これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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選ばれる仕事道

03/31
2014

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大里の“みんなの社会”仕事道

“仕事”は大きく分けると
2つになるのかもしれない。
それは“営利”仕事と“非営利”仕事だ。

つまり、利益を得る目的で仕事を行うのか、
それ以外を目的として仕事を行うのかということ。

私が顧問として17年間欠かさず参加している、
大里綜合管理の「経営計画発表会」は、
まさにその2種類の仕事について
深く考えさせられる時間となった。

今年で40回目を迎え、60名近い方が参加した
大里綜合管理の経営計画発表会。
その場で、野老真理子(ところ・まりこ)社長は
このようなことを発表していた。

ひとつは、
2020年の東京オリンピック開催の年に向け、
「日本は綺麗だ」「日本人は親切だ」と
思ってもらえるような活動に取組む。

そして、もうひとつは世代交代を進めるということだ。

確かに、大里の若い人たちの成長は、
プレゼンテーションを通しても非常に感じられた。
大里綜合管理も、まさに世代交代の
タイミングにきているのかもしれない。

何より、その2つの目標を軸にした、
野老社長の発表には、
これからのビジネスにおいて重要な
“非営利”の要素が多く含まれているのだ。

考えてみれば、
大里は不動産関連の会社なのだが、
通常も駅前の清掃や交通整理をしたり、
コンサートやセミナーなどの
交流の場を提供したりするなど、
地域のための活動がかなり多い。
そして、さらに被災地支援やエネルギー節約の取組みである。

私的な割合でいえば、約6割は非営利仕事!?
他の会社ではまず考えられない数字だろう。

しかし、その“非営利”な活動こそが、
大里の本来の仕事である不動産の仲介や住宅づくり、
土地の管理などの“営利”仕事に、
何らかの相乗効果をもたらしているのだ。

ついつい多くの経営者や会社は、
継続するために目先の“利益”を求めてしまいがちだ。
だが、本来仕事というのは、
より良い“みんなの社会”をつくるものだったはず。

次第に経済性が重視され、
“みんなの社会をつくるため”が
棚上げにされてしまったということだろう。

つまり、これからの時代は大里綜合管理の
「非営利仕事+営利仕事」のように、
社会や人のためにビジネスを
展開しなければならないのではないだろうか。

“みんなの社会”を意識した仕事道こそ、
これからの私たちに求められている重要な価値観なのだ。

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40回目となる大里の経営計画発表会

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非営利仕事+営利仕事の実現

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より良い“みんなの社会”づくりとは

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選ばれる仕事道

03/24
2014

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“仁義”は継続の父

ミドリムシビジネスで知られる株式会社ユーグレナの
出雲充社長は、力強くこう語っていた。
「コンビニなら多少遠くてもファミリーマートに行き、
航空会社は必ずANAを選択し、ガソリンが切れたら
車を押してでもENEOSに行きます!」

東大時代にミドリムシの可能性に着目した出雲社長。
2年間で500社以上にアポイントをとり、
ミドリムシのビジネスチャンスについて語り続けたという。

しかし企業の担当者たちは、最初のプレゼンテーションの食いつきはよくても、
導入企業の前例がないと知った途端に難色を示す。
その度に話は立ち消え、またふりだしに…という繰り返しだったそうだ
(特に大手企業じゃ、トップ以外の人には
会社の意思決定をする権限がないからねぇ…)。

しかし、地道に売り込みを続けるうちに出雲社長は
とある大手商社の担当者と出会う。そして、ついに商社内の稟議書が通り
ミドリムシの商品が日の目を見ることになる。
大手商社での取り扱いが決まると、ファミリーマートやANA、
ENEOSなど他企業も可能性を見出してくれ、
次第にミドリムシビジネスは拡大していった。

そこで、冒頭のセリフにつながるというわけ。
出雲社長はビジネスにおける“義理”を大切にし、
お世話になった企業への感謝を忘れないのだ。
継続してビジネスを展開するうえで、
“仁や義”が重要なのは言うまでもない。

仁は、相手に思いやりを持つこと、つまり人間関係の基本。
義は、道理にかなった行いのこと。

老舗うなぎ料理店・野田岩の五代目当主である
金本兼次郎(かねもとかねじろう)氏も、
固定の取引先との信頼を大切にしながらも、
決して値段を買いたたくようなことはせず、
共存・共栄できる関係を築いている。
つまり、長く続く企業は当然のように“仁義”を大切にし徹底しているのだ。

利益や合理性だけを求めていては、いい関係はつくれない。
人間がビジネスを展開している以上、
道徳や倫理に合った付き合い方をすることが必要であり、
“仁義”が重要なファクターとなる。
まさに、“仁義”は継続のために必要な人間性だと言えるだろう。

すなわち、人間は“仁義”を欠いちゃいけない!
…えっ!? これって任侠映画の世界みたいだけど…果たして!?

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地道な努力を続けた!

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“仁義”を徹底!

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選ばれる仕事道

03/17
2014

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木村秋則氏と鍵山秀三郎氏の仕事道

私がコーディネーターを
務めさせていただいた、
掃除の会の記念イベント。

そこでは、鍵山秀三郎相談役と、
「奇跡のリンゴ」でおなじみの
木村秋則氏という、
なんとも豪華なお二人による
対談が実現した。

無農薬・無化学肥料の
素晴らしいリンゴを
つくりあげたことで有名な木村氏。

今でこそ農業の未来に
影響を与える偉業として、
世界中から注目が集まっている。
しかし、リンゴの実がなるまでには
約10年の月日を費やしたという。

それまでは、ご本人だけではなく
ご家族も我慢に我慢を
重ねた日々だっただろう。

そして、
「これまでの車業界にはない
 素晴らしい会社をつくろう」
と考え、そのプロセスとして
掃除に取り組み始めた鍵山相談役。

50年の積み重ねによって、
その活動は日本だけでなく
世界にも広がってきたが、
最初から多くの人に
受け入れられたわけではなかった。
「果たして自分の歩んでいる道は正しいのか」
と迷ったこともあるという。

お二人には共通点がある。
それは、逃げ場のない厳しい局面に
立たされても何度も立ち向かい、
ブレイクスルーしたこと。

さまざまな困難を
乗り越えてきたからこそ、
人間性が磨かれ、
より高い志を抱くことが
できたのだろう。

中島流に言えば、“志Bar”が
高い位置に上がっていった状態。
“志Bar”が上がれば上がるほど、
クリアできるBar(地点)も高くなり、
困難を乗り越えることができる。

さらに、高い志を持って行動していれば、
その姿を見た周囲の人々を
鼓舞することにもつながり、
結果的にいい影響が与えられるのだ。

このお二人は通常の領域を
超えたところでの実践だったのだが、
私たちは日々の仕事の中で
さまざまな困難を乗り越えるだろう。
そして人間的にも成長していく。

これも、まさに“仕事道”!
私も、いつまでも高い志を
持ち続けていよう~っと!

そんなお二人の特別対談は、
3/23、30のInterFM『BUSINESS LAB.』
スペシャル・エディションにてお届けします!
是非お聴きあれ!

――――――――――――――――――――――
InterFM『BUSINESS LAB.』
東京76.1MHz・横浜76.5MHz
毎週日曜 朝 6時から好評放送中!
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“道”を拓いたお二人

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掃除を続けて50年!

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記念イベントでは木村氏がお話をする場面も!

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鍵山相談役も熱く語っていた!

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選ばれる仕事道

03/03
2014

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どぜう屋の徳

1853年、黒船来航!
日本はついに開国した。
しかし、急に鎖国を解いたこともあり、
輸出超過で物資は不足してしまった。

江戸の物価はますます高騰!
米の値段も上がる一方!

食べるものもままならず、
町ではとりわけ貧乏な庶民からなる
「貧窮組」という集団が誕生した。

蜂起した彼らは物資を略奪し、
それがエスカレートすると
店ごと潰されてしまうことも…。

そんな最中、
江戸の浅草・駒形にあるどぜう屋の
3代目主人・助七(すけしち)は、
店の表にありったけの米俵を積み上げ、
その上に乗って叫んだ。

「てめぇら、米はあるだけくれてやる!
 こんなところにたむろされちゃ、
 道っぷさがりだ!
 駒形堂で炊き出しでもしろい!」

助七は貧窮組にありったけの
米俵をくれてやり、
さらに炊き出しの手伝いも
してやったという
(たくあんのおまけもつけた
 というから太っ腹だよねぇ~)。

その後、助七の店は
「豪儀な店もあったもんだ」
「あの店は飯の盛りがすごい」
とたちまち評判に!
瞬く間に町中の人々から
愛される店となった。

実は、この話のモデル(実話?)
になっているのは、
何度かビジ達でもご紹介している
老舗どじょう料理店「駒形どぜう」。

助七のエピソードからは160年ほどが経ち、
時代が変わり、経済中心の考え方に
なってしまった日本だが、
土壇場でものを言うのはやはり
“先義後利”の考え方。

直接的に利益にはつながらなくても、
仁や義こそが人間関係につながり、
結果的に徳を生む。

仁は、自分が嫌なことは
他人にもしないという価値観であり、
相手を思いやるということ。
義は、人としてあるべき道理のこと。

すなわち、仁や義が
これからの社会においても
非常に大切な価値観だということだ。

駒形どぜうが200年以上
続いている理由は、
まさに“先義後利”を
徹底しているからだろう。

いつの時代も、継続のヒントは
人としての“道”であり、
それはビジネスにおいても
鍵になるってこと!

お、ここにも“仕事道”の考え方が…。

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創業は1801年!

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6代目のご主人

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「どぜう屋助七」(河治和香・著)

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選ばれる仕事道

02/10
2014

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あぶさん 41年の不易流行

村松誠氏のほのぼのとする
猫の表紙イラストでおなじみの、
ビッグコミックオリジナル
(犬が登場することもあるが…)。

漫画はあまり読まない私だが、
ビッグコミックオリジナルだけは
昔からずっと読んでいる!

ある日ページをめくると、
普段はほとんど後半にしか登場しない
水島新司氏の野球漫画『あぶさん』が、
巻頭に登場している。
『あぶさん』は、飲兵衛の野球選手・景浦安武
(かげうらやすたけ・通称あぶさん)
の活躍を描いたスポーツ漫画。
ついに最終回だという。

最後には水島氏のメッセージが添えられていた。

「41年という長い間『あぶさん』をご愛読、
およびご声援誠にありがとうございました。
今号で無事、完結いたしました。
昭和48年、『あぶさん』はリアルタイムの
プロ野球漫画として始まりました。
当時の私は阪神ファンで…云々」

連載がスタートした1973年というと、
パ・リーグの覇者は南海ホークス、
セ・リーグの覇者は読売ジャイアンツ。
両チームが日本一を賭けて戦い、
ジャイアンツがV9を達成した頃だったか。

水島氏は、南海ホークスを
率いていた野村克也監督に、
直々にあぶさんの入団交渉をしたという!
41年前のあの野村克也監督にだ。

南海時代、ダイエー時代、ソフトバンク時代…
時には、実在するプロ野球関係者も
たくさん登場した。

時代の変化をうまく扱い、
リアリティーを演出してきたからこそ、
読者の心にも響いたのだろう。

思えば、ビッグコミックオリジナルには
『はぐれ雲』、『釣りバカ日誌』、
『三丁目の夕日』など、
30年、40年選手のご長寿漫画がたくさん。

私にとってなじみ深い『島耕作』シリーズを含め、
いまだに人気のある長期連載漫画は、
皆主人公が時代と共に成長し、
変化していく(?)。

社会やビジネスの今の問題を
きちんと取り上げながら、
主人公の生き様やものの考え方、
人間味という普遍的なテーマも
しっかりと描きあげる。
つまり、“不易流行”というわけだ。

私たちのビジネスも、
変化を恐れずに柔軟に対応しながら、
時代が変わっても大切にしていくべき
本質は守っていく。

それこそが、まさに継続するための
“仕事道”なのだろう。
『あぶさん』に学ぶ“不易流行”は、
継続への道を切り拓くヒントとなる!

水島氏も今年で75歳になるという。
お疲れさまでした。

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南海、ダイエー、ソフトバンクを経て…

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あぶさん、完結!

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