これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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10/29
2018

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六花亭 VS Amazon

いつも十勝の帰りには決まってどら焼きを買ってくる。
六花亭のどら焼きだ。
ブランドだからというより、もちろん美味しいからなわけで…

先日ついに六花亭が「カンブリア宮殿」に登場していた。
そう小田 豊オーナーが出演していろいろと語ってもいたわけだが、
改めて六花亭の凄さを確認した次第。

あの 日刊社内報の「六輪」の話をしていたのだ。
拙著『非効率な会社が上手くいく理由』にも出てくる「六輪」だが、
当時の小田社長から「六輪」を見せられた時、
とにかく驚きそのことを本に書いた。

もう一度繰り返すが「六輪」は日刊の社内報なのだ。
日刊とは毎日発行してるわけで、常に記事を編集している人たちがいるということ。
そして、その記事のネタとなる社員から上がってくる原稿(231文字)を
経営サイドが全て目を通して選んでるという。
毎日である。
多い時は1,000通も読むというのだ。

六花亭が今もお客様から人気があり、働く人たちの満足も高いという
“いい会社”としての理由はまさにこの非効率にあるのだろう。
だから当然、毎年の採用への応募も多いという。
それでも、入社してくるスタッフの価値観のベクトルだけは
しっかり合わせているというところも、
六花亭ならではということなのだろう。

さて、ここで注目の「Amazon」。
ジェフ・ベゾス氏率いる「relentless」
(情け容赦ない)のAmazonはどうなのだろう。
日刊社内報のような稼ぐのに非効率なことはやるわけないし…
それぞれの部門のコミュニケーションは取らない方がいいとしているし。

きちんとスタッフのAmazonとしての価値観のすり合わせはしているのだろうか⁈
Amazonの“ES”すなわち従業員満足は高いのだろうか?
実のところ、この従業員満足とブランドは深い関係があり、
長いレンジで考えると、
“CS”すなわち顧客満足とこの従業員満足度とは
表裏の関係にあると私は考えている。

まだ、起業して20数年なのに地球規模で躍進するAmazon。
そのESとCSの関係はどうなっていくのか⁈
時価総額は高いが、“いい会社”としてもその先へ歩んで行けるのだろうか⁈
果たして、Amazonは多くのスタッフを抱えて今後どう歩んで行くのだろう⁈

北海道から出ない六花亭と地球規模で拡大するAmazon⁈
その目指すベクトルは大きく違う。

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ついに六花亭が「カンブリア宮殿」に

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改めて六花亭の凄さを確認した

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10/29
2018

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知覧とせごどんから“タテの発想”

明治維新の英傑であり、大河ドラマで
再び脚光を浴びた“せごどん”こと西郷隆盛。
ドラマが佳境に入ったからというわけではないが、
経営者仲間のリトリートとして鹿児島を訪れてきた。
このリトリートの目的は主にふたつ。
ひとつは多くの特攻隊員が飛び立った知覧を訪れること。
もうひとつが、その西郷隆盛をもっと知ることだ。

まず知覧で訪れたのが、「富屋旅館」。
その前身となる「富屋食堂」は、
多くの特攻隊員たちが訪れていたことで注目されている。
食堂を切り盛りしていた鳥濱トメさんは、
隊員に“おかあさん”と呼ばれていたという。

食事も終わり帰ろうとして玄関に立ったところ、
三代目となる現在の女将に突然こう質問された。
「いまの日本は誰が守っているのですか。分かりますか!?」
「皆さんの家族は誰が守っているのですか!?」
「皆さんの会社は誰が守っているのですか!?」
「ならば、日本は誰が守ればいいんですか!?」
すごい質問が次から次と浴びせかけられたのだ。
私たちは、その質問の意味を探ろうと女将の表情に集中したのだが…

そう、ここは多くの特攻を送り出した
「知覧」であり、「富屋食堂」だったのだ。
ここに来て日本のあり方を考えずしてどうするってことだ。

そして「維新ふるさと館」。
戊辰戦争を戦い、明治維新の英雄として活躍した“せごどん”。
最期には賊臣として、
西南戦争で盟友・大久保利通と戦い散った。
彼なくしては、日本が今の形となることは
なかったのではないだろうか。

西郷隆盛が活躍した明治維新が約150年前。
特攻隊が犠牲となった太平洋戦争が約75年前。
私が提唱する“パラダイムシフ ト75”で いうところの、
日本の節目が鹿児島には凝縮されている。

多くの人たちの関わりや犠牲があって、
現在があると考えずにはいられない。
そして私たちは? 何を次代につなげていったらよいのだろうか。
これこそ“タテの発想”だ。
“Think Long-Range, Act Tomorrow”
よく私が発信するワーズだが、
物事は長期的な視点で捉え、
明日からすぐに行動を起こそうという意味だ。
過去という背景を知りつつ、
未来へどんなベクトルで進むかを見据える。
私たちは、つい目先の利益に囚われ隣の芝生(ヨコ)を見てしまいがちだ。
だが、ヨコではなく「タテの発想」をしていこう。
それが、次代へとつながっていくのだから。

いや~、いろいろと学ばせてくれた鹿児島リトリートでした。

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まず知覧で訪れたのが、「富屋旅館」

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前身となる「富屋食堂」の文字も

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いろいろと学ばせてくれた鹿児島リトリートでした

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先取りビジネストレンド

10/29
2018

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「アメリカビジネス」とのつき合い方

私が主宰する「αクラブ」。
その定例セミナーも今回で143回を迎えた。
初回から数えると約25年も続けていることになる。

今回のテーマが 「私たちは
Amazonにどう対応(たたかう)べきか!」だった。
ビジ達でも語っている通り、近年はまさに
“プラットフォー マー時代”。
世界の企業時価総額では、ベスト6中、
5社が プラットフォーマー企業である。
Apple にAmazon、Alphabet、
Microsoft、それにFacebook。
いわゆるGAFMAと呼ばれる面々だが、
いずれもアメリカをベースとしている企業だ。
まさに、アメリカ的ビジネス価値観が、
世界を席巻していると言っても過言ではないだろう。

そのアメリカ的ビジネス価値観について、
今回のゲストブラッド・シュミット氏に話を聞いてみた。
ブラッド氏は、コンサルティング会社を経営しているのだが、
少し前にはアメリカの保険会社で役員も務めていた人物だ。
そこでブランド氏が感じたのが、
アメリカと日本ではビジネスに対する
経営者の価値観がまったく異なるということだった。
たとえば、日本で会社を立ち上げようとすると
競合を避けて敢えて別業態で
起業することを考えることが多い。
対してアメリカの場合は、「相手よりすごいものを…」と
むしろ競合を意識してその上をいくという発想なのだ。

また、ビジネスに対してドライで
常に戦略的で徹底して展開するということも特色だ。
Amazonの創業者ジェフ・ベゾス氏は、
実は社名を「Relentless」にしようとしていた。
以前のビジ達でも書いたが、
それがビジネスに対する姿勢を象徴している。
[Relentless=情け容赦ない]
日本では考えつきもしない発想だが、
アメリカではそれほどの抵抗はないのかもしれない。
(さすがに社名にするのは憚られたようだが)

では、プラットフォーマー時代である今、
日本でもアメリカ的ビジネス価値観を見習うべきなのか。
否、日本ではビジネスの土壌が異なる。
根本的な考え方が違うのだ。
ならば、アメリカに対抗するのではなく
そのアメリカ的ビジネスを活かし、
日本のビジネスをそこに馴染ます展開。
すなわち、これらプラットフォームを
インフラとして活用し、その上で
ならではの商品やサービスを展開し
お客様とのコミュニケーションを重視していく。
これが日本的ビジネスのベクトルと言えるだろう。

対抗ではなく、“対応”。
世界の潮流を理解した上で、
自分たちにしかできないことを。
それが次なる時代の日本的ビジネスを
創るヒントなのかもしれない。

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「私たちは Amazonにどう対応(たたかう)べきか!」

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今回のゲストブラッド・シュミット氏

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10/22
2018

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「時空を俯瞰できる」乗り物が欲しい!

この手前の島はどこでしょう!?
羽田から北九州に向かっている機内からなのだが…
ヒント…下に見える海は瀬戸内海。

台風25号が北九州に来ている
タイミングだったのが、なぜかこんなによく観えたのだ。
天気のいい日の飛行機から、
その地形を眺めながら地図と見比べるのが結構楽しい。

海の向こう側は四国とすると、
この横切る川は多分「吉野川」だろうから、
このへんが「鳴門」で、右手側が「高松」!?…などと分析する。
するとさっきの大きな島は、淡路島となり辻褄は合う。

さて、グーグルマップを出して写真の島と見比べて欲しい。
兵庫側というか岡山側から観ているわけだが、
島の突き出した地形がマップとそっくり。
(まぁ、当たり前のことなのだが…)
そう「二十四の瞳」で全国区となったあずき島こと「小豆島」。

小豆島というがかなり大きい。
2万8,000人の人が住んでいて、
瀬戸内海では淡路島の次に大きい島だ。
残念ながら坪田栄の「二十四の瞳」は読んでいないが、
淡路島の少年たちを阿久悠氏が描いた
直木賞候補の、「瀬戸内少年野球団」には記憶がある。
とにかく、ここから観るだけでも
瀬戸内海に小さな島がいっぱいあることは一目瞭然だ。

上空10,000メートルほどの高さからの眺めは、
街並みも分かるし、川の幅も、
そして山々も美しく見える。
海と陸との境目がはっきりしていて、
肉眼で観る眺めと地図がそっくりだったりも…
なぜかこれには感動する!

もしかしたら、飛行機は遠くの地に
スピーディに移動できるというより、
私たちが生活する地上を
10,000メートルから俯瞰できることの方が
スゴいことなのではないだろうか。

私たちは日々の中でついつい
目に見える目先ばかりを見てしまう。
今回のように10,000メートルから俯瞰するだけでも、
その立地であり周りの海や山、町との関係すらも見えてくる。
客観的モノの見方であり、
“Think global, Act local”の大切さをも思い起こさせてくれるのだ。

この“Think global,Act local”と共に
私がよく使う常套句、“Think long-range, Act tomorrow”。
すなわち、地球規模で俯瞰するだけでなく、
時空を超えた「タテの発想」の重要性のことである。

さて、10,000メートルからの物理的俯瞰だけでなく
「時空を俯瞰できる」乗り物はないだろうか?
この俯瞰ができれば、人はもっと
孫子の代のことを考えて行動するようになるのだが…

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下に見える海は瀬戸内海

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選ばれるビジネス

10/22
2018

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AmazonのAI投資の脅威

もはや脅威すぎて、第何弾か
わからなくなってしまったが
好評“Amazonの脅威”シリーズだ
(たぶん第4弾かと思う。気になる方は
バックナンバーをチェック!)。

小売流通というイメージが強いAmazonだが、
実はAI技術への投資にも力を入れている。
“自動運転技術”“顔認証機能”“翻訳システム”
などが主な対象となる。

“自動運転技術”とは、その名の通り
AIによって自動車を無人で運転する技術。
将来的に、物流の効率化には欠かせないだろう。

“顔認証機能”は、無人店舗「Amazon GO」にも活用されている技術だ。
店内でお客さんの動きを顔認証機能で追跡し、
手に取った商品を判別。
退店時に、自動で電子マネーによって
精算してくれるという仕組みだ。

そして“翻訳システム”は、流通業として
世界各国でビジネスを展開している
Amazonにとっては必須の技術だろう。

これらのAI技術も含めた
2017年の研究開発への投資は、
なんと約226億ドル。
日本円にすると、2兆円を上回る額だ。
この投資金額は、MicrosoftやAppleの
2倍以上といわれている。

なぜ、新たな技術に対してこれだけ巨額の
投資をしていくのか。
その理由は、先のビジ達でも触れた
“自前主義”にある。

Amazonでは、既存のビジネスを
よりよい形で展開していくために、
自社でシステムを開発・活用している。
そして十分なレベルを確立したうえで、
AWS(アマゾンウェブサービス)のように
他の企業にも提供し、
さらにビジネスの幅を広げているのだ。

「自分たちがテクノロジーの面でも
一番になれば、より企業としての価値は高まる」

このAmazonの手法は、
創業者のジェフ・ベゾスの思想が
根幹にあるのではないだろうか。
彼は、創業の際にAmazonではなく
別の名前をつけようとしたという。
「relentless」=リレントレス
日本語では、情け容赦ないという意である。
ベゾスにとっては、
お気に入りの言葉だったようだが、
残念ながら周りの人たちからの反対もあり、
諦めたという。

このエピソードに、彼の思想が
集約されているのではないだろうか。
徹底したビジネス展開をしていくことで、
熾烈な競争に打ち勝っていく。

さまざまな分野への投資も、
Amazonの理念「すべては顧客のために」を
徹底した結果なのだ。
ユーザーの利便性を誰よりも徹底し、
ビジネスの常識を塗り替えつづけている。
“Amazonの脅威”というよりは、
“ジェフ・ベゾスの脅威”といっても
よいかもしれない。

ビジネスに携わるものとして、
この徹底する姿勢は見習うべきだ。
常に新しいものは、エンドユーザーなのか
クライアントなのか、顧客に喜んでもらう
という発想から生まれるのだから。

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もう何度目かの脅威シリーズ

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