10/31
2016
“リトリート日和”って知ってる?
能登島の空は晴れ渡り、海はとにかく凪いでいる。
そこにいる面々の顔つきも、そこはかとなく凪いでいるのだ。
見方によっては、惚(ほう)けているとも言えるかもしれない。
地元の友人に言わせると、
年間通してもめったにない選りすぐりの日だという。
これぞリトリート日和。
今回の金沢、能登島の旅は、経営者グループの“リトリート”。
すなわち、リラックスした時間と空間で、
人間関係も深めるための旅行イベントということ。
まさに今回の旅は、リトリートにうってつけの場所であり、天候だったのだ。
イルカウォッチングでは、空振りしてしまったが、
とにかく気持ちのいい凪の風に触れることができた。
置き網による漁では、大漁と言っていい程の魚の顔を見れたし…。
みんなで船に乗せてもらい、漁を手伝いながら、
その醍醐味を味わうことができたのだ。
これは、なかなかできない体験だっただろう。
そしてその獲れた魚たちを早速使ってのBBQ昼食。
(河尻さんありがとうございました(^-^) )
もしリトリートにランクがあるとしたら、
トリプルAのリトリートと言えるだろう。
(それにしても、誰の顔も緊張感のない緩んだ顔つきだこと…)
なぜ、今回のリトリートがそこまでよかったのかというと…
不断、経営者はかなりの時間において緊張状態を維持していると言っていいだろう。
その緊張状態を解くことができるのが、このリトリートなのだ。
長いつき合いの気のおけない仲間たちとだから、
弛緩(しかん)のときをいっしょに送ることができるのだ。
ゴム紐やバネもそうだが、緊張状態がず~っと長く続いていると、
元の弾力を失い、本来の機能が発揮できなくなってしまう。
だから、緊張が続く合間には、
弛緩であり、油断のときが必要だということ。
実は私には、苦い経験がある。
30代の一番バリバリと仕事をやっていた頃の話。
時代背景もあってか仕事も次から次へとあり、
それに合わせてどんどん受け熟していった。
“自分に期待されての企画の仕事だから自分がやらなきゃ…”と、
その勢いは止まることなく、
土曜はもちろん(まだ週休2日制ではなかった頃)
日曜も仕事するようになっていった。
仕舞いには、寝る時間も惜しんでの仕事になっていき、
そして唯一楽しみにしていた日曜早朝の“草野球”の時間も
とれなくなっていったのだ。
そんな日々が続いたある日、
ついにバネは伸びたっきりとなり、縮まなくなってしまったのだ。
人的に言えば、精神的病にかかったということ。
(私が肉体的には丈夫だったこともあり、
精神面に支障が出たということだろう)
さすがの私も、方向転換を余儀無くされたのだった。
そう、私たちの社会生活において緊張と弛緩は、一対だということ。
潮の干満があるように、人の生活にも干満がないと長くは続かない。
常に流れがあり、循環している状態が大切なのだ。
つまりバリバリやる経営者にとっては“リトリート”が
いかに大切かということ。
だから、あの経営者たちの、惚けた顔を許して欲しい。
あ~私もか…
(写真をチェック!)