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2023
中島流は、バックキャスティング思考、そして“動中の工夫”
今回のテーマは、“バックキャスティング思考”により打ち出したテーマを
“どう実践していくのか”ということ。
成熟化が進み、混沌としている時代においては、
新たな課題や障害が頻繁に発生し環境が急速に変化するため
バックキャスティング思考は重要な発想。
未来が予測しにくく不確実性が高いこの令和ビジネスにおいては
予測型のフォアキャスティングよりも、逆算的なアプローチである
バックキャスティングが適しているとこのビジ達でも語ってきた。
そのバックキャスティング思考により明確になったテーマであり、
そのテーマ実現に向けてのさまざまなファクターと
どう取り組めばいいのか?!
先に紹介した廃棄物処理の石坂産業のバックキャスティングのアプローチは
「行動姿勢を価値にする」ブランディング戦略。
廃棄物処理の仕事は、いくらで処理するかの金額でしか
比較してくれなかったわけで、
それを時間のかかるブランディング戦略により克服しようと…
当然その「行動姿勢を価値にする」ブランディング戦略は、
広範囲で多岐にわたり、そのプロセスにおいては手間も時間も要し
“これでいいのだろうか”を何度も繰り返したという。
その話を聴いていて頭に浮かんだ言葉が
「動中の工夫は、静中の工夫に勝ること幾千億倍」。
そう石坂典子社長も尊敬する鍵山秀三郎相談役の言葉。
(その元は、白隠禅師の言葉だが…)
→『論理的に理解し、十分納得してからでなければ
行動に移せない人は、一生かかっても何もできません。
また、行動する前から“わかったわかった“という人の
理解も非常に浅いものです。
行動しながら考えるからこそ、活きた知恵も湧いてきます。
白隠禅師の次の言葉が、
そのことをよく言い表しています。
「動中の工夫は、静中の工夫に勝ること幾千億倍」』
この鍵山相談役の言葉は、計画を立て実行しようとしたとき、
いくつかのリスクが立ちはだかり迷った時、
私も繰り返し心の中で唱えている言葉だ。
【令和時代のマネジメントは、バックキャスティング思考×動中の工夫】
確かに“バックキャスティング思考”は、新たな課題や障害が頻繁に発生し
混沌とするビジネスシーンにおいては非常に有効な思考。
とはいえ、その思考により打ち出されたテーマの実現においては、
多くの戦略を必要とし、当然のように多くの障害や問題に遭遇する。
だからリアリティある“動中の工夫”が生きてくるわけだ。
すべてが加速する時代においては、机上でそれら障害や問題を
予測することは難しく、動中だからこそ意味ある対処発想が
生み出されるわけだ。
場合によっては、その障害であり問題の発生が、
業界に先駆けた新たな仕組みやサービスを生み出すことにもつながる。
結果として“動中の工夫”は、行動しながら学び、進化することを意味する。
すなわち“バックキャスティング”は未来を逆算し、
ゴールに向かって計画を立てるための有力な発想であり、
“動中の工夫”は、行動しながら学び適応する能力を示している。
今のビジネスシーンにおいては、最高のタッグに思えてならないのだが…
ということで中島流の令和ビジネスにおいては、
「バックキャスティング思考×動中の工夫」を提案したい。