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はなまるア・ラ・カルト

08/05
2019

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定点観測から、すでに起こっている未来へ

“東京の空 
 灰色の空
 ほんとの空が見たいという~“

高村光太郎の「あどけない話」をもとに、
コロンビアローズがうたった「智恵子抄」。
懐かしい歌が頭に浮かぶ。
(東京にもこんな歌があるんだよねぇ~)

きっかけは毎日出向く飯田橋周辺の清掃活動だ。
飯田橋交差点の歩道橋からふと空を見上げると
梅雨の終わりの激しい雨の後だったせいか、
東京ではめったに見られないほどの青い空!

こんなことに気づけるのも、毎日ほぼ同じ時間に
“定点観測”を兼ねた清掃活動を行っているからだ。
マーケッターとして、この“定点観測”は
欠かすべからざるものだと思っている。

例えば、数年に一度訪れるアメリカでの“定点観測”。
私は必ずホールフーズやトレーダージョーという
スーパーマーケットを訪れるのだが、
訪れるときは大体2~3年ぶりとなる。
そして品揃えや売り場の変化をチェックするのだ。

大手スーパーマーケット『ホールフーズ』の場合は、
訪れるたびに惣菜とイートインコーナーが充実していった。
そのうち、お客さまが食べたい量だけとって
量り売りするスタイルになっていく。
この形式はすっかり定着したようで、その変化を見守れたのも、
スーパーマーケットからの定点観測のおかげだ。

あるいは、ノードストロームという百貨店の場合。
顧客満足度が極めて高いことや
返品対応の良さで有名だったのだが、
私の定点観測では「靴」がポイントになっていた。

もともと靴の品揃えの良さが知られていたノードストロームでは、
売り場で足の寸法を測ってくれ、
左右で足のサイズが違えば、サイズの違う靴を売ってくれる…など、
サービスも実に充実しており、靴売り場の面積も広かった。

ところが、最近ではその売り場面積がどんどん縮小している。

それは一体なぜかというと、
靴もネット通販での購入が多くなってしまったからだ。
もちろん、ノードストロームもネットによる販売もしているわけだが、
店舗における販売量は少なくなり、
それに伴って面積も縮小されてきたということ。

ここに、リアル店舗からネット通販へ…という
消費の動向がずばり表れているのだ。
定点観察をすることで、このような大きな変化も
気付けるというわけ。

別の言い方をすれば、「すでに起こっている未来」
が定点観察から見えてくるのだ。
“すでに起こっている未来”を察知することは、
自分たちのビジネスの行方を先取りできるということ。

あなたも定点観察することで、
「すでに起こっている未来」をみつけよう。

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東京ではめったに見られないほどの青い空!

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定点観測をやってみよう!

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