04/24
2017
76歳の“100キロ”トップウォーカー
“いま先頭の人がゴールしました!”
えっ!? まだ今日なのに…
えっ!? そのランナーは76歳だって!?
そのランナーは…、いやそのウォーカーは、
100キロを歩いて来たとは、思えない表情と所作で、
私たちの前に現れたのだ。
なんと100キロの距離を14時間25分ほどで完歩。
てことは…時速6.9キロということ。
途中には9カ所チェックポイントもあり、
当然、簡単な栄養補給もしなければならないわけで…、
歩いているときのスピードは、
なんと時速7キロ以上ということになるのだ。スゴ~いスピード。
私も時速7キロで数時間ならチャレンジしたことがあるが、
それをず~っと続けるのは不可能。
そして、それをやってのけたのが76歳の
ちょっと痩せぎみ体型のおじさん(年齢からならおじいさん)
なのだからもっと驚くわけだ。
「ちょっと雨と風が強くて、大変なところもあったけど…
今日は途中迷わずゴールできたのでよかったよ」だって!
その話にも、余裕が感じられる。
先程、“まだ今日なのに”と表現したのは…
土曜の朝9時に大網白里市(大里総合管理)をスタートし、
100キロの道のりを歩き、その日の23時25分にゴールしたからなのだ。
普通ならば当然、その日のゴールは難しいはず。
実際、2番目にゴールした人は、
翌日曜日の午前1時頃なのだから。
(この人だって十分速い)
とにかく、100キロ歩きは、
長時間のチャレンジを強いられるだけに、さまざまなドラマが待っている。
自分の思い描いている通りに
スムーズにゴールすることはまずできないといっていいだろう。
雨も降るし、風も吹くし、4月の朝方の寒さも堪えるし、
必ずや身体の部位がどこかしら痛くなってくる。
その痛い部位は、時間が経つにつれて移動して来るのだ。
もちろん、それだけではない。
夜通しず~っと歩き続けるわけだから、眠気もやって来る。
しかしこれらは、あくまでフィジカルな要素でしかない。
ここに時間と共に気持ちの変化がプラスされるから大変。
“何で、こんな大変なことやってるんだろう?”
“リタイヤしちゃったほうがいいんじゃ…”なんて、
時間が経つにつれて、
どんどん雪崩れのように気持ちの変化がやって来るのだ。
100キロ歩きは、まさに“自分を試されている”と言っていいだろう。
もしかしたら人生の集約版!?
人生はリタイヤできないが、
100キロ歩きはついリタイヤできてしまうシュミレーションのようなもの。
そこには、肉体的にも精神的にも、
試練がたくさん待ち続けているのだ。
ところがところがだ、
そこには一緒に歩く仲間がいて、各チェックポイントには、
このイベントをサイドから支えてくれるサポーターと美味しいご褒美が待っている。
これがあるから、私たちは100キロを歩き通せるということ。
人は、いっしょに歩き、支えてくれる人がいるから
人生を楽しく歩けるわけ。
そしてビジネスも、さまざまな人が協力してくれ、
苦楽を共にするから、その先に進められるということ。
この100キロ歩きには、
さまざまなものが集約されているということだ。
さて、来年の4月の100キロ歩きにチャレンジしたくなった人も多いことだろう。
4月の21、22日の土日は空けておこう!
10年後、トップのおじさんのように70代となって、
また100キロにチャレンジできるだろうか。
そして、20時間を切ることは…
まぁ~、それは70代になってから考えようっと!