これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

HOME

ビジネスの達人

ファインスピリッツキーワード

08/25
2014

key (2)

ビジネスこそ「横の関係」

日々のビジネスを頭に浮かべながら、
例の『嫌われる勇気』を読んでいて、
一番納得できたキーワードが「縦の関係と横の関係」である。

例えば
「お母さん、ボク野球選手になりたい」
「何バカなこと言ってんの。あなたはイチローや松井とは違うのよ」
こんな親子の会話。

これは、子どもの課題への介入であり、
今後の子どもと母親との関係に
色々な問題が生じることが予想できる。

さらにこれがビジネスという場であれば、
より好ましくない。
なぜならこれは“縦の関係”だからだ。

例えば我が社で、部下の仕事が上手くいかない時に
社長として私が前面に出て
対応してしまっていたことがある。

そうすると、クライアントも部下ではなく、
中島に仕事を…ということになってしまう。
同時に、部下は“自分の仕事”意識を失い、
責任感やスキルの成長を止めてしまうことにもつながる。

これが“縦の関係“の弊害である。
上司が部下を叱り、時に褒める。
それは常に自分が“上”という意識が
念頭にあるための言動である。

この“縦の関係”では個々の成長はもちろん、
会社全体で動く意識も醸成できないし、
組織の成長も期待できないということになりかねないのだ。

ではどうすればいいのか、答えは、
“横の関係”の尊重だ。ビジネスにおいての
“横の関係”とは無礼講のことではなく、
「課題の分離」のことだ。

課題の分離とは、上司が部下の仕事に
際限なく介入しないこと。
責任(課題)の住み分けをしっかりすることだ。

つまり、上司部下関係なく同じ土俵にいることを
前提にして仕事に取り組むこと。

そうすると社歴が長くても短くても、
能力や役割を基にやり取りができ、
その仕事をより良い状態で推進することができる。
そして、組織の活性化も図れるということ
(とはいえ、上司や年長者を敬う心は必要不可欠だが…)。

これらに配慮し、関係性を明確にすることで、
若手スタッフであっても堂々と自分の
主張を発信できることにつながるのだ。

それが、より高いレベルの企画や
ものづくりを可能にするということ。

すると上司の口から出てくる言葉も
「良くできたね」「キミならやれる…」
というように上から目線の縦の関係の
言葉は出てこなくなる。

反対に、「ありがとう」とか
「助かったよ」という感謝やお礼の言葉、
すなわち横の関係の言葉となるのだ。

つまり、「叱る」や「褒める」は
縦の関係の言葉であり、ビジネスシーンでは
相応しくない言葉となるのだ
(この辺は、ほとんど「嫌われる勇気」の受け売りだが…)。

もちろん若手も下手な機嫌取りのような
ことをしなくて済み、無駄な時間ややり取りが省けるということ。

実は、昔から私はスタッフをあまり褒めないし、
私を含めた社員同士の呼び方も“さん”を付けて
呼ぶようにしている(これでよかったのだ)。

その結果QB(クオーターバック)では10年ほどで
こうした横の関係性が構築できるようになった。

“横の関係”を大切にすること、それはやり取りを
するお互いの存在価値を高めることであり、
より“いい仕事づくり”に誰もが集中しやすい
組織環境をつくれるのではないだろうか。

key (1)

Mr.セイージは横の関係を大切にします

key (2)

「嫌われる勇気」

BACKNUMBER

ページTOPへ