06/30
2014
翠玉白菜との相性
台湾を楽しんできました。
美味しかったです。
もちろん、勉強にもなりました。
台湾と言えば、故宮博物院と蒋介石。(私的価値観で言うと…)
そして、故宮博物院と言えば、“白菜”。
あの“白菜”、実は翠玉(エメラルド)を
彫刻してつくられたものなのだ。
スゴ~い!
(もちろん、ご存知の方も多いでしょうが…)
私が20年前に台湾を訪れた際、
当然ながら故宮博物院に行き、
白菜を見た記憶が…。
ところが、エメラルドを彫ったものとは
理解していなかった。
(きちんと話を聞いていなかったということ)
あくまでガラス細工などでつくられたものと
勝手に決めつけていたのだ。
さて、なぜこんなにこの白菜が注目されるのか?
もちろんエメラルドを彫ってつくられたということも
ポイントなのだが、その白菜の白と緑のバランスが
本物そっくりということ。
翠玉(石)の白と緑の色を匠に利用し、
美しく彫刻されている。
そして、その葉っぱの緑の部分には、
キリギリスとイナゴが彫りこまれているのだ。
こりゃ、宮廷工房の工匠か玉匠がその技術を活かして、
創作したに違いない。
数百年前の元代から明の代にかけては、
白菜と昆虫という題材は、めでたい兆の象徴
だったことからこの“翠玉白菜”は生まれたようだ。
そんなことからも、故宮博物院を訪れる多くの人は、
由緒ある書や掛け軸、陶器や磁器よりも
この“白菜”を見たがる。
だから、18センチメートルほどの小ぶりの白菜なのだが、
いつも多くの人だかりをつくっている。
私ももちろん、今回は十分な知識を持って台湾に
乗り込もうとしたのだが…
何とその“翠玉白菜”は私たちと入れ違いで
日本に来ることになっていたのだ。
あ~~~何たることか…
こんなに本気で“白菜”を鑑賞しようと
していたのに…
「奇跡の出品!翠玉白菜」というポスターの
キャッチコピーが何か目に痛い。
やっぱり、東京国立博物館には見に行きたくないし…。
もしかしたら、翠玉白菜との相性は悪いのかしら。。。