10/05
2020
“佰食屋”中村朱美氏に学ぶ「GRIT」経営
先週のモバイルでも紹介したが、
先日開催したαクラブのフォーラムに
佰食屋の中村朱美氏が出演してくれた。
佰食屋は、1年前の2019年6月に“ガイヤの夜明け”で紹介された。
その経営コンセプトが注目された佰食屋も、このコロナ禍で
4店舗のうち2店舗を閉店することになったわけだ。
最近放送の“ガイヤの夜明け”でもこのことが取り上げられ、
閉店に伴い社員を解雇せねばならないシーンが
放映されていた。
NHKの“クローズアップ現代”でもコロナ禍で決断し、
次なる展開に取り組む佰食屋について取り上げていた。
さて、先日のフォーラムで、中村氏は、
“パラレルアントレプレーナー”を目指す語っていた。
飲食業と平行して新たな起業を考えていると。
今までも、飲食と平行して不動産業(夫が中心)も
していたのだが・・・。
今後は飲食業をこのコロナ禍の中で
伸ばすのはむずかしいと判断し、
次なる他の事業展開を考えているという。
この話を聞いて、中村氏は飲食業に
こだわりがあったわけではなかったことに気づかされた。
かけがえのない家族との時間を大切にする働き方として、
飲食業、“佰食屋”でそれを実践、経営していたわけだ。
美味しい食事を提供し、効率も考え、無駄な時間も省き、
そして成立する経営。
だから昼間だけ営業する“百食売り切り”の店を
展開したということ。
そしてこのコロナ禍で、経営者として厳しい決断を余儀なくされ、
それでも経営コンセプトはそのままに次なる事業に
打って出ようとしている。
そこで、これぞ“GRIT経営”だと感じたわけだ。
以前、ビジ達でも紹介した、アンジェラ・ダッグワース著の
『GRITやり抜く力』の“GRIT”のこと。(30万部も売れた本だ!)
この本の中で、成功者に共通するのは、
“才能”“知性”ではなく「やり抜く力」だと。
“grit”とは、「度胸」という意味だが、
Guts (ガッツ・闘志)
Resilience (粘り強さ)
Initiative (自発性)
Tenacity (執念)
の頭文字4文字を取ってGRITとして「やり抜く力」としたという。
才能や知性のレベルより、この“GRIT”のレベルが高いことの方が
成功するとアンジェラ氏は言っている。
中村氏は知性も感性も備わっているようだが・・・。
中村氏は“転んだとしてもただでは起きない”。
経営者としての新たな展開を抱き、
この経験を活かし次なるステージを模索していることが、
“GRIT”であり“GRIT経営”ということ。
中村氏のコンセプトである、
“効率化をして、働く人が労働時間を短縮し、
結果として家族との時間を
大切にする経営“。この軸は変えずに
新たに事業を起こし経営していくという。
ミレニアル世代の価値観を活かしながら
“事業とは”、“経営とは”を突き詰めていく。
この“やり抜く力”こそがGRITなのだ。
これぞ中村流の“仕事道”というわけ。