01/15
2013
“ホッケの配慮”が選ばれる
「すみません。大きい皿をもうひとつください」
と、若いアルバイト風のスタッフに私が依頼。
ハイと言いながらも、いぶかしげな顔をして、
カウンター内にいる、マネージャー風メガネスタッフに
「カウンターのお客さまが大きな皿が欲しいと…」。
するとするとだ…そのマネージャー風
メガネスタッフは、いま私たちのカウンターに
出されたばかりの熱々の“焼きホッケ”を
一度下げるように指示。
そして、大きな皿2つに半分ずつ分けられて
ホッケが再登場! となったのだ。
お~さすが、マネージャー風メガネスタッフ!
いい察知力!
これは北海道帯広でのことだったのだが、
この日は、営業しているお店が少なく、
夕方の早い時間だったのだが、
どのお店も予約でいっぱい。
私たち4人連れがやっと辿り着けたのは、
横一列のカウンタースペースだったというわけ。
注文した焼きホッケが、特大で美味しそうだったのは嬉しいが、横一列の端の私が、熱いうちにホッケを
口に運ぶには、難関がいっぱいだったのだ。
そこで、分け皿をお願いした次第。
この気の利いた瞬時の配慮が、
ホッケをより美味しくさせ、みんなの話は弾み、
そして、みんなの好感度アップにつながるのだ。
よし、このような気の利いた瞬時の配慮を、
“ホッケの配慮”とネーミングしよう。
実は、これらのサービス業では、
この“ホッケの配慮”こそが
重要に思えてならないのだ。
一時の、“お金”に作用や、“お口”に作用より、
“心と記憶”に作用する“ホッケの配慮”なのだ。
価格争いにならなくても、特別なプレミアムに
頼らなくても、多くの人が選んでくれる理由。
中島流、サービス業の、キメ手。
それが、“ホッケの配慮”というわけ。
ふむふむ。いいネーミングだ。