06/11
2018
300人が固唾をのんだ瞬間
「今日は、こんなにも大勢
集まっていただきありがとうございます。
北海道の母にも来てもらいたかったのですが 、
残念なことにどうしても…母も来たかったと…」
(親方は言葉をつまらせてしまい、
暫くの間は言葉も出ない状態に)
このシーンは「角界入門四十年・理事就任を祝う会」
での芝田山親方御礼の挨拶でのこと。
親方の苦労をかけた“母への思い”が
集約されていたシーンだったのだ。
このイベントに参加してくれた方々は全国から 300 人超。
親方の予想をはるかに超えた参加率だったということもあり、
2 会場を使ってのイベントとなった。
それだけ多くの関係者がこの祝う会に参加してくれたことも、
“母への思い”につながったに違いない。
私も芝田山親方とは同郷のよしみで、
いろいろとお世話になっていたこともあり
参加させていただいたのだが…
この瞬間が一番の感動のとき。
(仕事柄、カメラを構えてしまうわけだが…)
参加者の 300人超の方々が、
親方に集中し一斉に固唾をのんだ瞬間と言っていいだろう。
そして誰もが親方の“母への思い”に感動していた。
この日の祝いイベントは、漫談あり、落語あり、歌あり、バイオリンあり、
そしてブラジルサンバありと…とにかく出し物が目白押し。
それでも集まった方々の一番の感動は
この親方の“母への思い”だったに違いない。
どんなに大きな横綱大乃国になっても、
自分の子として母親が常に
心配してくれていたことを知っていたのだ。
(芝田山親方の情が見えた瞬間だったような…)
この挨拶の後半で親方は、今更の一言。
「本当は相撲取りになりたくなかったんですが…」と。
再び会場の300人がどよめいた!