これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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選ばれる仕事道

02/03
2014

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八木澤商店の「君子、時中す」

陸前高田市で醸造業を営んでいた、八木澤商店。
東日本大震災では、工場から事務所、
店舗のすべてを流失した。

一時は一関市に仮設オフィスを構えていたが、
2012年には、陸前高田市にある
建物を改装して本社屋に。
そして、工場も昨年末に無事竣工した。

河野 和義(こうの かずよし)会長と、
ご子息である通洋(みちひろ)社長は、
「2013年中にどうにか
ビジネスとして成立させられれば…」
と語っていたが、いろいろな協力も得られ、
予定よりも早く再稼働を実現させられたという。

陸前高田は震災で甚大な被害を受け、
復興まではまだまだと思える地域。

しかし八木澤商店は、
「地元でもう一度ビジネスを展開したい。
そして活気ある陸前高田を復興させたい」
という力強い思いを胸に、
自らリーダーシップをとることを決意した!

そして自分たちの会社の復興だけではなく、
地域の雇用を支える街づくりも
展開するべく設立したのが
「なつかしい未来創造株式会社」。

それは、人々が共感する事業をたくさん生み出し、
みんなが笑顔になれる地域をつくる。
そして50社の設立と500人の雇用を目指し、
新たな“陸前高田”をつくっていくのだというものだ。

そこには、八木澤商店の前向きな姿勢に感化され、
1人また1人と、復興に向けた一歩を
踏み出す人たちが参画している。

まだ時間はかかるが、
彼らは決して希望を忘れず、
多くの人たちが行き交う新たな街を
頭の中に明確に描いているのだ。

被災地の人たちの前向きな姿を見ると、
もしかしたら都会に住む私たちの方が
元気がないのでは? と思わされる。

河野会長と社長の姿を見て
思い浮かべた言葉が、「君子、時中す」。
君子とは、人格者や人の上に立つ人のことを指す。

立派なリーダーは、そのときその場に
ふさわしい手を打ち、あらゆる矛盾や
相克を克服してどこまでも
進歩・向上していくということなのだ。

そしてさらに、前に進もうとする
エネルギーに引き寄せられて、
多くの人が支援に加わる。

陸前高田は、客観的に見ると
ブレイクスルーするには
まだまだの環境だろう。

しかし、たとえ一歩ずつでも、
前を向いて歩もうとしたときに、
多くの人が相乗効果を生み出し、
物事が好転することに改めて気づかされた。

私たちは被災地に比べれば、
まだ恵まれた環境でビジネスを
展開できるわけで…。

だからこそ、もっとリキを入れて
“君子、時中す”を徹底しなければ!

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再出発する八木澤商店

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着実に一歩を踏み出している

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陸前高田の味を支えてきた

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親子で力を合わせる会長・社長

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01/27
2014

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『自遊人』岩佐十良の流儀

雪降る露天風呂や、
古き良き民家のぬくもりと寄り添う、
世界的デザイナーの家具。
そして、地元の食材の力強さを活かし、
オーガニックにこだわり抜いた食事
(とにかく先日はいい体験をさせていただきました)。

雑誌『自遊人』の編集者兼代表の
岩佐十良(いわさ・とおる)氏が、
もともとあった旅館を引き継いで改装工事を行い、
昨年秋にオープンした
「里山十帖(さとやまじゅうじょう)」には、
いろいろな魅力が詰まっている。

旅館経営に取組んだ理由は、
「新たなインタラクティブ・メディアの
枠組みをつくりたい」ということから。

その表現には理解しづらい部分もあるが、
訪れるお客さまとのリアリティあるやり取りが、
これまで気づかなかった何かを
もたらしてくれるという期待だろう。

だからこそ「里山十帖」には、
岩佐流の日本人の心がくすぐられる空間が、
これでもかというほどに広がっているのだ。

「オーガニック」で「自然造り」。
立地を活かして建てなおされた宿は、
木造りで、カラダと心にとても優しく、
改めて日本ならではの魅力を感じた。

つまり、岩佐氏は日本の立地や
山間部という土地を活かすこと。
さらに日本が本来持っている木や土、
四季、そして文化を活かすということを
テーマにしているのだ。

かつて、あの出光興産創業者の出光佐三氏が
「日本人にかえれ」と言ったように、
私たちには岩佐氏のような日本の持つ価値を考え、
そして活かすビジネスが
求められているのかもしれない。

古き良きものに命を吹き込み、
再生させ、日本が持つ本来の魅力を
具現して展開していくこと。

これこそが『自遊人』岩佐十良氏の
狙いであり、流儀なのだ。

“当館は「オーガニック」を重要なテーマの
ひとつにしています。そのため、
コンビニのお弁当やカップラーメン、
ファストフード等の館内へのお持ち込みは
ご遠慮いただいております”

上記は、旅館「里山十帖」の
館内案内パンフレットの一文だ。

雑誌がある一部の読者層にしか
読んでもらえない時代となったように、
万人受けする宿も、
もうなくなっていくのかもしれない。

だからこそ、こだわった宿は
それを求める人たちにとって、
魅力的になるということだ。

「里山十帖」から感じられる、
岩佐十良流“日本を活かす”こだわりは、
これからのビジネスにおいて
重要なヒントとなるだろう。

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新潟県の旅館「里山十帖」

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雪景色を見ながらの露天風呂

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『自遊人』編集者兼代表の岩佐氏

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木のぬくもり

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世界中から集められた家具

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古き良き文化が感じられる

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オーガニックが重要なテーマ

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自然の力を表現した贅沢な食事

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01/20
2014

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逆風に勝つ、“産直市場グリーンファーム”

石や木の葉、はたまた丸太まで!
あらゆるものが売られている産直市場が、
長野県伊那市に存在する。

先日、大里綜合管理のセミナーに
講演者としていらしたのが、
産直市場グリーンファームの創業者である
小林史麿(ふみまろ)会長。

72歳とは思えない斬新な発想と
パワフルさには恐れ入るばかり!
(見た目も若いけど…)
その際、目からウロコのお話をたくさん聞かせていただいた。

グリーンファームの来場数は、
なんと1日平均1,500人
(年間で数えると、100万人くらいは来ているのでは!?)。

どのくらい立派な設備の産直市場なのだろう…
と思いきや、地面は土間。
そして、伊那市の中心部からは
3km以上も離れているという。
農道沿いにあり、決して
アクセスのいい立地とは言えない。

施設が特別きれいなわけでも、
立地がいいわけでもないのに、
どうして多くの人が
繰り返し訪れるのだろうか?

そこには、ビジネスの原点ともいえる、
「ものづくりの喜び」が深く関わっていた。

店頭に並んでいるのは会員が
自分たちの畑で収穫した
野菜や果物が大半だが、
中にはあけびのツルでつくった籠などがあったりする。

なんでも、農家ではなく鉄道会社を退職した人が、
カゴの編み方を学んでつくっているという。
さらに、古くなった農具を
販売する人もいるというから驚かされた。
果たして売れるのか!? と思いきや、
なんとすべて完売したという。

自分の売っているものを、
誰かが喜んで買ってくれる。
すると、生産する側のモチベーションは上がり、
「また次もいいものをつくろう」
という気持ちが生まれる。

だからこそ、グリーンファームは
ここまで活性化しているのだろう。

ものであふれる現代だが、
人が買い物をする際に本当に求めているのは、
そのものだけではなく
心の満足である“感動”だろう!

買う側が感動してくれれば、
売る側(つくる側)も感動する。

小林会長は試行錯誤を重ねたうえで、
「ものづくりの喜び」という原点に還る
グリーンファームを発想したという。
つまり、今までと同じマーケティングに
頼るだけではだめだということ。

これからの時代は、逆転の発想が
“仕事道”へとつながっていく。

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グリーンファームで地域も活性化!

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市場にはさまざまな商品が並ぶ

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01/14
2014

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作家“百田尚樹”の仕事道

エンドロールが流れていても
誰もその場を立とうとしない。
むしろ、思わず涙する人たち。
もちろん私も…。

あの百田尚樹氏の大ベストセラー『永遠の0』。
先日、その映画を観てきたのだが…、
いや~ホントにいい映画だった!

書籍の内容をかなり忠実に再現しており、
その当時の様子が実にリアルに描かれていた
(実は、本の方は最後まで
読み切ってはいないのだが…)。

発行部数450万部という
記録を打ち出した『永遠の0』だが、
発売当初は、戦争に近い世代である
50代60代が主な読者だったそうだ。

しかし百田氏曰く、
200万部、300万部と増えるにつれ、
若い層の読者がじわじわと増えたという。

まさに若い世代から中高年世代まで、
多くの人が触れた作品と言っていいだろう。

また百田氏といえば、
このビジ達でも何度か紹介させていただいている
出光佐三氏をモデルとした『海賊とよばれた男』。

こちらの作品も、
累計で170万部を突破するヒットを記録している。

『永遠の0』と『海賊とよばれた男』という
百田氏の出世作。
これらの作品を通して、
百田氏が本当に語りたかったことは一体何なのだろうか。

そこで鍵となるのが、「大東亜戦争」の存在。
百田氏が発信する上で、
このキーワードは切っても切れない存在だろう。

戦争がその後の日本にどのような課題をつくったのか。
この時代を生きた先達が、
どれほど日本のために尽くしたのか。
その結果として存在する今の日本を、
私たちは次なる世代に
どのように承継したらいいのか。

百田氏は戦争を近くで感じた世代だけでなく、
全く経験していない若い世代の人にも、
その重要性を伝えたかったのだという
(先日の講演でそのような内容を語っていた)。

もっと言えば、そこで活躍した人のおかげで、
今の日本があるということ。
今を生きる私たちは、そのことを
また未来の人につなげる必要があるのだ。

日本の未来のために生き残ってもらいたいと
願ったその時代の人たちは、
生き残った者の責務としてその想いを語り継ぐ。

そうやって、過去から未来へ想いをつなぐことで、
人類は同じ間違いを犯すことなく、
少しずつ前へ進んでいけるのだ。

戦争を経験しての“今の日本”ということを、
若い人含め多くの日本人に伝えることこそ、
百田尚樹氏の“仕事道”なのだろう。

「この空に願う、未来―壮大な愛の物語。」

時間がある方は、ぜひとも劇場に足を運び、
作家百田尚樹氏の仕事道に
触れてみてはいかがだろうか。

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戦争が残した課題とは…

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過去から未来へ想いをつなぐ

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百田氏の仕事道に注目!

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01/06
2014

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イチローの奥義

「自分が成長する可能性がなくなった時に引退する」
と語るイチロー選手は、もう40歳。
しかし、年齢による衰えをまったく感じさせない。

メジャーのグラウンドに立つ
イチロー選手を初めてこの目で見たのは、数年前。

当時はシアトル・マリナーズで活躍していた頃だが、
ホームランやヒットを連発する、
素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた
(もしかしたら、私が球場にいることを
知ってのパフォーマンスだったのかも…!?)。

そして、2013年8月には、なんと日米通算4,000本安打を記録!
そんなイチロー選手が、NHKのテレビ番組
『プロフェッショナル 仕事の流儀』にて、
こんな言葉を語っていた。

「近道はない。遠回りの方が意味がある」。

そういえば、鍵山相談役も
「“大きな努力で小さな成果”がいいんです」
と語っていたっけ…。
私たちはつい“小さな努力で大きな成果”
を求めてしまう。

しかし、イチロー選手も鍵山相談役も、
自分の流儀で道を切り拓いてきた人々は
皆この言葉に行き着く。

チームメイトの話によると、
イチロー選手は毎日必ず決まった時間に
バッティングゲージに来るという。
そして、同じ場所で同じ練習をする。

それは、162試合すべてに出場できるよう、
毎日妥協を許さずに準備をするためだ。
鍛え抜かれたその体は、
確かにメジャーリーガーとしては
小柄かもしれないが、とても強靭で柔らかいという。

「練習で100%の自分をつくらないと、
打席に立つことはできません。
自分の形を見つけておかないと、
どん底まで突き落とされます」

自分を常にベストの状態まで持っていく。
日々の生活の中でも凡事を徹底し
準備万端な状態をつくっておくことで、
対応力も身につくのだ。

「努力せずに何かできるようになる人のことを
天才というのなら、僕はそうじゃない。
努力した結果、何かができるように
なる人のことを天才というのなら、
僕はそうだと思う」

彼の華々しい活躍こそが、
まさにその言葉を証明している!

世界を舞台に活躍するメジャーリーガーであっても、
日々の積み重ねを決して怠らない。
やはり、小さい努力も惜しまずに
鍛錬を続けていくことが、道を切り拓くのだ。

まさにイチロー選手だからこその“奥義”だろう。
とはいえ、私たちのビジネスにおいても
その根本は一緒なのだ。

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努力なくして活躍もなし!

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いけいけイチロー!

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見事なパフォーマンス!

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