09/30
2013
便利の裏側 “バカッター”
このところ、若者によるSNSへの悪ふざけ投稿が目立っている。
コンビニのアイスケースに侵入したり、飲食店ではアルバイト店員が
お客様に提供する食材を粗末に扱ったり…(言語道断!)。
本人たちは軽はずみな気持ちでしていることなのかもしれないが、
モラルの欠落ぶりに驚くばかり!
主にTwitterへの投稿が多いことから、
一連の騒動を含め“バカッター”などと揶揄されている。
悪ふざけの模様は写真と共に投稿されているため、
誰がどこで撮影したものなのかも特定できてしまう。
とある飲食店のアルバイト店員が、
店舗内の冷蔵庫に入り込んだ写真をTwitterに投稿した。
飲食店側はアルバイト店員の解雇に加え、損害賠償も請求。
さらに「このまま当該店舗を営業していくのはマイナス」と判断し、
ついには閉店に踏み切った。
その理由は、というと…経営理念に
「おいしい料理とおいしいサービス。清潔で楽しい店づくりを通じて、
心地よいひとときを…(以下略)」とあるからだそうだ。
そこで、営業を控えるだけでなく
閉店という決断に至ったという。
今回のような騒ぎがあれば、当該店舗だけでなく
企業全体のイメージが悪くなってしまうだろう。
ある経営者曰く
「高齢者が多くなってくるこれからの時代、
若年層が多くの高齢者に対してさまざまなサービスを
していかなくてはならなくなる。そのためにはITを駆使し、
多くの人たちに効率的にさまざまなサービスを
提供する必要性が出てくる。今後、ITの活用が
不可欠な時代になっていくだろう」
とのこと。
このところ、SNSを活用した広報展開の流れができつつある。
確かに、SNSを用いた展開は一度に多くの人に
情報を認知させることができる。しかし大きな効果や影響力を
もたらしてくれる反面、裏側には大きなリスクがあるということ。
SNSを通して人と接したり、インターネット検索に頼って
情報を取得したり…。先輩である年長者との
直接的なコミュニケーションがとにかく圧縮されつつあるこの頃。
モラルやマナーを学ぶ機会が
ほとんどなくなってきていると言えるのだ。
その結果が“バカッター騒動”となるわけ。
ここが、今回注目したい“便利の裏側”。
技術が発展し生活が便利になればなるほど、
必ずその裏側も表裏一体でくっついてくるのだ。
利便性は時に大きな味方となるが、その効果と引き替えに
大きなリスクも存在することを心得ておくべきだ。