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04/22
2013
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皐月賞を観て“知好楽”へ
よし行け、そのまま――!
思わず口にした声援を背に、黒馬「ロゴタイプ」は
一直線にゴールへ疾走し…おおお! 皐月賞、奪取!
先日、中山競馬場11Rで行われた「第73回皐月賞」にての出来事。
いやぁ、実に気持ちのよいレースだった。
前半の1,000mが58秒というかなり速いペースだと知ったとき、
これはもういけると予感。
なぜなら、全体のペースが速いと、
先行馬にとっては厳しいレースを強いられることになるからだ。
このときロゴタイプは中団に位置し、それもリラックスしての内側を走行。
勝つための舞台は整いつつあった。
これはいける…! そう思うやいなや先ほどの声援となったのだ。
競馬歴が長い私も満足する結果に終わったこのレースだが、
なぜロゴタイプが勝てたのか。
それは、レース中の馬の精神的状況に大きく差が出たからだろう。
馬は精神状態が結果に大きく影響するといわれている。
たとえそのレースが全体的に速いペースでも、
競馬の後から走るのと前に誰もいない前方を
ひたすら走るのとでは精神的消耗が大きく違う。
結果、レース後半は心身ともに幾ばくか余裕がある後方馬が
スピードを上げゴールを目指すことになる。
実績馬ロゴタイプに至っては、
利口な馬と関係者から言われていることもあり、
満を持してゴール手前約200mで先頭に立ち、
そのままの勢いでゴールすることができたということだろう。
さて、これは馬だけに限らず、人間も同じこと。
何かにチャレンジするとき、
困難にあたった時に精神が疲弊してしまい、ストレスに変わる。
このストレスをいかに貯めないようにするかで、
その先にある結果は大きく変わるだろう。
それほどのストレスになっていなければ、
チャレンジを繰り返すことができるからだ。
そんなことを考えていた時、先日読んだ雑誌で紹介されていた
「知好楽(ちこうらく)」という論語にある言葉が思い浮かんだ。
「子曰く、これを知る者はこれを好む者に如かず。
これを好む者はこれを楽しむ者に如かず」
これを知ってるだけの人は、これを愛好する人に及ばない。
これを愛好する人は、これを真に楽しむ人に及ばないという意味。
この言葉を借りるならば、
ビジネスにおいてストレスを溜めないようにするためには、
その仕事を、その困難をいかに楽しむかが重要ということ。
私のビジネスという名の競馬も、
様々な困難やトラブルに見舞われたが、その状況を
むしろ前向きに楽しむことで乗り越えてきた30年だったような…
(大変だったことは、意外に忘れてしまうんだなぁ~)。
ロングレンジに考えるならば、仕事を楽しむことこそ
ビジネスにおいて長続きする一番の秘訣なのかもしれない。
ロゴタイプもレースを楽しんでいるとしたら、ダービーも勝っちゃうかも…。