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01/09
2018

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「蕎麦奉行」の“ぬか床経営”

先日、千葉県茂原市にある
「蕎麦奉行」というお店を訪問した。
その名の通り、蕎麦を中心とした料理店なのだが、
女将のおもてなしが素敵なお店だった。

創業から40年、現在は女将と共に、
2代目店主である息子さんが営んでいる「蕎麦奉行」。
このお店には、なんと40年もの間、
引き継がれてきた“ぬか床”があるという。
(何がきっかけか忘れたが、女将が40年目を迎えるぬか床の話をしてくれた)

ぬか漬けは、植物性乳酸菌が豊富に含まれおり、
動物性乳酸菌のヨーグルトなどに比べると、
胃酸に強く、腸内でも活躍してくれる食べ物である。
そんなぬか漬けを作る“ぬか床”は、
定期的に新しいぬかを足したり、生姜を足したりと、’
小まめに手を入れることで、お店や家庭独自のコクを増していくのだという。
(女将も40年間、小まめに手を入れてきたのだと)

そして女将が出してくれた、
この風味豊かなぬか漬けをいただきながら、
“ぬか床”というものにビジネスであり会社をイメージしたのだ。

私たちはよく、企業の「風土」という言葉を使う。
風土というのは、
会社経営の基盤となる「自分たちは何を大切にして歩むのか」
というような考え方であり企業文化だ。
時代とともに、
事業内容やシステムが変わっていくのは当然だが、
企業風土はそれほど変わらず土台として横たわっていく。
まさに“ぬか床”と同じである。

土台がしっかりしていれば、
新しい社員が入ってきたり、違う事業を始めたりしても、
企業風土は決して崩れることはない。
“ぬか床”と同じように、土台に新しいものを足していく形で、
それまで企業が大切にしてきた風土と、
新しい風はきっちりと融合していくものである。
逆に言えば、
会社がしっかりとした“ぬか床”を持ってなければ、
時代の変化に簡単に振り回されてしまうということになる。

どんなに時代が変わっても、
ここだけは変わらないと言える企業風土はあるか。
こんなこだわりの経営をビジ達流では“ぬか床経営”と呼ぶことにする。
そんな“ぬか床経営”は、
変化の激しい今の時代を生き抜くには、重要な視点となるだろう。

ちなみに、
「夫と別れる時には子どもを抱いて、犬を連れて、
そしてぬか床をかかえて…」という話があるそうだ。
それくらい、“ぬか床”というのは
その家庭の存在価値として大切にされてきたということだろう。

うーん、私もぬか床に挑戦してみようかなぁ。
(あれ!?でも誰に引き継ぐのだろう…)

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絶品のぬか漬けだ!

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おもてなしが素敵な店だった

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千葉県茂原市の 「蕎麦奉行」!

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