これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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シナジースペシャル

06/01
2015

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タオルの洗い方から「一事が万事」

リーダーズセミナーでは恒例となった、
大里綜合管理での合宿。
合宿中のテーマは、地域貢献活動体験だ。

気になる体験内容は、
道端のガードレールや
インターロッキングブロック磨き、
そしてトイレ掃除など…。

今年は諸事情でトイレ掃除の実践が
できなかったのだが、
その代わりにあることに集中して
取り組んだおかげで、新しい発見を得ることに!

それは……、
タワシとタオルの洗い方!

え~~!
そう、今回の新しい発見は
掃除をする「場所」ではなく、
掃除に使う道具の「扱い方」だ。

タオルとタワシ、どちらも掃除をするときに
大活躍するアイテム。
効率的な使い方から後処理の仕方まで、
大里綜合管理の野老社長が丁寧に指導してくれたのだ。

ここでの着眼点は、タオルの洗い方。
まず、3つのバケツが用意された。
なぜ3つもバケツがあるのだろう?
これは汚れの段階ごとに使うバケツを分けているためで、
節水と効率につなげるための方法だ。

汚れの順にバケツを変えて
洗ったあとは、水切りをする。
半分に折ったタオルの中心を両手でつまみ、
水をバケツに落としていく。

縦半分に折り、下に向かって軽く水を絞る。
そして縦に集約したタオルを
さらに2つ折りにすると、15センチほどになる。

そのタオルを剣道の竹刀を持ち、
しっかりと握るかのように絞れば、
汚れも水気もバランスよく取れ、
あとは干すだけのキレイなタオルになる。

そして、ここでもう一押しする野老先生(社長)。

その絞られたタオルを広げながら、
手に付いた水分も拭き取る。
とても細か~~い、スゴ技だ!

これにより、先の問題をも
“前始末”するというのだ。

単純なこのタオル洗いの
プロセスをひとつとっても、
次の後処理をスムーズにするための
進め方がこれだけ意識されている。

汚れたタオルの洗い方、
そして道具の使い方の中にこそ、
大里綜合管理の社屋の活かし方、
仕事の進め方、お客様対応の仕方といった
すべてのことが集約されているのだろう。

この発想は、もちろん日々のビジネスにも
通ずるところがある。

一連の流れの先を考えた行動というのは、
仕事においても必要な意識だ。
段取りを決め、
物の使い方のルールを決めておく。

タオルの洗い方だけでなく、
私たちの仕事の仕方も、
手前の作業でいかに先のことも考慮した
“前始末”ができるのかが大切なのだ。

ついつい急いでいるときや、
違う行程が頭に思い浮かんでしまうときでも、
目の前のことを疎かにしてはいけない。

野老社長が教えてくれたことは、
「一事が万事」だということ。

たったひとつのことへの対応が、
すべてのことに通じていくのだ。

ひとつのことから、全部を推しはかれる。
だからこそ、小さなことも疎かにしてはいけない!
これを意識しているだけで、
毎日の生活の仕方は変わっていくだろう。

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みんなの表情は真剣そのもの!

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並んだバケツは節水と効率よく作業をするため

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タオルを半分に折ったそのあとは…?

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野老社長の実践指導

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さぁやってみよう!

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上手にできたかな?

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05/18
2015

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“里山ワイナリーの相乗効果”

ついに、あのヴィラデスト ガーデンファーム
アンド ワイナリーへ行ってきた。

ビジ達で何度かご紹介している、
玉村豊男さんがオーナーを務めるワインの複合施設だ。

ヴィラデストのワイナリーは勿論のこと、
千曲川ワインアカデミーの教室であり、
ワイナリーでもある建屋を見学させてもらった。

アカデミーは今年スタートし、
教室と新しいワイナリーも竣工したのだ。
周辺農家が沢山の葡萄を収穫しても、
5、6年分は十分対応できる醸造施設だという。
今回のアカデミーは24名の生徒を受け入れ、
週2日ぶどう作りやワイン造りを学んでもらう。

現在、玉村さんのワイナリーは12年目に突入し、
多くのお客様に利用され、順調に事業展開できているそうだ。

なのに、なぜ玉村さんはアカデミーを開いたのか?
施設の建設には大きなお金が必要だっただろうし、
生徒が安定して集まらないリスクがあったのにも関わらず、である。

ここに私の注目は集約された。
玉村さんの本でも語られているが、
千曲川沿いには沢山の集落が存在する。
ここで葡萄やワインが沢山造られることで、
多くの人が集まり、ひいては地域活性化へつながるとすれば…。

更にロングレンジの視点で考えてみる。
ヴィラデストワイナリーだけが事業展開できていても、
その先もお客様が来続けてくれる保障が無いのである。

地域の発展はヴィラデストワイナリーの未来をも考えた行動であり、
そこからアカデミーの構想も生まれているのだ。

地域活性化のため、玉村さんは
「千曲川ワインバレー構想」に取り組んでいる。
これはワイナリー開設に興味がある人々、
就職を希望する若者を支援するもので、
アカデミーもこの一環である。

これだけのチャレンジを行う玉村さんは、
なんと今年で70歳!
ここまで精力的に活動する理由を訪ねた時、
玉村さんはこう語ってくださった。

「地域活性化こそが嬉しいんだよ。
実はヴィラデストワイナリーもそうだったんだけど、
上手くいくかどうか分からない時に一生懸命やる、
そのプロセスが面白いんだ。」
なるほど! そこに生きがいを感じているということだ。

玉村さんが取り組んでいるワイナリー事業には、
人や地域、里山をも活かした、すべてに好影響を与える可能性がある。

これが“里山ワイナリーの相乗効果”なのだ。
玉村さんはそのことを、
葡萄を育てワインを造ってきたことで実体験したのだろう。

活動が大きくなるにつれ、また新たに引き寄せられる
仲間やお客様が大勢いるに違いない!
今、日本のあちこちで“里山ワイナリー”から次なる
“相乗効果”が生まれようとしているのだ。

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葡萄の木

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美味しく出来たかな

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すばらしい笑顔の玉村豊男さん

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大きく育て!

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05/11
2015

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「ジェネリックスキル」とベンチャーニーズ

最近の大学教育の現場で、
注目のスキルがあるらしい。

それはジェネリックスキルと呼ばれる
特定の職業を超えて、あらゆる仕事に
活用できる“考える力”と
“生きる力”を合わせたスキルのことだ。

もう少し詳しく説明すると、“考える力”とは、
知識やノウハウを応用して困難を
いかに乗り越えるかという課題解決力のこと。

そして、“生きる力”とは、
仕事をするうえでのコミュニケーション能力や、
生きるうえでの自主性・自律性を応用していく力だ。

これらをまとめてジェネリックスキルとし、
いわば“社会人として活躍するために必要な能力”
ともいえるだろう。

大学ではこのジェネリックスキルを磨くために
専用のカリキュラムが組み込まれるほどらしいが、
むしろ、ビジネスの現場で求められる能力なのだ。

なぜなら、現在は世の中が
新しい価値観へと移り変わる過渡期にあるからだ。

たとえば、急速なIT化の影響で、
ボーダレス化が進む世の中では、
異業種だった企業が続々と参入してくる。
競争が激化する中で、
旧態依然としたビジネスを続けるだけでは
とうてい太刀打ちできない。
新たな企業内起業やそれまでの業種にとらわれない
ベンチャーを起こすチャレンジが必要だ。

過去のやり方を踏襲するのではなくて、
新たなビジネスをつくり推進する。
そこでこのジェネリックスキルが必要になるということだ。

1つの具体例として、
全国に900店舗以上を展開している
カメラのキタムラを例にとってみよう。

かつて、フィルムからデジタルの時代に移行したとき、
カメラプリントや現像のニーズが減り、
業界全体がこぞって元気がなくなった時期があった。

収益をカバーするためには、
次なる事業を立ち上げるしかないという
状況まで追い込まれたという。

そこで、新たな付加価値を組み込んだ、
子どもたち向けの洋服付き写真館もスタートさせ、
それまでのキタムラの店舗と連動することに。

さらにカメラのキタムラは、
それまで全く手を出していなかった中古カメラの
流通、買取・販売を皮切りに、スマホの販売事業まで着手。

こうしたチャレンジによってカメラのキタムラは、
新たな市場を創造し
苦境からの脱出を成し遂げたのだ
(浜田社長、いろいろと頑張ってますね~。
次なる新事業もそろそろ発進しますか? 応援してます)。

これはまさに中島流“エコーロケーション戦略”。
あらゆるチャレンジを続けることで、
次代のビジネスを察知することが出来る。

新たな一歩を踏み出すためには、
業界の知識だけに詳しくてもだめで、
チャレンジの原動力が求められる。

だからこそ、ジェネリックスキルが重要なのだ。
身につけた知識をいかに応用し、
新たなビジネスをつくりだすか。

やはり、これからのベンチャーニーズ時代に向けた
チャレンジに欠かせないスキルということだ。

まぁ~、できる経営者は、学ばずとも当然のように
このスキルを持っているけどね~。

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中島流“エコーロケーション戦略”

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カメラのキタムラのジェネリックスキルに迫る!

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04/27
2015

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“白熱教室”がシナジーを創る

ハーバード大学教授である
マイケル・サンデル氏の「白熱教室」。

これは、ひとつのテーマに対し、
さまざまな視点からディスカッションをし、
さらなる発想を引き出す講義スタイルだ。

ハーバード大学では大人気の講義であり、
日本でも注目を集めた「白熱教室」。

少し前のビジ達で、幕末の偉人である吉田松陰が、
松下村塾でこの「白熱教室」を
すでに実践していたのではないかと語った。

吉田松陰はすでに150年前、多くの塾生たちと、
ひとつのテーマに対して共有し合いながら、
問答を繰り広げていた。

自分の意見も反映されることによって、
参加意識も芽生え、到達した意見に対して
責任を持つ意識も高まっていく。

しかし、さらに時をさかのぼって約300年前!
ビジ達でも度々登場する「石門心学」でも、
この「白熱教室」が実践されていたのだ!

これは石田梅岩が江戸中期に始めた思想のことだが、
彼の有名な著書といえばやはり『都鄙問答(とひもんどう)』!

その名の通り、問答形式に展開される書だ。
問答を徹底したからこそ、
次の世代にも語り継がれ、
今日まで教えが残されているのだろう。

ではなぜ、問答にこだわったのか?
その理由は梅岩の教えの中にある
「先も立ち、我も立つことを思うなり」
という言葉がある。

ついつい自分の都合を優先しがちだが、
相手にもメリットがあることを
考えることの大切さを語っているこの言葉。

たとえ師匠と弟子の立場であっても、
対等の立場から意見を交わすからこそ、
より良いものが見えてくる!
おそらく、この法則を石田梅岩はわかっていたのだろう。

武士や農民、はたまた商人も関係なく、
立場を超越した思想である石門心学。

江戸時代後半には、
藩がつくった公認の学問所が全国に220ヵ所あったそうだが、
石門心学の塾も全国に180ヵ所あったという。
それだけ多くの人に認知されていた理由は、
どんな人でも対等に意見を出し合うという、
白熱教室のようなスタイルにあったのだろう。

問答形式での講義スタイルは、
参加者にも意味のある結果を残す。
そして、自分の考えにも反映されることにより、
次なる世代にその考えをしっかりと受け継ぐことができる。

だからこそ、石田梅岩、吉田松陰、
そして近年でいうとマイケル・サンデル氏の教えは、
人の心を打ち、時代を超えても注目され続けるのだろう。

白熱教室的ゼミナールは、
時代を超えて、そのシナジー効果を立証している。
(私が主宰する“リーダーズセミナー”や
“三尺三寸箸会議”でも活用しています!)

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150年前から受け継がれている吉田松陰の教え

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約300年前の教えだって現代につながっている!

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日本に代々残っているものとは?

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04/20
2015

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ショールーム化による“見せる経営“

良い会社づくりをするのには、
“ショールーム化”が注目されている。

ネット購入する際に現物を確かめる意味で使われる
“ショールーム化”ではない。
あくまで、会社経営における“ショールーム化”だ。

これまでも、いろいろな会社が“見える化”を取り入れ、
それを会社経営に活かしているのだが、
石坂産業の“見える化”?
いや、“見せる化”はハンパじゃなかった。

産業廃棄物処理を行うこの企業は、
ベルトコンベアの上で処理されていくプロセスをすべて
“見える化”していたのだ。

しかし、ただ開放しているだけでは粉塵が
舞ってしまったり景観を損ねたり、
かえって地域住民の方に迷惑がかかる。
そこで、石坂社長が考えたのが
“見せる化”であり、ショールーム化なのだ。

地域の住民はもちろん、一般の企業の視察や教育関連、
そして同業者関係会社(すなわちライバルとなる企業も)
までも受け入れるショールームにしたのだ。

そこには、見学コースなるものが設定されている。
安心、安全に気を配った様々な処理工程と石坂産業ならではの
“里山づくり”まで見学することができるのだ。

これが思わぬ相乗効果を生むことになった。
それまで、関わりの少なかったお客さまとスタッフだったが、
スタッフから積極的に挨拶をしたり、
お客さま用の見学路をきれいに掃除したりし始めたのだ。
そうすることで、企業関係者だけではなく、
子どもや一般企業の方などひと月に500人ほどが
見学に来るようになったというからスゴイ。

スタッフも来ていただくお客さまの期待に
応える環境を維持しようとした。
きれいな状態を保つ努力をするようになり、
スタッフの帰属意識の向上や人間づくりにも大きな影響を与えたのだ。

つまり、ショールーム化が結果的に石坂産業を
“集まる価値のある場”に変えたのだ。

あれ、どこかで同じようなこころみをした企業があったような…
そうだ! 大里だ!
千葉県大網白里市にある大里綜合管理株式会社では、
石坂産業と同じように、自社の建物を開放し、
地域住民の方を招いてセミナーやコンサートを開催。
また、オーガニックレストランやスタッフが贈る大合唱など
地域の人が訪れやすい環境づくりをして会社をショールーム化している。

会社をきれいな環境に整え、
そして地域住民の方に信頼してもらえるようになった結果、
両企業は、おもてなし企業50選に選出されるような企業になったのだ。

これからの時代、選ばれていく企業になるためには、
“どう見せるか”が会社づくりの最大のキーワードなのだ。

お客さまから安心感を抱いてもらうために内部を公開することで、
そこで働くスタッフの対応や、行動、雰囲気をお客さまに見せることができる。

そのシナジー効果として、たくさんのお客さまに来ていただけたり、
スタッフの意識が改善されたりするのだ。
それは、イコール経営をオープンにすることにもなってくる。

つまり、これからはの会社経営は
ショールーム化によってシナジー効果を引き起こすのだ。

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石坂社長とパシャッ!

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見学可能なプロセス

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ベルトコンベアに乗った廃棄物

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お客さまを迎えるための見学道

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里山の勉強にもなる

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