04/06
2020
ユニクロの進出とインドの可能性
「19才の時にインドを旅し、51年後、ここに店舗を構える
ことが出来、心底嬉しく思う。当社にとって重要な市場。
これからの長きに渡るパートナーシップの第一歩だ。」
これはユニクロの柳井社長が2019年10月にインド初出店時の
オープニングセレモニーでの挨拶。
2019年5月の時点で、ユニクロは21カ国に1351店舗を展開
しているのだが、そこにインド市場が加えられたということ。
その後現在までに、インドにて3店舗オープンしたそうだ。
スペインのZARA、スェーデンのH&M
アメリカのGAP、良品計画も既にインド市場に入っている。
インドは国内生産・市場保護のために小売業の進出に規制が多く、
ユニクロが入るのに、2年間もの歳月を要したという。
インド進出計画中の日系企業は、
牛丼の吉野屋
(インド人は宗教上の理由で牛肉食べないのにねぇ~~~!)
CoCo壱
(カレーの本場なのにねぇ~~~!)
と多い。
このように企業がインドに進出する理由は、
なんと言っても市場規模!
13億の人口は10年以内に中国を抜く。
インドは「人口ボーナス期」と言われ、総人口に対しての働く人口の比率、
すなわち生産年齢人口比率が約70%。日本は60%を切ったという。
そもそも日本では生産年齢人口が今後減少していくのだが、
インドは増加していく。
日本と比較した市場規模がいかに大きいかわかるだろう。
さらに、2050年のGDPは日本を抜いて世界第3位となる予想。
インドの“シリコンバレー”と言われているのバンガロールは
グローバルなIT基地として今後の発展が期待されている。
英語圏でもあり、数学にも強く、インドは様々な要素で
今後有望だ。
ただし、
・貧しい子どもや身体の不自由な人々のイメージ
・不衛生な家屋
・カースト制度による理不尽な差別
・ヒンドゥー至上主義
・時間にルーズ
という負のイメージは拭えないのだが、それでも可能性が
大きいと敢えて言いたい。
13億人のうち、中間層といえる人たちは5割としても約7億人。
日本の7倍の市場がそこにあるわけだ。
これだけ大きな市場規模ゆえ、
日本の中小企業もインドに対してのアプローチも
お互いにwin win の取引ができる相手として
視野に入れておくべきだろう。
先日もビジ達でお話した“超マクロ思考マトリックス”を
思い返して欲しい。
私達はその先のビジネスを“超マクロ思考で”考えるべき時期なのだ。
中小企業もビジネスを地球規模で拡げていくべきだと、
ユニクロのインド進出で考えさせられたわけ。