草刈りを担当している20歳(?)の青年だ。
彼は、かつて引きこもりだったそうだが、
定時制高校に通いながらも、
仕事でもリーダーシップを発揮していたという。
その姿をスタッフたちは温かいコメントと共に評価したのだ。

このように、あまり表立たずとも
粛々と努力を続けている人を評価することは、
企業において重要なことだ。

なぜなら、みんなの前で認められることによって
本人はやる気を感じ、結果、
仕事へのやりがいや更なる自己成長につながるからだ。

このことを中島流に
“育む仕事道”と呼んでいる。

この発想は、中里スプリング製作所が行っている
「好きな社員ランキング」にも同じことが言えるだろう。

これは、「笑顔」「通る声」「入れたお茶が美味しい」などの
テーマごとにスタッフがランキング形式で選ばれ、
1位のスタッフは表彰されるというものだ。

これにより、スタッフには自負心や向上心が生まれ、
結果、会社への貢献につながるのだ。

このように、数字などの表立った貢献でなくとも、
それぞれの努力を認め、評価することは、
スタッフだけでなく、企業にとっても成長につながるといえる。
だからこそ、大里では、「大里スピリット賞」を
年1回の経営計画発表会の一つの狙いとしているのだ。

仕事は、稼ぐだけで完結するのではない。
スタッフ個人のスキルや人間性を育むことで、
組織全体を成長させ、社会への貢献を
次代へとつなげていくことが大切なのだ。

“育む仕事道”、これは中小企業にとって
大切なキーワードといえるだろう。

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歌で大里流おもてなし

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本日の目玉「大里スピリット賞」!

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スタッフの自己成長を促し企業成長へ

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“育む仕事道”の実践!

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選ばれる仕事道

03/23
2015

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サイバーダインの仕事道

毎年楽しみにしている、
東京ニュービジネス協議会が主催するIPO大賞。

つい先日、第9回が開催されたので
今年も参加させていただいた。
IPO大賞とは、新規上場企業の中で経済活性化に貢献し、
日本を牽引する企業を表彰するイベントのこと。

今回、ルーキー部門で受賞したのは
CYBERDYNE(サイバーダイン)株式会社。
あれっ? 見たことある人が壇上に登ったなあと思ったら、
なんと代表取締役は山海嘉之(さんかいよしゆき)氏だった!

2005年に行われた愛知万博で受付嬢を務めて
注目された「アンドロイド」(人間型ロボット)。
この開発に携わっていたのが筑波大学大学院教授、
そして工学博士でもある山海氏だ。

今回、受賞する運びになったキッカケは、
HAL(ハル)と呼ばれる装着型ロボットの活躍。
実はこれもまた、
すごい機能を持つ世界初のロボットなのだ。

HALは身体に装着することで、
身体機能を改善・補助・拡張してくれる。
例えば「足を動かしたい」と脳が考えたとすると、
神経を通してその信号を察知する。
その信号を受け取ったロボットが、
パワーを発動し身体を動かしてくれるのだ。
山海氏が開発したのは、信号を脳からではなく
「皮膚」が受け取ってくれるという仕組み。

もっと驚くのは、装着しながら何度も身体を動かしていると、
今度は脳が「どんなときに動いたか」を学習し、
次第にHALがなくても動かせるようになってくるそうだ。

まさに人と機械、そして情報を融合させた発明!
しかし、サイバーダインの素晴らしさは、
ただ「発明する」だけにに留まらない点だ。
発明しただけでは、なかなか世の中で活用され、
普及まで至らないのが実際。

だが、サイバーダインでは技術=可能性をどんなところで運用させ、
社会に活かせるのかを考え、
支援システムまで開発しているのだ。

すでに海外の医療や介護の現場で活躍しているという。

HALが実践してくれていることは、
次世代の技術開発と提供サービスのあり方であり、
これからの人とテクノロジーの関係かもしれないのだ。

その先を見据え、志を持って理念を実践する山海氏のチャレンジは、
まさに“仕事道”といえるだろう。

ただ儲けるだけでなく、自分たちの存在理由に向けて
テクノロジーとノウハウを駆使し、
社会と人のために進んでいくその姿に、
感動すら覚えるのは私だけだろうか。

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感動的な受賞!

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選ばれる仕事道

03/02
2015

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非常識な6・4の仕事道

「お金になる仕事6! お金にならない仕事4!
それでいいんです!」

そう言い切ったのは、大里綜合管理株式会社の
代表取締役、野老真理子氏だ。
6対4とは…ス、スゴイ! でも一体どうして?

不動産の管理仲介等を主な業務とするこの会社は、
地域貢献や環境整備に抜群の貢献度を誇ることで有名だ。
しかし、先日「掃除に学ぶ会」の
企業見学会でお邪魔したところ、
野老氏からそれをさらに裏付ける? いやいや、
断言する言葉が出てビックリ。

「お金になる仕事10、お金にならない仕事0!」
の会社だって少なくない…というか、
今のニッポンではそんな会社がほとんどだろう。
そんな中、野老氏は自分の信念をもって
自らの「6対4」の仕事道を貫き通しているのだ。

たとえば、見学会メンバーが大里綜合管理で見学をして、
さあ、これから食事に行こうという時のこと。
食事前のオフィスフロアで、
社員、スタッフ全員から
おもてなしの合唱がついてきたのだ!

野老氏が呼びかけると作業をしていた
15人ほどのスタッフが集まり、
私たちを歓迎する歌を歌ってくれた。
こんなことまで、仕事としてやってくれるとは…!

また、大里綜合管理では地域の清掃活動やボランティアにも
非常に積極的に関わっている。
地域貢献活動として100キロ歩きを主宰し、
東北への支援活動は既に170回! 東日本大震災以降、
徹底した節電(なんと震災前の79%オフ!!)にも取り組み、
地域清掃も定期的に行い…。

挙げればキリがないが、これら一つひとつは、
当然お金になる仕事ではない。
では一体、どうしてこんなにも積極的に
「お金にならない仕事」に
会社全体で取り組んでいるのだろうか。

それは、野老氏の
「仕事はすべて、スタッフの貴重な時間を使うこと。
 ならば、仕事中で地域の課題を少しでも解決し、
 充実した時間だと実感できるものにしたい」
という思いがあるからだ。

つまり、社会貢献してこその仕事ということ。
お金を稼ぐことだけが仕事ではないのだ。

こんなふうに大里綜合管理では、
一般の会社の常識では理解に苦しい
「非常識」な仕事にも取り組んでいる。
けれど、野老氏が社長になってからの約20年以上、
多くの支持者を得ながら継続できているのは、
野老氏の「非常識」な仕事道が利己的なものとは程遠いから。
しかも、地域貢献によって地域が活性化すれば、
不動産管理を行うこの会社の業務にも、
相乗効果でプラスが生まれていくだろう。

「働く」とは本来何なのか? 仕事とは?
そんな問に真正面から答える、
非常識な「6・4の仕事道」。
多くの経営者たちが、目先の利益ではなく、
お金にならないが意味はある
非常識な仕事に圧倒されていた。

だからこそこの仕事道が選ばれ続けるのだ。

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おもてなしの合唱!

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2階のレストランで食べるおいしい食事

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立って行われる8つの会議

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選ばれる仕事道

02/23
2015

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将(おく)らず、迎えず、応じて蔵(おさ)めず、そして向かう!

「過ぎ去ってしまったことを、くよくよしない」
「今後のことに取り越し苦労もしない」、
そして「起きた出来事に不満を言わず、
受け入れて適切な措置を取る」。

原文では「将(おく)らず、迎えず、
応じて而して蔵(おさ)めず」と書かれるこの言葉は、
中国の道家思想家によって書かれた『荘子』にある。

一つ一つの出来事をきちんと受け止め、
次のための対処をする。
そんな指導力が今の時代には求められている、
という内容のコラムを読んでいるときに
出会ったこの言葉。

次から次へと物事が移り変わり、
時代の過渡期を迎えている現代。
だからこそ、突然の状況の変化に、
対処する力が求められる。

つまり、時に予測不可能な波の流れに
逆らう必要も出てくるのだ。

もし、流れに逆らって泳いでいくのなら、
「一体何のために泳ぎ、どこへ向かっているのか?」を
明確にしなくては!
自分の立ち位置や目的がしっかりと見えていなければ、
流れに逆らうだけのエナジーは湧かないからだ。

だからこそ中島流では、
「将らず、迎えず、応じて蔵めず」に加え、
「そして向かう!」を徹底したい。

今の時代、自分の“個人的な夢”だけでは、
多くの人の共感や協力を得ることは難しい。
だからこそ、社会性のある“志”が必要なのだ。
この志がなければ、
「将らず、迎えず、応じて蔵めず」も
実行できないだろうし、流れに逆らってまで
突き進むエナジーも作り出せない。

何より大きな志があれば、
自然と周囲の人々の共感や協力を得ることができる。

もちろん、若い頃から志を持つのは、
なかなか難しいことだ。
しかし、若い頃から社会貢献を意識し、
自分たちのスキルやノウハウを活かした
ビジネスを展開している方たちは多い
(ミドリムシで注目を集めたユーグレナの出雲氏や、
耕作放棄地を有効活用するマイファームの西辻氏など、
今までご紹介した多くの方たちがそうだ)。

『荘子』にあった言葉を
実践していくことはもちろん、
志をもって目的に向かう。
それこそがこの変化のときを迎える時代に
活躍するリーダーに大切なことだと言える。
リーダーよ、志を持て!

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ふと出会ったこの言葉

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時代の移り変わりは確実に起きている!

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