これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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シナジースペシャル

05/12
2014

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“ターザニア”リーダーズ研修

5月に入り、ここのところは天気も良く、温かい日が続いている。
そんな天気のいい日に部屋にこもっているのはもったいない!
そうだ、アウトドアが私たちを待っている…。

というわけではないが、今回のリーダーズセミナーは
千葉県の『ターザニア』で体を動かしながらのセミナーとした。

ターザニアは、森の中で地上5~10メートルほどの高さに点在する
アスレチックを体験でき、スリルを感じながら
自身の身体能力を確認できる施設。

ではなぜ、わざわざ企業のリーダーたちがこんなスリルと
隣り合わせの体験をする意味があるのだろうか。
実はこの施設には、リーダーとして活躍するために重要なポイント
が隠されているのだ。

「子どものブランコは親も見ないが、空中ブランコには
お金を払ってまで見に来る人がいる」。
つまり、どこにでもあるものでも、誰もやらないくらいまで突き詰めれば
それがそのまま価値になるという考え方がこの言葉には隠されている。

これは、長年に渡りどこの企業にもできない極小さな部品を
製造販売したことで、世界的企業になった
小型精密部品製造会社、樹研工業の松浦元男社長の
言葉であるのだが、偶然にもこの言葉を実践できる
施設がターザニアだったのだ。

1メートルの高さのアスレチックをやるのではなく、
10メートルの高さのアスレチックを体験することで
発見できる価値を感じてもらうのが狙いなのだ。

ただし、ただスリルを感じる高さを体験することだけではない。
参加者は、アスレチックに挑戦する際に
必ず決められた場所に正しい手順で体に付けた安全ベルトを
フックに固定しなくてはいけない。

ターザニアではまず、安全対策を徹底するということを
体現しているのだ。これは、ビジネスにも大きく関わってくることだ。

困難な状況で質の高い仕事をする際には、基本の徹底こそが一番大事である。
一発勝負ではなく、常に基本を徹底してこそ
大きなチャレンジをすることができるからだ。

たまにいい仕事をするのでは、良いビジネスとは言えない。
一見些細なことに見えてしまうかもしれない行動が、
安全で確かな仕事をするためには必要不可欠ということだ。

さらに、ターザニアのアスレチックを体験することで
勇気と集団力も鍛えられる。

勇気をもってチャレンジすることができる企業こそ、
信用を勝ち取れるビジネスをしているのだ。
さらに、普段はオフィス内で仕事をしていると見えてこないような
個々の能力の差を感じ取ることができる。

施設内ではグループ行動をすることもあり、個々の能力を把握して行動したり、
お互い競い合ったりすることができる。
こらはまさにビジネスの構成に近似するのだ。

だからこそ、ビジネスリーダーとしての在り方を学ぶには
ターザニア体験は良い方法なのではないだろうか。
きっとリーダーズはこの体験から何かをつかんでくれたに違いない。


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ターザニアで集合写真

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徹底した安全対策講義

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地上10メートルのスリル

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スリルの中に完璧な安全対策

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身体能力の限界に挑戦

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04/28
2014

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“先用後利”はシナジーの源泉

先日、富山の売薬ビジネスについての本「富の山の人」
の著者森田裕一さんからお話を伺う機会があった。

実に興味深いお話だったのだが、
とりわけ私の心に響いたのは富山の薬売りという
ビジネスモデルを表す言葉、「先用後利」だ。
どこかで聞いたことがある?
私が良く言う「先義後利」の一字違い!
…なんてことだけじゃなく、この「先用後利」という言葉に、
富山の人の深い知恵と生き方が表されているのだ。

「富山の薬売り」については皆さんもご存じだろう。
家庭ごとに予め薬を何種類か置いてゆき、
半年ごとに使った分だけ料金を受け取っては薬を補充する。
良くできたもので、
家庭ごとによく使われる薬を知ることができるのだから、
販売しながらマーケティングもできるのだ。
薬商人たちは、自分の顧客の家族構成・使用した薬・集金額などを
詳細に記した「懸場帳(かけばちょう)」
と呼ばれる顧客リストを持っている。

私が分析するには、懸場帳には実に4つの役割があるのだ。
まず第1にその家族のマーケティングデータとしての役割。
第2に、健康状態を把握できるカルテとして。
第3に販売の際のコミュニケーション情報の材料として。
第4にこれらのデータが集積された、
市場調査の記録簿としての役割も果たしている。

「先用後利」には、この懸場帳が欠かせなかったという。
後に、懸場帳自体が高額で取引されたというのもうなずける。
今だって、裏付けのあるマーケティングデータは皆が欲しいものだ。

また、薬売りたちはあえて離れた地域に
(例えば北海道と岐阜!)ばらばらに顧客を持っていた。
これはもちろん、あちこちで情報収集をするため、
ということもあるが「リスクを避ける」
という意味もあるのだという。

1つの地域に集中して顧客を持ってしまうと、
そこで大干ばつなどがあった場合、
皆がお金を払えなくなってしまう。
しかし、離れた地域に顧客を持っていれば
こうした心配はないということ。

富山の薬売りたちは、こうして各地で集めた情報を
富山に持ち帰っては共有し、また全国に出て行った。
そして今度はそれらの情報をいろいろな地域に発信した。

顧客の中にはお医者さんも…
なんて、嘘みたいな話もある。
これは、薬はもちろんだが「富山の薬売り」が持ってくる
情報も欲しかったのではないだろうか。

今のように情報収集する手段がない時代、
薬売りがもたらす各地の情報は貴重なものだったに違いない。
彼らは薬だけではなく、情報も売っていた(?)わけだ。
こうした商売に、勤勉な姿勢が欠かせないのは当然のことだ。
薬を作り、マーケティングデータに沿って販売し、
各地の情報を集めながら顧客に必要な情報を提供する。

富山の人が勉強好きで良く働くと言われるのも、
「先用後利」と懸場帳の存在のおかげではないか。
「先用後利」というビジネスモデルがあり、
そこから発生した懸場帳があり、
さらにそれを活かし実践する勤勉な富山人ができ上がる。
なるほど、これは相乗効果の為せるワザだ。

まさに「先用後利はシナジーの源泉」!
この言葉と懸場帳によって、ビジネスも人も発展していったのだ。

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森田裕一氏のお話から!

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意表を突くスライドも交えて…

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実に分りやすく、聞き入ってしまう語り口

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聞き入るセミナー参加者たち!

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04/21
2014

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世界に広がる木村式自然栽培

絶対に不可能と言われた、無農薬栽培でつくられた
木村秋則氏の奇跡のリンゴ。
既にみなさんご存知だろう。
そのリンゴがどのような科学的裏付けから生まれたのか?

そんな誰もが思っていた謎を、
先月のイベントで弘前大学の杉山修一教授が
科学的に解き明かしてくれたのだ。

まず、通常の慣行栽培では年11回の農薬散布を行い、
7回の下草狩りをする。
しかし、木村式自然栽培では農薬散布はせず、
下草狩りも春と秋の2回だけ。
なぜそれでりんごが育つのか。

下草をのばし放題にすることは木村式自然栽培の肝だ。
下草の下には、小動物や昆虫(しっかりデータを取ったようだ)
がたくさん生息していて、害虫を駆除してくれる。

さらに、土や葉に微生物も多く存在し、
悪い病原菌を退治してくれるのだ。
そのため、病気にもなりにくくなり害虫にも強いので、
農薬散布がいらない。

ここで勘違いしてはいけないのが、
放っておけばいいということはない。
自然の摂理に沿ってポイントになる手入れ方法を
選択していくことが重要なのだ。

と、このようにわかりやすく科学的に立証してくれ、
私も「なるほど」と目からウロコのお話。
自然の摂理に合わせて継続性のある農業を追求してきた
木村式自然栽培こそ、日本の農業の先を行っているのではないだろうか。

講演会イベントに参加した1000人の方々は、
木村さんの話にも、杉山教授の話にも、
真剣なまなざしで聞き入っていた。

しかし、こうした自然栽培(有機栽培)を行う農家は
農業全体に占める割合ではまだまだ少なく、
0.5%以下なのが現状。
こうした講演を聴いた人が、新たな伝え手となって
拡散させてくれることを願うばかり。

それはちょうど、全国各地に125もの支部があり、
地域ごとに世話人がいて、
その地域に広めていく掃除の会のようではないだろうか。
つまり伝える人をつくり、育てることも重要なのだろう。

ちなみに、イベントには菅原文太さんも登場。
俳優のイメージが強くあるが、実のところ彼も、
自然栽培の生産者なのだ。

こういった著名人が、自然栽培に興味関心を持ってくれることは、
これからの日本農業の前進に一役買ってくれるに違いない。

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25年間も美味しいリンゴを作り続けてきた木村秋則氏

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新しい切り口で話される内容に聞き入る聴講者

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科学的に奇跡のリンゴを解説する杉山教授

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左から菅原文太氏、杉山修一教授、木村秋則氏

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杉山教授のお話にみなさん納得の表情

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チャートを使って分かりやすく科学的観点を発表

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04/14
2014

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リーマンショックが組織力強化に!

アベノミクスに沸く日本だが、
2008年のリーマンショックのことはまだ忘れがたい。

多くの会社がダメージを受け、売り上げを減らし、
その波が遅れて広告業界も直撃した。
厳しい環境の企業たちが広告費を圧縮したのだ。

我が社も例外ではなく、
2010年には前年より売上20%減、
その翌年にはさらに15%減と、結局
リーマンショック以前の三分の二の売上になってしまった
(もちろん、予測していた結果だったのだが…)。

そして、そのどん底からじわじわと利益を伸ばし、
2014年現在はほぼ元の売上まで回復している。
もちろん、日本全体の景気が改善してきた
ということでもあるのだが…。
実は、売り上げが改善されたというだけでなく、
その中身がかなり改善したのだ。

まず、一度は仕事が減ったことより
スタッフのコスト意識が高まった。
すなわち内製化が進んだのである。

そして経費削減意識も同時に高まり、
それまでより10%以上粗利率を
上げることができたのだ。(実に60%!)

売上の数字は変わらなくても
利益率が向上できたということは、
すばらしい改善の実現である。

要するにお金に関して、仕事の質に関して、
スタッフ全員がリアルな感覚を持つようになったのだ。
少し厳しい勉強だったけれど、
これをきっかけに組織力が強化されたと言えるだろう。

私としてもいい勉強をさせてもらった。
人は困難に遭うことで進化成長するということだ。
そして、結果的に組織としても強くなったと実感できるところがある。
つまり人に勝る財産はないのだ。

ここで思い出すのは出光興産の創業者、
出光佐三氏のことである。
終戦後、海外を拠点に活動していた出光は
終戦と同時に社の資産をほぼ失い、
800人もいた海外駐在員や出兵していた者たちが
皆引き揚げてきた。

ところが国内にも仕事はない、
会社は借金だらけ、ぼろぼろの状況だ。
それでも、出光佐三氏は一人の解雇もしなかった。

「我が社には、何よりも素晴らしい財産が残っている。
一千名にものぼる社員たちだ。
彼らこそ、出光商会の最高の資材であり財産だ。」

この理念を持ち続けたことによって、
出光は苦境を耐え抜き再生することができた。

そうなのだ、人より大切な財産なんて会社にはないのだ。

「災い転じて福となす」という言葉がある。
実はこれ、全文はもっと長い。

「古(いにしえ)の、よく事を制する者は
災い転じて福となし、敗によりて功となす」

という中国の古典「史記」からの引用が
短くなった言葉なのだ。

災い=リーマンショックをきっかけに組織力が上がり、
社内を利益体質にすることもできた。
敗=一人ひとりが失敗を活かし努力することで、
功を挙げることもできた。
人がいかに大切か、リーマンショックをきっかけに
勉強させてもらったわけだ。

時に困難にぶつかることもあるが、
ビジネスでも、人生でも、それを活かして
成長していかなければいけない。
そう思い続けることで、人は進化していくのだ。

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リーマンショックの悪夢から…

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現在の社内

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先日の社内セミナーではいきいきとした発表が!

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04/07
2014

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ICT時代にあっても、現場主義

「百聞は一見にしかず」という諺がある。
調べてみると、その由来は
前漢の時代にあるという。

当時の漢の皇帝が敵国討伐のための戦略を
老齢の将軍に尋ねたところ、
「人から百度話を聞くよりも、現地に赴き、
この目で確かめてから作戦を立てたい」と答えた。
これが「百聞は一見にしかず」という諺の起源。

そう、2000年前も今も、
情報には現場でしか手にはいらない
“生きた(リアルな)情報”がある。

だからこそ、私が発信している
このビジ達や経営者を集めた会議では、
“現場”を意識した情報の発信・収集を大切にしている。

たとえば、先日行った
「α(アルファ)- BOSSフォーラム」での会議。
ここでは参加する経営者が近況を報告し、
お互いにアドバイスをしている。

今回はその一環として、(この会議にも参加している)
愛知県の建設会社・株式会社近藤組を視察した。

そこでは、マンション建設の様子や、
環境機器事業の現場、戸建て住宅づくりや
本社屋上にある太陽光発電の取り組みなど、
部外者ではなかなか見ることのできないところを
見学させていただいた。

今回の視察では、部屋で行う会議とはまた違った、
“リアルな情報”を得ることができた。

現代はICT(Information and Communication Technology)が発展し、
大抵の事ならインターネットで調べれば
いろいろと知ることができる。
しかし、現場の空気感や現場の声など“リアルな情報”は、
実際に見に行かなければ分からない。

そう、“現場主義”であることが大切なのだ。
ビジネスにおいても、現場を知ることで、
物事の本質を見極め、決断し、
“生きたビジネス”への展開につながる。
やはりビジネスでも「百聞は一見にしかず」ということ。

だから、ビジ達はこれからも“現場主義”!
私の目で見て感じ、そこで得た“リアルな情報”を発信することが、
これからの“生きたビジネス”を
社会に生み出すために必要になってくるのだ。

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現場の声も有益な情報だ。

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生の情報がたくさん

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室内会議とはまた違った空気だ!

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やはり百聞は一見にしかず!

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