これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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選ばれるビジネス

01/31
2022

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“ハルメク”37万部で女性誌No.1!のワケ!?

ハルメクという雑誌をご存知だろうか!?
定期購読のみで本屋では販売していない雑誌だ。
今や、37万部発行で女性誌No.1!
ターゲットは50歳以上の女性向け雑誌だが、
なぜか私も購読者の一人なのだ。
(えっ?おじさんが読んだらいけないってことはないよねぇ~)

先日も“NHKプロフェッショナル 仕事の流儀”で
ハルメクの編集長が紹介されていた。
存続の危機にあった雑誌を、たった2年でV字回復
させた敏腕編集長とのこと。

37万部の売れるワケを探る前に、
まずは、ここ5ヶ月のこの雑誌の特集テーマを紹介しよう。

2021年10月号 もの忘れ認知症を防ぐ新習慣&脳トレ
→ 50歳台以上がターゲットなので、気になるし、わかりやすいテーマ
2021年11月号 上品に若々しく、姿勢・服・髪の新ルール
→ 年齢を重ねても上品で若々しくいるためにはというテーマ
2021年12月号 家族も自分も後悔しない終活 これさえすれば大丈夫
→ これも50台以上がターゲットなのでわかりやすい
2022年1月号  体幹を整え、一生自分で歩く
→ 一生自分で歩くためのエクササイズ紹介
2022年2月号  インターネット活用から知っておくと便利なサイトまで
→ 生活に欠かせなくなったインターネットの活用法

ここ5ヶ月分の特集を紹介しただけでも、買いたくなる気持ちも
おわかりいただけるだろう。

さて、何故37万部売れるようになったのか?
特集のテーマがいいのか?
編集長のセンスがいいのか?
編集会議に特別な仕掛けがあるのか?

実は、編集企画過程にて、疑問が発生したり、迷いが生じたりした場合、
こまめに読者アンケートをとるという。
すなわち、“ハルメク”の購読者から活きたデータを取っているのだ。
実際の購読者の意向の裏付けがあって
雑誌を創っているわけだから、売れないはずがない。
だから、購読者にとって、知りたい情報満載で
かゆいところに手が届くような雑誌づくりができるというわけ。

新聞などに雑誌広告を出すときのキャッチコピーですら
場合によっては読者アンケートをかけるという。
広告を出すとき、どうしても、デザイナーやコピーライター、
クリエイティブディレクターに任せがちだ。
実は、本当にそのキーワードが多くの人の心に届くかの
裏付けはなかったわけだ。

実際の読者の心に届く読者アンケート結果、
すなわち、“データドリブン”をもとに、
編集企画であり、商品開発、流通経路の開拓をしている
からこそ37万部売れる。
やはり、これからの時代は、データを活かしてこそだろう。
とはいえ、この“データドリブン”含め、やはりその感性と発想も
この編集長はスゴイけどね。

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“データドリブン”な雑誌づくりとは!?

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はなまるア・ラ・カルト

01/31
2022

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『儲けないがいい』“3人の仕事”の行方

拙著『儲けないがいい』のプロローグにある“3人の仕事”。
これが今後どこに進んでいくのかが今回のテーマ。

この本は、10年以上前に書いたのだが、
SDGsの流れをくんでなのか、
時代がこの価値観を求めているのかもしれないが、
最近けっこう反応がある。
この物語“3人の仕事”を紹介しよう。

ある小さな島に3人の人が住んでいました。
狩りが上手で獣や鳥をたくさん獲れるA。
畑を耕すのが得意で、立派な野菜をつくるB。
そして、狩も畑づくりも苦手だけど、料理が上手いC。

あるとき、Bが言いました。
「Aさんはとても狩りが上手いですね。
僕は畑づくりには自信があるけど、狩りは上手くないんです。
できれば僕の分も獲ってきてくれませんか。
そしたら、Aさんに僕がつくった野菜を分けてあげましょう」

その話を聞いていたCが言いました。
「私は狩も野菜づくりも上手くありません。
だけど美味しい料理をつくる自信はあります…
と続き、この3人が協力して生活することになる。
3人はそれぞれ得意な分野で協力し合うことで
より効率よくヤリガイも感じながら
生活を営むことができるようになった。
この3人の社会の生産性も上がった。
それぞれのモチベーションも上がることに。
すなわちこれが中島流の“仕事の概念”だ。

1.得意分野だから効率がいい
2.みんなが喜んでくれるから、モチベーションも上がる
3.それぞれの存在理由も明確
4.結果としての生活レベルの向上も

ただし、期待されるので、そこに責任も出てくるというわけ。

ただ、この話もここでは終わらず、
3人で分業して、楽しく暮らしていたところに漂流者Dが流れ着く。

特に得意分野を持たないDは3人の間を取り持つ中継所の役割を担い、
それぞれの生産に対して引換券を発行することに。
そして、この得意分野を持たないDが
いつのまにかイニシアチブを持つことになり、
ひいてはほとんど何もしないDが島の王様になってしまう。

ABCだけの時は、本来の仕事の意味が見えていて、
社会課題の解決にもなっていた。
このDは金融機関の役割にも見えるし、
メガプラットフォーマーのGAFAのようにも見える。
(私たちの仕事の多くがそうなのかも・・・!?)
そしてDの役割は“経済効率性の追求”となっていく。
その結果、取り残された社会課題と、
新たな社会課題が発生してきた。
これが今の地球上の私たち。

産業革命から250年経ち、すでに成熟しつつあるにも関わらず、
まだ同じ資本主義をかかげ、経済効率を追っている。
それが、新たな社会課題、すなわち格差と環境問題に
つながっていく。
これからは、今までの資本主義とは違う発想や、主義を
取り入れていかない限り、現状の課題解決は難しいだろう。

資本主義の問題点が露呈した昨今、皆さんはこの4人目の
Dの存在をどう解釈し、どう対応するのか!?

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『儲けないがいい』の物語から社会課題を考えよう

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ファインスピリッツキーワード

01/24
2022

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2022年“ネオ・自己実現”の時代へ

“ネオ”とは、通常“新しい”という意味だが、
他にも「復活」「リニューアルされた」という意味もある。

私の家(神楽坂)の近くに、
“Rojiura Curry SAMURAI.”というお店がある。
このお店は“野菜を食べる”をコンセプトにしたスープカレーのお店。
札幌で小さなお店から始まり、今は全国で20店舗ほどに拡大。
そこで出されるお米は経営者の北海道の実家でつくられている。

“Rojiura”とは路地裏のことで、路地の裏でお店が
あまり集まらない場所にお店がある。
スープカレーのこのお店は、ミレニアル世代、Z世代にも
人気で繁盛店だ。

その理由は・・・、
写真を観てもらうとわかるように“映え”もある。
野菜が13種類も入っていて、追加もできれば、
嫌いな野菜を他の野菜に替えることもできて、
無添加スープで美味しい。
野菜の量が多く、鳥のモモが一本まるごと入っていて、
それもカリカリに揚げたものか、
スープに浸っているものかの選択も可能。

そして、このお店はアート思考・感性思考が
空間演出などにも活かされている。
壁に野菜の種類が古い感じの木札で掲げられていたり、
テーブルも古い木質の素材でつくられ、いい演出なのだ。
私が注目したいのがこの“時代のセンス”。
食事という時間をどう過ごすかという、
モノではなく、コトを求める人に対して
時代に適合しているということ。

さてここで中島流のこれからの“自己実現”の話へ。
私たち昭和の時代に活躍した人は、
マズローの欲求の5段階説での
3段階の“社会的欲求”、4段階の“承認欲求”の
延長としての5段階目の“自己実現欲求”だった。
すなわち、より便利で、より美しく、より高価で、
そしてより新しいものを求めての“自己実現”。

ミレニアル世代、Z世代の彼らは、
社会生活に必要なものがほとんど出揃った
成熟化した時代に育った者の“自己実現”となる。
その“空間”に、その“シーン”に、その“映え”に、
その“美味しさ”に、その“トキ”に自己実現を求める。
これまで昭和世代の自己実現とは違う。
その新しい価値観の自己実現を私は
“ネオ・自己実現”と名付けてみた。

“ネオ・自己実現”欲求の中では、
“アート思考、感性思考”が求められ、
古いもの(シブいもの)と新しいものが混在する
新しい価値観、“ネオ・アート思考“、”ネオ・感性思考”となる。

スープカレーのお店で食事をすることに準えると、
どんな空間で誰とどんな時間を過ごすのか、
どんな美味しさを楽しむのか・・・。
それらを象徴する“ネオ・自己実現”の場が
“Rojiura Curry SAMURAI.”にあったということ。

2022年は、すでに“ネオ・自己実現”の時代に入った。
ビジネスの世界では、お店のありかた、モノの売り方も
“ネオ・自己実現”に向けてどんな提案ができるかにかかっている!

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これまでの自己実現との違いは…

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選ばれる仕事道

01/24
2022

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縁香園シェフ“秋場俊雄”の転機を活かす!

人には必ず転機がある。
活躍するには、その転機をどう活かすかどうか
・・・だろう。

今回紹介する秋場俊雄シェフは、
ビジネスイノベーション2月号に登場していただいた。
秋場氏は6年前に神楽坂のビル2階の
閉店した中華店を居抜きで借り、新たな中華店を開いた。
その席数はなんと100席!
なかなかのチャレンジだったと思う。

オープンしてやっと軌道に乗り始めた4年目でコロナ禍に。
しかし、コロナ禍にあっても、多くの常連のお客様に来ていただき
コロナ禍をどうにか越せそうという。
リピーターが多く、人を誘ってもいきたくなるお店なのだ。
もちろん美味だ。
秋場シェフが、この縁香園を開店するまでの略歴は、

18歳から料理人を目指し働き始めた
21歳で丸の内会館
25歳で上野北京飯店
26歳で銀座の四川と渡り歩き
28歳で頤和(いわ)園の副料理長

これまで料理の知識を貪欲に吸収し、
常に人の倍以上働いたという。
そして副料理長として活躍していたが、
当時の料理長のちょっとした事故により
予期せずして30歳で料理長になることに。
人の倍以上働いていて、料理長としての
自信があったのだが・・・、
結果として愕然とすることになった。

それは、自分には料理人としての“引き出し”が
1年分しかなかったこと。
当然定番料理は創れるが、オリジナルの料理を
次々とは創れなかったのだ。
このままでは、料理長として継続的な繁盛店は難しいと判断。
そこから、また勉強し始め、多種多様な
“引き出し”創りのためにそれまで以上に励み学んだ。
そして社長にも協力してもらい、タイミングをみて中国に出向き、
あちこちの地方の中華料理の勉強をしたという。

そうするうちに、創る料理の数と同様に、
料理にたいする思い・考え方が出来あがっていった。
ひとつの食材から、年齢の違うお客様に
それぞれどんな料理を味わってほしいか。
これを考えられるようになったという。
この転機の活かし方が、後の繁盛店づくりに貢献することに。

例えば、銀杏を材料にした餡かけソースをつくり、
それぞれの季節の食材料理にかけることにより、
バリエーションが広がり、食べる側も楽しく
季節を味わえるわけ。

私は、今まで経営者2000人以上にインタビューしてきたが、
ふりかえると、どの経営者も必ずと言っていいほど
その“転機”を活かしていたのだ。
“転機”に、新たなチャレンジをしたり、
それまでにない何かを徹底したり・・・。

“転機をどう活かすか”がポイントであり、
いいカタチでの継続の理由になる。
ここに、秋場俊雄シェフの仕事道が見える!

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ビジイノ2月号に登場!

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はなまるア・ラ・カルト

01/17
2022

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2022年破壊的イノベーションは続く!

今振り返ると・・・、
2020年、1月1日のビジネスの達人に、
“今年は破壊的イノベーション元年”と銘打って発信した。
『2020年は誰もが東京五輪と言うでしょうが、
実は2020年から2030年に向けて
さまざまな技術革新によって破壊的テクノロジーが本格的に活躍し、
結果的に“破壊的イノベーション”へと進むので
今から準備しましょう!』と。

結果的に2020年の2月から新型コロナウィルスによる
パンデミックが加わり、よりスピードアップしての、
もっと大きなイノベーションとなり、
私が思っている以上の“破壊的イノベーション元年”
となってしまったのだ。
まさか、私もそこまで読めたわけではないが・・・。

さて、先日、アップルが時価総額3兆ドルを
超えたとの報道があった。
日本円で350兆円弱。ちなみにトヨタの時価総額は約37兆円で
アップルはその約10倍になったということ。
GAFAの4社の時価総額の合計が5.84兆ドル。
この金額は、日本の上場企業の時価総額合計を超している。

これほどIT、AI技術を中心とした
メガプラットフォーマーが活躍する時代になってしまった。
投資金額も大きく、それだけの人材も抱えることで
さらに発展していくのが、資本主義の構造なので
良い悪いは別にして、この傾向はますます強まっていくだろう。
地球規模でのディファクトスタンダード化(事実上の標準)が
どんどん進んでいることを証明している。

まさに破壊的イノベーションが2020年頃から始まり、
コロナ禍でさらに進んだ。
このイノベーションの勢いは3年後の2025年まで
続いていくだろうと私は予測している。

そしてこのメガプラットフォームを使ったアプリ、
それを利用したサービスは次々と展開されていく。
今はまだミレニアル世代が活躍しているが、
デジタルネイティブ第二世代の
Z世代がイニシアチブをとる時代はすぐそこに来ている。
Z世代がつくりだす新しいビジネス、新しいサービスは
結果的に全ての世代で使われることになる。

すなわち今後は、Z世代が、
破壊的イノベーションが起こった結果の
新しい技術やしくみ、サービスを活用して
新しいビジネスを拡げていくのだ。
昭和の旧態依然としたビジネスは淘汰されていくことは歴然。

先に書いた2025年までフルスピードで続く
“破壊的イノベーション”を念頭に置き、
Z世代との関わりの中で、
私たちのこのビジネスをどう
“トランスフォーメーション(変革)”
していくかがポイントとなるだろう。
破壊的イノベーションはまだまだ続く!
だから、リーダーの活躍の場もまだまだ続く!

ara

2020年当時の予測以上に破壊的イノベーションが!

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