これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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シナジースペシャル

04/06
2015

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「松下村塾」もシナジーの効果

「志を立てて もって万事の源となす
書を読みて もって 聖賢の訓(おしえ)をかんがう」。

何をするにも志を持たなければ、始まらない。
そして本をたくさん読み、先人達の教えを参考とし、
自分の考えをまとめることが大切だという意味。

これは吉田松陰が残した多くの言葉の中でも、
私が最も好きな教えのひとつだ。

今回、吉田松陰が幕末に主宰した
私塾である「松下村塾」を訪れることに!
(2度目だけど…)

現在、NHK大河ドラマで「花燃ゆ」が
放映されている影響もあり、
多くのお客様が訪れていた。

現地では、松陰神社宝物殿「至誠館」の
上席学芸員の方に、松下村塾にまつわる
数々のお話を聞かせていただいた
(普段は入れない場所にも
案内してもらえることに!)。

多くの人から認められ、
今なお現代に名が残る久坂玄瑞(くさかげんすい)、
高杉晋作、吉田稔麿、そして入江九一。

松下村塾の門下生は数多くいる中、
四天王とも名高い塾生たちだ。

なんと、初代総理大臣である
伊藤博文も門下生!
世に知られるこれだけ優秀な人々が、
たまたま松下村塾に集っていたのだろうか?

いや、そうではなく、
塾頭を務めた吉田松陰が行った
「人づくり」が影響しているのは
間違いないだろう。

実際に松下村塾を訪れ、話を聞き、
そして大河ドラマや書物を手にして
頭に浮かんだのは、松下村塾はまるで
「白熱教室」ではないか! ということ。

白熱教室とは、ハーバード大学教授である
マイケル・サンデル氏の講義スタイル。

ひとつのテーマに対して、
さまざまな角度からものの見方を
ディスカッションし、
さらなる発想を引き出していく方法だ。

志を立てることで
そのテーマに対する可能性を、
最大限まで引き上げる。

まさにこの白熱教室を、
吉田松陰は一昔前にすでに実践していたように感じたのだ。

さまざまな人や意見があるからこそ、
そこに相乗効果は生まれるもの。

その相乗効果を活かすことができれば、
たとえ突出した才能・知識がなくとも、
意味のあるものに転換していけるはず。

それを実現するためには、
やはりシナジーをどう活かすかが大切!

あの松下村塾で吉田松陰は、
日本のための偉大なるシナジーを
作り上げた人なのだろう。

ビジネスにおいても、
まず志を持つことはもちろんだが、
実現するためのスキルを身に付けるだけでなく、
仲間たちとどう相乗効果を作り上げていくのかが
重要なのかもしれない!

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ここで吉田松陰は誕生した

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普段では聞けないお話が盛りだくさん!

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普段は入れない場所まで案内していただきました

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松下村塾に来た記念にパシャリ!

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03/31
2015

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「松陰先生のことば」朗唱!

この間、心から「素晴らしい!」と
感動したことがあった。

それは、山口県萩市にある
明倫小学校の子どもたちのこと。

日本を美しくする会の関係者と、
山口県を訪れたのだが、
この明倫小学校のことは以前から聞いており、
一度は訪問したいと思っていたのだ。

山口県萩市といえば、
幕末の偉人である「吉田松陰」ゆかりの地であり、
最近では大河ドラマ「花燃ゆ」で注目を浴びている。

明倫小学校は、
吉田松陰が教鞭を執ったという
明倫館の跡地に建つ、
松下村塾とも深い関係を持つ小学校だ。

だからこそ、全学年の生徒が声高らかに
松陰先生の教えを朗唱する時間を、
毎日確保しているという。

小学校にお邪魔すると、
校長先生自ら校舎を案内してくださり
(校長先生もこの小学校のOBなんだとか)、
そこで1年生と5年生の朗唱を拝聴することに!

30年以上続くこの朗唱は、
学期ごとに言葉が決められており、
6年間で18の教えを朗唱するそうだ。

一緒に訪れた経営者の方々も、
朗唱する子どもたちの姿に大感激!

私が以前から知っていた朗唱の言葉は、
3年生の2学期に用意されている
「志を立てて もって万事の源となす
書を読みて もって 聖賢の訓(おしえ)をかんがう」。

この言葉は、何をするにも、
志を持つことが第一であり、
書物を読むことで聖人や賢人の教えを参考として、
自分の考えをまとめることが大切だという意味だ。

さらに孟子の言葉を引用した
「誠は天の道なり 誠を思うは人の道なり
至誠(しせい)にして動かざるは
未だ之(こ)れあらざるなり 誠ならずして、
未だ能(よ)く動かすはあらざるなり」

という教えからは、すべての元となる
誠の心を持ち続けることに達しよう、
至ろうと説いている。

松陰の言葉には、よく“志”や“至誠”
といった言葉が登場する。

子どもたちが大人になったとき、
日々繰り返し朗唱した言葉を
思い返すときがやってきたのなら。

まずは、志や至誠を持つことが大切だということに
改めて気付くだろう。
そして、本を読むことも忘れないだろう。

声を発し、身をもって学んだことは、
その後の人生に何かしらの
いい影響を与えてくれるはずだ。

今回の訪問を通し、校長先生をはじめ、
先生方の素晴らしさも垣間見ることができた。
こんな教育と経験を与えてくれた萩という地域と、
明倫小学校には、誇りが生まれ、帰属意識も高まるだろう。

よく環境は人をつくると言われるが、
まさにこの教育環境は、
日本一といっていいのかもしれない!

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やっと来れた明倫小学校

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大きな声で朗唱してくれました!

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学年と学期ごとに言葉が違う

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元気な生徒たちの姿に感動!

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03/23
2015

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“十勝ワイン・ジェネシス”から

「慌てず、焦らず、諦めず」

これは、「十勝ワイン」の生みの親である
丸谷金保(まるたに・かねやす)氏の言葉。

「十勝ワイン」事業50周年を記念して
2013年に発行された冊子
『十勝ワイン・ジェネシス』に記されている。

この冊子は、先日十勝にある私の故郷へ赴いた際、
訪れた「池田ワイン城」にて、
内藤彰彦所長(池田町ブドウ・ブドウ酒研究所)から頂いたものだ。

内藤所長と話す中で、
「十勝ワイン」の起源(ジェネシス)と
そのプロセスについて知ることができた。

「十勝ワイン」は、北海道池田町にて、
国内初の自治体経営のワイナリーで生まれたワインだ。
誕生のきっかけとなったのが、
昭和20年代に十勝地方を襲った、
地震や冷害などの自然災害だ。

その苦境を脱するために当時の町長であった丸谷氏は、
野山に自生する山ブドウに着目。
農業振興策として、町ぐるみで
ブドウ栽培とワイン作りに取り組み、
品種改良を重ね、国内に限らず
海外にも評価されるワインへと育て上げたのだ。

…と、書くとさもスムーズに
事業が発展したかのように思えるかもしれない。
しかし、品質・量ともに満足のいくブドウが生まれるまでは、
冬の厳しい十勝の気候や施策に対する町民からの批判など、
多くの困難があったという。

そんな中、丸谷氏が信念にしていたのが、
冒頭で紹介した「慌てず、焦らず、諦めない」こと。
すぐに大きな結果を生み出せずとも、
この施策の成功が町にもたらす利益を見据え、
「百年かかるつもりで取り組もう」と決意し、
周囲を牽引していったという。

その結果、施策への賛同者は次第に増加。
いまや町ぐるみでワイン産業を支え、
国産ワインブランドとして全国に送り出される
「十勝ワイン」は多くの人に愛されている。

まさに、丸谷氏のリーダーとしての覚悟と情熱が
周囲に相乗効果をもたらした結果といえるだろう。

このように、ビジネスには当然のように
様々な困難が待ち受けている。
しかし、それを乗り越えていくためには、
リーダーの未来を見据えたビジネスへの視点と、
あきらめずに遂行する“覚悟”が必要不可欠だ。
なぜなら、リーダーシップが発揮されているビジネスには、
シナジーが生まれ、周囲を巻き込んで進化するからだ。

話によると、丸谷氏の長男である
丸谷智保(ともやす)氏は、
北海道では最大手のコンビニエンスストア
“セイコーマート”の社長として今も活躍しているという。

逆風にも負けず、困難にもあきらめない丸谷氏の姿は、
身近な家族にも大きな影響を与えていたのだろう。

何事においても、困難を乗り越え大成するには、
長期的な視点と、諦めずに真摯に取り組む姿勢で
チャレンジし続けることが何よりも大切なのだ。

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「十勝ワイン」の歴史がここに!

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歴史の深さは味に比例する

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どれも自慢の味だ

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諦めなかったからこそ“今”がある!

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03/09
2015

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ビジョンへの“還暦がシナジー”

無事に還暦を迎え、
昔と比べてどんな変化が自分に訪れたか。

一番に言えるのは、
“自分の中の全てが連結してきた”こと。

若い頃は、人との出会いは得られることも多いが、
次につながる機会は少ない。
経験したことは、自分の経験として記憶されるが、
なかなか活かす場がないもの…。

そんなことばかりで、
自分に起きた出来事が
密接に関連しあうことが少なかったのだ。

この頃、いろんな人と出会う機会が多い活動といえば、
まずNBC(東京ニュービジネス協議会)の定例会と
昼餉フォーラムに来ていただく、ゲスト講師の手配。

さらに月刊CDや毎週のラジオ番組、
αクラブ定例セミナーのゲスト選出など。

こういった活動を続けてきた結果、
このところ一つひとつの経験や、
人的ネットワークが互いに
相乗効果を生み出していることに気付いたのだ。

例えば、ラジオにゲスト出演してくれた方に、
月刊CDや定例会等にも登場してもらえたり。
自分の活動や出会い、
経験がいろんなところで活かされてきたのだ。
すなわち、それは相乗効果(シナジー)が
表れてきたということなのだろう。

このシナジーをどうやって
より意味を持って活かせるか。
そんな発想から生まれてきた答えは、
“ビジョン”を掲げること。

未来にビジョンを打ち出し、
そこに向けて構想することで、
そのシナジーは集約されていくのだ。

私のビジョン(志)は、
故郷・北海道十勝の活性化のための活動。
そのために現在、ワイナリー構想を推進している。

そんなことを考え始めた矢先、
若い頃とは違った現象が起きている。

今まで点在していた、
私の出会った人々や出来事が
一気に同じ方向へと流れ、繋がってきたのだ。

還暦とは、起算点となった年の干支に
一巡することを指すわけだが…。
中島流に考えれば、
もっと深い意味を持つように思えてならない。

人は、それぞれの年齢時に、
さまざまな経験をする。
それまでのことがこの還暦を機に、
結果的に巡り、つながって集約されていくこと。
それこそが干支や年齢のことだけではない、
“還暦”という言葉の真の意味なのではないだろうか。
そして、ここには大きなシナジーが作りだされるのだ!

この還暦というタイミングだからこそ、
ビジョンを掲げて実行に移す。
そうすることによって、
蓄積された経験や出会いを、
より活きたシナジーにすることができるのかもしれない。
たかが還暦、されど還暦!

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変化したことは年齢だけではない

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社内では、立派なお祝いもいただきました

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いままでのことが活かされてるからこその活動!

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02/23
2015

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“里山力”の本気度

「都会は玄関から一歩出っと金かかるべ。
ここは一歩出っと、晩のおかずが採れるんだ」
素朴な自然が残る、各地の集落を訪ね、
自然と共に慎ましやかに暮らす人々の日々の営み、
身近にある「幸せ」の姿を
さりげない写真・飾り気ない言葉で紹介。

こんなリード文から始まる、
芥川仁・阿部直美著の『里の時間』。

この本は、10年ぶり(?)にお会いした
先輩から紹介して頂いたもので、
里山との共存で得られる幸せや、
里山の魅力を写真や文で紹介されている。

「地方消滅論が見逃した、農山村の可能性」
このままでは地方は消滅するのか?
否。どこよりも早く過疎化、
超高齢化と切実に向き合ってきた農山村は、
この難問を突破しつつある…

これは、小田切徳美著の
『農山村は消滅しない』の紹介文の一部。

この本では、地方における市町村消滅に対し、
里山の可能性をもって反論している。
これも、先に紹介した本を買いに行ったときに
偶然出会ったものだ。

両冊とも、私が注目している
「里山」の真髄について語っているといえるが、
その出会いは偶然が呼び寄せたものだ
(『里の時間』を知らなければ、
2冊目には出会えなかったかもしれない)。

このように、偶然とはいえ、
「里山」というキーワードに興味を持ってから、
それにまつわる様々な出会いを体験している。

この“里山”というキーワード、とにかく奥深いし、
さまざまな角度から多方面で発信されているようだ。

例えば、最近のビジ達で
何度も紹介している「里山ビジネス」。

この言葉は自分で命名したものだと思っていたところ、
玉村豊男著の『里山ビジネス』
という本を発見することにつながった。

それをきっかけに、本人にもお会いし、
玉村氏が経営するワイナリーやレストランのこと、
そして、そこから見える新しい農業の可能性について
お話を聞くことができた。

また、カルビーの元社長である松尾雅彦氏の著書
『スマート・テロワール 農村消滅論からの大転換』。
これは、私が理事を勤めている
NBC(日本ニュービジネス協議会)の先輩である松尾氏から、
私が担当するセミナーの時に頂いたもの。

この本では、日本が抱える耕作放棄地や
水田から畑作への転換により、
日本の「農業」が得た、成長の可能性について語られている。

このように、「里山」というキーワードに着目したことにより、
連鎖のごとく関連する書籍や人物に出会うことができた。
もちろん、私がこれらに興味を持っていたことも
要因の一つなのかもしれないが、
これほど「里山」にまつわる多くの出会いがあると、
もはや私の近辺だけの事象ではなく、
何か大きな時代のうねりを感じてならない。

つまり、さまざまなメディアで
「里山」や「農業」にまつわる情報が紹介される今、
今後ますますこれらは重要なキーワードとして
多くの人へ発信されるということだ。

そして、情報の受け手による、
インターネットなどを通した更なる発信は、
“里山力”をさらに拡大していくだろう。

この広がりは、様々な業界において、
日本の農業の在り方や里山との共存を見直し、
国民全体で取り組んでいくことの重要性を
表わしているのかもしれない。

“里山力”の今後の広がりに注目したい。

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今回出会えた2冊!

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出会いは連鎖していく…

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里山の可能性を感じるワイン

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ここにも里山力!

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