04/15
2013
失敗は“成長”のもと
バンッ!!!
「なんだそのプレゼンは…!?
企画書を読んでるだけじゃないか!!」
企画書を3、4ページほどめくった時だったろうか…。
突然、鳴り響いた机を叩く音。
これは弊社の男性企画マンが、
ある会社のコンペの案件でプレゼンテーションをしていた時の話。
緊張していたのだろうか、彼はお客さまの様子には目を向けずに、
ただひたすら企画書を読んでいた。
すると、その態度にクライアントの担当部長が
大激怒(叱責?)してしまったのだ。
まぁ、私もその現場にいたわけだが、長年この業界にいる私にとっても、
あそこまでクライアントから言われたことは記憶にはなかった。
(当時その男性企画マンは、目が点になっていたな…)
あれから、約5年後。
その男性企画マンはというと、
なんとある企画・プレゼンテーションのアワードで、
750名の頂点に輝くほどまでに成長したのだ。
つまりグランプリ獲得。優勝。覇者。チャンピオン。
呼び方は様々だが、
ようするにものすご~く“成長”したということ。
いや~、おそらく2度とプレゼンテーションで、
あんな痛い思いをしたくないという気持ちがあったのだろう。
確かに、この5年間の彼の成長は目を見張るものがあった(?)。
そういえば、先日ある先輩コンサルタントがこんなことを語っていた。
「社長は『何をやりたいか?』を聞くより、
『何をやりたくないか?』を聞きなさい。」
ふむふむ。若いころに劣等感や苦手だと思っていることは、
その対極に行こうとする最強の“モチベーションリソース”だということ。
中島流でいうと “反動モチベーションの法則”。
未熟なうちに嫌な思いや苦手な経験をすることで、
2度と同じ思いはしないという“反動”の気持ちから必要以上に努力して、
それが成長につながるといことだ。
まさに、先の弊社男性企画マンが体験したことと一緒。
彼の反動モチベーションは、数百人の前で効果的なプレゼンを行い
“グランプリ”という結果を手にした。
そして、大きな自信にもつながったはず。
よく「失敗は成功のもと」というが、私から言わせると少し違う。
「失敗は“成長”のもと」なのだ。
大きな失敗は、結果的に高いレベルまで成長させることにつながる。
さて、早速今年入ってきた新入社員に、こう問いかけてみようかな。
「あなたは何がやりたくない?」と。