05/16
2022
社歌「鰻師の蒲焼き」の山田水産株式会社
♪魂込めてそだてあげた
南国薩摩の心意気
熱き炭火を焼き込んで
四度のタレをかいくぐる
食欲誘うあの香り
蘇る
薩摩の想いを
うまいタレに込め
鰻師の蒲焼き
食べてみな ウマいぜ~~~♪
(この社歌をYouTubeで初めて聴いたとき、
けっこう衝撃を受けたわけだが・・・)
これが山田水産株式会社の社歌で題名が「鰻師の蒲焼き」。
全国のスーパーでこの歌が流れているという。
そして、この社歌で
歌おう!踊ろう!弾いてみよう!
と一般向けのキャンペーンも展開した。
この歌の動画は2021年にYouTubeにて発信され
大きな反響があったという。
この山田水産の社長、山田信太郎社長に先日
ビジネスイノベーションに登場してもらいお話を聞いた。
山田水産の事業内容は、
鰻事業部(鰻養殖・鰻加工)
水産加工部(ししゃも、うるめ若干し さんまの蒲焼き)
石巻事業部(さんま蒲焼き いわし蒲焼き 鯖照焼き)
冷凍事業部(養殖用飼料)
年間売上が170億円、従業員500人弱で、
売上の約半分を鰻がしめるという。
石巻事業部は、東日本大震災の2年ほど前に設立し
海沿いに事業所があったため、震災で被害に遭った。
先代の社長山田陽一氏はそのときに
「石巻事業所は再興します。
当社の企業体力と、小生の石巻事業所にかける
情熱・気力はこの災難を克服できます。
その際には、また皆様と一緒に仕事をやりたいと思っております」
と伝え、本社の大分、支社の鹿児島からの応援もあり
石巻市内ではどこよりも早く再興を果たしたという。
そこには中小企業ならではの情熱的な絆があり、
その先代の意思を2代目現社長がきっちり受け継いでいるのだ。
昨年、日経新聞全面に
「日本経済よ、魚を食べろ。」とキャッチコピーをつけ広告を掲載した。
国民1人あたりのGDP国別ランキングと
魚・貝類の消費量のグラフを表示。
魚の消費量が落ちているのと比例して、GDPのランキングも
同様に落ちていることをアピール。
“魚を食べれば日本経済も上昇する”と言いたかったようだ。
山田水産は、手間をかけて薬を使わないウナギ養殖を
日本で始めて実現するなど大手の
マルハ、ニチレイ、ニッスイにはできない
ビジネスを展開している。
ここに山田水産ならではの存在意義が現れている。
すなわち、山田水産は自分達の存在意義であり、
社会に与える価値を明確に示す
“パーパス経営”を実践しているというわけ。
インパクトのある社歌を発信し、
山田水産のブランディングにも力を入れているのだ、
うんうん、これぞ中小企業・山田水産ならではの
仕事道と言っていいだろう!!