
08/26
2013

“益はなくとも、意味がある”
先日、久々に千葉県大網にある大里綜合管理(以下大里)の
朝礼に参加させていただいた。
なんと、会社の朝礼なのにその輪の中に10人ほどの子供たちがいる。
そして一緒になって体操をし、
今日のテーマ、例えば「今日のうちに宿題を終わらせたいと…」
などと語っているのだ。
数日前までは50人の子供たちがいたというが、
なかなかこの光景はめずらしい。
これは大里が取り組んでいる、学童保育。
それにしても、地域のためとはいえ、
仕事場に子がいれば難しい場面もあるだろう。
また、以前から積極的に取り組んでいた節電。
全員で真剣に取り組んだ結果として、
いまや震災前の30%以下になったという(スゴ~!)。
ここ大里は、収益に直接結びつかない地域貢献活動を
いまだに100を超える程取り組んでいる。
と、いろいろと頭に浮かべながら、
朝礼に参加させてもらっているうちに、あるキーワードが…。
「益はなくとも、意味がある」
まさに大里の取り組みであり、今後必要となるキーワード。
あの掃除哲学で有名な鍵山秀三郎相談役もよく口にする言葉だ。
少し調べてみると、紀元前700数十年前に活躍したという
中国の春秋時代・斉の宰相であった
晏嬰(あんえい)という人が語った言葉のようだ。
経営者向けのある雑誌の対談でも、
“利益にならなくても、意味のある行動こそ大切にしたい”
というキーワードが登場していた。
このところの経済優先の企業活動は、
すべてが利益を念頭においている。
どれだけ益を得るか、儲かるか、
益がなければ取り組む意味がないという考え方ばかりだ。
これは、中島流解釈でいうと「意味がなくとも、益がある」。
もっと言えば「害はあっても、益がある」ということだ。
その結果、モラルやマナーがなくなったり、
格差が広がり、心の病に冒される人が増えたり、
地域文化も疲弊し、人間関係の希薄化が進む。
そんな世の中だからこそ、
私たちは今「益はなくとも、意味がある」という価値観に
シフトしていかなくてはならない。
そこに、どれだけの意識と手間を投資できるかが重要なのだ。
今必要とされているのは、すぐに見返りが得られなくても、
辛抱して徹底できる経営。
目先の成果が得られなくても、
意味あることに積極的に取り組めるかなのだ。
と、実は弊社が来月開催するイベント“QB EXPO”のテーマも
「益はなくとも、意味がある」に決定!
今回のイベントはそんな価値観の集大成になるだろう。
乞うご期待!