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03/28
2016

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もっとその先へ“ゴーイングコンサーン”

昔の寿命は「人生60年」くらいだったが、
現代は80年や100年も珍しくなくなってきた。

それと同じように、企業の寿命も100年が当たり前に…
と言いたいところだが、
なかなかそうはいかないのが現状。

企業は半永久的に継続することは社会的責任だと言われており、
そういった「継続企業」を前提とする考え方を
「ゴーイングコンサーン」と言うのだ。
さて、それでは実際の状況はどうだろう?

現代の企業を中島的目線で見ていると、
“短期決戦”を前提に事業展開しているところが
ほとんどに見えてならない。

例えば、“今”の業績を上げたいから、
一時的に安くしてでもとか…。
ひとつの業態がうまくいったから、
すぐ多店舗展開にするとか…。
深夜の外食チェーン店などで問題視された、
“ワンオペ”で営業するとか…。

こんなことをしていて、百年企業になり得るだろうか?
従業員が安心して勤めるには、
30年後も継続するような経営を行わなければならないわけだし、
経営者はそれを目指して当然なのだ。

このような企業の継続をテーマに
話をしていると思い出されるのは、千疋屋総本店だ。
6代目当主を知っていることもあり、
以前取材させていただいたことがあるのだが、
その時は代々伝わる「家訓」についてお話してもらった。

「匆奢、匆焦、匆欲張
(おごることなかれ、
あせることなかれ、
よくばることなかれ)」だ。

これが百年企業になり得た理由であり、
百年企業だからこそ生まれた家訓なのである。
(みんな奢っちゃうし、欲張っちゃうからね~)

私が昨年から展開している十勝ワインヴァレー構想だが、
ぶどうは3年経たないと実がならないもの。

しかも収穫したぶどうが醸造されて
ワインになるには1年は必要だし、
さらに良いぶどうが出来るまでには何年もかかるわけだ。
ワインが長い年月をかけて熟成していくように、
企業はロングレンジで考えなければいけない。

そして、ロングレンジで考えるからこそ、
いま本当に取り組まなければならないことが見えてくるのだ。

今は経済効率の時代が終わり、
「ヒューマン効率」時代が始まろうとしている。
“ヒューマン効率”とは中島流のワードで、
人の本来の営みをベースにしたスピードと考え方のこと。
ビジネスにもこれを取り入れなければ、
地域や従業員から喜ばれる企業になれない。

働く父の姿を見て、
その子供が同じ企業に入りたいと思ってくれたら、
ビジネスマン冥利に尽きるのではないだろうか!

そういった企業をつくるためにも、
ゴーイングコンサーンを目指すのが当然ではないだろうか。

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千疋屋総本店はさすがの店構え

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ロングレンジの考え方だ

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仕事道も忘れずに

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