04/27
2015
「未来pad」で30年後を繰る!
黒い髪で鼻の下にヒゲをたくわえた
男性がある事務所で「未来pad」を繰っている。
そして、その男は驚くような顔をして、
真剣に未来padの画面を凝視しているのだ。
その画面には、ある講演会の様子が映し出されていた。
参加者達はというと、うなづく人、メモを取る人、
真剣に耳を傾ける人たちが見てとれる。
70~80人はいるだろうか。
彼は、語っている講演者が誰かと指で拡大してみている。
「えっ!」白髪で、ヒゲも白いが…
どう見ても自分なのだ。
カラダは今とほとんど変わらないが、
顔のシワはかなり増えている。
(彼は未来padを見ながら、
その視線は30年先を思考しているようだ)
え~~未来の私は、
なぜこんなに大勢の前で語っているのだろうか?
何を語っているのだろう?
私が3年前に創業した会社は、デザインを中心とした
広告制作の会社なのだ。
どんなプロセスを経て、人前でこんなに自身ありげに
語るようになったのだろう…
(彼は繰り返し、画面を見ながら首をひねっている)
これは、1985年の早稲田の事務所での様子。
その昔の私は、ある人から「未来pad」を借り、
30年後を設定し操作しているのだ。
まだ30歳の私は、30年後の自分を見て
驚いている光景だ。
もちろん、その年取った姿にも驚いている様子だが…
(そりゃしかたないよねぇ。)
30年後“里山ビジネス”をテーマに大勢の前で
語る立場になっていることに一番驚いているのだろう。
…なんて「未来pad」なるものがあったら、
そりゃ驚くだろう。
(私は、利用しないだろうけど…)
とにかく、30年は短かったが、長い。
思いもよらない事件や失敗もたくさんあった。
ただ、常に前を見て対処し、決断も多くしてきた気がする。
まさに“人間万事塞翁が馬”。
これが、目指していた自分や会社だったか
どうかはわからないが、30年前の私には、
今を想像することは難しかっただろう。
それにしても「未来pad」なるものがあると、
どうなってしまうのだろう。
すばらしい未来ならいいが、見たくない未来を
見てしまうと、当然、意欲は薄れてしまうことに。
未来がわからないからこそ、誰もがよりすばらしい
未来のためにさまざまなチャレンジができるということ。
よ~し、次なる未来のためにもっとチャレンジ&チャレンジ!
とはいえ、せっかくだから「未来pad」で30年後を
繰ってみようかなぁ~。
これはどう考えても無謀な行為だろうか(^_^;)